JPH04114159A - 熱現像カラー感光材料 - Google Patents

熱現像カラー感光材料

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JPH04114159A
JPH04114159A JP23420290A JP23420290A JPH04114159A JP H04114159 A JPH04114159 A JP H04114159A JP 23420290 A JP23420290 A JP 23420290A JP 23420290 A JP23420290 A JP 23420290A JP H04114159 A JPH04114159 A JP H04114159A
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JP
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heat
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JP23420290A
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English (en)
Inventor
Keiji Obayashi
啓治 大林
Masaru Tsuchiya
勝 土屋
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は熱現像カラー感光材料に関し、特に受像層と感
光性層が向−の支持体上に設けられた熱現像カラー感光
材料に関する。
〔発明の背景〕
支持体上にバインダー、感光性ハロゲン化銀乳剤、及び
色素供与物質を含有する熱現像カラー感光材料は、従来
いくつかの方式が知られている。
例えば、特開昭61−88245号、同59−2068
31号、及び米国特許4,452,883号等に記載さ
れているような、支持体上に感光性ハロゲン化銀、有機
銀、ロイコ染料等の色素供与物質を含有する熱現像カラ
ー感光材料を、像様露光後加熱現像により色素画像を形
成させ、そのままの状態で画像を観察するもの、又、例
えば、特開昭64−13546号、特開平1−1938
44号、同2−32335号等に記載されているように
、第1の支持体上に、感光性ハロゲン化銀、有機銀、拡
散性の色素を形成又は放出するような色素供与物質を含
有する熱現像カラー感光材料と、第2の支持体上に色素
受像層を有し、感光材料に露光を与えた後、熱現像と同
時又は熱現像後に感光材料と受像材料を重ね合わせて色
素画像を受像層に転写し、感光材料と受像材料とを剥離
して色素画像を得る方法等が代表的な例として知られて
いる。
前者は、色素画像を受像層に転写する事なくそのままの
状態でプリント画像として使用できるが、転写工程が無
いという事による、迅速処理性、或は低コストであると
いう利点を有する反面、銀画像そのものと共存したり、
或は不用な還元剤が残っていたりして、色素画像の色純
度や、画像保存性の点で欠点がある。
一方、後者の熱現像方法においては色純度が高く、しか
も保存性が良好な色素画像が得られるという利点を有す
る反面、コストが上がったり、色素転写に時間を要する
、等の欠点も有している。
又、感光材料と受像材料を貼合わせる際に、位置決めを
きちんと行う必要がある。熱現像時、両者を確実にしか
も均一に重ね合わせておく必要がある。又両者を熱現像
終了後に確実に剥離する必要がある等、実際の熱現像装
置において、かなり複雑な構成を取らざるを得ないとい
う欠点があった。
上記問題点を改良するために、特開昭61−80148
号には、同一の支持体上に感光性ハロゲン化銀乳剤層と
色素受像層を拡散性色素が感光性層を透過し得る関係で
設けられている熱現像感光材料が知られている。この方
式によれば、感光材料と色素受像材料との煩雑な位置合
わせなどを行う事なく簡単に、鮮明な色素画像が得られ
ることができ、そのような目的を達することのできるい
くつかの層構成が開示されている。上記特許中には、感
光性層と色素受像層との間に白色反射層を設けて、熱現
像後にそのままの形でプリント画像として使用するもの
や、或は、色素受像層と感光性層の間に剥離層を設け、
熱現像後に剥離層で受像層を剥離して使用するものが開
示されている。
上記方法において、熱現像後も色素受像層を剥離するこ
となく、色素受像層が感光性層との間で、そのままの形
で保持されている場合、画像が経時保存により、変色や
退色を起こし易いといった欠点を有しており、色素画像
の耐久性を要求する場合には受像層を剥離し、これを他
の支持体に再度貼付けるなどする事が好ましい。
しかしながら上記特許においては熱現像後の色素受像層
の剥離方法については特別の方法が記載されていない。
本発明者は、上記モノシート整熱現像方法について種々
検討する中で、熱現像後に受像層を感光性層から剥離す
る際に、剥離層を予め設けた場合には、熱現像時に受像
層が剥離層から一部剥がれたり、或は感光性層から局所
的にずれたりしてしまう問題があることが判明した。こ
の問題は熱現像時に熱現像感光材料を加圧ローラーを用
いて搬送する場合に特に激しく起き易いことが分かった
一方剥離層を設ける事な〈従来公知の色素受像層を感光
性層の上に必要に応じて中間層を介して、設けた場合に
は熱現像後に感光性層と受像層との剥離が完全には行わ
れずに受像層の一部が感光性層側に残ったり、或は感光
性層の一部が受像層に転写してしまうことが判明した。
〔発明の目的〕
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであって、本発
