JPH04131047A

JPH04131047A - 醗酵飼料及び醗酵肥料

Info

Publication number: JPH04131047A
Application number: JP2255894A
Authority: JP
Inventors: Atsuo Miki; 三鬼　厚生; Tadashi Sasaki; 正佐々木
Original assignee: RENGE KK
Current assignee: RENGE KK
Priority date: 1990-09-25
Filing date: 1990-09-25
Publication date: 1992-05-01

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、醗酵飼料及び醗酵肥料に関する。

〔従来の技術〕

例えば、従来の醗酵飼料としては、魚残滓を熱殺菌した
後脱脂し、これに所定の植物原料及び微生物を用いて好
気性醗酵させたもの（特開昭５８−９６６１号公報）、
乾燥魚粉又は魚粉を水産原料として好気性醗酵させたも
の（特開昭５８−１９０３５６号公報）等が知られてい
る。

また、イカの内臓を水産原料とした醗酵飼料も知られて
いる（特開昭６１−２０２６５９号公報）。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかし、前者のものは、いずれも、魚類を原料とするも
のであり、十分に集魚性、更に高蛋白性なものとはいえ
ない。また、後者のものは、養魚飼料等としては大変効
果のあるものであるが、近年、更に一層、付加価値の高
い飼料又は肥料が求められている。

本発明は、前記観点に鑑みてなされたものであり、資源
の有効利用を図ることができ、更に一層付加価値の高い
醗酵飼料及び醗酵肥料を提供することを目的とする。

〔課題を解決するた島の手段〕

本発明の醗酵飼料又は醗酵肥料（醗酵飼料等という。）
は、イカの内臓含有水系物に、海老の身を除いた残査物
、蟹の甲殻の粉砕物及び魚の内臓含有水系物のうちの少
フニ（とも１つを加えた水産原料と、米糠、とうもろこ
し、脱脂大豆及び麦の少なくとも１つを含む植物原料と
を、配合し、その後、好気性雰囲慨下にて醗酵させてな
ることを特徴とする。

前記イカの内臓を用いるのは、含有される蛋白質の種類
及び含有量が多いと思われること、資源の再利用を図る
こと、経済的であること等のためである。このイカの種
類は問ねブーいが、通常、モンゴイカが用Ｌ）られる。

これは、蛋白質の含有量及び種類が多いこと、原料が比
較的安定に大量に供給されうること、資源の再利用を図
ること等のためである。尚、この内臓の構成成分は、通
常、水分４８〜５０重量％、粗蛋白質１４〜１５重量％
、粗脂肪３１〜３５重量％、灰分１重量％である。尚、
通常、イカの内臓は含水率９９重量％の水系物として取
引きされ、この状態で醗酵厚幅として用いられる。

前記「甲殻」とは、甲羅のみならず足、はさみ又は腹も
含む。尚、海老の身を除いた残査物にも海老の甲殻も含
まれる。この甲殻には、キチン成分、蛋白質更にＣａ成
分も多く含み、栄養上、薬理上にとって有用だからであ
る。例えば、以下に示すものがある〔出典；「最後のバ
イオマス　キチン、キトサン−・　（編者；キチン、キ
トサン研究会、発行所、技報堂出版株式会社）、第５ペ
ージの表１・　３〕尚、この単位は、ｇ／ｌ　００ｇである。

また、この含有量は特に問わないが、通常、前記イカの
内臓の乾燥物１重量部に対して、０．５〜２重量部程度
である。更に、魚（カツオ、タイ罵ハマチ、マグロ、ブ
リ等）の内臓を用いることもできる。この場合は、味又
はうまみが向上し、資源の有効利用ともなる。これらの
うち、カツオ、タイ又はハマチの内臓が、大量生産され
るので好ましい。

前記植物原料は、米糠、とうもろこし、脱脂大豆及び麦
の少なくとも１つであればよいが、通常、これを全部用
いる。この配合時の形状は、特に限定されず、例えば、
とうもろこしの場合でも、グルテンミールでも、グルテ
ンフィードでも、２種混合品（とうもろこしと魚粉との
混合品）でもよいし、その粉末形状、ペースト状等でも
よい。

