JPH04130568U - シートベルト用スルーアンカ - Google Patents

シートベルト用スルーアンカ

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JPH04130568U
JPH04130568U JP4549591U JP4549591U JPH04130568U JP H04130568 U JPH04130568 U JP H04130568U JP 4549591 U JP4549591 U JP 4549591U JP 4549591 U JP4549591 U JP 4549591U JP H04130568 U JPH04130568 U JP H04130568U
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宗雄 牧野
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    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R22/00Safety belts or body harnesses in vehicles
    • B60R22/18Anchoring devices
    • B60R22/24Anchoring devices secured to the side, door, or roof of the vehicle

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  • Mechanical Engineering (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ウェビング巻取り時の巻取り性及びウェビン
グ引き出し時の操作感を向上させた良好なシートベルト
用スルーアンカを提供する。 【構成】 機械的強度の高い樹脂によって一体モールド
成形された下層3と、摩擦係数の小さい樹脂によって前
記下層3を覆うように一体モールド成形された上層4と
からなる被覆樹脂8によって、ベルトスロット5の下縁
部6を覆う。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案はウェビングを所定の位置に案内するためにウェビングの方向を変える 長穴が設けられたシートベルト用スルーアンカの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両の乗員等を座席に安全に保持するためのシートベルト装置としては 、連続ウェビングを用いて三点式シートベルト装置としたものがある。
【0003】 この種のシートベルト装置では、図3に示す様に、ウェビング10の一端部が リトラクター(巻取り装置)20に係止され、他端部がスルーアンカ21を通っ てセンターピラー22の下端部にボルト23によって軸支されたアンカープレー ト27に係止されており、アンカープレート27とスルーアンカ21との間のウ ェビング中間部に配設されたスルータング24を車体略中央部に立設されたバッ クル25に係合させることにより、乗員を座席26に拘束している。
【0004】 上記スルーアンカ21は、例えば図4に示す様に、上端部にボルト11が貫通 する貫通孔が設けられ、自由端側にウェビング10が挿通されるベルトスロット 18を形成する長穴が設けられた金属製プレート14からなり、該金属製プレー ト14の自由端側の外表面が一体モールド成形された樹脂被覆15により覆われ ている。即ち、ウェビング10が挿通されるベルトスロット18の下縁側摺動面 17を樹脂被覆15により形成することにより、ウェビング10の摺動を円滑に 成し、ウェビング引き出し時及びウェビング巻取り時のスルーアンカ21におけ るウェビング10の摺動抵抗を低減している。
【0005】 そして、スルーアンカ21は、センターピラー22にボルト11によって揺動 可能に軸支されている。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、上記スルーアンカ21は、車両緊急時に金属製プレート14を介して ウェビング張力を確実に車体へ支持させなければならないので、前記下縁側摺動 面17の樹脂被覆15には高い荷重が作用することになる。該樹脂被覆15は、 前記ベルトスロット18の下縁側に対向する金属製プレート14のエッジ16を 覆うことにより、ウェビング折り返し部におけるウェビング10の折り返し角度 を大きくして前記金属製プレート14とのウェビング10のエッジ当たりを防ぐ必 要があるので、このような樹脂被覆に使用される合成樹脂としては、荷重作用時 に変形することがない十分な機械的強度を有する樹脂を用いる必要がある。