明の第1の目的は、熱現像速度が早く、しかも鮮明な色
素転写画像の得られる、モノシート型熱現像カラー感光
材料を提供することにある。
本発明の第2の目的は、上記モノシート型熱現像カラー
感光材料から、熱現像後に受像層が容易に剥離でき、他
の基材等に受像層が容易に転写可能なモノシート型熱現
像カラー感光材料を提供することにある。
〔発明の構成〕
上記本発明の目的は、支持体上にバインダー感光性ハロ
ゲン化銀乳剤及び拡散性色素を形成又は放出する色素供
与物質を有する感光性層及び該拡散性色素を受容し得る
受像層を有する熱現像カラー感光材料において、該色素
受像層が支持体から最も離れた感光性層に対して、支持
体側から遠い側に設けられており、支持体の感光性層側
の30℃における吸水量が感光性層側に設けられている
写真構成層の総バインダー量に対して5倍以下であり、
かつ色素受像層の溶解時間が色素受像層と支持体の間に
ある少なくとも1層の溶解時間よりも長いことを特徴と
する熱現像カラー感光材料により達成される。
また、本発明の好ましい態様としては、色素受像層が親
水性バインダーとポリマー粒子を含有し、該ポリマー粒
子がポリマーラテックスであることである。さらにポリ
マーラテックスは、親水性バインダーに対して2倍(重
量比)以上含有されており、色素受像層が層別硬膜可能
な硬膜剤によって硬膜され、該硬膜剤がポリマー硬膜剤
であることである。
本発明の熱現像カラー感光材料は、支持体上に少なくと
も1層の色素受像層を有し、該色素受像層は支持体に対
して、全ての感光性層より支持体から遠い位置に設けら
れている。そして受像層は支持体から最も離れた感光性
層に直接接して設けられていてもよく、又、支持体から
最も離れた感光性層との間に適当な中間層(例えば単な
る中間層、或は受像層との剥離を容易にするための剥離
層など)が設けられていてもよい。
本発明の受像層は1層から構成されていてもよく2つ以
上の色素受容能のある複数の受像層から構成されていて
もよい。又、色素受像層に対して、支持体から遠い側に
、任意の非感光性層(例えば、保護層、紫外線含有層等
)を有していてもよい。
本発明の熱現像感光材料においては、拡散性色素を形成
もしくは放出する色素供与物質、感光性ハロゲン化銀、
バインダーを有する感光性層を少なくとも1層有してい
ることが必要であるが、通常はイエロー、マゼンタ、及
びシアンの各拡散性色素を形成もしくは放出する色素供
与物質をそれぞれ別々に有する3種の感光性層が設けら
れる。
これらの各色素供与物質を含有する感光性層はそれぞれ
単一であってもよく、複数の感光性層からなっていても
よい。又各感光性層は中間層などにより隔てられている
ことが混色の点から好ましい。
本発明で用いられる層構成として以下の例を挙げること
ができるが、本発明においては、層構成がこれに限定さ
れない。
(a) (b) (c) (d) (e) (f) (g) (h) (i) (D 支持体/(Y−R)/GL/(M−の/GL/(C−夏
FR)/GL/SL/RL支持体/(Y−R)/GL/
(M−の/GL/(C−IFR)/SL/RL支持体/
(Y−9り/GL/CM−■/YL/(C−B)/GL
/SL/RL支持体/(C−R)/GL/(M−の/Y
L/(Y−B)/GL/SL/RL支持体/(C−IF
R)/GL/(M−1)/GL/(Y−の/GL/RL
支持体/(C−夏FR)/GL/(M−R)/GL/(
Y−G)/GL/SL/RL支持体/(Y−R)/GL
/(M−の/GL/(C−B)/GL/SL/IL支持
体/(Y−R)/GL/(M−の/GL/(C−B)/
GL/SL/IL/RL’ /PL支持体/(Y−R)
/GL/(M−G)/GL/(C−IFR)/RL支持
体/(C−IFR)/GL/(M−R)/GL/(Y−
に)/RL(k)  支持体/(C−R)/GL/(M
−G)/YL/(Y−B)/RLY:イエロー色素供与
物質含有 M:マゼンタ色素供与物質含有 Cニジアン色素供与物質含有 B:責感光性 G:緑感光性 R:赤感光性 IFR:赤外感光性 GL:ゼラチン中間層 YL:イエローフィルター含有層 SL:剥離層 PL:保護層 RL、 RL″:受像層 本発明の熱現像感光材料の支持体に対して感光性層側に
ある写真構成層の30℃に於ける吸水量が感光性層の写
真構成層の親水性バインダーの総量に対して5倍以下で
あり、かつ、色素受像層の溶解時間が色素受像層と支持
体の間にある少なくとも1層の溶解時間より長いことが
必要である。
即ち、熱現像感光材料を30℃の純水中に2分間浸漬し
た時、感光性層側の吸水量が感光性層側の親水性バイン
ダーの総量の5倍以下であり、且つ、熱現像感光材料を
2%の水酸化すl−IJウム水溶液に浸漬し、30℃か
ら1分間に約2°Cの割合でこの温度を徐々に上げた時
、色素受像層の溶解が始まる前に色素受像層の支持体の
間にある少なくとも1層の溶解が始まるように熱現像感
光材料が硬膜された場合に本発明の効果、即ち、鮮明な
、画像欠陥の無い色素画像が短時間で得られ、しかも熱
現像後に色素受像層が感光性層より容易に剥離すること
が出来る。
熱現像感光材料を30℃の純水中に2分間浸漬して感光
性層側の吸水量を求めるには、まず、既知の面積の熱現
像感光材料を25℃・相対湿度55%で2時間以上放置
した後、これを2分間純水中に浸漬し、これを取り出し
て濾紙で挟み込み、表面に付着した余分な水分を除去し
た後、速やかにその重量(Wl)を測定する。ついで、
乾燥後25℃・相対湿度55%で2時間放置しその重量
(W、)を測定する。この時L  Lがこの試料の25
℃に於ける吸水量であり、この値をこの熱現像感光材料
