JPH04145615A

JPH04145615A - 電解コンデンサ用電解液

Info

Publication number: JPH04145615A
Application number: JP26756390A
Authority: JP
Inventors: Tsuyoshi Kikuchi; 菊池　強; Tetsuya Koseki; 小関　哲哉; Kenji Tamamitsu; 賢次玉光; Masahiko Sawara; 佐原　将彦
Original assignee: Nippon Chemi Con Corp
Current assignee: Nippon Chemi Con Corp
Priority date: 1990-10-06
Filing date: 1990-10-06
Publication date: 1992-05-19

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野］本発明は、電解コンデンサ用電解液の改良に関し、更に
詳しくは、無機酸化物のコロイドを電解液に分散させる
ことにより、電解コンデンサの他の緒特性には悪影響を
及ぼさず耐電圧を顕著に向上させる電解コンデンサ用電
解液に関する。

［従来の技術］電解コンデンサは、小形、大容量、安価で整流出力の平
滑化等に優れた特性を示し、各種電気・電子機器の重要
な構成要素の１つであり、一般に、表面を電解酸化によ
って酸化皮膜に変えたアルミニウムフィルムを陽極とし
、この酸化皮膜を誘電体として集電陰極との間に電解液
を介在させて作製される。使用中は常に酸化皮膜を再生
しているため安定であるが、例えば長期間使用しないと
再生が不十分となり劣化する。

電解コンデンサは化学反応を行わせながら使用するため
、その特性は電解液の性質に大きく依存する１表面を酸
化皮膜としたアルミニウム電極と電解液との間で起る化
学反応の定常状態を維持し、誘電体とするアルミニウム
酸化皮膜を良好に保持することが性能の安定化に重要で
あり、使用法を誤って例えば過剰の高電圧負荷等により
化学的定常状態が乱れると、アルミニウム酸化皮膜が破
壊されやがては絶縁が破れるに至る。

コンデンサの負荷電圧が上昇し高電圧負荷による誘電体
の物性変化が進行し時間的な誘電率の変化が生じる結果
電気化学的状態が動揺する現象をシンチレーションとい
うが、このような現象が認められる電圧をシンチレーシ
ョン電圧（火花電圧）としてコンデンサの耐電圧性の尺
度とすることができ、シンチレーション電圧（火花電圧
）が高い程コンデンサの耐電圧性が大きいことを示す、
これは簡便には、適当な大きさの未化成アルミニウム箔
を測定しようとする電解液に浸した状態で、最終コンデ
ンサ製品まで組み上げることなく測定することができる
。

従来より、耐電圧を向上させるためには、ホウ酸、マン
ニット、シリコンオイル、ポリビニルアルコールまたは
これらを混合したものが用いられてきた。また、これら
以外にも種々の添加物を添加することにより電解コンデ
ンサ用電解液を改良して高耐電圧性を得る試みがなされ
ている。

高耐電圧性を得るための添加剤としては、例えば、スル
ファミン酸の添加（特開昭４９−８２９６３号）、スペ
リン酸の添加（特開昭４９−１３３８６０号）、リン酸
ドテシルの添加（特開昭４９−７３６５９号）、アルキ
ルリン酸の添加（特開昭５２−１５３１５４号）、ジ亜
リン酸の添加（特開昭５７−１４１９１３号）、ホウ酸
−マンニット系の使用（特開昭５７−６０８２９号）、
ホウ酸−マンニット−ポリビニルアルコール系の使用（
特開昭５９−１７７９１５号）等が提案されているが、
コンデンサの他の諸特性に悪影響を及ぼさず耐電圧の向
上を図ることはは必ずしも十分には望めなかった。

［発明が解決しようとする課題］本発明は、無機酸化物のコロイドを電解液に分散させる
ことにより、電解コンデンサの他の諸特性には悪影響を
及ぼさず耐電圧を顕著に向上させる電解コンデンサ用電
解液を提供することを目的とする。

［課題を解決するための手段］本発明によれば、弁作用金属の陽極酸化皮膜を誘電体と
し、電解液を介して陰極を取り出す電解コンデンサに使
用する電解コンデンサ駆動用電解液であって、電解液中
にエチレングリコールを分散溶媒とした五酸化タンタル
を加えることを特徴とする電解コンデンサ用電解液が提
供される。

本発明による電解コンデンサ用電解液は、アルミニウム
電解コンデンサ駆動用の電解液として、有機極性溶媒を
主溶媒とし、有′Ｒ酸もしくは無機酸またはその塩を溶
質とすれは好適である。

