JPH04114598A - バスレフ型スピーカー装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、低音域の一様再生帯域を広げるためノハスレ
フダクトを備えたバスレフ型スピーカー装置に関するも
のである。

〔従来の技術〕

従来、一般に、バスレフ型スピーカー装置は、第７図に
示すように、低音域の一様再生帯域を広げるためのバス
レフダクト３が、スピーカー２と同様に、エンクロージ
ャー１の前面板１ａに取り付けられて構成されている。

上記バスレフダクト３は、両端が開口された円筒形状を
なしており、その一端部がエンクロージャー１の前面板
１ａに保持されることで、エンクロージャー１の内部と
外部とを連通ずるように配設されている。

そして、上記のように配設されたバスレフダクト３は、
ヘルムホルツレゾネータ−として利用されることで、エ
ンクロージャー１内の音圧を吸音させることなく、位相
を１８０°反転させてエンクロージャー１の前面に放出
させ、低音域の一様再生帯域を広げるようになっている
。

〔発明が解決しようとする課題〕

ところが、上記従来のバスレフダクト３では、低音域の
一様再生帯域を広げる反面、そのもの自体が、両端部に
開口を有する円筒形状をなすため、第８図（ａ）に示す
ように、バスレフダクト３の両端部間において、空気の
粒子速度ξが対向した状態となり、結果として、第８図
（ｂ）に示すように、ある特定の周波数の音に対して、
鋭く共鳴するようになる。尚、このとき、バスレフダク
ト３内に発生する共鳴音の最低共振周波数ｆは、上記（
１）式で表されるものである。

このため、上記のような共鳴音が、スピーカー２の再生
音に悪影響を及ぼし、ひいては、スピーカー装置の周波
数特性において、第９図の０部に示すように、バスレフ
ダクト３の共振にょる音圧の乱れが発生し、再生音の音
質の劣化を招来するという問題を有している。

〔課題を解決するための手段］ 本発明に係る請求項第１項のバスレフ型スピーカー装置
は、上記の課題を解決するために、振動板の振動により
音波を発することで、音声の再生を行うスピーカーと、
低音域の一様再生帯域を広げるためのバスレフダクトと
が、エンクロージャーに取り付けられて構成されるバス
レフ型スピーカー装置において、以下の手段を講じてい
る。

即ち、上記バスレフダクトは、その長手方向の間に、１
箇所ないし複数箇所、バスレフダクトの内部と外部とを
連通ずる連通孔が穿設されており、上記連通孔は、バス
レフダクト本来の低音域の一様再生帯域を広げる効果を
損なわない程度の小孔である。

また、本発明に係る請求項第２項のバスレフ型スピーカ
ー装置は、上記の課題を解決するために、振動板の振動
により音波を発することで、音声の再生を行うスピーカ
ーと、低音域の一様再生帯域を広げるためのバスレフダ
クトとが、エンクロージャーに取り付けられて構成され
るバスレフ型スピーカー装置において、以下の手段を講
じている。

即ち、上記バスレフダクトは、その長手方向の間に、１
箇所ないし複数箇所、バスレフダクトの内部と外部とを
連通ずる連通孔が穿設されており、上記連通孔は、バス
レフダクト本来の低音域の一様再生帯域を広げる効果を
損なわない程度の小孔であると共に、通気性を有する通
気性部材に覆われている。

〔作　用〕

請求項第１項の構成によれば、バスレフダクトに、１箇
所ないし複数箇所の連通孔を穿設することで、上記連通
孔からバスレフダクト内に空気が流れ込み、バスレフダ
クト内に発生する共鳴音の波長が減少される。このため
、共鳴音の共振周波数が高周波数域へと移行されると共
に、共鳴音の音圧が減少されて、結果として、共鳴音に
よる再生音の音質の劣化が低減される。

また、請求項第２項の構成によれば、請求項第１項の「
作用」に加えて、バスレフダクトに穿設された連通孔に
、通気性部材が設けられることで連通孔からバスレフダ
クト内に流通される空気の粒子速度が減衰され、バスレ
フダクト内に発生する共鳴音を適度に減少させることが
でき、ひいては、請求項第１項のｒ作用１に比べて、よ
り一層、再生音の音質の劣化を低減することができる。