の面積が有する親水性バインダーの総量で割った値が本
発明では5以下であることが必要であり、4以下である
ことか更に好ましい。
熱現像感光材料が支持体に対して、感光性層側の反対側
に水を吸収するバックコート層を有する場合にはこのバ
ックコート層の吸水量を補正する必要があるが、この方
法はいくつかの方法がある。
例えばバックフート層に実質的に水を吸収しない層(例
えば固体パラフィン類等)を予め設けておきバックコー
ト層が水を吸収しない条件で測定を行なう方法、あるい
はバックコート層のバインダーを予め機械的に取り除い
てから測定を行なう方法、あるいはバックコート層のみ
を有する支持体を熱現像感光材料と同じ方法で吸水量を
測定しておき、この値を熱現像感光材料の組成水量から
除去することにより、感光性層側のみの吸水量を求める
ことが出来る。
30℃に於ける感光層側の吸水量が感光層側の親水性バ
インダーの総量に対して5倍を越える場合には、熱現像
感光材料時の膜破壊が起こりゃすくなるだけでなく、受
像層の溶解時間を受像層と支持体の間にある少なくとも
1層の溶解時間よりも長くした場合であっても、熱現像
感光材斜後色素受像層を感光層から剥離する際に感光層
の一部が受像層に転写し易くなり本発明の効果が得られ
なくなる。
感光層側の吸水量の親水性バインダーの総量に対する比
率は5倍以下であれば本発明の効果が得られるが、一方
、この比率の下限は剥離性の点からは特に制約を受けな
いが、色素画像の受像層への転写性から好ましくは1以
上であり特に好ましくは1.5以上である。
本発明の熱現像感光材料の色素受像層の溶解時間、色素
受像層と支持体の間にある層の少なくとも1層の溶解時
間より長くすることが必要であるが、ここでいう、色素
受像層と支持体の間にある少なくとも1層は、いずれか
の感光性層であることもまた、2つの感光性層の間に設
けられた中間層、色素受像層と感光層との間に設けられ
た中間層、下引き層のいずれでもよいが、好ましくは感
光層の内で最も支持体から離れた感光性層がまたは、感
光性層と色素受像との間に設けられた中間層のいずれか
またはその両者であることが好ましい。
本発明の熱現像感光材料の色素受像層の溶解時間は色素
受像層と支持体の間に設けられた少なくとも1層の溶解
時間より長いことが必要であるが、上記条件で溶解時間
を測定した場合には色素受像層の溶解時間は支持体と色
素受像層の間の少なくとも1層の溶解時間よりも1分以
上長い(溶解温度として約2℃以上高い)ことが必要で
あり、好ましくは5分以上、更に好ましくは10分以上
長いことが好ましい。尚、前記溶解時間の測定方法に於
て、2%水酸化ナトリウム水溶液の温度が90℃になっ
てもいずれの層の溶解が始まらない場合には、更に水酸
化ナトリウム濃度を5%に増加させ90℃にて浸漬を続
は溶解が始まる時間を求める。
色素受像層の溶解時間は好ましくは20分以上、特に好
ましくは30分以上であることが画像欠陥を生じさせな
いこと、および、熱現像感光材料後の受像層の感光層か
らの剥離の容易性から好ましい。
また、受像層と支持体の間の最も溶解時間の短い層の溶
解時間は好ましくは10分以上、特に好ましくは20分
以上である。
色素受像像の溶解時間を支持体と魚受像層の間にある溶
解時間の最も短い層の溶解時間より長く、且つ熱現像感
光材料の感光性層側の組成水量を親水性バインダーの2
倍以内にするためには、それぞれの構成層が親水性バイ
ンダーと硬膜剤を含有しており、硬膜されていることが
好ましい。特に色素受像層のみを選択的に硬膜する事は
本発明の熱現像感光材料においては重要である。特定の
写真構成層を選択的に硬膜する方法に付いては当業界に
おいては既にいくつかに手段が知られている。
例えば、親水性バインダーを有する写真構成層を塗布す
るに当たって、使用する塗布液に硬膜剤を予め添加して
塗布液を一定期間停滞させ、硬膜剤の親水性バインダー
への反応の一部を起こさせることにより塗布時に硬膜剤
の多層への拡散を防止させて各層への硬膜剤の配分をコ
ントロールする方法、あるいは、硬膜を阻害させる高分
子化合物や特定の耐拡散性のスルホン酸系化合物類を硬
膜を遅らせたい層に添加する方法、あるいは高分子硬膜
剤を用いる方法などが知られている。本発明ではそのい
ずれも用いることが出来るが、特にポリマーラテックス
を含有している色素受像層には高分子硬膜剤を用いるこ
とが熱現像感光材料の硬膜特性を前記範囲にコントロー
ルする上で好ましい。
これらの高分子硬膜剤は色素受像層に添加することが好
ましいが、他の写真構成層、例えば、各感光性層、中間
層、下引き層、保護層あるいはパック層等にも添加する
ことが出来る。
本発明で好ましく用いる高分子硬膜剤はたとえば、米国
特詐3,057,723号、同3,396,029、同
4,161.407号等に記載されている化合物あるい
は特公昭53−47271号に記載された化合物を使用
することができ、具体的には以下の化合物をその代表的
な例として上げることが出来る。
H−1 H−5 H−2 x=70 Y=30 x−70y=30 H H−3 H−4 x=70 y=30 H−7 X−70Y−30 x=70  y−30 PH C)lzNl(COCHzCHzSO2CH= CHz
X=70  Y=30 PH y=30 PH PH x=70 PH P  H−16 X〜70 PH x=70 y;30 P  H−12 P  H−13 υH X−60Y−40 PH C(CFlzSOtCH= CH2)4とNH2CH2
CH,SO,にとの1 : 0.75(モル比)の重縮
金物P  H−18 C(C)l、CH25o□SH−CI(、)4とNH,
CH,CI(、SOKとのl:1(モル比)の重縮合物 上記高分子硬膜剤の使用量は熱現像感光材料の構成によ
