JPH04146911A - 硬化性樹脂組成物 - Google Patents

硬化性樹脂組成物

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JPH04146911A
JPH04146911A JP27044390A JP27044390A JPH04146911A JP H04146911 A JPH04146911 A JP H04146911A JP 27044390 A JP27044390 A JP 27044390A JP 27044390 A JP27044390 A JP 27044390A JP H04146911 A JPH04146911 A JP H04146911A
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JP
Japan
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conjugated diene
compound
resin composition
copolymer
curable resin
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JP27044390A
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English (en)
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Hiroo Muramoto
博雄 村本
Kimiharu Kimura
公治 木村
Hitoshi Matsumoto
仁志 松本
Isao Kurayama
倉山 勲
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Nippon Soda Co Ltd
Original Assignee
Nippon Soda Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野] 本発明のは、硬化性樹脂組成物に関し、更に詳しくは、
共役ジエン系重合体ブロックとN置換マレイミド重合体
ブロックとからなる特定の重合体とマレイミド化合物と
ポリアリル化合物とからなる硬化性樹脂組成物に関する
本発明の硬化性樹脂組成物は、機械的強度、耐熱性、耐
湿性、電気特性等の優れた硬化物を与えることから、電
気電子材料分野を始めとする広範な分野で有効に適用さ
れる。
〔従来の技術〕
電気電子材料分野において、エポキシ樹脂、フェノール
樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂か、従
来から広く採用されている。
例えば、プリント配線板用の積層板の含浸用樹脂として
、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂等か
、また半導体素子、ダイオード、コンデンサー リレー
、スイッチ等の電気電子部品封止用として、エポキシ樹
脂、ンリコン樹脂系等の低圧成形材料、エボキン樹脂系
、アクリル樹脂系、シリコン樹脂系等の熱または光硬化
性の液状材料か使用されている。
一方、ポr)ブタンエン樹脂に代表される共役ジエン系
樹脂をランカル硬化させた硬化物は、電気特性、耐水性
、耐湿性等に極めて優れていることか知られている。例
えは、数平均分子量か1,000〜5.000程度の常
温で液状の1,2−ポリブタジェン樹脂とラジカル重合
開始剤とからなる樹脂組成物を用いた積層板および成形
材料の製造法(特公昭47−051952号公報、特公
昭4L−014428号公報等参照)、数平均分子量か
50..000〜200.000程度の常温で固体の1
.2−ポリブタジェン樹脂とラジカル重合開始剤とから
なる樹脂組成物を用いた積層板の製造法(特公昭58−
021925号公報、特公昭58〜021926号公報
等参照)、ブタンエン−ビニル芳香族化合物コポリマー
とシアン酸エステル系樹脂組成物とからなる硬化性樹脂
組成物(特開昭61−233060号公り等参照)など
が開示されている。
〔発明か解決しようとする問題点〕
近年、電子機器の小型化か飛躍的に進展してきているか
、それに伴い電気電子部品の高性能化、高信頼性か要求
されている。例えば、高速演算回路や高周波回路に用い
るプリント配線板用の基板(積層板)には、低誘電率、
低誘電正接等の誘電特性の優れた材料か要求されている
。また、電気電子回路部品の封止用材料には、接着性、
耐湿性、耐熱性、耐熱衝撃性、電気特性等のバランスの
とれた材料か要求されている。
これらの要求に対し、前記汎用樹脂を用いた積層板にお
いては、要求される誘電特性を満足せず、また封止材料
においても、要求される緒特性、特に耐熱衝撃性および
電気特性の双方を満足するものはない。
一方、ポリブタジェン樹脂を用いた積層板は、極めて優
れた誘電特性を有するか、液状ポリブタジェン樹脂を使
用した積層板の製造法においては、基材に含浸、乾燥さ
せて得たプリプレグか粘着性を有することから、その積
層成形か困難であった。
また、固形ポリブタジェン樹脂を使用した積層板の製造
法においては、汎用溶媒への溶解性か悪く、かつ含浸用
ワニスの粘度か著しく高いことから、これも積層板製造
の作業性か極めて悪い。
更に両者に共通して銀箔等の金属箔への接着性か悪いた
め、T業的な実用化に至っていないのか現状である。
また、ポリブタジェン樹脂を電気電子部品に用いた場合
、極めて優れた耐熱性、耐湿性および電気特性か得られ
るか、硬化時の収縮率か著[−<大きく、かつ接着性か
劣ることから、液状封止材料として一部の特殊用途を除
いては使用されていない 更に、ポリブタジェン樹脂は、他の熱硬化性膜との相溶
性か極めて悪く、それを改良する方法として前記ブタン
エンーヒニル芳香族化合物コポリマーを用いる方法か提
案されているか、十分な相溶性を得るためにはビニル芳
香族化合物の共重合比率を高める必要かあり、その場合
には耐熱性か低下する。
本発明は、機械的強度、耐熱性、耐湿性、耐熱衝撃性、
電気特性等に優れ、かつ熱硬化時の収縮の小さい作業性