電解液の有機極性溶媒に単独または組合せて使用し得る
溶媒の具体例として次のような溶媒を例示することがで
きる：プロトン　　性ゝエタノール、プロパツール、ブタノール、ペンタノール
、ヘキサノール、シクロブタノール、シクロペンタノー
ル、シクロヘキサノール、並びにベンジルアルコール等
の１価アルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリ
ン、メトキシエタノール、エトキシエタノール、メトキ
シプロピレングリコール、並びにジメトキシグロバノー
ル等の多価アルコールおよびアルコールエーテル類、非
プロトン性極性溶媒トメチルホルムアミド、Ｎ、Ｎ−ジメチルホルムアミド
、Ｎ−エチルホルムアミド、Ｎ、Ｎ−ジエチルホルムア
ミド、Ｎ−メチルアセトアミド、Ｎ、Ｎ−ジメチルアセ
トアミド、Ｎ−エチルアセトアミド、Ｎ、Ｎ−ジエチル
アセトアミド、並びにヘキサメチルホスホリックアミド
等のアミド系溶媒、 γ−ブチロラクトン、Ｎ−メチル−２−ピロリドン、エ
チレンカーボネイト、プロピレンカーボネイト、イソブ
チレンカーボネイト等のラクトン、環状アミド系溶媒、トリエチルアミン等の脂肪族アミン系溶媒、アセトニト
リル等のニトリル系溶媒、ジメチルスルホキシド等のオキシド系溶媒。

有機酸もしくは無ｔｌｌ！酸またはその塩たる電解液の
電解質に単独または組合せて使用し得る電解質の具体例
として次のような電解質を例示することができる：１夷１ギ酸、酢酸、プロピオン酸、エナント酸等の脂肪族モノ
カルボン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、メチル
マロン酸、ピメリン酸、スペリン酸、アゼライン酸、セ
バシン酸、デカンジカルボン酸、マレイン酸、シトラコ
ン酸、並びにイタコン酸等の脂肪族ジカルボン酸、安息
香酸、フタル酸、サリチル酸、トルイル酸、並びにピロ
メリト酸等の芳香族カルボン酸、一災皇ホウ酸、リン酸、ケイ酸、ＨＢＦ、、ＨＰＦ、等の無機酸、アンモニウムアンモニウム（ＮＨ４）、メチルアンモニウム、エチルアンモニウム、並びにプロ
ピルアンモニウム等のモノアルキルアンモニウム、ジメチルアンモニウム、ジエチルアンモニウム、エチル
メチルアンモニウム、並びにジブチルアンモニウム等の
ジアルキルアンモニウム、トリメチルアンモニウム、トリエチルアンモニウム、並
びにトリブチルアンモニウム等のトリアルキルアンモニ
ウム、テトラメチルアンモニウム、トリエチルメチルアンモニ
ウム、トリブチルアンモニウム、テトラエチルアンモニ
ウム、並びにＮ、Ｎ−ジメチルピロリジニウム等の第４
級アンモニウム、支立皇ホスホニウムおよびアルソニウム、その他マンニット等
も使用することができる。

本発明の電解コンデンサ用電解液にあっては、好ましく
は分散溶媒として１〜２０重量部のエチレングリコール
を使用する。

このような溶質−溶媒系からなる電解液に対し、好まし
くは前記したエチレングリコールを分散溶媒としな五酸
化タンタルを０．１〜５重量部、更に好ましくは１〜３
重量部添加することにより、顕著な耐電圧性の向上を実
現することができる。

［作用］前記したように、電解コンデンサは化学反応を行わせな
がら使用するため、その特性は電解液の性質に大きく依
存する０表面を酸化皮膜としたアルミニウム電極と電解
液との間で起る化学反応の定常状態を維持し、誘電体と
するアルミニウム酸化皮膜を良好に保持することが性能
の安定化に重要である。

本発明は電解液中にエチレングリコールを分散溶媒とし
た五酸化タンタルを加えることを特徴とする。このコロ
イドは１０〜５０ｍμの大きさを有するＴａ２０５の水
和物（Ｔａｘｅｓ・ＸＨ２０，ｘ＝　１〜１０）であり
、その重合粒子は電解液中の陽イオンを安定剤として存
在している。

このような電解液を素子に含浸すると、ＴａｚＯｓ自身
は負に帯電しているなめ、酸化アルミニウム表面に容易
にＴａｚＯｓの絶縁層を形成する。この絶縁層は、コン
デンサの耐電圧向上に効果的に作用するが、他の諸特性
には悪影響を及ぼさない。

このような作用により、本発明による電解コンデンサ用
電解液は、電解コンデンサの陽極、陰極、アルミニウム
酸化皮膜誘電体並びに電解液から構成される電気化学的
反応系の化学的定常状態の安定化に顕著な寄与をしてい
るものと推定される。

［発明の効果］本発明によれば、無機酸化物のコロイドを電解液に分散
させることにより、電解コンデンサの他の諸特性には悪
影響を及ぼさず耐電圧を顕著に向上させる電解コンデン
サ用電解液が提供される。

［実施例］以下に実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本
発明は以下の実施例にのみ限定されるものではない。

ｊｌおよび　　例１次の成分からなる電解コンデンサ用電解液を用い、エチ
レングリコールを分散溶媒とした五酸化タンタルを所定
濃度で分散させた。

各成分の添加量を重量％で示す。

寒１１０２　反艶ヱユ γ、−ブチロラクトン　　６９　　　　６９．５マレイ
ン酸　　　　　　１０　　　　１０．５トリエチルアミ
ン　　　　７７．５エチレングリコール　　１２　　　　１２．５五酸化タ
ンタル　　　　２これらの電解液を用いて、常法により電解コンデンサを
作製しな、電解液のｐＨ１比抵抗並びに火花電圧を次に
示す。

