JPH04143489A - スクロール形流体機械 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、冷凍装置における冷媒圧縮機等に利用される
スクロール形流体機械に関する。

（従来の技術） 従来、特開平２−９１４８８号公報に開示され且つ第４
図に示すように、ケーシング（Ｃ）の内部上方に、ハウ
ジング（Ｈ）を介して固定側の第１スクロール（Ｆ）と
可動側の第２スクロール（０）とを配設すると共に、そ
の下方に、モータ（Ｍ）を配設して、駆動軸（Ｄ）の上
部軸端に設けるピン部（Ｐ）を前記可動スクロール（０
）のボス筒（Ｔ）に嵌合し、前記駆動軸（Ｄ）の回転に
より前記第１スクロール（０）を第２スクロール（Ｆ）
に対し回動させ、吸入管（Ｘ）から吸入する作動流体を
作動室（Ｅ）内で圧縮し、吐出管（Ｙ）から外部に取り
出すようにしている。

そして、各摺動部で円滑な摺動動作を行わせるため、一
般に、前記駆動軸（Ｄ）の内部に底部油溜から延びる給
油通路（Ｒ）を設けて、該給油通路（Ｒ）の上部を前記
ピン部（Ｐ）の端面と前記ボス筒（Ｔ）の底面との間の
嵌合隙間（Ｇ）に開口すると共に、前記ピン部（Ｐ）の
外周部に、前記嵌合隙間（Ｇ）をケーシング（Ｃ）の内
部に連通させる圧抜き兼油流出溝（Ｓ）を切欠き形成し
、前記給油通路（Ｒ）に汲上げる油の循環路を形成して
、軸受メタル（Ｎ）や前記ピン部（Ｐ）とボス筒（Ｔ）
との間の嵌合部等に給油し、給油後の油を、ピン部（Ｐ
）の収容室（Ｑ）及び排油穴（Ｌ）から前記モータ（Ｍ
）の上部空間（Ｕ）を経て底部油溜に戻すようにしてい
る。

（発明が解決しようとする課題） しかし、以上の従来構造では、収容室（Ｑ）から排油穴
（Ｌ）を経て上部空間（Ｕ）に排出される油は、ピン部
（Ｐ）とボス筒（Ｔ）との嵌合部や軸受メタル（Ｎ）等
の摺動面を濡らした後に滲み出てくる少量の油だけでな
く、油循環路の確保のために設けた前記油流出溝（Ｓ）
を介して給油通路（Ｒ）の上端から隘れ出てくる多量の
油を含み、このような多量の油が、モータ（Ｍ）の上部
空間（Ｕ）に排出されるため、モータ（Ｍ）の回転に伴
う撹拌作用により多量の油ミストが発生して、作動流体
に多量の油が混入し、作動室（Ｅ）を経て吐出管（Ｙ）
から外部に流出する油量が過剰に増え、底部油溜の油が
減少して給油不良を招くという所謂油上がりの問題が起
こる。又、前記収容室（Ｑ）内では、ピン部（Ｐ）が多
量の流出油を押し退けて回動する必要が生じるため、動
力損失を招く問題も起こる。

以上の問題は、インバータ等により前記駆動軸（Ｄ）の
回転数が高速になり、給油通路（Ｒ）に汲上げる油量が
増大するほど顕著に現れる。

本発明の目的は、給油系統における排油経路の構成を工
夫することにより、油上がりや動力損失を招くことなく
良好な給油及び排油が行えるスクロール形流体機械を提
供することにある。

（課題を解決するための手段） そこで、本発明では、上記目的を達成するため、ケーシ
ング（３）の内部上方に第１及び第２スクロール（１）
（２）を、下方にモータ（４）を各々配設し、駆動軸（
５）の上部軸端に設けるピン部（６）を前記第２スクロ
ール（２）のボス筒（７）に嵌合すると共に、前記駆動
軸（５）の内部に底部油溜（８）から延びる給油通路（
９）を設けたスクロール形流体機械において、前記ピン
部（６）とボス筒（７）との間の嵌合部に、油プール（
１０）を設けて、該油プール（１０）に前記給油通路（
９）を連通させると共に、前記駆動軸（５）の内部に排
油通路（１１）を設けて、該排油通路（１１）に前記油
プール（１０）の油流出側を連通させる一方、前記排油
通路（１１）の出口部を前記モータ（４）の下部空間（
１２）に開口した。

又、第２に上記構成で、前記給油通路（９）を、ピン部
（６）の外周側に向けて開口する油開放口（１３）を介
して油プール（１０）に連通させると共に、この油プー
ル（１０）の油流出側を前記ピン部（６）の端面とボス
筒（７）の底面との間に形成される嵌合隙間（１４）に
開放し、かつ、排油通路（１１）を前記嵌合隙間（１４
）に開口した。