に優れた硬化性樹脂組成物を提供することを、その目的
とする。
二問題点を解決するための手段〕 本発明者等は、前記目的を達成すべく鋭意研究した結果
、共役ジエン系重合体ブロックとN−置換マレイミド系
重合体ブロックとからなる特定の共重合体か、他の熱硬
化性樹脂類との相溶性に優れ、この共重合体とマレイミ
l’化合物およびポリアリル化合物とからなる硬化性樹
脂組成物か、機械的強度、耐熱性、耐湿性、耐熱衝撃性
、電気特性等に優れた硬化物を与えることを見出して本
発明を完成した。
すなわち、本発明は、下記成分A、BおよびCからなる
ことを特徴とする硬化性樹脂組成物成分へ 下記一般式
(■)および/または(U)X(Y)m       
(■) X (0−Y) n      (II)(ここに、X
は共役ジエン系重合体ブロック、YはN−置換マレイミ
ド重合体ブロックを示し、mは1〜2、nは1〜5の正
数)で表され、XとYとの重量比か20/80≦X/Y
≦90/10、数平均分子量か500〜100 000
である共重合体 成分B・:一分子中に少なくとも1個マレイミド基を有
するマレイミド化合物 成分C・:一分子中に少なくとも2個のアリル基を有す
るポリアリル化合物 である。
以下、本発明の詳細な説明する。
本発明において用いられる成分Aは、前記一般式(I)
、(If)の共重合体であり、一般式(I)のX (Y
)mで表される共重合体とは、Xか、共役ジエン系の重
合体ブロックまたは共役ジエンとビニルモノマーとの共
重合体である共役ジエン系重合体ブロックであり、式中
の)′か、下記の一般式(III) H−C= C−H 1\ (ここに、Rは、炭素数1〜20のアルキル基、シクロ
アルキル基、アリール基または置換アリル基を示す)で
表されるN−置換マレイミドの少なくとも1種以上の重
合体ブロックであり、YかXの分子内に結合した共重合
体である。
前記共役ジエンとして、炭素数4〜12の共役ジエンか
一般的であり、例えは1.3−ブタンエン、イソプレン
、2,3−ツメチル−1,3−ブタンエン、1.3−ペ
ンタンエン、2−メチル−1,3−ペンタジェン、1,
3−へキサジエン、4,5−ノエチル1.3−オクタジ
エン、3−ブチル−1,3−オクタジエン等が挙げられ
、特に1,3−ブタンエンおよびイソプレンか好ましい
また、前ε己ビニルモノマーとして、スチレン、0−メ
チルスチレン、p−メチルスチレン、αメチルスチレン
、p−tert−ブチルスチレン、13−ジブチルスチ
レン、ビニルナフタレン、シヒニルヘンセン、l、 l
−ジフェニルエチレン等のビニル芳香族化合物類、(メ
タ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(
メタ)アクリル酸ブチル等の(メタ)アクリル酸エステ
ル類?−ヒドロキンエチルメタクリレート等の分子内に
水酸基を有する(メタ)アクリレート類、クリシジルメ
タクリレート等の分子内にクリジノル基を有する(メタ
)アクリレート類;アクリロニトリルなとであり、これ
らの1種または2種以上で用いられる。この内、ビニル
芳香族化合物類か好ましく使用され、さらに好ましくは
スチレンおよびα−メチルスチレンが使用される。
なお、共役ジエン系重合体ブロック中の共役ジエン単位
のミクロ構造には特に制限はない。
一方、N−置換マレイミド単量体として、例えば、N−
メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−プロピ
ルマレイミド、N−イソプロピルマレイミド、N−n−
へキンルマレイミト、Nンクロへキンルマレイミト、ヘ
ーフェニルマレイミト、N−(1−ナフチル)マレイミ
ド、N−ヘンシルマレイミド、!l−(2−フルオレニ
ル)マレイミド、Nl   (4−アセトキシナフチル
)マレイミド、N−2−メチルフェニルマレイミド等か
挙げられ、これらの単量体は1種または2種以上で用い
られる。
成分への一般式(I)の共重合体は、公知のアニオン重
合により容易に合成することかできる。
共役ジエン単独または共役ツエンとビニルモノマーとを
窒素、アルコン等の不活性カス雰囲気下、有機溶媒中に
おいて、アルカリ金属または有機アルカリ金属化合物を
重合開始剤とし、−100〜150°C1好ましくは一
80〜70℃、の温度で重合し、次いて、N−置換マレ
イミドを加えて重合反応を継続することにより、共役ジ
エン系重合体ブロックとN−置換マレイミド重合体ブロ
ックからなる共重合体か合成される。
重合開始剤のアルカリ金属として、リチウム、ナトリウ
ム、カリウム等か、また有機アルカリ金灰化合物として
、前記アルカリ金属のアルキル化物、アリル化物、アリ
ール化物等が使用される。
有機アルカリ金属化合物の具体例として、エチルリチウ
ム、n−ブチル1ノチウム、sec〜ブチルリチウム、
t−ブチルリチウム、エチルナトリウム、ブタンエニル
シリチウム、ブタジェニルジナトリウム、リチウムナフ
タレン、リチウムナフタレン、リチウムトリフェニル、
リチウムフルオレン、ナトリウムナフタレン、ナトリウ
ムナフタレン、ナトリウムトリフェニル、ナトリウムフ
ルオレン、α−メチルスチレンナトljウムシアニオン
等か挙げられ、これらは1種または2種以上の混合物と
して使用される。
反応溶媒として、n−ヘキサン、n−ヘプタン等の脂肪
族炭化水素類、シクロヘキサン、シクロペンタン等の脂
環族炭化水素類、ヘンセン、トルエン等の芳香族炭化水
素類、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフ
ラン等のエーテル類など、アニオン重合において通常使
用される有機溶媒か1種の単独溶媒または2種以上の混
合溶媒として使用される。
前記反応において、分子鎖の片末端に炭素−アルカリ金
属結合を有する共役ジエン系重合体を用いることにより
、 X−Y      ゛(IV) (ここに、XおよびYは、前記と同し意味を示す)で表
されるA−B型ブロック共重合体か得られる。
また、分子鎖の両末端に炭素−アルカリ金属結合を有す
る共役ジエン系重合体を用いることにより、下記一般式
(V) Y−X−Y    −(V) (ここに、XおよびYは、前記と同し意味を示す)で表