寒胤廻ユ　匿豊■ユ電解液のＤＨ４，１４，１比抵抗（Ω・ｃｌｌ）　　　　１４５　　　１５０火花
電圧（Ｖ）　　　　　１１０　　　　９０２および　　
伊２次の成分からなる電解コンデンサ用電解液を用い、エチ
レングリコールを分散溶媒とした五酸化タンタルを所定
濃度で分散させた。

各成分の添加量を重量％で示す。

Ｋ１匹ｌ γ−ブチロラクトン　　６２マレイン酸　　　　　　　９ホウ酸　　　　　　　　　２マンニット　　　　　　２トリエチルアミン　　　６エチレングリコール　　１７五酸化タンタル　　　　２これらの電解液を用いて、常法により電解コンデンサを
作製した。電解液の１）Ｈ１比抵抗並びに火花電圧を次
に示す。

艮良旦ユ　Ｌ監■ユ電解液のｐＨ３，５３，５比抵抗（Ω・ｃｎ＋）　　　　２１５　　　２０５止１
辻１６２．３９．３２．３２．３６．３１７．５火花電圧（Ｖ）　　　　　１６５　　　１４５３および
　　伊３次の成分からなる電解コンデンサ用電解液を用い、エチ
レングリコールを分散溶媒とした五酸化タンタルを所定
濃度で分散させた。

各成分の添加量を重量％で示す。

ｘ１ヱユ　反艶■ユエチレングリコール　　８５　　　　７５．６安息香酸
アンモニウム　８８．６水　　　　　　　　　　　　　　５　　　　　１５．８
五酸化タンタル　　　　２これらの電解液を用いて、常法により電解コンデンサを
作製しな、電解液の１）Ｈ１比抵抗並びに火花電圧を次
に示す。

民１且旦　Ｌ較■ユ電解液のｐＨ６，５６，６比抵抗（Ω・ｃｌｌ＞　　　　３４５　　　３３８火花
電圧（Ｖ　）　　　　　３２５　　　２９５４および　
　ｊ４次の成分からなる電解コンデンサ用電解液を用い、エチ
レングリコールを分散溶媒としな五酸化タンタルを所定
濃度で分散させた。

各成分の添加量を重量％で示す。

犬１目肌ユ　ルｌ目ｉユエチレングリコール　　８７　　　　８７．８安息香酸
アンモニウム　５５．４ホウ酸　　　　　　　　　４４．４マンニツト　　　　　　２２．４五酸化タンタル　　　　２これらの電解液を用いて、常法により電解コンデンサを
作製した。電解液の１）Ｈ１比抵抗並びに火花電圧を次
に示す。

ＩＬＬ！Ｌ　　反紋且Ａ電解液のＤＨ５，６５，７比抵抗（Ω・ｃａ）　　　　６２５　　　６１５火花電
圧（Ｖ）　　　　　４６０　　　４２０５および　　　
５次の成分からなる電解コンデンサ用電解液を用い、エチ
レングリコールを分散溶媒とした五酸化タンタルを所定
濃度で分散させた。

各成分の添加量を重量％で示す。

乱立■二エチレングリコール　　６９ホウ酸　　　　　　　　１２ホウ酸アンモニウム　　１７五酸化タンタル　　　　２これらの電解液を用いて、常法により電解コンデンサを
作製した。電解液のＤＨ１比抵抗並びに火花電圧を次に
示す。

Ｘ豊伍二　之東■二電解液のｏＨ４，２４，１比抵抗（Ω・ｃｏ＋　）　　　　８４０　　　８３０火
花電圧（Ｖ）　　　　　５８０　　　５４０６および　
　　６次の成分からなる電解コンデンサ用電解液を用い、エチ
レングリコールを分散溶媒としな五酸化タンタルを所定
濃度で分散させた。

各成分の添加量を重量％で示す。

Ｋ立五互　埼艶■互エチレングリコール　　８２　　　　８２．５工ｌ引旦１２．５１７．５１．６−デカンジカルボンｌ　　　　　　　　　　　１
１　　　　　　　　　１１．５ホウ酸　　　　　　　　
　３３．５マンニツト　　　　　　２２．５五酸化タンタル　　　　２これらの電解液を用いて、常法により電解コンデンサを
作製した。電解液のＤＨ１比抵抗並びに火花電圧を次に
示す。

寒監■互　エ毀■互電解液のｐＨ６，１６，０比抵抗（Ω−ａｍ）　　　　５７５　　　５６８火花電
圧（Ｖ　）　　　　　６００　　　５６０以上の結果か
ら、本発明による電解コンデンサ用電解液は、電解コン
デンサの他の緒特性には悪影響を及ぼさず耐電圧を顕著
に向上させるものであることが分る。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）弁作用金属の陽極酸化皮膜を誘電体とし、電解液
を介して陰極を取り出す電解コンデンサに使用する電解
コンデンサ駆動用電解液であって、電解液中にエチレン
グリコールを分散溶媒とした五酸化タンタルを加えるこ
とを特徴とする電解コンデンサ用電解液。