って大きく変化し得るが、通常は各構成層の親水性バイ
ンダーに対して、0.05〜20重量%、好ましくは0
.2〜15重量%、更に好ましくは0.7〜lO重量%
の範囲で用いられる。特に色素、受像層に用いる場合に
は親水性バインダーに対して、好ましくは0.5〜20
重量%特に好ましくは1−15重量%の範囲で用いられ
る。
本発明の熱現像感光材料の各写真構成層の硬膜には上記
以外の拡散性を有する公知の硬膜剤も使用することが出
来る。そのような硬膜剤としては、例えば、エポキシ系
、アルデヒド系、ビニルスル7オン系、アルミニウム化
合物等の金属塩、アクリロイル系、ハロゲン置換s−ト
リアジン系、エチレンイミン系、メタンスルホン酸系、
N−メチロール系、イソシアネート系等の硬膜剤を用い
ることが出来る。中でも、エチレンイミン系、ビニルス
ルホン系硬膜剤、エポキシ系硬膜側、及びハロゲン置換
S−ト’Jアジン系硬膜剤が前記高分子硬膜剤とともに
好ましく用いられる。
本発明で好ましく用いられる拡散性の硬膜剤の例として
は、例えば以下の化合物が上げられる。
C2Hs  C(CHzSOzCH−CHz)x(CH
2= CHSO2CHJ sCCfhSOxCHzCH
2C(1C(−CH,So□CH−CH2)4 (CHz=CH5OaCHx−ガ0 (CH2−CH30□CHiCHz +0H u 上記拡散性硬膜剤を用いる場合の使用量は、通常は各構
成層の親水性バインダーに対して、0.022〜15重
量%、好ましくは0.1−10重量%の範囲で適宜選択
して用いられる。また、拡散性の硬膜剤と高分子硬膜剤
の使用量の比率は使用する層の種類や各写真構成層が含
有する硬膜性に影響を与える化合物の有無、あるいは目
的とする硬膜度のレベルの這いによって広範に変わり得
るが、通常は高分子硬膜剤に対して拡散性の硬膜剤は0
〜50%の範囲(重量比)で用いられる。
本発明の熱現像感光材料の色素受像層は、親水性バイン
ダー及びポリマー粒子を含有していることが好ましい。
ポリマー粒子としては、疎水性ポリマーを適当な分散媒
体中で機械的に粉砕したもの、乳化重合により重合され
たいわゆる重合体ラテックスが用いられる。前者は、ポ
リ塩化ビニルやポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエ
ステルの固体を好ましくは適当な分散媒体中(例えばゼ
ラチン水溶液など)でサンドミルやボールミル等の分散
手段により分散されて添加される。しかしながら本発明
では、粒径のコントロールやコスト面から乳化重合して
得られた重合体ラテックスが好ましく用いられる。
重合体ラテックスはポリマーの水分散物であり、このよ
うなポリマーは主として縮合系重合体とビニル系重合体
とに大別される。縮合系重合体としては、ポリアミド、
ポリペプチド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリ
酸無水物、ポリウレタン、ポリ尿素、ポリエーテル等が
挙げられる。不飽和化合物系重合体としては、ビニル基
による付加重合体で脂肪族炭化水素系、芳香族系、ビニ
ルアルコール系、ニトリル系、アクリル系、メタクリル
系、アクリロニトリル系、ハロゲン系などの単一重合体
とこれらの組合わせによる共重合体が挙げられる。
これらの重合体の原料となる重合性不飽和化合物は重合
性不飽和エチレン系化合物や、ジオレフィン系化合物で
あればよい。例えば、アクリル酸及びそのエステル類、
メタクリル酸及びそのエステル類、クロトン酸及びその
エステル類、ビニルエステル類、マレイン酸及びそのジ
エステル類、フマル酸及びそのジエステル類、イタコン
酸及びそのジエステル類、オレフィン類、スチレン類、
アクリルアミド類、メタクリルアミド類、アリル化合物
類、ビニルエーテル類、ビニルケトン類、多官能モノマ
ー類、ビニル異節環化合物、グリシジルエステル類、不
飽和ニトリル類等が挙げられる。
これら重合性不飽和化合物の具体的な例を挙げると、ア
クリル酸エステル類としては、メチルアクリレート、エ
チルアクリレート、n−プロピルアクリレート、イソプ
ロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、インブ
チルアクリレート、5ec−ブチルアクリレート、アミ
ルアクリレート、ヘキシルアクリレート、2−エチルへ
キシルアクリレート、オクチルアクリレート、tert
−オクチルアクリレート、2−クロロエチルアクリレー
ト、2−ブロモエチルアクリレート、4−クロロブチル
アクリレート、シアノエチルアクリレート、2−アセト
キシエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルアクリ
レート、ベンジルアクリレート、メトキシペンジルアク
リレート、2−クロロンクロへキンルアクリレート、シ
クロへキンルアクリレート、フルフリルアクリレート、
テトラヒドロフルフリルアクリレート、フェニルアクリ
レート、5−ヒドロキシペンチルアクリレート、2.2
−ジメチル−3−ヒドロキシプロピルアクリレート、2
−メトキシエチルアクリレート、3−メトキンブチルア
クリレート、2エトキシエチルアクリレート、2−is
o−プロポキシアクリレート、2−ブトキシエチルアク
リレート、2−(2−メトキシエトキシ)エチルアクリ
レート、2−(2−ブトキシエトキシ)エチルアクリレ
ート、ωメトキシポリエチレングリコールアクリレート
(付加モル数n=9)、l−ブロモ−2−メトキンエチ
ルアクリレート、1.l−ジクロロ−2−エトキシエチ
ルアクリレート等が挙げられる。
メタクリル厳エステル類の例としては、メチルメタクリ
