JPH04128728U - 吸収性物品 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 フィット性に優れ、***時の液をスポット吸
収し且つ***物の吸収後にも快適な吸収性物品の提供。 【構成】 本考案は、液透過性の表面材２と、液不透過
性の防漏材３、及びこれらの表面材２と防漏材３との間
に配置された吸収体４とよりなる生理用ナプキン１にお
いて、該吸収体４が長手方向に沿って２つの吸収体部分
４ａ、４ｂとに分割されて、上記表面材２は分割された
上記吸収体４ａ、４ｂをそれぞれ別々に被覆する表面材
部分２ａ、２ｂを有し、該一対の表面材部分は上記生理
用ナプキン１の長手方向前後端部５、６において互いに
接合され且つ上記前後端部５、６の間が非接合であり、
該非接合部７に対応する部位において上記吸収性物品の
短手方向の外側には、着用者のショーツ等に貼着される
一対のウイング８ａ、８ｂが設けられている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、生理用ナプキン、使い捨ておむつ等の吸収性物品に関するものであ る。

【０００２】

【従来の技術】

近年の生理用ナプキンは、着用者の体にフィットし易くなっているものの、股 間部の複雑な形状や、臀部の形状に対して充分にフィットすることができなかっ た。 かかるフィット性を高めるため、例えば、特開昭５９ー１６６１４６号公報及 び実開昭５９ー４６５２３号公報には、生理用ナプキンの略中央の長手方向に沿 って、吸収体全体を２つに分割し、吸収体に加えられる応力に対して容易に変形 し易くした構成が開示されている。

【０００３】 また、実開昭５９ー１９０２３６号公報には、着用中に最も変形応力が集中す る吸収体の中央部にのみスリットを形成し、吸収体の変形を可能にしてフィット 性の向上を図る構成が開示されている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし乍ら、上述した前者（特開昭５９ー１６６１４６号公報及び実開昭５９ ー４６５２３号公報）の生理用ナプキンにおいては、該ナプキンの長手方向全体 に渡って２分割されているため、変形しやすいが、変形した後に元の形に戻り難 いという問題点がある。このように変形した形が戻り難いと、複雑な着用者の動 きに追従できず、却ってフィット性に欠け、吸収時における液漏れの原因にもな るという課題がある。

【０００５】 また、後者（実開昭５９ー１９０２３６号公報）においては、応力が集中する 略中央部にのみスリットを形成する構成であるから、吸収体の変形と戻りが容易 であり、フィット性に優れるが、スリットが形成されているだけでは、経血のス ポット吸収が充分にできず、経血が吸収体の表面に広がってしまい経血吸収後に 不快感が残るという問題点がある。

【０００６】 従って、本考案の目的は、フィット性に優れ、***時の液をスポット吸収し且 つ***物の吸収後にも快適な吸収性物品を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は、液透過性の表面材と、液不透過性の防漏材、及びこれらの表面材と 防漏材との間に配置された吸収体とを有する吸収性物品において、該吸収体は長 手方向に沿って２つに分割されており、上記表面材は分割された上記吸収体をそ れぞれ別々に被覆する一対の表面材部分を有し、該一対の表面材部分は上記吸収 性物品の長手方向前後端部が互いに接合され且つ上記前後端部間が非接合であり 、該非接合部位に対応する部位において上記吸収性物品の短手方向の外側には、 着用者のショーツ等に貼着される一対のウイングが設けられていることを特徴と する吸収性物品を提供することにより、上記目的を達成したものである。

【０００８】

【作用】

本考案による吸収性物品は、吸収性物品のウイングを着用者のショーツ等に貼 着し、分割された吸収体の非接合部分を開いて、前後端部の間に凹状を形成する ようにして装着する。 従って、前後端部の間が凹状のスポット吸収部として***物を吸収し、人体に 接触する吸収体表面側での***物の拡がりが防止される。

