JPH04141238A - 任意位置に接合部を選択できる金属担体の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、自動車エンジンなどの排気ガス系に設置する
排気ガス浄化用金属担体に関するものであり、特に該担
体を構成するハニカム体の接合部位置を任意に選択でき
るように、バインダーの供給を調整する金属担体の製造
に係るものである。

（従来の技術） 排気ガス浄化用の触媒担体は、近時セラミックにかわっ
て、金属箔を用いてハニカム体を形成した金属担体が開
発され、すでに一部実用化されている。

一般に、この種の金属担体は、厚さ５０１前後のステン
レス製平箔とコルゲート加工したステンレス波箔とを重
ねて渦巻状に巻回し、円筒形はたは楕円形のハニカム体
を形成し、これを厚さ１０００前後のステンレス製の外
筒に挿入した後、平箔〜波箔〜外筒を相互にろう付など
により接合し、担体を製造している。

例えば、特公昭６３−４４４６６号公報には平板と波板
とをハニカム体に巻回した後、該ハニカム体の少くとも
一方端面側近傍（以下フィレット部という。

）をバインダー液に浸漬して、平板−波板の接触部にバ
インダーを塗布せしめ、次いで粉末状ろう材をフィレッ
ト部に散布供給してからろう付処理して接合することが
開示されている。また同公報にはハニカム体を形成する
前の波板又は平板にバインダーをロールで塗布すると同
時にろう材をも供給し、ハニカム体に巻回後ろう付処理
する方法も記述されている。前者の場合、バインダーの
侵漬深さを調整することで、平板−波板、接合位置を選
択できるが、ろう材が散布されたときフィレット部（バ
インダー塗布部）以外の不必要な部分にも付着し、必要
なろう付構造が得られない。また上記方法による平−波
板の接合はハニカム体直径方向の全周接合となるため、
このような接合部位でハニカム体と外筒との接合が行わ
れると、熱疲労が発生する可能性が大きい。

すなわち、このような金属担体を自動車エンジンの排気
ガス系に搭載した場合に、該担体にはエンジン始動から
停止までの間に急速加熱−急速冷却の過酷な熱サイクル
を繰り返し受けるため、金属製ハニカム体に熱による膨
張−収縮が繰り返し起り、リジットに接合された部位で
は熱応力による疲労が発生する。特に、ハニカム体の外
周部では、半径方向の膨張・収縮が重畳され、熱疲労が
大きくなって剥離が発生し、ハニカム体マトリックスが
飛び出すことがありうる。

また後者の開示技術ではろう材が、平板と波板の間に挟
み込まれるため、ろう付処理後にそのろう材が溶けて両
板間に間隙が出来てしまい、有効な接合部が得られない
という問題が発生する。

本発明者らは、前記従来の波箔−平箔の接合をするにあ
たり、両省の巻回時にロールであらかじめバインダーを
塗布し巻込み後ハニカム体にろう材を供給するところの
前記技術の改良法（特願平１−１３０３４号明細書参照
）を開発したが、同ロールコータ法を採用するとバイン
ダーの塗布パターンに制限があり、所望の接合構造が得
られない場合がある。（発明が解決しようとする課題）
本発明は、上記した従来技術の問題点を解決するもので
あって、所望のパターンに波箔−平箔の接合部を選択形
成すると共に正確にかつ効率よくバインダーを供給でき
る金属担体の製造法を提供することを目的とする。

（課題を解決するための手段） 上記目的を達成するため本発明は、波箔と平箔とを重ね
、渦巻状に巻回してハニカム体を形成し、該ハニカム体
を外筒に収納し、波箔−平箔およびハニカム体−外筒を
接合する金属担体の製造法において、前記重ね合せ前の
波箔の表裏に、中心部軸方向に貫通した小径の孔が設け
られたニードルを有するバインダー射出器を複数個、波
箔巾方向と平行に一段又は多段に配置し、波箔の移動に
応じて、波頂部にかつあらかじめ設計した所定範囲にバ
インダーが塗布されるよう、バインダー射出器の作動を
選択することを特徴とするハニカム体の任意の位置に波
箔−平箔の接合部位を選択できる金属担体の製造方法を
要旨とする。

本発明においては、巻回する前の波箔の波頂部に波箔巾
方向に複数個配列し、また波箔巾方向と直角の方向に複
数段配置し、ハニカム体を構成したときに、所定の位置
に波−平箔の接合部が得られるように、あらかじめ設計
したパターンにバインダーを供給するためバインダー射
出器の作動を前記配列から選択するものである。また、
この際バインダー射出器のニードル（バインダー噴射管
）からのバインダーが、波箔の頂部に供給されるように
、波箔の移動速度に応じて射出器を間欠作動させるもの
である。バインダー射出器の作動をこのように行うこと
によって、例えば第４図に示すような波箔に一定のパタ
ーンでバインダーを塗布し、これを巻込むことにより第
５図に示すような接合パターンを得ることができる。

以下本発明を図に示す実施例に基づいて説明する。

第１図に示すように、ステンレス製のコルゲート加工さ
れた波箔と同じくステンレス製平箔２とは重ね合せて渦
巻状に巻回されコア（ハニカム体）３を形成する。この
コア体３は、第６図に示すように外筒４に挿入され金属
担体を構成する。コア体３を形成する波箔−平箔の接触
点、コア体外周部と外筒内周部とがそれぞれろう材等で
接合されるのであるが、前述したように、コア体および
外筒との接合の仕方によっては熱疲労により、接合部に
破壊を生じさせることがあるために、熱疲労が起きない
ようなパターンで接合し、コア体の破壊を阻止する必要
がある。