レート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリ
レート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタ
クリレート、インブチルメタクリレート、5ec−ブチ
ルメタクリレート、アミルメタクリレート、ヘキシルメ
タクリレート、シクロへキンルアクリレート、ベンジル
メタクリレート、クロロベンジルメタクリレート、オク
チルメタクリレート、スルホプロピルメタクリレート、
N−エチル−N−フェニルアミノエチルメタクリレト、
2−(3−7エニルプロビルオキン)エチルメタクリレ
ート、ジメチルアミノフェノキンメタクリレート、フル
フリルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタク
リレート、フェニルツタクリレート、タレジルメタクリ
レート、ナフチルメタクリレート、2−ヒドロキンエチ
ルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレー
ト、トリエチレングリコールモノメタクリレート、ジプ
ロピレングリコールモノメタクリレート、2−メトキシ
エチルメタクリレート、3−メトキシブチルメタクリレ
ート、2−アセトキシエチルメタクリレート、2−アセ
トアセトキシエチルメタクリレート、2−エトキシエチ
ルメタクリレート、2−iso−プロポキンエチルメタ
クリレート、2−ブトキンエチルメタクリレート、2−
(2−メトキシエトキシ)エチルメタクリレート、2−
(2−エトキシエトキシ)エチルメタクリレ−)、2−
(2−ブトキシエトキシ)エチルメタクリレート、ω−
メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(付加
モル数n−6)などを挙げることができる。
ビニルエステル類の例としては、ビニルアセテート、ビ
ニルプロピオネート、ビニルブチレート、ビニルイソブ
チレート、ビニルカプロエート、ビニルクロロアセテー
ト、ビニルメトキシアセテート、ビニルフェニルアセテ
ート、安息香酸ビニル、サリチル酸ビニルなどが挙げら
れる。
又オレフィン類の例としては、ジシクロペンタジェン、
エチレン、プロピレン、l−ブテン、l−ペンテン、塩
化ビニル、塩化ビニリデン、イソプレン、クロロプレン
、ブタジェン、2.3−ジメチルブタジェン等を挙げる
ことができる。
スチレン類としては、例えば、スチレン、メチルスチレ
ン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、エチルス
チレン、イソプロピルスチレン、クロルメチルスチレン
、メトキシスチレン、アセトキシスチレン、クロルスチ
レン、ジクロルスチレン、ブロムスチレン、ビニル安息
香酸メチルエステルなどが挙げられる。
クロトン酸エステル類の例としては、クロトン酸ブチル
、クロトン酸ヘキシルなどが挙げられる。
又イタコン酸ジエステル類としては、例えば、イタコン
酸ジメチル、イタコン酸シュチル、イタコン酸ジブチル
などが挙げられる。
マレイン酸ジエステル類としては、例えば、マレイン酸
ジエチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジブチルな
どが挙げられる。
フマル酸ジエステル類としては、例えば、フマル酸ジエ
チル、フマル酸ジメチル、フマル酸ジブチルなどが挙げ
られる。
アクリルアミド類としては、アクリルアミド、メチルア
クリルアミド、エチルアクリルアミド、プロピルアクリ
ルアミド、ブチルアクリルアミド、tert−ブチルア
クリルアミド、シクロヘキシルアクリルアミド、ベンジ
ルアクリルアミド、ヒドロキシメチルアクリルアミド、
メトキシエチルアクリルアミド、ジメチルアミンエチル
アクリルアミド、フェニルアクリルアミド、ジメチルア
クリルアミド、ジエチルアクリルアミド、β−/アノエ
チルアクリルアミド、N−(2−アセトアセトキシエチ
ル)アクリルアミドなとか挙げられる。
メタクリルアミド類としては、メタクリルアミド、メチ
ルメタクリルアミド、エチルメタクリルアミド、プロピ
ルメタクリルアミド、ブチルメタクリルアミド、ter
t−ブチルメタクリルアミド、シクロヘキシルメタクリ
ルアミド、ベンジルメタクリルアミド、ヒドロキシメチ
ルメタクリルアミド、メトキシエチルメタクリルアミド
、ジメチルアミノエチルメタクリルアミド、フェニルメ
タクリルアミド、ジメチルメタクリルアミド、ジエチル
メタクリルアミド、β−シアノエチルメタクリルアミド
、N−(2−アセトアセトキンエチル)メタクリルアミ
ドなどが挙げられる。
アリル化合物としては、酢酸アリル、カプロン酸アリル
、ラウリン酸アリル、安息香酸アリルなどが挙げられる
ビニルエーテル類としては、メチルビニルエーテル、プ
チルヒニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル、メトキ
ンエチルビニルエーテル、ジメチルアミノエチルビニル
エーテルなどが挙げられる。
ビニルケトン類としては、メチルビニルケトン、フェニ
ルビニルケトン、メトキシエチルビニルケトンなどが挙
げられる。
ビニル異節環化合物としては、ビニルピリジン、N−ビ
ニルイミダゾール、N−ビニルオキサゾリドン、N−ビ
ニルトリアゾール、N−ビニルピロリドンなどが挙げら
れる。
グリシジルエステル類としては、グリンジルアクリレー
ト、グリシジルメタクリレートなどが挙げられる。
不飽和ニトリル類としては、アクリロニトリル、メタク
リレートリルなどが挙げられる。
多官能性上ツマ−としては、ジビニルベンゼン、メチレ