されるA−13−A型ブロック共重合体か得られる。
前記共重合体において、共役ジエン系重合体ブロック:
XとN−置換マレイミド重合体ブロックYとの比率−X
/Y (重量基準)は、20/80≦X/Y≦90/1
0が好ましく、このX/Y比か過少な場合には硬化物の
電気特性か低下し、また過大な場合には異種樹脂との相
溶性か低下する。
また、前記共重合体の数平均分子量は、500〜100
.000の範囲か好ましく、過少な場合に硬化物の耐熱
衝撃性か低下し、過大な場合には異種樹脂との相溶性か
低下する。
成分4・\の一般式(II)の共重合体は、次の方法な
とにより容易に合成することかできる。
(i)前記のアニオン重合法により、共役ジエンまたは
共役ジエンとビニルモノマーとを重合し、少なくとも1
個の重合体末端にアルカリ金属の結合した共役ジエン系
重合体を合成した後、下記の一般式(■) R−CH−−CH。
ゝ−3、/        (■) ○ (ここに、R゛は、水素原子または炭素数1〜4のアル
キル基を示す)で表される。例えば、エチレンオキサイ
ド、プロピレンオキサイド等の環状エーテル化合物を加
えて重合体末端を酸素−アルカリ金属結合とし、次いで
N−置換マレイミド単量体を加えて共重合する方法。
(ij)分子鎖中および分子鎖末端に1〜5個の水酸基
および/またはエポキシ基を有する共役ジエン系重合体
とアルカリ金属または有機アルカリ金属との反応により
、分子内に酸素−アルカリ金属結合を導入し、次いでN
−置換マレイミド単量体体類を加えて共重合する方法。
前記(■)の合成方法における分子鎖中および/または
分子鎖末端に1〜5個の水酸基および/またはエポキシ
基を有する共役ジエン系重合体は、下記の方法等で合成
することかでき、また下記以外の方法で合成されたもの
であっても、分子鎖中および7/または分子末端に水酸
基および/またはエポキシ基を有する共役ジエン系重合
体であれば、本発明に用いることかできる。
(a)前記第(1)項の方法で合成される少なくとも1
個の末端にアルカリ金属の結合した共役ジエン系重合体
と環状エーテル化合物との反応生成物を、水、アルコー
ル、ルイス酸等を用いて処理し、少なくとも1個の末端
に水酸基を導入する方法。
この方法で製造された市販品として、Nl5SOPBG
−1000,同一2000.同一3000 (日本曹達
(株制)等かある。
(b)前記(i)の方法において、環状エーテル化合物
に代えてエピクロルヒドリン等のハロゲン化環状エーテ
ルを用いて処理し、少なくとも1個の重合体末端にエポ
キシ基を導入する方法。
(C)過酸化水素、アゾヒス−4−シアノペンタノール
等の分子内に水酸基を有する化合物類、またはアゾビス
イソブチロニトリル、アゾヒス−2,4ジメチルバレロ
ニトリル等のアゾ化合物類とメルカプトエタノール等の
水酸基含有メルカプタン類とを併用して重合開始剤とし
、共役ジエンまたは共役ジエンとビニルモノマーとをラ
ジカル重合し、分子鎖中に水酸基を有する共役ジエン系
重合体を得る方法。
fd)ビニルモノマーの一部または全部に水酸基、エポ
キシ基を有する化合物と共役ジエンとをラジカル共重合
する方法。
(e)  分子内に官能基を有しまたは有しない共役ジ
エンホモポリマーまたはコポリマーの共役ジエン単位の
一部を、過酢酸等の公知の試剤を用いてエポキシ化し、
分子鎖中にエポキシ基を導入する方法。
前記した分子内に水酸基および/またはエポキシ基を有
する共役ジエン系重合体に、酸素−アルカリ金属結合を
導入するためのアルコキシド化剤として、前記成分Aの
一般式(I)共重合体の合成で用いられる重合開始剤か
使用でき、好ましくは有機アルカ1ノ金属化合物、さら
に好ましくはnブチルリチウム、5ec−ブチルリチウ
ム等のアルキルリチウム化合物か使用される。
分子内に水酸基および/またはエポキシ基を有する共役
ジエン系重合体に、酸素−アルカリ金属結合を導入する
反応は、前記共役ジエン系重合体と有機アルカリ金属化
合物とを、通常有機溶媒中において−100〜+100
°C1好ましくは一70〜+50’Cの温度下で攪拌し
ながら、1秒〜5時間、好ましくは1分〜3時間反応を
行うことかできる。
反応溶媒として、ヘンセン、トルエン等の芳香族炭化水
素系溶剤、ペンタン、シクロヘキサン等の脂環族炭化水
素系溶剤;ジメチルエーテル、エチレンクリコールンメ
チルエーテル、テトラヒドロフラン、ンオキサン、アニ
ソール等のエーテル系溶剤、メチラール、ジメトキンエ
タン等のアセタール系溶剤ニトリメチルアミン、N−メ
チルモルホリン等のアミン系溶剤なとか使用でき、これ
らは1種の単独溶媒または2種以上の混合溶媒として使
用される。
前記(1)または(u)の方法で得られた分子内にに酸
素−アルカリ金属結合を有する共役ジエン系重合体と、
N−置換マレイミド単量体との共重合反応は、前記例示
した有機溶媒中において、反応温度−100〜+100
℃、好ましくは一70〜+50℃の温度下で攪拌しなが
ら、1分〜100時間、好ましくは1〜50時間反応を
行うことができる。前記反応において、分子鎖の片末端
に酸素−アルカリ金属結合を有する共役ジエン系重合体
を用いることにより、共役ジエン系重合体ブロックの片
末端にエーテル結合を介してN−置換マレイミド重合体
ブロックを有する一般式(■)X−〇−Y      
  (■) (ここに、XおよびYは、前記と同し意味を示す)で表
されるA−B型ブロック共重合体が得られる。
また、分子鎖の両末端に酸素−アルカリ金属結合を有す
る共役ジエン系重合体を用いることにより、共役ジエン
系重合体ブロックの両末端にエテル結合を介してN−置
換マレイミド重合体ブロックを有する下記一般式(〜m
) Y−0−X−0−Y      (■)(ここに、Xお
よびYは、前記と同し意味を示す)で表されるA−B−
A型ブロック共重合体が得られ、分子鎖中に酸素−アル
カリ金属結合を有する共役ジエン系重合体を用いること
により、共役ジエン系重合体ブロックの分子鎖中からN
−置換マレイミド重合体ブロックか分枝した下記の一般
式’          (I¥) 置(0−Y )n (ここに、X、Yおよびnは、前記と同し意味を示す)
で表されるグラフト共重合体が得られ、更に分子鎖末端
および分子鎖中に酸素−アルカリ金属結合を有する共役
