JPH04132777A - 孔版印刷用エマルジヨンインキ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この出願の発明は、孔版用の安定した油中水型エマルジ
ョンインキに関するものである。

［従来の技術］ 従来、簡便な印刷方式として謄写版印刷方式が広く行わ
れており、多孔性支持体表面に熱可塑性フィルムを貼り
合わせた積層構造を有する感熱孔版原紙を使用して原紙
に原稿を密着し赤外線を照射する方法や、原紙にサーマ
ルヘッドなどの感熱素子を接触させるなどの方法によっ
て、その熱可塑性フィルム層を加熱溶融して穿孔を形成
することによって製版し、穿孔から印刷インキを通して
紙などの被印刷材に印刷を行うものである。

孔版印刷用インキとしては主に油中水型のエマルジョン
インキが適用されている。一般に不乾性油、不揮発性油
に顔料を分散させた着色材中に水分を乳化せたものであ
る。

このエマルジョンインキは容易に穿孔を通過し被印刷材
上ではインキの裏移りがなく、版の表面に皮膜を形成し
て目づまりを起さないように設計されており油相は水相
よりも少ない比率になっている。そのために、保存中又
は使用中にエマルジョンインキ中の水と油のバランスが
くずれ、油分の分離や水分の分離が生じてエマルジョン
インキが不均質になり粘度が低下しインキが軟化し使用
不能となったり、インキとしての適性を低下させるなど
の欠点があった。

その対策として、特開昭５０−１１３３１１ではグリコ
ール類を、特開昭５７−．２０２３６０ではアミノ酸誘
導体を添加することとが提案されているが、グリコール
類は目づまり防止には効果はあるが、保存安定性につい
ての効果が小さく、またアミノ酸誘導体添加はゲル化剤
として粘度保持による安定化を図ったものであるが、顔
料の種類や添加物、不純物によってゲル化能が低下し保
存安定性が悪くなるなどの問題がある。

本発明は保存安定性にすぐれエマルジョン破壊による油
分の分離や、水分の分離のない孔版印刷用エマルジョン
インキを提供することを目的とする。

〔問題を解決するための手段〕

前記目的を達成するために本発明は水分子の活性化によ
るエマルジョンの安定化に着目し検討した結果、エマル
ジョンインキを構成する水相の水に磁気処理された水を
用いることにより、エマルジョンインキの安定化が図れ
ることを見出し本発明を完成するに至った。

本発明の孔版印刷用エマルジョンインキは油相約２０〜
５０重量％と水相約８０〜５０重量％とからなる油中水
型エマルジョンより構成されている。

孔版印刷用エマルジョンインキの主要成分は油、水、着
色剤、界面活性剤であり、一般には油相は油成分、着色
剤、界面活性剤、樹脂などで構成され、水相は水、水溶
性樹脂その他少量の添加剤などで構成されている。

油成分としては、マシン油、スピンドル油、流動パラフ
ィンなどの鉱物油、オリーブ油、ヒマシ油、鯨油などの
動植物油で、一般に孔版印刷インキに用いられる不乾性
油、不揮発性鉱油が用いられ、好ましくはマシン油・ス
ピンドル油が例示できる。

着色剤としては、カーボンブラック、ピグメントイエロ
ー　レーキレッド、ウオッチングレッドなどのアゾレー
キ顔料、ブリリアントファストスカーレット、ピラゾロ
ンレッドなどの不溶性アゾ顔料、フタロシアニンブルー
、フタロシアニンブルー、シアニン顔料などの公知のも
のが用いられる。

体質顔料としてベントナイト、シリカなどを加えること
もできる。

界面活性剤としては、油中水型エマルジョンを形成させ
るためにＨＬ　Ｂに留意した選択が必要で、一般に非イ
オン界面活性剤が好しく用いられる。

例えば、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパ
ルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタン
トリステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビ
タントリオレエート、ソルビタンセスキオレエートなど
のソルビタン脂肪酸エステル類、脂肪酸エステルのエチ
レンオキサイド付加物などのポリオキシエチレン脂肪酸
エステル類、脂肪酸モノグリセライド類などよりＨＬ　
Ｂの３前後と１０前後の二種類以上の組合せが多く用い
られる。

樹脂はエマルジョンの安定性向上、着色剤の分散性向上
、紙への印刷適性向上とのために添加しても良く、例え
ばロジン変性フェノール樹脂などが好ましく用いられる
。

水溶性樹脂は粘度調節、エマルジョン安定化の目的で添
加しても良く例えばポリアクリル酸、カルボキシメチル
セルロース、メチルセルロースなどがあげられる。

本発明では水相に用いる水に磁気処理された水を用いる
。液体の水は単なるＩ−１２０ではなく、水素結合によ
って水分子同士が結合した水分子の塊（クラスター）と
なって会合体として存在している。磁気処理により水素
結合が破壊され会合性水分子が個々に分散した水分子と
なり、磁化による水の双極子モーメントが変化して極性
が一層強くなって、顔料の分散性やエマルジョンの安定
性に寄与しているものと思われる。