ンビスアクリルアミド、エチレングリコールジメタクリ
レートなどが挙げられる。
更に、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイ
ン酸、イタコン酸モノアルキル、例えば、イタコン酸モ
ノメチル、イタコン酸モノエチル、イタコン酸モノブチ
ルなど;マレイン酸モノアルキル、例えば、マレイン酸
モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノブ
チルなど;シトラコン酸、スチレンスルホン酸、ビニル
ベンジルスルホン酸、ビニルスルホン酸、アクリロイル
オキシアルキルスルホン酸、例えば、アクリロイルオキ
シメチルスルホン酸、アクリロイルオキシエチルスルホ
ン酸、アクリロイルオキシプロピルスルホン酸など;メ
タクリロイルオキシアルキルスルホン酸、例えば、メタ
クリロイルオキシメチルスルホン酸、メタクリロイルオ
キシエチルスルホン酸、メタクリロイルオキシプロピル
スルホン酸など;アクリルアミドアルキルスルホン酸、
例えば2−アクリルアミド−2−メチルエタンスルホン
酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン
酸、2−アクリルアミド−2−メチルブタンスルホン酸
など;メタクリルアミドアルキルスルホン酸、例えば2
−メタクリルアミド−2−メチルエタンスルホン酸、2
−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、
2−メタクリルアミド−2−メチルブタンスルホン酸な
どニアクリロイルオキシアルキルホスフェート、例えば
、アクリロイルオキシエチルホスフェート、3−アクリ
ロイルオキシプロピル−2−ホス7エートなど;メタク
リロイルオキシアルキルホスフェート、例えばメタクリ
ロイルオキシエチルホスフェート、3−メタクリロイル
オキシグロビル−2−ホスフェートなど:親水基を2ケ
有する3アリロキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン
酸ナトリウムなどが挙げられる。これらの酸はアルカリ
金属(例えば、Na%になど)又はアンモニウムイオン
の塩であってもよい。更にその他の重合性不飽和化合物
としては、米国特許3,459.790号、同3,43
6.708号、同3,554.987号、同4,215
.195号、同4,247.673号、特開昭57−2
05735号公報明細書に記載されている架橋性上ツマ
−を用いることができる。このような架橋性上ツマ−の
例としては、具体的にはN−(2−アセトアセトキシエ
チル)アクリルアミド、N−(2−(2−アセトアセト
キシエトキシ)エチル)アクリルアミド等を挙げること
ができる。
本発明に用いるポリマーラテックスを構成するポリマー
のうち特に好ましいものを具体的に挙げると、ポリ塩化
ビニル、ポリエステル、ポリメチルアクリレート、ポリ
エチルアクリレート、ポリn−ブチルアクリレート、エ
チルアクリレートとアクリル酸のコポリマー、塩化ビニ
リデンとブチルアクリレートのコポリマー ブチルアク
リレートとアクリル酸のコポリマー、酢酸ビニルとブチ
ルアクリレートのコポリマー、酢酸ビニルとエチルアク
リレートのコポリマー、エチルアクリレートと2−アク
リルアミドのコポリマー等がある。これらの重合体ラテ
ックスは一般に親水性基を含む界面活性剤を高濃度に存
在させて、疎水性ポリマーを作るモノマーを激しく撹拌
しつつ重合させて製造することができる。
これらのポリマーラテックスの製造法については、例え
ば大津隆行、木下雅悦著“高分子合成の実験法”化学同
人社(1975)に詳細に述べられている。
本発明に用いられる重合体ラテックスは製造の際の界面
活性剤として、一般のアニオン系、カチオン系、ノニオ
ン系、両性系の各界面活性剤が用いられる。これらは単
独でも2種以上を併用して用いてもよい。
本発明に用いられる重合体ラテックスは平均分子量が5
万以上、特に20万がら50万のポリマーを分散質とす
るものが好ましい。又、本発明に用いられる重合体ラテ
ックスは粒径を製造時の条件(モノマー量、界面活性剤
類、重合温度、撹拌速度等)により任意に調整できるか
、好ましくは平均粒径が0.02μ−〜0.2μ憩の水
分散物である。
本発明に好ましく用いられる重合体ラテックスのガラス
転移温度は0〜200°C1好ましくは40〜170℃
のものが好ましく用いられる。特に好ましくは60〜1
30°Cのものが用いられる。
上記重合体ラテックスは単独もしくは2種以上併用して
用いることもでき、特に重合体ラテックスのガラス転移
温度の異なるラテックスを併用し、受像層の剛性やくつ
つき性をコントロールする事ができる。
本発明の色素受像層に用いられる親水性バインダーとい
しては、ポリビニルブチラール、ポリ酢酸ビニル、エチ
ルセルロース、ポリメタアクリレート、ポリビニルアル
コール、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、フタル化ゼ
ラチン等のゼラチン誘導体、セルロース誘導体、タンパ
ク質、デンプン、アラビアゴム等の合成あるいは天然の
高分子等があり、これらは単独で、あるいは2種以上併
用して用いることができるが、親水性バインダーのうち
少なくとも1つは硬膜剤により硬膜可能であることが必
要であるり、特にゼラチンが好ましく用いられ、またゼ
ラチンとポリビニルアルコール等の親木性ポリマーと併
用することも好ましく用いられる。
色素受像層の親水性バインダーの使用量は通常支持体1
m”当たり、0.1〜20gであり、好ましくは0.3