【０００９】 また、吸収体は全体として分割された構成であるから着用者の動きや吸収体に 加わる応力を吸収して弾性変形が容易となり、着用者に確実にフィットする。

【００１０】

【実施例】

以下に、添付図面を参照し乍ら本考案の好ましい実施例を詳細に説明する。 図１及び図２に示すように、本考案による生理用ナプキン１は、液透過性の表 面材２と、液不透過性の防漏材３、及びこれらの表面材２と防漏材３との間に配 置された吸収体４とよりなり、該吸収体４が長手方向に沿って２つの吸収体部分 ４ａ、４ｂとに分割されて、上記表面材２は分割された上記吸収体４ａ、４ｂを それぞれ別々に被覆する一対の表面材部分２ａ、２ｂを有し、該一対の表面材部 分２ａ、２ｂは、上記生理用ナプキン１の長手方向前後端部５、６が互いに接合 され且つ前後端部５、６間の中央部には、非接合部７が形成されており、該非接 合部７の位置に対応する部位において上記生理用ナプキンの短手方向の外側には 、着用者のショーツ等に貼着される一対のウイング８ａ、８ｂが設けられている 。

【００１１】 生理用ナプキン１の形状は全体として長四角形状に形成されており、上記非接 合部７が上記吸収性物品の長手方向前端部５側に偏倚して位置し、更に、該非接 合部７に対応する位置において、その短手方向両側部が凹状に形成されている。 上記表面材２は、***物を吸収体４へ透過させる液透過性シートで肌着に近い 感触を有したものが好ましく、このような液透過性シートとしては、例えば、織 布、不織布、多孔性フィルム等が好ましい。また、表面材２の周縁部にシリコン 系油剤、パラフィンワックス等の疎水性化合物を塗布する方法や、予めアルキル リン酸エステルのような親水性化合物を塗布し、周縁を温水で洗浄する方法によ り撥水処理を施し、周縁部における尿等の滲みによる漏れを防止することができ る。

【００１２】 この表面材２は、後述する分割された吸収体４の各分割部分４ａ、４ｂをそれ ぞれ個別に被覆する表面材部分２ａ、２ｂから構成されている。 防漏材３は熱可塑性樹脂にフィラーを加えて延伸した液不透過性且つ蒸気を透 過させる蒸気透過性のシートが用いられ、肌着に近い感触を有したもの、例えば 、フィルムと不織布との複合材、あるいはフィルムと織布との複合材料等が用い られる。

【００１３】 吸収体４としては、解繊パルプを主材とし、高分子吸水ポリマーを併用したも のが好ましく、そのほか、熱可塑性樹脂、セルロース繊維、高分子吸水ポリマー の混合物に熱処理したものなどが好ましい。高分子吸水ポリマーの存在位置は、 上層、中層、下層のいずれであってもよく、パルプと混合したものであってもよ い。該高分子吸水ポリマーは、自重の２０倍以上の液体を吸収して保持し得る保 持性能を有し、ゲル化する性質を有する粒子状のものが好ましく、このような高 分子吸水ポリマーとしては、デンプン−アクリル酸（塩）グラフト共重合体、デ ンプン−アクリロニトリル共重合体のケン化物、ナトリウムカルボキシメチルセ ルロースの架橋物、アクリル酸（塩）重合体などが好ましい。形状としては、着 用者の体型に併せた砂時計の形状が好ましいが、矩形であってもよい。

【００１４】 吸収体４は、その略中央部が長手方向に沿ってその一端から他端に渡って、吸 収体部分４ａ、４ｂとに分割されおり、各吸収体部分４ａ、４ｂは、前述の表面 材部分２ａ、２ｂによって被覆されている。 表面材部分２ａ、２ｂは、吸収体４の前端部５と後端部６において、互いに粘 着され、***ポイントにあたる非接合部７のみが非接着状態になっている。

【００１５】 分割された各吸収体部分４ａ、４ｂは、図２に示すように、それぞれ互いに体 面する非接合部７において防漏材３側に折り畳まれている。このように折り畳む ことにより、これらの吸収体部分４ａ、４ｂが起立した際に、図３に示すように 、折り畳まれた部分が互いに突き合わされて非接合部７に溝状の凹部７ａを形成 するようになっている。