〔実施例〕

本発明の一実施例を第１図ないし第５図（ａ）（ｂ）に
基づいて説明すれば、以下の通りである。尚、本実施例
では、説明の便宜上、前記第９図を再度使用するもので
ある。

本実施例に係るバスレフ型スピーカー装置は、第２図に
示すように、略直方体形状のエンクロージャーＩＯと、
コーン紙等の振動板２１を備えた例えばダイナミック型
のスピーカー２０と、低音域の一様再生帯域を広げるた
めのバスレフダクト３０とから構成されている。

上記エンクロージャー１０は、第１図に示すように、ス
ピーカー２０を保持するための前面板１１と、この前面
板１１の縁部からこの前面板１１と垂直に背面側に伸び
る上下、および左右の４枚の・側壁板１２・・・と、こ
れら側壁板１２・・・の後端側を覆う裏板１３とからな
り、上記前面板１１には、スピーカー２０を保持するた
めの開口部であるスピーカー保持部１１ａと、バスレフ
ダクト３０を保持するための開口部であるダクト保持部
１１ｂとが穿設されており、また、裏板１３には、後述
のスピーカー２０のコード線２３をエンクロージャーｌ
Ｏの内部から外部に送り出すための貫通孔１３ａが穿設
されている。

上記スピーカー２０は、振動板２１と、磁気回路２２と
を備えると共に、コード線２３が接続されており、この
コード線２３を経由して電気信号が入力されることで、
磁気回路２２の電磁誘導作用により振動板２１が振動さ
れ、そして、この振動板２１の前方に音波が放射される
ことで、音声の再生を行うようになっている。

上記バスレフダクト３０は、両端に開口部を有する円筒
形状をなすと共に、その中央部上端には、バスレフダク
ト３０の内部と外部とを連通ずる連通孔３０ａが穿設さ
れている。尚、上記連通孔３０ａは、バスレフダクト３
０本来の低音域の一様再生帯域を広げる効果を損なわな
い程度の小孔であると共に、第３１１ｉＪ（ａ）に示す
ように、バスレフダクト３０のボート長！に対して、ｎ
／２となる箇所に設けられているものである。

そして、本バスレフ型スピーカー装置は、スピーカー２
０がエンクロージャー１０の前面板１１のスピーカー保
持部１１ａに保持されると共に、そのスピーカー２０の
コード線２３が保持部材２４に保持された状態で、裏板
１３の貫通孔１３ａからエンクロージャーｌＯの外部に
送り出され、また、バスレフダクト３０が、その一端部
をエンクロージャー１０の前面板１１のダクト保持部１
１ｂに保持されて形成されている。

上記の構成において、本バスレフ型スピーカー装置のバ
スレフダクト３０は、その中央部上端に連通孔３０ａが
設けられることで、バスレフダクト３０の外部の空気が
連通孔３０ａを通って、バスレフダクト３０の内部に流
通される。このため、バスレフダクト３０内の空気の粒
子速度ξは、第３図（ａ）に示すように、バスレフダク
ト３０の連通孔３０ａが穿設された中央部からバスレフ
ダクト３０の一端部において、対向した状態になると共
に、バスレフダクト３０の中央部からバスレフダクト３
０の他端部においても、上記と同様に、空気の粒子速度
ξが対向した状態となる。

そして、上記のようなバスレフダクト３ｏ内の空気の粒
子速度ξにより、バスレフダクト３０の最低共振状態は
、第３図（ｂ）に示すように、バスレフダクト３０のボ
ート長ｌが１／２になった状態で共振を起こすようにな
る。このため、バスレフダクト３０内に発生する共鳴音
の最低共振周波数ｒは、前記（１）式より、ボート長ｌ
の減少に伴い、高周波数域に移行することとなり、さら
には、ボート長ｌの減少に伴う、音圧Ｐの減少により、
バスレフダクト３０内の共鳴音の悪影響が低減されて、
結果として、従来例のバスレフ型スピーカー装置で発生
していた第９図の０部に示す音圧の乱れが、第４図の０
部に示すように抑制される。