〜lOgである。
本発明の熱現像感光材料の色素受像層の親水性バインダ
ーと疎水性ポリマー粒子との比率は塗布性、熱現像後の
剥離性及び受像層の耐熱性の点で重要であり、ポリマー
粒子の親水性バインダーに対する比率は0.5以上が好
ましく、20以下であることが好ましい。親水性バイン
ダーがポリマー粒子に対して2倍を越えて使用された場
合、ポリマー粒子による色素の受容能力が急激に低下し
、また熱溶剤を用いて熱現像を行う場合に熱現像後の感
光性層と受像層の剥離性が低下しゃすくなり、熱現像後
の受像層の綺麗な剥離が困難になりゃすく、一方、ポリ
マー粒子を親水性バインダーに対して20倍を越えて用
いた場合には、充分高い色素濃度が得られる反面、熱現
像時の受像層の耐熱性が劣化しやすく、熱現像時に受像
層の膜破壊が引き起こされ、現像ムラを引き起こし易く
なる。親水性バインダーとポリマー粒子との好ましい比
率はl:l〜1:15(重量比)であり、更に好ましく
はl:2〜1:10の範囲である。
受像層に用いられるポリマー粒子は熱現像感光材料1m
”当たり、0.5g−50g、好t L < ハ0.1
g −25gの範囲である。
本発明の熱現像感光材料の受像層には沸点か170°C
以上の高沸点有機溶媒を含有することがポリマー粒子に
よる表面失透を軽減させるために好ましい。本発明の受
像層に用いられるポリマー粒子は、皮膜か失透させ易い
傾向があり、これを防止あるいは軽減するt;めに、受
像層中に高沸点有機溶媒を添加することが好ましい。
本発明で用いることのできる高沸点有機溶媒は、写真用
として従来用いられているものから、適宜選択して使用
することができるが、好ましくは室温で液体であり、か
つエステル基等の極性基えお有していることが好ましい
本発明で好ましく用いられる高沸点有機溶媒の具体的な
例としては以下の化合物が挙げられる。
[(B− B− 流動パラ 塩化パラ CH3CFICOOC1aHsv H Cz H* Cs Hs B− B−14 IB B−15 B−10 IB−11 B−17 CC,H,O→T−P=0 [(B−12 B−19 (CaH1?O−kP−0 HB−20 (is。
Cl0H21→、P−0 1(B−21 C16HssO→T−P=0 HB−22 HB−23 HB−24 HB−25 HB−32 HB−34 (CzHsO)2−P  (CHJ+。COOCs H
工、(i)HB−26 C*H+*  0 C,Fl、。
HB C,HICOOC,H4QC2H,0COCH。
HB−28 C4Hs C00C! H4QC2H40COC4Hs
E−29 HB−30 HB−31 これらの高沸点有機溶媒は、ポリマー粒子に対して、約
5〜100重量%、好ましくは10〜50重量%の範囲
で用いられる。これらの高沸点溶媒は、通常親水性コロ
イド水溶液中で乳化分散されて、受像層塗布液に添加さ
れるが、この際、高沸点有機溶媒単独で使用することも
、また、紫外線吸収剤、画像安定剤、現像調節剤、ある
いは、蛍光増白剤等の疎水性物質と共に添加することも
できる。
また、本発明の熱現像カラー感光材料の受像層には、本
発明の効果を損なわない範囲で、公知の媒染剤を含有す
ることもできるが、そのような媒染剤としては、例えば
、3級アミンまたは4級アンモニウム塩を含むポリマー
が好ましく、例えば米国特許路3.709,690号明
細書及び、特開昭64−13546号公報に記載の化合
物が挙げられる。これらの媒染剤は好ましくは本発明の
ポリマー粒子の40重量%以下、特に好ましくは20重
量%以下で用いることができる。
本発明の熱現像感光材料の支持体としては、透明支持体
、反射支持体のいずれであってもよい。
具体的には、例えば、ポリエチレンフタレート、ポリカ
ーボネート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロ
ピレン、ポリエチレンナフタレート及びこれらの支持体
中に硫酸バリウム、炭酸力ルンウム、二酸化チタン等の
白色顔料を添加した支持体、アート紙、キャストコート
紙、バライタ紙、紙支持体上に白色顔料を含有する熱可
塑性樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン等)を被覆し
た積層紙、布類、ガラス、アルミニウム等の金属箔等を
用いることが出来る。また、支持体に顔料を含んだ電子
線硬化性樹脂組成物を塗布・硬化させた支持体及び第2
種拡散反射性を有する反射支持体なども本発明の熱現像
感光材料の支持体として用いることが出来る。
本発明の熱現像感光材料の各写真構成層中には公知の各
種添加剤を添加することが出来る。
色素受像層に添加される添加剤としては、例えば、汚染
防止剤、紫外線吸収剤、蛍光増白剤、画像安定剤、現像
促進剤、カブリ防止剤、pu調節剤(酸及び酸プレカー
サー、塩基プレカーサー等)、熱溶剤、有機フッ素系化
合物、油滴、界面活性剤、マット剤及び各種金属イオン
等が挙げられる。
以下に本発明の熱現像感光材料の色素受像層以外の各写
真構成層について説明する。
本発明の熱現像感光材料は、バインダー、感光性ハロゲ
ン化銀乳剤及び熱現像時に拡散性の色素を形成もしくは
放出する色素供与物質を少なくとも有する感光性層を支
持体上に少なくとも一層有し、必要に応じて、還元剤も
しくは還元剤プレカーサー及び有機銀塩等が含まれる。
本発明の熱現像感光材料で用いることの出来る色素供与
物質としては、例えば特開昭62−44737号、同6
2−129852号、同62−169158号、特願平
1−200859号に記載されている拡散性の色素を形
成するカプラー、例えば特開昭61−88254号記載
のロイコ色素、あるいは例えば米国特許第4,235.