【0007】 しかしながら、一般に機械的強度の高い樹脂は摺動性が良くなく、摩擦係数が 小さくて摺動性の良い樹脂は強度が低いので、十分な強度を得るために摺動性を 犠牲にしていた。
【0008】 このため、従来はウェビング10の摺動性が良好とはいえず、ウェビング巻取 り時の巻取り性及びウェビング引き出し時の操作感が良くないという問題があっ た。
【0009】 即ち、本考案の目的は上記課題を解消することにあり、ウェビングの摺動性が 良好で機械的強度の高い樹脂被覆を施すことによって、ウェビング巻取り時の巻 取り性及びウェビング引き出し時の操作感を向上させた良好なシートベルト用ス ルーアンカを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本考案の上記目的は、ウェビングを所定の位置に案内するためにウェビングの 方向を変える長穴が設けられ、車体に揺動可能に固定された金属製プレートを有 するシートベルト用スルーアンカであって、少なくとも前記長穴の下縁部が、機 械的強度の高い樹脂によって一体モールド成形された下層と、摩擦係数の小さい 樹脂によって前記下層を覆うように一体モールド成形された上層とからなる被覆 樹脂によって覆われていることを特徴とするシートベルト用スルーアンカにより 達成される。
【0011】 尚、上記の如き高い機械的強度を有する樹脂としては、ポリアミド系、ポリア セタール及びポリプロピレンに強化材を入れた樹脂やポリカーボネート等を用い るのが好ましく、摩擦係数が小さく摺動性が良い樹脂としては、ポリエチレン及 びポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂やフッ素樹脂等が好ましい。
【0012】
【作用】
ウェビング張力による荷重が上記長穴の下縁部に作用した際には、強い機械的 強度を有する樹脂によって形成された下層が変形することなくこの荷重を支持し 、ウェビング折り返し部における金属製プレートとのウェビングのエッジ当たり を防止するので、ウェビングと摺動する上層には強度は弱いが摺動性が良い樹脂 を用いることができる。
【0013】
【実施例】
以下、添付図面に基づいて本考案の一実施例を詳細に説明する。 図1及び図2に示すシートベルト用スルーアンカ1は、上端部にボルト11が 貫通する貫通孔7が設けられ、自由端側にウェビング10が挿通されるベルトス ロット5を形成する長穴が設けられた金属製プレート2からなり、該金属製プレ ート2の自由端側の外表面が一体モールド成形された樹脂被覆8により覆われて いる。前記樹脂被覆8は、機械的強度の高い樹脂からなる下層3と、該下層3を 覆うと共に摩擦抵抗が小さく摺動性が良い樹脂からなる上層4とからなる二層構 造を有している。
【0014】 即ち、先ず、図1の右側半分に図示したように、少なくともベルトスロット5 の下縁部側に対向する金属製プレート2のエッジ9とウェビング10が接触しな いように、機械的強度の高い樹脂を一体モールド成形して前記下層3を構成する 。該下層3は、ウェビング張力が作用する金属製プレート2のエッジ9を機械的 強度の高い樹脂によって覆うことにより、ウェビング折り返し部におけるウェビ ング10の折り返し角度を大きくして前記エッジ9とのウェビング10のエッジ 当たりを防いでいる。
【0015】 次に、図1の左側半分に図示したように、前記ベルトスロット5の周縁を含む 金属製プレート2の自由端側に前記下層3を覆うようにして摩擦抵抗が小さく摺 動性の良い樹脂を一体モールド成形して前記上層4を構成する。該上層4は、ベ ルトスロット5の下縁部6におけるウェビング10との摺動抵抗を低減し、ウェ ビング10の摺動を円滑にすると共に、前記ベルトスロット5の上縁部側に対向 する金属製プレート2のエッジとウェビング10が接触しないようにこれらを被 覆している。
【0016】 上記シートベルト用スルーアンカ1は、図2に示したように、上端部に設けら れた貫通孔7を貫通したボルト11に揺動可能に軸支される。 そして、前記スルーアンカ1が、従来と同様にウェビング10の一端部がリト ラクター20に係止され、他端部がスルーアンカ1を通ってセンターピラー22 の下端部にボルト23によって軸支されたアンカープレート27に係止されてお り、アンカープレート27とスルーアンカ21との間のウェビング中間部に配設 されたスルータング24を車体略中央部に立設されたバックル25に係合させる ことによって乗員を座席に拘束する三点式シートベルト装置に使用される場合、 図2に示すように、通常の使用状態においては上記スルーアンカ1のベルトスロ ット5における入側ウェビング10aはベルトスロット5で折り返された後、出 側ウェビング10bとなる。