尚、本実施例に係るバスレフダクト３０は、連通孔３０
ａを１箇所にのみ設けたものであるが、特に、連通孔３
０ａの設定数は限定するものではなく、例えば、第５図
（ａ）に示すように、バスレフダクト３０のボート長ｌ
に対して、ｌ／４．１／２、および３１／４の３箇所に
連通孔３０ａ・・・を設けたものであってもかまわない
。また、このように、連通孔３０ａを３箇所に設けた場
合は、第５図（ｂ）に示すように、バスレフダクト３０
のポート長ｉが１／４になった状態で共振を起こすよう
になるため、最低共振周波数ｆがより高い周波数域へと
移行されると共に、音圧Ｐがより一層減少されるため、
バスレフダクト３０内の共鳴音による悪影響がより一層
低減されるものとなる。また、連通孔３０ａの大きさ、
形状、および開口位置は、バスレフダクト３０内に発生
する共鳴音に微妙な影響を及ぼすものであるため、連通
孔３０ａの大きさ、形状、および開口位置の選択方法に
より、共鳴音の微妙な調整が可能となるものである。

〔実施例２〕 本実施例に係るバスレフ型スピーカー装置は、バスレフ
ダクトを除き第１実施例のバスレフ型スピーカー装置と
同等に形成されている。尚、本実施例では、説明の便宜
上、バスレフダクトを除く他の構成部材の説明を省略す
るものである。

本第２実施例に係るバスレフダクト３０′は、第６図に
示すように、第１実施例のバスレフダクト３０と同様に
、両端が開口した円筒形状をなすと共に、その中央部上
端のボー２ト長ｌに対して、１／２となる箇所には、連
通孔３０′　ａが穿設されている。そして、上記連通孔
３０′ａには、この連通孔３０′　ａを覆うようにして
、例えば布、あるいはフェルト等の通気性を有する通気
性部材３１が貼着されて設けられている。

上記の構成によれば、本実施例に係るバスレフダクト３
０′は、第１実施例のバスレフダクト３０と同様に、バ
スレフダクト３０′のポート長ｌが１７２になった状態
で共振を起こすようになるため、共振周波数ｆが高周波
数域に移行される共に、音圧Ｐが低減される。さらには
、連通孔３０’ａに通気性部材３１が設けられることで
、連通孔３０′　ａからバスレフダクト３０′内に流通
される空気の粒子速度ξが微妙に減衰されて、バスレフ
ダクト３０′内の共鳴音が適度に低減され、結果として
、バスレフダクト３０’内に発生する共鳴音に対して、
連通孔３０’ａを設けることにょる低減の効果と、連通
孔３０′ａに通気性部材を設けることによる低減の効果
とが働き、第１実施例のバスレフ型スピーカー装置に比
べて、より一層、再生音の音質の劣化が低減される。

尚、本実施例に係るバスレフダクト３０′は、連通孔３
０′　ａを１箇所にのみ設けたものであるが、前述の第
１実施例と同様に、特に、連通孔３０′　ａの設定数は
限定するものではない。また、複数の連通孔３０′　ａ
・・・をバスレフダクト３０′に設けた場合、連通孔３
０′ａ・・・毎に、通気性部材３１を設けることで、音
質の劣化に対して、より一層の効果が生まれるものとな
る。また、通気性部材３１の材厚、および材質は、バス
レフダクト３０内に発生する共鳴音に微妙な影響を及ぼ
すものであるため、通気性部材３１の材厚、および材質
の選択方法により、共鳴音の微妙な調整が可能となるも
のである。

〔発明の効果〕

以上のように、本発明の請求項第１項のバスレフ型スピ
ーカー装置は、バスレフダクトは、その長手方向の間に
、１箇所ないし複数箇所、バスレフダクトの内部と外部
とを連通ずる連通孔が穿設されており、上記連通孔は、
バスレフダクト本来の低音域の一様再生帯域を広げる効
果を損なわない程度の小孔である構成である。