【００１６】 ウイング８ａ、８ｂは、図１に示すように、非接合部７に対応する位置の短手 方向外方向に延出されている。該ウイング８ａ、８ｂには、表面側に粘着剤が貼 付されており、使用時にシール（図示せず）を剥がしてショーツ等に粘着するよ うになっている。また、ウイング８ａ、８ｂは、その基端部が上述の表面材２に 接続されており、ウイング８ａ、８ｂを短手方向外方に引っ張ると表面材部分２ ａ、２ｂを同方向に引っ張り、折り畳んだ各吸収体４ａ、４ｂを起立させるよう になっている。

【００１７】 次に、本実施例の動作について説明する。 生理用ナプキン１の着用時には、図１に示す状態において、着用者の股下に表 面材２の面を当てるように上方に向け、ウイング８ａ、８ｂを下方に折り曲げて 、貼着部のシールを剥がしてショーツ等に貼着する。 この状態では、図３に示すように、非接合部７において、各吸収体部分４ａ、 ４ｂが互いに離れて、開いた状態となる。このとき、非接合部７は凹部７ａを形 成し、ここが***ポイントとなる。即ち、着用者の皮膚表面から離れた位置であ る凹部７ａは***ポイントとなる。従って、***時には、経血はかかる凹部７ａ において吸収し、この部分で吸収した経血を拡散するので、人体の皮膚に接する 表面側への経血の広がりを防止するので、着用者は快適感を得ることができる。

【００１８】 また、***ポイントとしての非接合部７は凹部７ａを形成しているために、そ の部分の表面積を広く取ることができ、経血の吸収面積が広く充分な吸収を図る ことができる。 更に、非接合部７は凹部７ａの形成時、図３に示すように、中央が高く立体的 になっているので、臀部に沿う形状となり、着用者へのフィット性が良い。

【００１９】 また、吸収体４は２つの吸収体部分４ａ、４ｂとして長手方向に沿って完全に 分割されているため、一体形成している場合に比較して弾性変形が容易であり、 体の股間部の複雑な形状及び臀部の形状にフィットするとともに、左右に限らず 、前後の湾曲にもフィットすることができる。

【００２０】

【考案の効果】

本考案の吸収性物品は、フィット性に優れ、***時の液をスポット吸収し且つ ***物の吸収後にも快適である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例による生理用ナプキンの平面図
である。

【図２】図１に示す生理用ナプキンの後端部における横
断面図である。

【図３】図１に示す生理用ナプキンの非接合部における
横断面図である。

【符号の説明】

１ 生理用ナプキン ２ 表面シート ３ 防漏シート ４ａ、４ｂ 吸収体部分 ５、６ 両端部 ７ 非接合部 ８ａ、８ｂ ウイング

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁵ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 7603−4Ｃ Ａ６１Ｆ 13/18 ３４０

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 液透過性の表面材と、液不透過性の防漏
   材、及びこれらの表面材と防漏材との間に配置された吸
   収体とを有する吸収性物品において、該吸収体は長手方
   向に沿って２つに分割されており、上記表面材は分割さ
   れた上記吸収体をそれぞれ別々に被覆する一対の表面材
   部分を有し、該一対の表面材部分は上記吸収性物品の長
   手方向前後端部が互いに接合され且つ上記前後端部間が
   非接合であり、該非接合部に対応する部位において上記
   吸収性物品の短手方向の外側には、着用者のショーツ等
   に貼着される一対のウイングが設けられていることを特
   徴とする吸収性物品。
2. 【請求項２】 上記非接合部が上記吸収性物品の長手方
   向前方に偏倚して位置することを特徴とする請求項１記
   載の吸収性物品。
3. 【請求項３】 上記吸収性物品は、上記非接合部に対応
   する位置において、その短手方向両側部が凹状に形成さ
   れていることを特徴とする請求項１記載の吸収性物品。