尚、配合後の含水率は３５〜４５重量％とするのが好ま
しい。この場合は、このままで醗酵させることができ、
且つ醗酵後の乾燥を必要としないので、大変便利だから
である。そして、本発明のように含水率の多い内臓を用
いれば、この調整も容易である。

前記水産物原料と植物原料の配合割合は、前記水産生物
原料を１重量部とすると、植物原料が１５〜３重量部で
あり、この範囲において、目的とする飼料構成成分、適
度な醗酵条件の確保、脱臭の程度等により種々選択され
る。これが、１゜５重量部未満では水産原料が多くなり
過ぎて悪臭がする場合があり、乾燥も必要となる。また
、これが３重量部を越えると、水産原料が少−一＜て効
果が減少し、また水分の補給も必要となる。

また、本発明の醗酵飼料等は、前記内臓含有水系物の合
計を１重量部とする場合、他の原料を１５〜３重量部の
割合で配合し、この配合物の含水率を３０〜４５重量％
とすることができる。

本醗酵には、通常、適当なカビ類及び酵母菌属双方（カ
ビ類等という。）を用いる。カビ類は好気性雰囲気に好
ましく、例えば、アスペルギルス族、ペニチリュウム族
等が用いられる。この酵母菌族は醗酵に好ましく、サツ
カロミセス族、トルラ族等が用いられる。通常、これら
の例示の４種類が用いられる。この酵母菌族等の配合量
は、通常、前記水産原料及び植物原料１００重量部に対
して、０．０５〜０．２重量部であり、好ましくは、０
．１重量部である。これが、０．０５重量部未満では効
果が減少し、０．２重量部を越えても効果が飽和するか
らである。

本醗酵は、前記天然原料を用いて自然醗酵させたもので
ある。即ち、所定のカビ類、酵母菌族の微生物の力を借
りて、それが自己増殖し、自然な形で発生する蛋白質、
ビタミン群等の集合体といえる。尚、この植物原料は全
て醗酵されず水分調整剤、脱臭剤等としても機能してい
ると考えられる。

本醗酵物中の水分量は、目的、用途により選択されるが
、製造工程の簡略化、微粉の揮散防止及び経済性等の観
点から約２０〜３０重量％が好ましい。

〔実施例〕

以下、実施例により本発明を具体的に説明する。

（１）醗酵物の製造 ■イカの内臓／海老ガラを用いる場合高鮮度なモンゴイカの内臓（含水率９９％）２０重量部
（以下、単に部という。）、海老ガラ（身をとった残り
のもので頭、尾、胴、内臓等が含まれ、加工工程におい
て水が入り、全体として含水率が約８０％である。）２
０部、植物原料６０部及び酵母菌族等０．１部を配合す
る。尚、この配合物の含水率は約３６％である。

この植物原料としては、グルテンミール２０％、グルテ
ンフィード２０％、２種混合物（とうもろこしと魚粉）
２５％、脱脂大豆１５％、ふすま（麦）７．５％及び米
糠１２．５％の混合品を用いる。このカビ類、酵母菌族
としては、アスペルギルス族（４０％）、ベニチリュウ
ム族（２０％）、サツカロミセス族（２９％）、トルラ
族（２０％）を用いる。尚、これらは含水率約１５％の
粉末品である。

これらを約１時間かけて十分に攪拌し混合し、好気性醗
酵雰囲気にするとともにカビ類等を活性化する。この混
合物をベルトコンベヤを用いて醗酵醗酵槽上に存在する
ふるい装置（孔径約４ｍｍ）へ搬送し、大きな塊を除去
する。このふるいに掛けられた混合物は、落下し醗酵槽
中に堆積される。この堆積物の含水率は約４０％程度で
ある。

この醗酵槽の下部は約４０℃の温水が流されたバイブが
あり、これにより堆積物は加温される。そして、醗酵が
進行し、この堆積物の温度が上昇し、約２４〜４８時間
放置すると、この堆積物の内部の温度が約５０℃に達す
る。そして、含水率が約２０〜３０％となり、醗酵を中
止させ、これを取り出して醗酵物製品とする。