（作用） 給油通路（９）の油は、ピン部（６）とボス筒（７）と
の間に設けた油プール（１０）に流入し、この油プール
（１０）から排油通路（１１）を経てモータ（４）の下
部空間（１２）に排出される。これにより、油の循環経
路を確保できて、良好な給油及び排油が行えると共に、
前記給油通路（９）から多量に溢れ出る油は、モータ（
４）の上部空間では無く前記下部空間（１２）に排出さ
れるため、モータ（４）の回転部分による攪拌の悪影響
を低減でき、作動流体に過剰に油が混入する事態を防止
できて、油上がりを回避でき、しかも、ピン部（６）が
多量の油を押し退けて回動する事態も回避でき、動力損
失も低減できる。

第２の構成によれば、油プール（１ｏ）から流出する油
は、ピン部（６）の端面に開口する嵌合隙間（１４）を
介して排油通路（１１）に流れ込むため、遠心力に起因
した排油に与える抵抗の影響を低減でき、排油通路（１
１）への油の流入をスムーズに行える。

（実施例） 第１図に示すものは、冷凍装置の圧縮機として用いたス
クロール形流体機械であり、密閉形のケーシング（３）
の内部上方に、上部ハウジング（３０）を介して、鏡板
（Ａ）に渦巻体（ａ）を突設した固定側の第１スクロー
ル（１）と、鏡板（Ｂ）に渦巻体（ｂ）を突設した可動
側の第２スクロール（２）とを配設すると共に、下方に
、ステータ（４１）とロータ（４２）とをもっモータ（
４）を配設し、駆動軸（５）の上部軸端に設ける偏心杖
のピン部（６）を第２スクロール（２）のボス筒（７）
に嵌合して、駆動軸（５）の回転により、吸入管（３１
）からモータ（４）の上部空間（３２）に取り込む吸入
ガスを各渦巻体間に画成する作動室（３３）内で圧縮し
、圧縮後の吐出ガスを、渦巻中心部の吐出穴（３４）か
ら隔壁（３５）で画成する吐出室（３６）に開放し、油
分離器（３７）を通過させた後に吐出管（３８）から外
部に取出すようにしている。吐出ガスから分離した油は
油戻し管（３９）を通じて底部油溜（８）に戻すように
している。

前記駆動軸（５）の内部には、軸穴（９１）とこれに連
続する偏心穴（９２）とから成り、容積型の油ポンプ（
８０）を介して前記油溜（８）に連通ずる給油通路（９
）を貫通形成しており、横穴（９３）を介して上部軸受
メタル（５０）に給油すると共に連通路（９４）を介し
て第２スクロール（２）のスラスト支持面（２０）側に
給油するようにしている。又、該駆動軸（５）の下部は
、下部ハウジング（８１）に設ける下部軸受メタル（８
２）及びスラストプレート（８３）に支持しており、上
部軸受メタル（５ｏ）に当接する径大な軸受部（５１）
の下部には、バランスウェイト（５２）を一体形成して
いる。

以上の構成で、第２図に明示するように、ピン部軸受メ
タル（７０）を介してボス筒（７）に嵌合される前記ピ
ン部（６）の外周面に、前記軸受メタル（７０）の内面
に臨む油プール（１ｏ）を切欠き杖に形成する。該油プ
ール（１ｏ）は、上部を前記ピン部（６）の端面とボス
筒（７）の底面との間に形成される嵌合隙間（１４）に
開口しており、又、下部を前記軸受メタル（７ｏ）の下
部周縁部に対して上方側に位置させて、前記油プール（
１０）をピン部（６）を収容する収容室（６０）ひいて
はケーシング（３）の内部空間に対して閉鎖するように
している。そして、この油プール（１０）に前記嵌合隙
間（１４）を介して給油通路（９）を連通させている。

又、前記駆動軸（５）の内部に、中心軸上に延びる排油
通路（１１）を設けて、この排油通路（１１）の上端部
に埋栓（１５）を嵌合して上部を閉鎖すると共に、該排
油通路（１１）に、前記油プール（１０）の下部に位置
する油流出側に油導入口（１６）を開口させる排油連通
路（１７）を接続して、前記排油通路（１１）に前記油
プール（１０）を連通させる。

更に、前記排油通路（１１）の下部の出口部を、第１図
に示すように、径方向に開口する油排出穴（１８）を介
して、前記モータ（４）の下部空間（１２）に開口させ
る。

以上の構成により、前記給油通路（９）に汲上げられた
油は、第２図中矢印で示すように上端部の嵌合隙間（１
４）を介して油プール（１０）に流入し、この油プール
（１０）から排油連通路（１７）を通過して排油通路（
１１）に流出し、更に第１図に示すように、その出口部
の油排出穴（１８）からモータ（４）の下部空間（１２
）に排出される。これ゛により、油の循環経路が構成で
き、上部軸受メタル（５０）やピン部（６）とボス筒（
７）との間の嵌合部に給油できると共に、前記給油通路
（９）の上端から多量に隘れ出てくる油を、前記モータ
（４）の上部空間（３２）では無く、下部空間（１２）
に排出するため、モータ（４）のロータ（４２）や、バ
ランスウェイト（５２）の回転による攪拌の悪影響を低
減でき、吸入ガスに過剰に油が混入するのを防止でき、
油が油戻し管（３９）による油戻し能力を越えて吐出室
（３６）に多量に流出するのを防止できて、油上がりを
回避することができ、しかも、収容室（６０）内でピン
部（６）が多量の油を押し退けて回動する事態も回避で
きて、動力損失も低減でき、良好な給油及び排油が行え
るのである。