これにより、上記連通孔からバスレフダクト内に空気が
流れ込み、バスレフダクト内に発生する共鳴音の波長が
減少され、共鳴音の共振周波数が高周波数域へと移行さ
れると共に、共鳴音の音圧が減少される。このため、共
鳴音による再生音の音質の劣化が低減され、ひいては、
周波数特性、および原音再生に優れたバスレフ型スピー
カー装置を提供することが可能になるという効果を奏す
る。

また、本発明の請求項第２項のバスレフ型スピーカー装
置は、バスレフダクトは、その長手方向の間に、１箇所
ないし複数箇所、バスレフダクトの内部と外部とを連通
ずる連通孔が穿設されており、上記連通孔は、バスレフ
ダクト本来の低音域の一様再生帯域を広げる効果を損な
わない程度の小孔であると共に、通気性を有する通気性
部材に覆われている構成である。

これにより、請求項第１項の「発明の効果ｊに加えて、
連通孔に通気性部材を設けることで、連通孔からバスレ
フダクト内に流通する空気の粒子速度を減衰することが
でき、請求項第１項の「発明の効果」にも増して、より
一層、周波数特性、および原音再生に優れたバスレフ型
スピーカー装置を提供することができるという効果を奏
する。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第５図（ａ）（ｂ）は本発明の一実施例を
示すものである。 第１図はバスレフ型スピーカー装置を示す縦断面図であ
る。 第２図はバスレフ型スピーカー装置を示す斜視図である
。 第３図（ａ）はバスレフダクトを示す拡大断面図である
。 第３図（ｂ）はバスレフダクト内の空気の粒子速度と音
圧との関係を示すグラフである。 第４図はバスレフ型スピーカー装置の周波数特性を示す
グラフである。 第５図（ａ）はバスレフダクトを示す拡大断面図である
。 第５図（ｂ）はバスレフダクト内の空気の粒子速度と音
圧との関係を示すグラフである。 第６図は第２実施例のバスレフダクトを示す拡大断面図
である。 第７図ないし第９図は従来例を示すものである。 第７図はバスレフ型スピーカー装置を示す縦断面図であ
る。 第８図（ａ）はバスレフダクトを示す拡大断面図である
。 第８図（ｂ）はバスレフダクト内の空気の粒子速度と音
圧との関係を示すグラフである。 第９図はバスレフ型スピーカー装置の周波数特性を示す
グラフである。 １０はエンクロージャー、２０はスピーカー　２１は振
動板、３０・３０′はバスレフダクト、３０ａ・３０′
ａは連通孔、３１は通気性部材である。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. １．振動板の振動により音波を発することで、音声の再
   生を行うスピーカーと、低音域の一様再生帯域を広げる
   ためのバスレフダクトとが、エンクロージャーに取り付
   けられて構成されるバスレフ型スピーカー装置において
   、 上記バスレフダクトは、その長手方向の間に、１箇所な
   いし複数箇所、バスレフダクトの内部と外部とを連通す
   る連通孔が穿設されており、上記連通孔は、バスレフダ
   クト本来の低音域の一様再生帯域を広げる効果を損なわ
   ない程度の小孔であることを特徴とするバスレフ型スピ
   ーカー装置。
2. ２．振動板の振動により音波を発することで、音声の再
   生を行うスピーカーと、低音域の一様再生帯域を広げる
   ためのバスレフダクトとが、エンクロージャーに取り付
   けられて構成されるバスレフ型スピーカー装置において
   、 上記バスレフダクトは、その長手方向の間に、１箇所な
   いし複数箇所、ハスレフダクトの内部と外部とを連通す
   る連通孔が穿設されており、上記連通孔は、バスレフダ
   クト本来の低音域の一様再生帯域を広げる効果を損なわ
   ない程度の小孔であると共に、通気性を有する通気性部
   材に覆われていることを特徴とするバスレフ型スピーカ
   ー装置。