ジエン系重合体を用いることにより、共役ジエン系重合
体ブロックの分子鎖末端および分子鎖中にエーテル結合
を介してN置換マレイミド重合体ブロックを有する下記
の一般式(X) ¥−○−X−○−Y (ここに、X、Yおよびnは、前記と同じ意味を示す)
で表されるブロック−クラフト共重合体が得られる。
該共重合体において、前記A成分の一般式(1)共重合
体と同様に共役ジエン系重合体ブロックXとN−置換マ
レイミド重合体ブロック:Yとの比率=X/Y (重量
基準)は、20/80≦X/¥≦90/10か好ましく
、このX/Y比が過少な場合には硬化物の電気特性が低
下し、また過大な場合には異種樹脂との相溶性が低下す
る。
また、前記共重合体の数平均分子量は、500〜100
,000の範囲か好ましく、過少な場合には硬化物の耐
熱衝撃性か低下し、過大な場合には異種樹脂との相溶性
が低下する。
本発明の成分Bのマレイミド化合物は、下記の一般式 
(XI) ユニに、Aは、p価の芳香族、脂環族または脂肪族性の
有機基を示し、pは1〜10の整数である)で表され、
前記一般式(XI)で表されるマレイミド化合物は、通
常無水マレイン酸またはその誘導体類と1個以上のアミ
ン基を有するアミン類とを反応させてマレアミド酸を合
成し、次いてマレアミド酸を脱水環化させる方法等公知
の方法で合成される。
マレイミド化合物として、N−エチルマレイミド、N〜
ブチルマレイミド、N−ヘキンルマレイミト、N−フェ
ニルマレイミド、N−o、mまたはpメトキンフェニル
マレイミド、N−2−二l・ロフェニルマレイミト、N
−3,5−ジクロロフェニルマレイミド、N−o、mま
たはp=ヒドロキシフェニルマレイミド、N−o、mま
たはp−カルボキノフェニルマレイミド、N−p−アリ
ルフェニルマレイミド、N−p−フルオロフェニルマレ
イミド、N−4−ピリジルマレイミド、N−(2メチル
−4−ピリジル)マレイミド、N−ペンタクロロフェニ
ルマレイミド、N−o、mまたはpアセトキンフェニル
マレイミド、N−p−〔1メチル−1−(p’−ヒドロ
キシフェニル)エチル〕 フェニルマレイミド、N−2
−メチル−4〔1′−メチル−1’−(3’−メチル−
4”−ヒドロキノフェニル)エチル]フェニルマレイミ
ド、Nヘンシルマレイミド、N−4−キノリルマレイミ
ド、N−](または2)−ナフチルマレイミド等のモノ
マレイミド類、N、N’−エチレンビスマレイミド、N
、N’−o、mまたはp−フェニレンビスマレイミド、
N、 N’−へキサメチレンヒスマ1ノイミトN、N’
−(メチレン−ソーp−フェニレン)ヒスマレイミド、
N、N’−(オキンーシ〜p−フェニレニ/ビスマレイ
ミl’、N、N“=(チオ−ノーp−フェニレン)ヒス
マレイミド、N、N’−(スルホニル−シル−フェニレ
ン)ヒスマレイミド、N、N”(スルフィニル−ノーp
−フェニレン)ビスマレイミド、N、N’−(メチレン
−シーL4−7クロヘキシレン)ヒスマレイミド、N、
N’   (イソプロピリデン−シーp−)ユニレン)
ヒスマレイミド、N、 N’m−キンリレンビスマレイ
ミド、N、 N’−p−キシリレンビスマレイミド、N
、N’−(イミノ−ジル−フェニレン)ビスマレイミド
、N、 N’−2,4トリレンヒスマレイミド、N、N
’−(メチレンージ3−クロローρ−フェニレン)ビス
マレイミド、N、N’−(メチレン−シー3−メチル−
1,4−フェニレン)ヒスマレイミド、N、N’−(ビ
ニLノンーンp−フェニレン)ビスマレイミド、4−メ
チル−2,4−ヒス(p−N−マレイミドフェニル)ペ
ンタン、N、N’ −1,4−ナフチレンビスマレイミ
ド、N、N’−2,4−ピリジンビスマレイミド、トリ
ス(4〜N−マレイミドフェニル)ホスフェート、トリ
ス(4−N−マレイミドフェニル)チオホスフェ−1・
、2,4.6− トリス(4°−N−マレイミドフェノ
゛キン)−5−トリアジン、5 (または6)−N−マ
レイミド−!−(4’−N−マレイミドフェニル)−1
,3,3−トリメチルインダン、ポリ (フェニレンメ
チレン)ポリマレイミド、ポリ (ンクロヘキンレンメ
チレン)ポリマレイミド等のポリマレイミド類が挙げら
れ、またこれらのマレイミド化合物のマレイミド基中の
不飽和炭素に結合した水素原子が、適宜塩素原子、臭素
原子、メチル基、エチル基、フェニル基等で置換された
化合物も使用することかできる。成分Bとして、これら
のマレイミド化合物も1種のまたは2種以上の混合物と
して配合使用される。
本発明に用いる成分Cのアリル化合物は、:一分子中に
少なくとも2個以上のアリル基を有するものであれば特
に制限はないが、例えばトリアリルイソシアヌレート、
0,0′−シアリルヒスフェノールA、0.0′−シア
リルビスフェノールF、1,1゜L 3.3.3−ヘキ
サフルオロ−2,2−ヒス(P−ヒドロキン−0−アリ
ルフェニル)プロパン等のヒスフェノール類のジアリル
化合物、アリル化フェノールノボラック、1.I、3−
トリス−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンのアリル
化物、]、]、]]2.2−テトラ−ヒドロキシフェニ
ル)エタンのアリル化物; α、αα′、α′−テトラ
(4−ヒドロキンフェニル)−叶キンレンのアリル化物
およびフェノール類とヒドロキンベンズアルデヒドとの
脱水縮合物のアリル化物等等の1種または2種以上の混
合物を使用することかできる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、前記成分へ〇共重合体と
成分Bのマレイミド化合物と成分Cのポリアリル化合物
とを混合若しくは予備反応させることにより調製する。
調製方法として、(a)無溶剤で常温または加温下に単
純に混合する方法、(b)無溶剤で加熱し予備反応させ
る方法、(c)適当な溶剤に溶解し、溶液として混合す
る方法、(d)適当な溶剤に溶解し、加熱して予備反応
させる方法等を採用することかできる。
成分A1成分Bおよび成分Cの組成比は、使用目的なと
により特に限定されないか、通常重量比で90/10≧
B/C≧10/90 、好ましくは 70/30≧ト′
C≧30/70の範囲であり、また9 0 、/ 1.