■イカの内ｌｉｔ／　（ハマチ又はブリ）の内臓を含む
場合前記と同じイカの内臓物３０部とハマチ又はブリの内［
（含水率約９９％）　１０部と前記と同じ植物原料６０
部とを用いて、前記と同様の配合物（含水率約３６％）
を調製し醗酵させて醗酵物製品とする。

（２）製品形状及び性能評価前記各醗酵物製品は、外観が黒色粉末状であり、悪臭は
ほとんどない。これを、養魚（ｍ）用飼料として、以下
の如く簡単な試験をした所、良好な結果を得た。即ち、
人工豹化させた干鰯に与えると、従来の配合飼料と比べ
ると、魚が集まって来るとともに積極的に食餌する。ま
た、本試料を用いると色素が蓄積されて、鯛、海老、蟹
等の色合いが強化される。

また、蟹の甲殻を混合させずに醗酵させた醗酵物（商品
名、「マースイバイオ」、（有）蓮華製）を飼料として
鯛に与えると、特開昭６１−２０２６５９号公報に示す
ように、死亡率が少なく、増肉計数が聞く、味覚、外観
等が天然鯛と同様な結果が得られたこと、更に天然の蟹
の甲殻を醗酵させたものであることからいっても、本飼
料も同様な更にそれ以上の効果が得られることは明らか
である。

更に、この醗酵物を肥料として、以下の簡単な試験をし
た所、比較例と比べて、良好な性能を示した。即ち、鉢
（ブランタン、８０Ｘ２０ｃｍ）に本醗酵肥料又は比較
例としての配合肥料を約４０ｇ、各々入れ、これにホウ
レン草の種を同重量数播いた。これに同じ条件下で生育
して、収穫した所、本八個つ肥料では約７９ｇ、配合肥
料では２９ｇと大差がついたとともに、葉の厚みも厚く
、軟らかかった。以上より、本醗酵肥料は優れた肥料効
果を示している。また、お茶の木に使用しても、木の勢
い又は根の伸び等が良くなる。

尚、本発明においては、上記具体的実施例に示すものに
限られず、目的、用達に応じて本発明の範囲内で種々変
更した実施例とするこ止ができる。

〔発明の作用、効果）本醗酵飼料及び醗酵肥料は、天然原料を用いてしかもイ
カの内−１更に必要に応じて鯖の内臓を原料として用い
るので、カビ類が活計し、酵母金属等が自己増殖して、
自然の形で発生する蛋白質（酵母　属、抗生物質等）ビ
タミン郡等の高濃度の集合体と言えるときもに、集魚性
に優れる。

また、蟹等の甲殻のキチン質をも醗酵させたものは、色
素を補強する効果も合わせもつ。魚内臓を用いる場合は
、味、うまみが向上する効果ももつ。従って、従来にな
い醗酵成分を有し、養魚用飼料又は肥料として優れた効
果を有する。

更に、前記はいずれも廃棄される生物資源のため資源の
有効利用を図る点、大変有用である。

Claims

【特許請求の範囲】（１）イカの内臓含有水系物に、海老の身を除いた残査
物、蟹の甲殻の粉砕物及び魚の内臓含有水系物のうちの
少なくとも１つを加えた水産原料と、米糠、とうもろこ
し、脱脂大豆及び麦の少なくとも１つを含む植物原料と
を、配合し、その後、好気性雰囲気下にて醗酵させてな
ることを特徴とする醗酵飼料。（２）前記内臓含有水系物の合計を１重量部とする場合
、他の原料を１．５〜３重量部の割合で配合し、この配
合物の含水率を３０〜４５重量％とする請求項１記載の
醗酵飼料。（３）イカの内臓含有水系物に、蟹の甲殻の
粉砕物、海老の甲殻の粉砕物及び鯖の内臓含有水系物の
うちの少なくとも１つを加えた水産原料と、米糠、とう
もろこし、脱脂大豆及び麦の少なくとも１つを含む植物
原料とを、配合し、その後、好気性雰囲気下にて醗酵さ
せてなることを特徴とする醗酵肥料。（４）前記内臓含有水系物の合計を１重量部とする場合
、他の原料を１．５〜３重量部の割合で配合し、この配
合物の含水率を３０〜４５重量％とする請求項３記載の
醗酵肥料。