JPH04133663U - エレベータ制御方式 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 不停止階ホールに利用者が閉じ込められるこ
とを防止する。 【構成】 不停止階登録されているときに、ホール上昇
呼び釦９、ホール下降呼び釦１０を特定の操作をするこ
とにより、不停止階制御回路２３に不停止解除階指令３
１を出し、不停止階登録を解除する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はエレベータの運転方式に係わり、特にホール呼び釦の操作により不停 止登録を解除する機能を有するエレベータの制御方式に関する。

【０００２】

【従来の技術】

例えば、実開昭６０−１２２７６７号公報に提案されているように特定階のサ ービスを切放す不停止階登録を行う場合、サービス階切放しスイッチを別に設け その操作により前記不停止階登録を行うものであった。また、不停止階登録の解 除は、前記サービス階切放しスイッチを再び操作することにより解除指令を発す るとなっていた。さらに、上記提案では不停止階登録はエレベータかご内で行う ようになっていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来技術は、不停止階ホールにおいての不停止登録解除方法について配慮 がされておらず、不停止登録直前にエレベータの利用客が不停止階ホールに降り てしまった場合、前記利用客が、不停止階ホールに閉じ込められてしまう問題が あった。

【０００４】 本考案の目的は、上記問題が起こった場合、前記利用客を救出することのでき るエレベータ制御方式を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的は、エレベータかご内に設けられたドア開閉釦およびかご行先釦と、 複数の階床にそれぞれ設けられたホール呼び釦と、前記かご内釦を操作すること によりエレベータを特定階不停止とする不停止階登録機能を備えたエレベータ制 御方式において、前記ホール釦を操作することにより、前記不停止階登録を解除 する手段を設けたことにより達成される。

【０００６】

【作用】

本考案では、エレベータが不停止階登録されると、不停止階へのサービスを中 止し、エレベータのかご呼びおよびホール呼びを無効とする。このとき、不停止 階ホールにおいてエレベータを利用したい場合に、ホール呼び釦を特定の操作す ることにより不停止階登録を解除し、エレベータの不停止階へのサービスを回復 させる。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図に基づき説明する。

【０００８】 図１に示すように、本実施例においては、エレベータのかご内に設けられたか ご内操作盤８とその表面カバーに組み込まれている１階呼び釦１から５階呼び釦 、ドア開釦６、ドア閉釦７により不停止階登録の入力部が構成されている。

【０００９】 さらに複数の階床のエレベータホールに設けられたホール操作盤１１の表面カ バーに組み込まれているホール上昇呼び釦９、ホール下降呼び釦１０により不停 止階登録の解除指令出力部が構成されている。

【００１０】 上記操作部は、それぞれ不停止階登録判定回路２１、不停止階解除判定回路２ ８へ特定の操作により不停止判定信号１２を出力している。

【００１１】 一方、不停止階登録の入力部より不停止判定信号１２を受信した不停止階登録 判定回路２１は不停止階指令２５を出力し不停止階登録回路２２へ送信する。前 記回路２２から不停止階登録指令２６が不停止階制御回路２３へ出力され、最終 的にはエレベータ制御回路２４へエレベータ制御指令２７が出力され不停止階の 登録がなされる。

【００１２】 さらに一方、不停止階登録の解除指令出力部より不停止判定信号１２を受信し た不停止解除判定回路２８は不停止解除指令３０を出力し不停止解除出力回路２ ９へ送信する。不停止解除出力回路２９より不停止解除階指令３１が不停止階制 御回路２３へ出力され、最終的にはエレベータ制御回路２４へエレベータ制御指 令２７が出力され不停止階登録の解除がなされる。