0≧A/B+C≧10/90 、好ましくは70/30
≧A/B+C≧30/70の範囲である。
本発明の硬化性樹脂組成物は、そのままでも硬化するが
、硬化反応の促進剤として成分Bの硬化触媒として公知
の化合物、例えばアミン類、有機金属塩類、有機過酸化
物等を使用することができる。
アミン類として、例えばベンジルジメチルアミンなとの
第3級アミン類、2−エチルイミダゾールなどのイミダ
ゾール類、塩化コリンなとの第4級アンモニウム塩類等
が挙げられ、これらは1種または2種以上が併用される
有機金属塩類として、ナフテン酸亜鉛、ステアリン酸鉛
、ナフテン酸鉛、オクチル酸亜鉛、オレイン酸錫、オク
チル酸錫、ジブチル錫マレート、ナフテン酸マンカン、
ナフテン酸コバルト、アセチルアセトン鉄、アセチルア
セトンマンカン等が挙げられ、これらの1種または2種
以上か併用される。
有機過酸化物として、過酸化ヘンジイル、2,4ジクロ
ル過酸化ヘンゾイル、オクタソイルパーオキサイド、ラ
ウロイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類
、シーt−ブチルパーオキサイド、2.5−ジメチル−
2,5−ジ(t−プチルパーオキン)ヘキシン−3、ツ
クミルパーオキサイド等のシアリルパーオキサイド類;
t−ブチルパーベンゾエート、t−ブチルパーアセテ−
1・、シーt−ブチルパーフタIノート、2,5−ジメ
チル2.5−シ(ヘンゾイルバーオキン)ヘキサン等の
パーオキンエステル類:メチルニチルケトンパーオキサ
イト、シクロヘキサノンパーオキサイド等のケトンパー
オキサイド類、シルt−ブチルヒドロパーオキサイド、
クメンハイドロパーオキサイド、α−フェニルエチルヒ
ドロパーオキサイトンクロへキセニルヒトロパーオキサ
イ)・等のハイドロパーオキサイド類;1,1−ビス(
t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、l、 1−ビ
ス(tブチルパーオキシ) −3,3,5−トリメチル
シクロヘキサン等のパーオキシケタール類などが挙げら
る。それらの使用量は、−船釣な意味での触媒量の範囲
で充分てあり、例えば前樹脂量に対して10重量%以下
、好ましくは5重量%以下が使用される。
本発明の硬化性樹脂組成物には、その特性を損なわない
範囲内で前記以外の成分を添加、配合することかできる
これらの配合成分として、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂
、液状ゴム、ビニルモノマー、溶剤、充填剤、難燃剤、
可塑剤、光重合開始剤、重合防止剤、カップリンク剤、
顔料等か挙げられる。
熱硬化性樹脂として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂
、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ
樹脂、クレゾールノホラック型エポキシ樹脂、脂環型エ
ポキシ樹脂、ハロゲン化ヒスフェノールA型エポキシ樹
脂、ハロゲン化フェノールノホラック型エポキシ樹脂、
ポリブタジェン変性エポキシ樹脂(特公昭62−027
093号公報参照)等の多官能性エポキシ樹脂、重合体
鎖のブタジェン単位の50X以上が1.2−結合である
ポリブタジェン樹脂およびその誘導体、例えば日本曹達
(株)から市販されているNl5SOPB B−300
0゜同G−3000,C−1000,G1−3000.
 TE−2000,GM−1000等、分子内にノアナ
ト基を有する多官能性シアン酸エステルおよび/または
そのプレポリマーを必須成分とするシアン酸エステル類
、例えばシアナト樹脂(特公昭41−1928号公報、
特公昭45−011712B号公報、特公昭44−12
22号公報等参照)、シアン酸エステル−マレイミド樹
脂、シアン酸エステルマレイミド−エポキシ樹脂(特公
昭54−030440号公報、特公昭52−03127
9号公報、USP−4,110,364号明細書等参照
)、シアン酸エステル−エポキシ樹脂(特公昭46−0
41112号公報等参照)等、不飽和ポリエステル樹脂
、ジアリルフタレート樹脂、エポキノアクリレート樹脂
、ウレタンアクリレート樹脂等を配合することかできる
熱可塑性樹脂として、芳香族または脂肪族系の石油樹脂
、ロジン樹脂、テルペン樹脂、クマロン樹脂、キルン樹
脂、ケトン樹脂等が配合される。
液状ゴムとして、1,4−ポリブタジェン、例えは日本
上オン(株)社のポリオイル1]0.同130等、出光
アーコ(株)社のポリBD R−45HT、同R−45
EPT等、ポリイソプレン、例えば(株)クラレ社のク
ラプレンLTR−290.同一310.同一410等、
ニトリルゴム、例えばBFクットリッチ社のハイカーC
TBN−13ooxs、同VTBN−1300X 14
.同ATBN−1300X 16等、クロロプレンゴム
、例えば電気化学工業(株)社のデンカLCRX−10
0,同C−タイプ、同Hタイプ等を使用することかでき
る。
ビニルモノマーとして、スチレン、ジヒニルヘンセン等
の芳香族ビニルモノマー類、アクリル酸エチル、メタク
リル酸メチル、トリメチロールプロパントリメタクリレ
ート等の(メタ)アクリル酸エステル類、ノアリルフタ
レート等のフタル酸エステル類、ンメチルマレート等の
マレイン酸エステル類等のラジカル重合性モノマーか使
用される。
溶剤として、共重合体の合成に用いた反応溶媒の他、ア
セトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン
等のケトン系溶剤 酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステ
ル系溶剤;四塩化炭素、モノクロルヘンセン等の塩素化
炭化水素系溶剤を使用することができる。
充填剤として、溶融シリカ、結晶シリカ等のシリカ粉末
、アルミナ、酸化マグネシウム(マグネシア)、ウオラ
ストナイト、マイカ、炭酸カルシウム、タルク等の無機
充填剤か、好適に配合される。これらの充填剤は、粉末
状、粒子状、フレーク状または繊維状の充填剤としてそ
