JPH04146246A - 柄編地の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は、柄部が地部に対して浮いて凸部を形成する
柄編地の製造方法に関し、カジュアルウェアおよびスポ
ーツウェア等に好適な編地を提供するものである。

（従来の技術） 凹凸模様を有する編地の製造方法として、丸編機を使用
し、地糸１口に対して柄糸を２０配し、この２０の柄糸
をシリンダ針で全く同じ組織に連続して編成し、いわゆ
るダブルブリスタ柄編地を製造する方法か知られている
。また、無地の編地を編成したのち、凹凸模様か彫刻に
より形成された彫刻カレンダを使用し、強く加圧しなか
ら乾熱処理をする方法か知られている。

（発明か解決しようとする課題） しかしながら、ダブルブリスタ柄編地は、柄糸をシリン
ダ針に掛けて同じ組織を２回繰り返して編成するので、
柄糸か編地表面にふくれ出て、凹凸差の大きい柄が得ら
れる反面、柄の部分が浮いているため、比較的小さい突
起にも引っ掛かり易く、そのため柄糸かループ状に引き
出されてスナッギングが発生すると共に、ボテツキ感が
大きいという問題があった。また、彫刻カレンダを使用
する方法は、編地の風合かペーパーライクで粗硬になり
、かつ凹凸模様の耐久性か低く、繰り返し洗濯によって
凹凸か消えるという問題かあった。

この発明は、スナッギングか発生し難くてボテツキ感が
なく、かつ風合がソフトで、防風性に優れ、しかも凹凸
の消え難い柄編地を得るための製遣方法を提供するもの
である。

（課題を解決するための手段） この発明の製造方法は、柄部か地部に対して浮いて凸部
を形成する柄編地の編成に際し、上記の柄部を、その少
なくとも一部に熱可塑性合成繊維を配して編成し、得ら
れた編地を温度１５０℃以上、押圧荷重１０トン以上の
条件下で乾熱処理することを特徴とする。

この発明では、柄部の少なくとも一部にポリエステル繊
維、ポリアミド繊維、アクリル繊維等の熱可塑性合成繊
維を配することか必要であり、そのためには、柄糸とし
て上記の合成繊維からなる糸条を使用することか好まし
い。また、上記の合成繊維と綿、羊毛等の天然繊維もし
くはレーヨン等の再生繊維とを任意の手段で複合して使
用することができる。複合の手段としては、混紡および
交撚のほか、上記合成繊維のフィラメント糸条を芯にし
て周囲を他の繊維ステーブルで被覆する芯入り紡績法、
および上記の合成繊維フィラメト複数本と再生繊維フィ
ラメント複数本とをそれぞれ拡げた状態で重ねて撚りを
加える混繊法等が使用される。この柄糸における合成繊
維の構成比率は、製品に要求される光沢、凹凸感および
風合等を考慮して適宜に設定されるが、柄糸の全重量に
対して３０％以上にするのか好ましい。

地糸としては、上記の合成繊維糸条、天然繊維糸条、再
生繊維糸条および複合糸条等の任意の糸条か使用される
。また、編成の編組織は、従来と同様にダブルブリスタ
柄か採用される。そして、上記の編成後、好ましくは更
に染色加工を施した後、温度１５０℃以上、好ましくは
１７０〜１８０℃１押圧荷重１（１２以上、好ましくは
２０〜４０トンの条件て乾熱処理か施される。上記の抑
圧には、カレンダーロールによるプレスやフラットプレ
スを採用することができる。

（作用） 編地を加圧し、加熱することにより、編地表面に凸部を
形成する柄部が特に圧縮され、柄部内の熱可塑性合成繊
維か圧縮状態に熱固定される。したかって、編地の凹凸
感を残したままで柄部の光沢か増し、ボテツキ感か減少
し、スナッギング性か向上し、通気性か低くなる。ただ
し、温度か１５０℃未満であったり、押圧荷重か１０ト
ン未満てあったりした場合は、十分な光沢か得られず、
かつ凹凸模様の耐久性か低くなり、上記の乾熱処理効果
か洗濯の繰り返しによって失われる。また、上記の押圧
荷重か５０トン以上に過大になると、編地のコース方向
に光沢ムラが発生し易くなる。