【００１３】 上記実施例で説明されたような回路により構成されるエレベータ制御方式の動 作について、図１、図２より以下説明する。

【００１４】 まず不停止階登録を行う場合は、例えばドア開釦６とドア閉釦７を同時に押し たまま、例えば２階および３階を不停止階としたい場合は、２階呼び釦２と３階 呼び釦３を順次押す。ここで不停止階入力を誤り、訂正したい場合は、前記呼び 釦をもう１度押すことによりキャンセルができる。２階、３階の不停止登録がさ れると、かご内操作盤８より不停止判定信号１２が発信される。これを受けた不 停止階登録判定回路２１では、不停止階登録モード、この場合は例えばドア開釦 ６とドア閉釦７が同時に押されたままの状態を示し、この状態であることをチェ ックし、２階、３階の不停止登録がなされたことをチェックする。そして、２階 、３階の不停止階指令２５を出力する。不停止階登録回路２２では前記指令２５ を入力し不停止階データを記憶、登録し不停止階登録指令２６を不停止階制御回 路２３へ出力する。不停止階制御回路２３では、例えば２階、３階の不停止登録 指令がなされた場合、エレベータの位置および速度を検出し、２階もしくは３階 へのサービスを無効としてかごを通過させる。この際のエレベータ乗りかごの制 御は、不停止階制御回路２３よりエレベータ制御指令２７を特定の間隔で出力し エレベータ制御回路２４により行う。上記実施例では不停止解除指令３０が出さ れるまで、特定の周期で不停止階データを監視し処理を行う。

【００１５】 続いて、不停止解除機能の実施例を示す。

【００１６】 複数の階床にはホール操作盤１１が設けられており通常はエレベータのかごを 呼び寄せる指令を出すことを目的としているが、前記の不停止階登録機能が動作 している場合は以下のような特徴がある。例えば現状４階が不停止階登録された 直後であったとする。例えば本実施例ではホール呼び、かご呼び共不停止階登録 される直前の既登録呼びが有効であるときに利用客が４階ホールに降りてしまい 前記利用客がホールに閉じ込められてしまったとする。ホール操作盤１１の、例 えばホール上昇呼び釦９とホール下降呼び釦を同時に２回押すことにより不停止 解除モードにし、例えばホール上昇呼び釦９を２回、ホール下降呼び釦１０を２ 回押すことにより例えば４階不停止解除の初期設定がなされ、不停止判定信号１ ２がホール操作盤１１より発信される。前記不停止解除モードでは、不停止階登 録されている全ての階や他の階の不停止解除の設定が特定の操作の組合せにより 行える機能を有している。前記不停止判定信号１２を受信した不停止解除判定回 路２８では前記不停止解除モードであることをチェックし、不停止解除階が何階 であるかを判定し、不停止解除指令３０を出力する。この指令３０を不停止解除 出力回路２９で受け、不停止解除階をデータセットし不停止階制御回路２３に不 停止解除階指令３１を出力する。この指令３１を受けた不停止階制御回路２３で は、先に不停止階登録した例えば４階不停止のデータを消去する。データ消去さ れたことにより、不停止が解除され、例えば４階へのエレベータのサービスが再 開される。従って前記利用客を安全に他階へ回避させることができる。不停止階 の登録および解除は例えば地震管制等の管制運転に優先されない限り特定の操作 を行うことにより可能である。

【００１７】 このように実施例においては、不停止階登録した直後に前述のように利用客が ホールに閉じ込められた場合等に、ホール操作盤１１のホール上昇呼び釦９とホ ール下降呼び釦１０の特定操作を行うことにより、閉じ込められた利用者を安全 に救出することができる。

【００１８】

【考案の効果】

以上、述べたように、本考案では、不停止階ホールに利用客が閉じ込められて しまったような場合、ホール呼び釦の簡単な特定の操作により、不停止階制御回 路を動作し、不停止階登録を解除でき、かつ、エレベータの不停止階へのサービ スを回復させ、利用客を他階へ回避させる救出運転をすることができるので、エ レベータの利用客を安全にサービスできるという信頼性向上の効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例に係わるエレベータのかご内
釦およびホール呼び釦の正面図である。

【図２】本考案のエレベータ制御方式の一実施例を示す
ブロック図である。

【符号の説明】

１〜５ かご内呼び釦 ６ ドア開釦 ７ ドア閉釦 ９、１０ ホール呼び釦 ２３ 不停止階制御回路 ２４ エレベータ制御回路

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 エレベータかご内に設けられたドア開閉
   釦およびかご行先釦と、複数の階床にそれぞれ設けられ
   たホール呼び釦と、前記かご内釦を操作することにより
   エレベータを特定階不停止とする不停止階登録機能を備
   えたエレベータ制御方式において、前記ホール釦を操作
   することにより、前記不停止階登録を解除する手段を設
   けたことを特徴としたエレベータ制御方式。