のままで、もしくは前記カップリング剤で表面処理した
ものを使用できる。
難燃剤として、公知の無機系または有機系の難燃剤、例
えば水酸化アルミニウム、酸化アンチモン、パークロロ
ペンタシクロデカン、テトラブロモビスフェノールA1
ペンタブロモフエノールメタクリレート、ハロゲン化エ
ポキシ樹脂等が使用される。
可塑剤として、例えばジブチルフタレート、ジオクチル
フタレート等のフタル酸エステル類;トリクレジルホス
フェート、ジフェニルオクチルホスフェート等のリン酸
エステル類;ジブチルセバケート、ジオクチルセバケー
ト、ジー2−エチルへキシルアジペート等の二塩基酸エ
ステル類などが使用される。
光重合開始剤として、ヘンジイン、ベンゾインイソプロ
ピルエーテル、ヘンジインイソブチルエーテル、ベンゾ
フェノン、2,2−ジェトキシアセトフェノン、2,2
−ジメトキシフェニルアセトフェノン、2−エチルアン
トラキノン等の光ラジカル重合開始剤が使用できる。
重合防止剤として、4,4゛−チオビス(6−t−ブチ
ル−3−メチルフェノール)、3.5−ジーtブチルヒ
ドロキシトルエン、2,2°−メチレンビス(4−メチ
ル−6−t−ブチルフェノール)、4.4゛−ブチリデ
ンビス(6−t−ブチル−3−クレゾール)等のアルキ
ルフェノール類;フェニル−C−ナフチルアミン、N、
 N’−ジ−β−ナフチル−p−フェニレンジアミン等
のアリルアミン類;p−t−ブチルカテコール等のカテ
コール類;ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチル
エーテル等のハイドロキノン類などが使用される。
カップリング剤として、一般式X5iYs (式中、X
はビニル基、メタクリロキシプロピル基、アミノアルキ
ル基、メルカプトアルキル基、エポキシアルキル基等の
非加水分解型の有機基、Yはハロゲン、アルコキシ基等
の加水分解型の有機基を示す)で表されるシラン化合物
、例えばγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
、α−アミノプロピルトリエトキシシラン等のシランカ
ップリンク剤、前記一般式中のSiをTiに置き換えた
チタンカップリング剤を使用できる。
前記本発明の成分Aの共重合体、成分Bのマレイミド化
合物および成分Cポリアリル化合物からなる硬化性樹脂
組成物は、所望により、他種硬化性樹脂、溶剤、硬化促
進剤等を配合したものであり、塗料用、接着用、注型用
等の組成物として調製され、使用される。
これらの硬化性樹脂組成物は、常温で硬化することかで
きる他、熱風、電熱、赤外線、遠赤外線、高周波、マイ
クロ波等の各種エネルギーを用いて硬化することができ
る。
また、前記硬化性樹脂組成物を、適当な溶剤に溶解し、
含浸ワニスが調製される。このワニスをシート状基材に
含浸または塗布し、必要に応じて風乾した後、60〜1
50℃の恒温空気中で乾燥することにより、B−ステー
ジのプリプレグを調製することができる。
シート状基材として、石英、ガラス、カーボン、アスベ
スト等の無機繊維、ポリエステル、ポリアクリル、ポリ
アミド等の有機繊維の種々の織成による織布、不織布、
マット、ペーパーおよびこれらを組み合わせた基材など
が使用される。これらの基材は、充填材と同様にカップ
リング剤を用いて表面処理を施し使用するのが好ましい
このプリプレグの1枚または複数枚を用い、更に必要に
応じて電解銅箔等の金属箔を重ねた構成とし、通常成形
圧力3〜100 kg/ crl、温度130〜240
℃の条件で一定時間加圧、加熱して成形することにより
、金属箔との接着性が優れ、かつ耐熱性、誘電特性の優
れたプリント配線板用の積層板を製造することができる
更に、前記硬化性樹脂組成物を加熱溶融し、必要に応し
て充填剤、難燃剤等の添加剤を加えて十分に混練するこ
とにより、成形用の硬化性樹脂組成物を調製することが
できる。
この成形用の樹脂組成物の成形条件は、通常成形圧力0
.1〜l、 000 kg/crl、好ましくは3〜5
00kg/cd、温度100〜300℃、好ましくは1
50〜240℃および成形時間30秒〜30時間である
〔作用〕
本発明の硬化性樹脂組成物は、前記したように共役ジエ
ン系重合体ブロックとN−置換マレイミド重合体ブロッ
クとからなる共重合体(成分A)と、マレイミド化合物
(成分B)と、ポリアリル化合物(成分C)とからなる
ことを特徴とする。
マレイミド化合物とシアリル化合物とからなる硬化性樹
脂組成物から得られる硬化物は、強靭性耐熱性に優れる
が電気特性、耐水性、耐湿性等に欠点を有する。これら
の欠点の改良手段として、共役ジエン系重合体などの無
極性ポリマーとの組成物か考えられるか、従来の共役ジ
エン系重合体はマレイミド化合物やポリアリル化合物と
殆ど相溶性がなく、従ってそれらからなる硬化性樹脂組
成物の調製は不可能であった。
本発明の成分Aの共重合体は、無極性セグメントと極性
セグメントとから構成され、それらのセグメントの構成
比率、すなわち共役ジエン系重合体ブロックとN−置換
マレイミド重合体ブロックとの共重合比率を選択するこ
とにより、広範な他の無極性〜極性ポリマーと任意に相
溶する共重合体か得られ、従って本発明のような新規の
硬化性樹脂組成物の調製か可能となる。
また、本発明の硬化性樹脂組成物の硬化物においてはミ
クロ相分離構造か形成され、強靭性、耐熱性に優れ、か
つ共役ジエン系重合体か本来性する電気特性、耐水性、
耐湿性等も兼ね備えた硬化物か得られる。
その結果、本発明の硬化性樹脂組成物は、注型用、成形
用、積層用、含浸用、接着用、塗料用等各種態様の樹脂
組成物として調製でき、それらを硬化することにより、
機械的強度、耐水性、耐湿性、電気特性、耐熱衝撃性等
の優れた硬化物を得ることかできる。
〔実 施 例〕
本発明を、実施例および比較例により、更に詳細に説明
する。たたし、本発明の範囲は、これらの実施例により
何ら制限を受けるものではない。
なお、以下の例中において口部」および「九1は、特に
断りのない限り重量基準である。
〈共重合体の合成〉 (a)試料A−1 窒素シールした反応容器に、n−ブチルリチウム0.2