本発明のエマルジョンインキは、例えば油成分に樹脂を
溶解した後、着色剤および界面活性剤を加えて混合し、
磁気処理水を徐々に添加して乳化させることによって製
造することができる。

本発明に使用する磁気処理水は水を磁気処理器などで磁
化することによって得られる。例えば実施例１．２．３
では磁気処理器は磁気量５０〜１００Ｇの磁性体からな
る水磁化器を用いた。また、実施例４ではエマルジョン
インキ中に磁石を含有させて、磁気処理を行った。

次に本発明を実施例により説明する。例中の部は重量部
を意味する。

実施例ル −キレツドＣ３，５部 スピンドル油　　　　　　　　　　　１５．０部ソルビ
タンセスキオレエート　　　　　３．０部ポリオキシエ
チレンソルビタン モノオレート　　　　　　　　　　　　　２，５部を混
合し、３本ロールミルにより十分に混練した後、更にス
ピンドル油１０．０部を加えてタービンニ軸ミキサーで
均一に混合した。次に 磁気処理水　　　　　　　　　　　　５６．０部エチレ
ングリコール　　　　　　　　１０．０部パラオキシ安
息香酸メチル　　　　　　０．１部の溶液を撹拌を続け
ながら徐々に滴下を行い油中水型のエマルジョンインキ
を得た。

このエマルジョンインキは５０℃で２ケ月保存しても油
の分離や水の分離は認められず凝集や粘度変化はなかっ
た。

比較として、磁気処理水を通常の水道水に代えて作成し
たエマルションインキは５０℃で１ケ月の保存ですでに
油分離、凝集が発生していた。

実施例２ ０ジン変性フエノール樹脂　　　　　　５．０部マシン
油　　　　　　　　　　　　　２０．０部を加熱溶解し
、これに フタロシアニングリーン　　　　　　　３．０部ソルビ
タンモノオレエート　　　　　　３．０部ポリオキシエ
チレンソルビタン モノオレエート　　　　　　　　　　　　２．５部を混
合し、スーパーミルにより充分に混練した後タービン二
軸ミキサー中で 磁気処理水　　　　　　　　　　　　　５６．５部エチ
レングリコール　　　　　　　　１０．０部パラオキシ
安息香酸メチル　　　　　　０．１部の溶液を撹拌を続
けながら徐々に滴下を行い油中水型のエマルジョンイン
キを得た。

実施例１と同様に保存試験を行ったところ５０℃で２ケ
月後も油の分離や水分離などによる劣化は認められなか
った。

比較として磁気処理水を通常の水道水に代えて作成した
エマルジョンインキは５０℃１ケ月の保存で劣化してい
た。

実施例３ レーキレッドＣ２，５部 ウオッチングレッド　　　　　　　　　１．０部スピン
ドル油　　　　　　　　　　　１５．０部ソルビタンセ
スキオレエート　　　　　５．０部を混合し、３本ロー
ルミルによる上置に混練した後、更にスピンドル油１０
．０部を加えてタービンニ軸ミキサーで均一に混合し、
次に 磁気処理水　　　　　　　　　　　　６７．５部カルボ
キシメチルセルロース　　　　　　　３部ホウ酸ナトリ
ウム　　　　　　　　　　　　１部エチレングリコール
　　　　　　　　　　　５部からなる溶液を撹拌を続け
ながら徐々に滴下を行い油中水型エマルジョンインキを
得た。

このエマルジョンインキは５０℃で２ケ月保存しても分
離、凝集、粘度低下などは認められなかった。更に遠心
沈降機により８０００Ｇで２時間テストを行ったが沈降
はなかった。

比較として磁気処理水を通常の水道水に代えて作成した
エマルジョンインキは５０’ＣＩケ月の保存で劣化が認
められ、遠心沈降機によるテストでは沈降物が発生して
いた。

実施例４ 実施例１において磁気処理水の代りに通常の水道水を用
いた比較対象として作成したエマルジョンインキに樹脂
でコートした磁石を含有させて実施例１と同様の保存テ
ストを行ったところ同様にエマルジョンインキの劣化防
止効果が認められた。

［発明の効果］ 本発明の孔版印刷用エマルジョンインキは水相に磁気処
理した水を用いることによってインキの保存中、あるい
は使用中にエマルジョンの破壊による油分の分離や水分
の分離がなく、従来のエマルジョンインキと比較して安
定性がよく、良好な印刷物を得ることができる。

更にエマルジョンインキの安定化の効果を高めるには磁
気を発生する材料を用いた容器、あるいはエマルション
インキ中に磁石を含有させるなどの手段が可能である。

特許出願人　　株式会社　　リコー

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）２０〜５０重量％の油に顔料を分散させた油相と
   、８０〜５０重量％の水相とからなる油中水型エマルジ
   ョンにおいて、水相の水が磁気処理された水からなるこ
   とを特徴とする孔版印刷用エマルジョンインキ。
2. （２）油としてマシン油、スピルドル油を用いることを
   特徴とする請求項１記載の孔版印刷用エマルジョンイン
   キ。