JPH04135093U - スピーカー回路 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 スピーカーの低域特性を改善するスピーカー
回路を提供する。 【構成】 スピーカー９に直列接続されている検出用抵
抗１０より得られる検出信号の中の高域周波数をハイカ
ットフィルター回路１１によってカットした後主増幅回
路５の入力端子６に入力せしめることによりスピーカー
９の低域特性を改善するようにしたものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、モーショナルフィードバックと呼ばれるスピーカーの音響特性を向 上させるスピーカー回路に関する。

【０００２】

【従来の技術】

スピーカーの音響特性を向上させるためにスピーカーの振動系の運動を検出し 、その検出信号を増幅回路へ帰還させてスピーカーの振動を制御するようにした モーショナルフィードバックと呼ばれるスピーカー回路が開発されている。斯か るスピーカー回路において、スピーカーの振動系の運動を検出する方法としては 、種々あるが実公平１−２９９５０号公報に開示されているブリッジ回路を利用 したものが一般的である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前述したブリッジ回路を利用してスピーカーの振動系の運動を検出する技術で は、ブリッジ回路より得られる信号を増幅する回路を設けているため、回路構成 が複雑になるとともに高価になるという問題がある。本考案は、斯かる点を改良 したスピーカー回路を提供しようとするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案のスピーカー回路は、信号源より得られる信号が入力される入力端子を 有するとともにスピーカーが負荷として接続されている主増幅回路と、前記スピ ーカーに直列接続されている検出用抵抗と、該検出用抵抗より得られる検出信号 の中の高域周波数の信号をカットするハイカットフィルター回路とより構成され ている。

【０００５】

【作用】

本考案は、スピーカーに直列接続されている検出用抵抗より得られる検出信号 をハイカットフィルター回路を通して主増幅回路の入力端子に印加せしめること によって該スピーカーより放音される信号の低域特性を改善するようにしたもの である。

【０００６】

【実施例】

図示した回路は、本考案のスピーカー回路をテープレコーダーに組込んだ場合 の一実施例である。同図において、１は磁気テープに記録されている信号を再生 する磁気ヘッド、２は該磁気ヘッド１により再生された再生信号が入力されると ともに該信号を増幅する再生用増幅回路、３は該再生用増幅回路２によって増幅 された再生信号が印加されるとともにそのレベルを調整する可変抵抗器、４は該 可変抵抗器３によってレベル調整された再生信号が入力されるバッファ増幅回路 、５は前記バッファ増幅回路４の出力信号である再生信号が印加される入力端子 ６及び帰還量設定用抵抗７を介して接地されている負帰還端子８を備えた主増幅 回路であり、その出力端子と接地間にスピーカー９と検出用抵抗１０とが直列に 接続されている。１１は前記検出用抵抗１０より得られる検出信号の中の高域周 波数の信号をカットして前記主増幅回路５の入力端子６に印加せしめるハイカッ トフィルター回路であり、抵抗１２，１３及びコンデンサー１４によって構成さ れている。以上の如く本考案のスピーカー回路は構成されており、次に斯かる回 路の動作似ついて説明する。

【０００７】 テープレコーダーの再生操作をすると磁気ヘッド１が磁気テープに接触し、該 磁気テープに記録されている音楽等の信号を再生する。前記磁気ヘッド１によっ て再生された再生信号は、再生用増幅回路２に入力されて増幅された後可変抵抗 器３に印加される。前記可変抵抗器３に印加された再生信号は、そのレベルを調 整された後、バッファ増幅回路４を通して主増幅回路５の入力端子６に印加され る。前記主増幅回路５に入力された再生信号は、該主増幅回路５によって増幅さ れた後スピーカー９に印加されて放音される。前記スピーカー９による放音動作 が行なわれると該スピーカー９を構成するボイスコイルより誘起される信号が検 出用抵抗１０によって導出される。前記スピーカー９と検出用抵抗１０との接続 点Ａより導出された検出信号は、ハイカットフィルター回路１１によって高域周 波数の信号がカットされた後主増幅回路５の入力端子６に入力される。前記主増 幅回路５の入力端子６に入力される検出信号は、高域周波数の信号がカットされ ているとともに該入力端子６に入力される再生信号に対して位相が同相になる。 従って、前記主増幅回路５の出力端子に出力される再生信号は、低域周波数の信 号レベルが増大せしめられた信号になる。それ故、スピーカー９より放音される 信号も低域周波数のレベルが増大せしめられることになり、小型のスピーカー装 置であっても良好な周波数特性を得ることができる。

【０００８】 尚、本実施例ではテープレコーダーに組込んだ場合について説明したが、ディ スクプレーヤー等の再生装置に組込むことも出来る。

【０００９】

【考案の効果】

本考案のスピーカー回路は、スピーカーに直列接続されている検出用抵抗より 得られる検出信号をハイカットフィルター回路を通して主増幅回路の入力端子に 印加せしめることによって該スピーカーより放音される低域信号の特性を改善す るようにしたので、検出信号を増幅するための増幅回路を必要とせず、それ故回 路構成が簡単になり、本考案の実用的価値は非常に高いものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のスピーカー回路の一実施例である。

【符号の説明】

５ 主増幅回路 ６ 入力端子 ９ スピーカー １０ 検出用抵抗１１ ハイカットフィルター回路

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 信号源より得られる信号が入力される入
   力端子を有するとともにスピーカーが負荷として接続さ
   れている主増幅回路と、前記スピーカーに直列接続され
   ている検出用抵抗と、該検出用抵抗より得られる検出信
   号の中の高域周波数の信号をカットするハイカットフィ
   ルター回路とより成り、前記ハイカットフィルター回路
   を通過した信号を前記主増幅回路の入力端子に印加せし
   めるようにしたことを特徴とするスピーカー回路。