本発明は、あらかじめ設計した接合パターンとなるよう
に、第１図に示すように波箔１、平箔２が矢印ａの方向
に移送され、巻込まれてコア体３を形成する前に、波箔
の表、裏面に配置した多数のバインダー射出器５よりバ
インダーを塗布するものである。

前記波箔１の表裏面に配置されるバインダー射出器５は
、第２図に模式的に示しているように、噴出口を有する
ニードル６を先端に設けたシリンダー７内にバインダー
８を充填すると共に、後端に設けた空気圧あるいは油圧
シリンダー９のロッド１０に連結したピストン１１を内
臓している。シリンダー９は制御装置１２と連結し、そ
の作動がコントロールされる。このようなバインダー射
出器５を波箔１の巾方向に複数個並列させる。また、作
業の効率化から波方向と直角方向に多段直列または千鳥
状に配置してもよい。設置個数は、波箔の大きさなどに
より適宜の数とすればよく、また数個で波方向及び直角
方向に移動可能に設けることもできる。

バインダー射出器５の上流側には、波箔１の波頂部２′
を検出する検出器１３が設けられている。

第１図の例では、近接スイッチ１３としているが、これ
に限定することなく、例えば、第３図に示すように波箔
のピッチＰと同一ピッチＰを有する歯形からなる検出歯
車１４を波箔に係合、回転させ、該歯の谷部内側にピン
ホール１５を設け、光発信器１６、受光器１６′　によ
りピンホールを通した光によって波箔の波頂部を検出す
る方法でもよい。前記第１図の場合、近接スイッチ１３
により波箔の凹凸を検出し、この信号をアンプ１７で増
巾して比較器１８に入力する。波頂部が近接スイッチ１
３に近づくと電圧がアップするため、比較器ではこれを
選択しリアルタイムに制御装置１２に出力する。制御装
置１２ではあらかじめ決められた接合パターンが記憶さ
れ、前記比較器からの入力信号に基づいて、作動させる
べきバインダー射出器５の作動系（シリンダー９）を選
択し、これに出力操作して目的とするピストン９を作動
させる。これによってシリンダー７内のバインダーを、
ニードル先端より噴出させる。近接スイッチ１３による
波頂の検出点と、ニードル６との間に時間差があるが、
波頂へのバインダーの噴出は、波頂ピッチＰが同一であ
ることから、波箔の送り速度を加味して、制御装置１２
で電磁弁の開閉等によって簡単にコントロールできる。

またバインダーの噴出量はシリンダー９の作動時間を予
め、制御装置１２で設定することにより決定することが
できる。

第４図は、波箔１の波頂部への噴出したバインダー８の
パターンの一例を示すもので、バインダー８はパター領
域に波頂部へ点状または線状に塗布される。

第５図は、本発明の担体断面を示すもので、コア体（ハ
ニカム体）３に、斜線で示したような波箔−平箔の接合
部１９を形成した例を示している。

このように本発明においては、バインダーの供給を制御
装置でコントロールして塗布できるので、任意のバイン
ダー塗布パターンが得られる。熱疲労を考慮したパター
ンでバインダーを塗布し、波箔を平箔に重ねて巻回し、
ハニカム体を構成して外筒に収納し固定すれば、すぐれ
た金属担体が得られる。

尚、前記ハニカム体には、巻回後或いは外筒に収納した
後粉状のろう材をハニカム体端面から散布すれば、バイ
ンダー塗布部にろう材が付着し、これをろう材処理する
ことによって接合部が形成される。外筒ヘハニカム体を
収容する際、／％ニカム体の外周の適宜位置にろう材を
付着させておき、例えば第５図に示すようなハニカム体
−外筒接合部２０を、ハニカム体における直径方向に全
周リジットな接合部１９を有する部分を除き、パターン
化した接合部 １９′部分に対応する個所に接合部２０を形成すること
により、熱疲労対策に十分な担体とすることができる。

（発明の効果） 以上説明したように、本発明はハニカム体の所望の個所
に接合部を極めて簡単な手段で正確に設けることができ
るため、目的に応じた接合強度および耐熱疲労性のある
担体を効率よく製造することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のバインダー供給方法の実施例を示す図
。第２図は本発明のバインダー供給手段の一例を示す図
。第３図は本発明の波箔山頂検出器の一例を示す図。第
４図は本発明のバインダー塗布バターの一例を示す図。 第５図は本発明接合パターンの一例を示す図。第６図は
、金属担体の斜視図である。 １；波　　　箔 ３；コア体（ハニカム体） ５：デイスペンサ− ７：シリンダー ９；油圧シリンダー ２；平　　箔 ４；外　　　簡 ６：二−ドル ８：バインダ １０ニジリンダ−ロッド １２；制御装置 １４；検・比歯車 １６．１６′；発光器、受光器 １８；比　較　器 ２０；接　合　部 １１；ピストンリング １３；検　出　器 １５；ピンホール １７；ア　ン　ブ １９；接　合　部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）波箔と平箔とを重ね、渦巻状に巻回してハニカム
   体を形成し、該ハニカム体を外筒に収納し、波箔−平箔
   およびハニカム体−外筒を接合する金属担体の製造法に
   おいて、前記重ね合せ前の波箔の表裏にニードルを有す
   るバインダー射出器を複数個、波箔の波方向と平行に一
   段又は多段に配置し、波箔の移動に応じて、波頂部にか
   つあらかじめ設計した所定範囲にバインダーが塗布され
   るよう、バインダー射出器の作動を選択することを特徴
   とするハニカム体の任意の位置に波箔−平箔の接合部位
   を選択できる金属担体の製造方法。