【0017】 即ち、ウェビング10はベルトスロット5の下縁部6によって折り返され、該 下縁部6に沿って長手方向に摺動するが、該下縁部6はポリエチレン及びポリプ ロピレンなどのポリオレフィン樹脂やフッ素樹脂等の摺動性の良い樹脂からなる 上層4によって被覆されているので、ベルトスロット5のウェビング折り返し部 における摺動を円滑にしてウェビング引き出し時及びウェビング巻取り時の操作 性を良好にすることができる。
【0018】 更に、車両緊急時等でウェビング10に張力が生じ、ベルトスロット5の下縁 部6に荷重が作用した際には、ポリアミド系、ポリアセタール及びポリプロピレ ンに強化材を入れた樹脂やポリカーボネート等の機械的強度の高い樹脂からなる 下層3が、下縁部6に作用する荷重を変形することなく支持し、ウェビング折り 返し部における金属製プレート2とのウェビング10のエッジ当たりを防止する ことができる。
【0019】 従って、ウェビング10の摺動性が良好で十分な機械的強度を有する樹脂被覆 8が施され、ウェビング巻取り時の巻取り性及びウェビング引き出し時の操作感 が良好なシートベルト用スルーアンカとすることができた。
【0020】 尚、本考案のシートベルト用スルーアンカは上記実施例に限定されるものでは なく、種々の形状を採りうることは勿論である。例えば、上記実施例におけるシ ートベルト用スルーアンカにおいては、金属製プレートの自由端側表面全体を樹 脂被覆しているが、本考案の主旨によれば、長穴の周縁部のみを樹脂被覆したス ルーアンカにおいても適用可能である。
【0021】 更に、本考案のシートベルト用スルーアンカは、上記実施例の如くセンターピ ラーに設けるものに限らず、またリトラクターに巻き取られるウェビングをガイ ドする箇所に限らず適用可能であることは勿論である。
【0022】
【考案の効果】
本考案のシートベルト用スルーアンカによれば、ウェビング張力による荷重が ベルトスロットの下縁部に作用した際には、強い機械的強度を有する樹脂によっ て形成された下層が変形することなくこの荷重を支持し、ウェビング折り返し部 における金属製プレートとのウェビングのエッジ当たりを防止するので、ウェビ ングと摺動する上層には強度は弱いが摩擦係数が小さく摺動性の良い樹脂を用い ることができる。
【0023】 従って、ウェビング巻取り時の巻取り性及びウェビング引き出し時の操作感を 向上させた良好なシートベルト用スルーアンカを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例に基づくシートベルト用スル
ーアンカの部分断面である。
【図2】図1に示したシートベルト用スルーアンカの縦
断面図である。
【図3】三点式シートベルト装置の構成を示す説明図で
ある。
【図4】従来のシートベルト用スルーアンカの縦断面図
である。
【符号の説明】
1 シートベルト用スルーアンカ 2 金属製プレート 3 下層 4 上層 5 ベルトスロット 6 下縁部 7 貫通孔 8 樹脂被覆 9 エッジ 10 ウェビング 11 ボルト 14 金属製プレート 15 樹脂被覆 16 エッジ 17 下縁側摺動面 18 ベルトスロット 20 リトラクター 21 スルーアンカ 22 センターピラー 23 ボルト 24 スルータング 25 バックル 26 座席 27 アンカープレート

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウェビングを所定の位置に案内するため
    にウェビングの方向を変える長穴が設けられ、車体に揺
    動可能に固定された金属製プレートを有するシートベル
    ト用スルーアンカであって、少なくとも前記長穴の下縁
    部が、機械的強度の高い樹脂によって一体モールド成形
    された下層と、摩擦係数の小さい樹脂によって前記下層
    を覆うように一体モールド成形された上層とからなる被
    覆樹脂によって覆われていることを特徴とするシートベ
    ルト用スルーアンカ。
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