モルをテトラヒドロフラン(以下THFと記す)に溶解
した溶液1800gを仕込み、−70°Cにおいて攪拌
下にブタジェン3.7モルを3時間かけて添加し、更に
2時間反応を継続した。
該反応液の一部を系外に取り出し、メタノールで処理し
た後、減圧下に溶媒を留去して得られたブタジェン系重
合体の特性を第1表に示す。
次いて、前記反応系にN−フェニルマレイミド1.16
モルをTHFに溶解した溶液400gを2時間かけて添
加し、更に2時間反応を継続した後、20%塩酸−メタ
ノール溶液を加えて反応を停止した。
次いて、反応液を多量のメタノール中へ投入してポリマ
ーを析出させ、濾過、洗浄した後、600Cで5時間乾
燥し、黄白色粉末状の共重合体A−]を得た。重合収率
は99.3%であった。
A−1の特性を第1表に示す。
(b)試料A−2 n−ブチルリチウム0.2モルをTHFに溶解した溶液
3500g 、ブタンエン7.4モル、N−(2−メチ
ルフェニル)711511.06モルを含むTHF溶液
400gを用い、試料A−1の合成と同一条件で反応〜
反応停止を行った。
次いて、該反応液に蒸留水を加えて分液後、上層のポリ
マー溶液から減圧下に溶媒を留去して褐色半固形状の共
重合体A−2を得た。重合収率は99.5%であった。
試料A−]の合成と同様に反応途中で一部系外に取り出
したブタジェン系重合体および共重合体A−2の特性を
第1表に示す。
(c)試料A −3 窒素シールした反応容器に、ナトリウム0.2モルを含
むナトリウム−ケロシン分散体を含むTHF溶液200
0gを仕込み、−70℃において攪拌下にブタジェン3
.24モルおよびα〜メチルスチレン0.63モルを溶
解し、予め一70°Cに冷却した刊F溶液800を3時
間かけて添加し、更に1時間保持した後、酸化エチレン
0.4モルを加えて処理し、分子鎖の両末端に酸素−ナ
トリウム結合を有するブタジェン系重合体の溶液を得た
次いて、該反応液の一部を系外に取り出し、水を用いて
処理した後、減圧下に溶媒を留去して得られたブタジェ
ン系重合体の特性を第1表に示す。
次いて、反応系にN−フェニルマレイミド1.45モル
をTHFに溶解した溶液500gを2時間かけて添加し
、更に2時間反応を継続した後、20%塩酸メタノール
溶液を加えて反応を停止した。
次に、反応液を多量のメタノール中へ投入してポリマー
を析出させ、濾過、洗浄した後、60℃で5時間乾燥し
て、黄白色粉末状の共重合体A−3を得た。 重合収率
は99.0%であった。
A−3の特性を第1表に示す。
(4)試料A−4 窒素シールした反応容器に、市販の水酸基含有1.4−
ポリブタジェン(商品名ポリBDR−45HT、出光ア
ーコ(株)製、分析値を第1表のA−4欄に示す)0.
11モルをTHFに溶解した溶液2000gを仕込み、
0°Cにおいて攪拌下で、n−ブチルリチウム0、26
4モル(OH/Li(モル比)=1.0)を1時間かけ
て添加し、分子中に酸素−リチウム結合を有するブタジ
ェン系重合体の溶液を得た。
次いで、反応系の温度を一70°Cとして、攪拌下てN
−フェニルマレイミド0.45モルをTI(Fに溶解し
た溶液600gを2時間かけて添加し、更に2時間反応
を継続した後、20%塩酸−メタノール溶液を加えて反
応を停止した。
次いて、蒸留水を加えて分液後、上層のポリマー溶液か
ら減圧下に溶媒を留去して褐色半固形状の共重合体A−
4を得た。重合収率は99.5%であった。 A−4の
特性を第1表に示す。
実施例1〜6、比較例1〜3、 硬化性樹脂組成物(含浸ワニス用)− (al  含浸ワニスの調製(W−1−W−6、比較用
CL−1−CW−3) 成分A 前記で合成した共重合体(試料A−1、A−3
) 成分B 下記マレイミド化合物 ・BMI利・ンフェニルメタンヒスマレイミト(商品名
BMI−8、三井東圧化学(即製)・BMI−2・ポリ
フェニレンメチレンビスマレイミド(商品名BMI−M
20 、三井東圧化学(即製) 成分C下記ポリアリル化合物 ・PA−1:0,0−ンアリルビスフェノールA(商品
名BPA−CA、三井東圧化学■製)・PA−2・フェ
ノールノボラック (商品名PSF−4261、群栄化
学(IS)製)のアリル化物その他 下記の熱硬化性樹
脂 ・EP−トクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(商品
名YDCN−704、東部化成(即製)・FBI:1.
2−ポリブタンエン樹脂(商品名Nl5SOPB G−
3000、日本曹達(株制)前記成分A、B、Cを適宜
配合し、更に必要に応じて前記熱硬化性樹脂、硬化促進
剤としてジクミルパーオキサイド(DCPと記す)また
は2−ウンデシルイミダゾール(エポキシ硬化剤、商品
名C,、Z、四国ファインケミカル(株制、2旧と記す
)を加え、シクロヘキサノンに溶解して樹脂分50%の
含浸ワニス:試料t−1〜W−6を調製した。
また、比較試料として、前記成分B、C1熱硬化性樹脂
からなる組成物に前記硬化促進剤を配合し、シクロヘキ
サノンに溶解して樹脂分50%の含浸ワニス(比較試料
CW−1〜CW−3)を調製した。
調製した各試料の配合組成を、第2表に示す。
(b)  積層板の作製および評価 前記(81項で調製した含浸ワニス試料W−1〜W−6
および比較試料CW−1〜CW−3のそれぞれを、厚さ
0.2 mmのカラス繊維織布に含浸し、加熱乾燥して
B−ステージのプリプレグを作製しした。得られたプリ
プレグを8枚重ね、さらに両面に厚さ35μmの電解銅
箔を重ねて180°C×50 kg/cnfX 120
分の条件で加圧成形し、更に200°Cで24時間硬化
を行い、銅張り積層板を作製した。
前記作製した銅張り積層板について、下記の特性を測定
した。
■ 誘電率(ε)および誘電正接(tanδ)IMHz
、25°Cの条件で測定 ■ 銅箔密着性(σ、 ) : kg / cnr■ 
半田耐熱性・300°Cの半田浴で120秒間処理処理
異常なし  ×・ふくれ発生 ■ 吸水率   沸騰水中2時間保持(%)測定結果を
、第2表に示す。
第2表に示すように、本発明の硬化性樹脂組成物からな