（実施例） 口径３０インチ、２２ゲージの両面丸編み機（Ｂｅｎｔ
ｌｅｙ　９ＲＪ）を使用して第１図のダブルブリスタ柄
編地を編成した。地糸として２種類を準備し、第１地糸
１にポリエステル仮撚加工糸（１５０ｄ／４８　ｆ）を
、また第２地糸２にポリエステル・綿混紡糸（ポリエス
テル／綿の混紡比４０／６０、太さ３０英弐番手）をそ
れぞれ使用した。また、柄糸３として第１地糸ｌと同じ
ポリエステル仮撚加工糸（１５０ｄ／４８　ｆ）を使用
した。そして、第１図に示すように、第１コース（１）
では第１地糸１をダイヤル針に供給して裏組織を編成し
、第２コース（２）では第２地糸２をダイヤル針および
シリンダ針に供給して表裏にわたる接結組織を編成し、
第３コース（３）および第４コース（４）ではそれぞれ
柄糸３をシリンダ針に供給して両コースとも全く同じ柄
組織を編成し、次いて第５コース（５）、第６コース（
６）、第７コース（７）、第８コース（８）および第９
コース（図示されていない）以下を、コースごとの組織
を変える以外は上記と同様に４コースを編み糸の供給単
位として編成した。

得られた実施例１の編地（幅１５０ａｎ、目付量４２０
　ｇ／ｒｒｆ）を通常の方法で染色したのち、直径６０
αの鋼鉄製カレンダロールを使用し、押圧荷重３０トン
、温度１７０℃、布速度６ｍ／分で乾熱処理をした。ま
た、上記編成後の乾熱処理の有無または条件が異なる以
外は、実施例１と同様にして比較例１〜３の編地を用意
し、その性能を比較した。その結果を下記第１表に示す
。表中、光沢感および凹凸感は、１０名のパネラ−によ
る目視判定で評価し、非常に良いものを◎、良いものを
○、やや悪いものを△、また悪いものを×とした。また
、ボテツキ感は同様に１０名のパネラ−による風合のハ
ンドテストにより判定し、スナツギングはメース法によ
り、また通気性はフラジール法によりそれぞれ測定した
。

第１表 次に、口径３０インチ、２６ゲージの両面丸編み機（テ
ロットＵＰ　ｌ　４８）を使用して第２図のダブルブリ
スタ柄編地を編成した。編み糸は、上記実施例１の第２
地糸２を３０番手のポリエステル紡績糸に変更する以外
は、上記実施例１と同様にした。そして、第２図に示す
ように、第１コース（１）では第１地糸ｌをダイヤル針
およびシリンダ針に供給して表裏にわたる接結組織を編
成し、第２コース（２）では第２地糸２をダイヤル針の
みに供給して裏組織を編成し、第３コース（３）および
第４コース（４）ではそれぞれ柄糸３をシリンダ針に供
給して両コースを全く同じ柄組織に編成し、次いで第５
コース（５）、第６コース（６）、第７コース（７）、
第８コース（８）および第９コース（９）以下を、コー
スごとの組織を変える以外は上記と同様に４コースを編
み糸の供給単位として編成した。

得られた実施例２の編地（幅１５２ｃｍ、目付量３８０
　ｇ／ｎ（）を通常の方法で染色したのち、直径６０ａ
ｎの鋼鉄製カレンダロールを使用し、荷重３５トン、温
度１７５℃１布速度６ｍ／分で乾熱処理をした。また、
上記編成後の乾熱処理の有無または条件が異なる以外は
、実施例２と同様にして比較例１〜３の編地を用意し、
その性能を前記同様に比較した。その結果を下記第２表
に示す。

第２表 上記の第１表および第２表で明らかなように、実施例１
および２は、いずれも凹凸感か他と同様であり、しかも
光沢感および耐スナッギング性か優れており、かつボテ
ツキ感か小さく、通気性が小さくて防風性に優れている
。これに対して乾熱処理を省略した比較例１および４は
、光沢感、ボテツキ感、スナッギング性の全てにおいて
劣り、通気性か大きく防風性に欠けている。また、比較
例２および５は、乾熱処理の温度を低く設定したため、
ボテツキ感か小さいものの、光沢およびスナッギング性
か劣っていた。また、比較例３および６は、乾熱処理の
荷重を小さく設定したため、光沢感、ボテツキ感および
スナッギング性か著しく劣っていた。

（発明の効果） この発明は、編地に凸部を形成する柄部に熱可塑性合成
繊維を配し、編成後にカレンダで強い圧力を加えて乾熱
処理をするので、従来のダブルブリスタ柄編地に比べて
、光沢感か増し、ボテツキ感が無くなってスナッギング
性か向上し、かつ防風性か向上し、しかも編成と乾熱処
理によって形成された凹凸模様の耐久性か良好で、従来
の彫刻カレンダで型付けした場合のように洗濯の繰り返
しにより凹凸模様か消失することかない。

【図面の簡単な説明】

第１図（１）ないしく８）は、実施例１の組織図、第２
図（１）ないしく２４）は、実施例２の組織図である。 １１２；地糸、３：柄糸。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 〔１〕柄部が地部に対して浮いて凸部を形成する柄編地
   の編成に際し、上記の柄部を、その少なくとも一部に熱
   可塑性合成繊維を配して編成し、得られた編地を温度１
   ５０℃以上、押圧荷重１０トン以上の条件下で乾熱処理
   することを特徴とする柄編地の製造方法。