ところで、以上の実施例は、給油通路（９）を上部に貫
通させ、該給油通路（９）を嵌合隙間（１４）を介して
油プール（１０）に連通させると共に、この油プール（
１０）の油流出側を横方向に延びる排油連通路（１７）
を介して排油通路（１１）に連通させたが、第３図に示
すように、給油通路（９）の上部に埋栓（９５）を嵌合
して上部を閉鎖し、該給油通路（９）をピン部（６）の
外周側に向けて開口する油開放口（１３）をもつ給油連
通路（１９）を介して油プール（１０）に連通させると
共に、この油プール（１０）の上部側の油流出側を嵌合
隙間（１４）に開放し、かつ、排油通路（１１）の上部
に埋栓をすること無くその上部を前記嵌合隙間（１４）
に開口し、第３図中矢印で示すように、油を循環させる
ようにしてもよい。

この第３図のものでは、第２図のものに比べて、油プー
ル（１０）からピン部（６）の上端面に大きく開口する
嵌合隙間（１４）を介して排油通路（１工）に油が流れ
込むため、遠心力に起因して排油の際に生じる抵抗の影
響を低減でき、前記排油通路（１１）への油の流入がス
ムーズとなり、−層良好な油の排出が行えるのである。

（発明の効果） 以上、本発明によれば、ピン部（６）とボス筒（７）と
の間の嵌合部に、油プール（１０）を設けて、該油プー
ル（１０）に給油通路（９）を連通させると共に、駆動
軸（５）の内部に排油通路（１１）を設けて、該排油通
路（１１）に前記油プール（１０）の油流出側を連通さ
せる一方、前記排油通路（１１）の出口部をモータ（４
）の下部空間（１２）に開口したから、作動流体に多量
の油が混入する事態や前記ピン部（６）が多量の油を押
し退けて回動する事態を回避でき、油上がりや動力損失
を招くことなく、良好な給油及び排油が行えるのである
。

又、給油通路（９）を、ピン部（６）の外周側に向けて
開口する油開放口（１３）を介して油プール（１０）に
連通させると共に、この油プール（１０）の油流出側を
、前記ピン部（６）の端面とボス筒（７）の底面との間
に形成される嵌合隙間（１４）に開放し、かつ、排油通
路（１１）を前記嵌合隙間（１４）に開口したがら、前
記油プール（１０）から排油通路（１１）への油の流入
をスムーズに行え、−層良好な油の排出が行えるのであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明にかかるスクロール形流体機械の断面図
、第２図はその要部斜視図、第３図は他の実施例を示す
要部斜視図、第４図は従来例の断面図である。 （１）・・・・第１スクロール （２）・・・・第２スクロール （３）・・・・ケーシング （４）・・・・モータ （５）・・・・駆動軸 （６）・・・・ピン部 （７）・・・・ボス筒 （８）・・・・底部油溜 （９）・・・・給油通路 （１０）・・・・油プール （１１）・・・・排油通路 （１２）・・・・下部空間 （１３）・・・・油開放口 （１４）・・・・嵌合隙間 ｒ−当−Ｙ Ｄ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）ケーシング（３）の内部上方に第１及び第２スク
   ロール（１）（２）を、下方にモータ（４）を各々配設
   し、駆動軸（５）の上部軸端に設けるピン部（６）を前
   記第２スクロール（２）のボス筒（７）に嵌合すると共
   に、前記駆動軸（５）の内部に底部油溜（８）から延び
   る給油通路（９）を設けたスクロール形流体機械におい
   て、前記ピン部（６）とボス筒（７）との間の嵌合部に
   、油プール（１０）を設けて、該油プール（１０）に前
   記給油通路（９）を連通させると共に、前記駆動軸（５
   ）の内部に排油通路（１１）を設けて、該排油通路（１
   １）に前記油プール（１０）の油流出側を連通させる一
   方、前記排油通路（１１）の出口部を前記モータ（４）
   の下部空間（１２）に開口したことを特徴とするスクロ
   ール形流体機械。
2. （２）前記給油通路（９）を、ピン部（６）の外周側に
   向けて開口する油開放口（１３）を介して油プール（１
   ０）に連通させると共に、この油プール（１０）の油流
   出側を、前記ピン部（６）の端面とボス筒（７）の底面
   との間に形成される嵌合隙間（１４）に開放し、かつ、
   排油通路（１１）を前記嵌合隙間（１４）に開口してい
   る請求項１記載のスクロール形流体機械。