る含浸ワニスを用いた積層板は、低誘電率であるばかり
てなく、銅箔密着性、半田耐熱性耐水性に優れ、各特性
か良くバランスしている。
実施例7〜11、比較例4〜6 硬化性樹脂組成物(注型樹脂用) 試料C−1〜C−5および比較試料CC−1〜CC−3
を下記の成分を用い、 成分A:前記で合成した共重合体 (試料A−2,A−4) 成分B  −BMI−1(前出) ・BM>2 (前出) 成分C:・PA−1(前出) ・TAIC,トリアリルイソシアヌレートその他 (熱
硬化性樹脂) ・El”2  ヒスフェノールA型エポキシ樹脂(商品
名YD−128.東部化成@))製)成分A、 B、 
Cおよびその他成分を適宜配合し、更に必要に応じて硬
化促進剤としてDCP  (前出)、4−メチルへキサ
ヒドロ無水フタル酸(MHPと記す)、ベンジルジメチ
ルアミン(BDAと記す)を加えて加温下に混合溶解し
、注型樹脂用酸物の試料C−1,−C,5を調製した。
また、前記成分B、Cおよびその他成分を適宜配合し、
更に必要に応じて前記硬化促進剤を配合(必要ならば加
温下にて混合溶解する)して比較試料CC−]〜CC−
3を調製した。
調製した注型樹脂用樹脂組成物の試料C−1〜C−5お
よび試料CC−1〜CC−3(配合組成割合を第3表に
示す)のそれぞれを、100℃において5時間、更に2
00℃において5時間保持して硬化した。
得られた硬化物について、下記特性を測定した。
■硬化収縮率(Vs) : Vs・(固体比重−液体比重)/固体比重×100%■
ガラス転移点(Tg) : 動的粘弾性測定 ■誘電率(ε)・および誘電圧接(tanδ):IMH
z、25°Cで測定 ■耐熱衝撃性(HC) 100mlポリヒーカーヒトカー中gの試験用樹脂を用
いて外径40mmΦのスプリングCワッシャーを埋め込
み加熱硬化した後、次の条件て耐熱衝撃性(クラックの
入った温度)を測定した。
120°C→−10°C→120°C→−20°C→1
20°C→−30℃→120 ’C→−40℃→120
℃→−50°C→120°C→−60°C 各温度への保持時間は、各90分間とした。
■剪断接着強度(Ssン JIS K 6850に準拠し、25℃における鋼板鋼
板の引っ張り剪断接着強度を測定。
前記諸試験の測定結果を第3表に示す。
(以下余白) 実施例12 硬化製樹脂組成物(成型樹脂用) 成分Aとして前記で合成した共重合体(試料A3)60
部、成分BとしてBMI−2(前出)25部、成分Cと
してPA−1(前出用5部を加温混合し、更にノラン系
カップリンク剤て表面処理を施した結晶シリカ粉末25
0部を添加して100〜1108Cの温度下で混練した
後、冷却、粉砕して顆粒状の硬化性樹脂組成物G−1を
得た。
調製した試料G−1を、200 ’Cx 30kg/c
m2x 20分の条件で圧縮成形し、更に成形品を25
0°Cに2時間保持して硬化させた。
得られた硬化物は下記の特性を有していた。
曲げ強度 誘電率(ε) 吸水率 加熱減量 12.8kg/mm2 10、0kg/mm2 3.3 :   0.IX O,IX (20°C) (200°C) (IMHz、20’C) (沸騰水中2時間保持) (180°C×24時間保持) 実施例13 硬化性樹脂組成物(接着材料) 成分Aとして前記で合成した共重合体(試料)\4)3
0部、成分BとしてB〜+1−1(前出)30部、成分
CとしてPA−2(前出)30部、その他成分としてエ
ポキン樹脂El” 2 (前出)10部をシクロヘキサ
ノンに溶解し、100°Cに1時間攪拌保持して予備反
応を行った後、硬化促進剤としてDCP(前出)1部を
加えて接着用硬化性樹脂組成物 試料A Hjを調製し
た。
得られた試料A I−1−1について、JIS K−6
850に準拠し、鋼板−鋼板の引張剪断接着強度を測定
した結果、145kg/cm’ (20°C)および1
28kg/cm2(200°C)の値を得た。
〔発明の効果] 本発明の硬化性樹脂組成物は、共役ジエン系重合体ブロ
ックとN−置換マレイミド重合体ブロックとから構成さ
れる共重合体と、マレイミド化合物およびポリアリル化
合物とからなることを特徴とする。
実施例に示したように、本発明の硬化性樹脂組成物は、
溶解性、相溶性に優れ、硬化時の硬化収縮率か小さく、
かつその硬化物は機械的強度、耐水性、耐熱性、耐熱衝
撃性に優れ、更に誘電率、誘電正接等の誘電特性か極め
て優れている。
従って、注型材料、成形材料、封止材料、積層板用含浸
ワニス、コイル含浸ワニス、塗料、接着剤用等の広範な
用途に使用することかできる。
特に本発明の一態様である含浸ワニスを用いたプリプレ
グは、粘着性がなく取り扱いか極めて容易であり、それ
を用いて製造した積層板は金属箔との密着性に優れ、か
つ優れた誘電特性、耐熱性、耐水性を有することから、
低誘電率の要求される高周波回路等のプリント配線板用
の基板材料として極めて有用である。
本発明は、従来多様な分野で多用されている共役ジエン
系重合体の優れた耐水性、耐湿性、電気特性と、マレイ
ミド化合物−ポリアリル化合物系組成物の優れた強靭性
、耐熱性とを併せ持つ硬化性樹脂組成物を提供するもの
であり、その電子・電気分野を始めとする産業上の意義
は、極めて大きい。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)下記成分A、BおよびCからなることを特徴とす
    る硬化性樹脂組成物。 成分 A:下記一般式( I )および/または(II)X(Y)
    _m・・・・( I ) X(O−Y)_n・・(II) (ここに、Xは共役ジエン系重合体ブロック、YはN−
    置換マレイミド重合体ブロックを示し、mは1〜2、n
    は1〜5の正数)で表され、 XとYとの重量比が20/80≦X/Y≦90/10、 数平均分子量が500〜100,000である共重合体
    成分 B:一分子中に少なくとも1個マレイミド基を有するマ
    レイミド化合物成分 C:一分子中に少なくとも2個のアリル基を有するポリ
    アリル化合物
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