957号に記載の熱現像色素漂白法に用いられる、アゾ
色素等が挙げられる。好ましくは拡散性色素を形成また
は放出する色素供与物質が用いられ、特に好ましくはカ
ップリング反応により拡散性色素を形成する化金物が好
ましい。
以下、本発明で好ましく用いられる拡散性色素を形成ま
たは放出する色素供与物質について説明する。
拡散性色素を形成もしくは放出する色素供与物質は、感
光性ハロゲン化銀及び/または有機銀塩の還元反応に対
応もしくは逆反応し、拡散性の色素を形成または放出で
きるものであればよく、ネガ型の色素供与物質とポジを
の色素供与物質がある。
ネガ型色素供与物質としては、例えば、米国特許第4,
463.079号、同4,439.513号、特開昭5
9−60434号、同59−65839号、同59−7
1046号、同59−87450号、同59−8873
0号、同59−123837号、同59−124329
号、同59−165054号、同59−165055号
等の各明細書に記載されている還元性の色素放出化合物
が挙げられる。
別のネガ型の色素供与物質としては、例えば米国特許第
4.474.867号、特開昭59−12431号、同
5948765号、同59−174834号、同59−
159159号、同59231040号、特開平1−1
85630号等の各明細書に記載されているカップリン
グ型色素形成化合物が挙げられる〇 カップリング型の色素形成化合物のさらに別の好ましい
ネガ型色素供与物質としては、次の一般式(イ)で示さ
れるものである。
一般式(イ) Cp−(J)−CB) 式中、cpは還元剤の酸化体とカップリング反応して拡
散性の色素を形成することができるカプラー残基を表し
、Jは還元剤の酸化体と反応するCpの活性位と結合し
ている2価の有機基を表し、Bはバラスト基を表す。こ
こで言うバラスト基とは、熱現像中に色素供与物質を非
拡散化させる基であり、例えば炭素原子数8以上、好ま
しくは12以上を存する基、ポリマー鎖あるいは分子の
性質により非拡散化機能を有する基(例えば水が存在し
ない熱現像におけるスルフォ基など)を言う。
バラスト基の最も好ましいものはポリマー鎖である。
バラスト基としてポリマー鎖を有するカップリング型色
素供与物質としては、−数式(ロ)で表せられる単量体
から誘導されるポリマー鎖を有するものが好ましい。
一般式(ロ) Cp  (J)  (Y)+  (Z)  (L)式中
、Cp、Jは一般式(イ)で定義されたものと同じであ
り、Yはアルキレン基、アリーレン基またはアラルキレ
ン基を表し、lはOまたは1を表し、2は2価の有機基
を表し、Lはエチレン性不飽和基またはエチレン性不飽
和基を有する基を表す。
一般式(イ)または(ロ)で表せられるカップリング型
の色素形成化合物の具体例としては、例えば、特開昭5
9−124339号、同59−181345号、同60
−2950号、同61−57943号、同61−593
36号、特願平l−200859号、米国特許第4.6
31.251号、同4,650.748号、同4,65
6.124号の各明細書に記載されたものがあるが、特
に米国特許第4.656.124号、同4,631゜2
51号及び同4,650,748号の各明細書に記載さ
れたポリマー型色素供与物質が好ましい。
ポジ型の色素供与物質としては、例えば、特開昭59−
55430号、同59−165054号、同59−15
4445号、同59−116655号、同59−124
327号、同59−152440号、同64−1354
6号等の各公報に記載された化合物がある。
これらの色素供与物質は、単独あるいは、2種以上併用
して用いてもよく、その使用量は、色素供与物質の種類
や熱現像感光材料の用途により、広範囲に変わり得る。
おおむね感光材料1m”当たり0.05〜lOg、好ま
しくは0.1〜5gの範囲である。
上記色素供与物質を熱現像感光材料の写真構成層に含有
される方法としては、ジブチル7タレート、ジオクチル
フタレートあるいはトリクレジルフォスフェート等の公
知の高沸点有機溶剤を用いて、親水性コロイド溶液中に
乳化分散する方法、アルカリ性の親水性コロイド水溶液
中に溶解した後、酸で中和して分散する方法及び親木性
コロイド水溶液中で公知の手段により機械的に固体状に
分散する方法など、公知の方法から適宜選択して用いる
ことができる。
本発明の熱現像感光材料に用いられる、感光性ハロゲン
化銀としては従来公知のものを使用することができ、例
えば、塩化銀、臭化銀、沃臭化銀、塩臭化銀、塩沃臭化
銀を用いることができる。
これらのハロゲン化銀は粒子内部から表面まで均一な組
成を有するもの(内部と表面で組成が異なるコア/シェ
ル型あるいはステップ状もしくは連続的に組成が変化し
ている多層構造からなるハロゲン化銀であってもよい。
またハロゲン化銀の形状は立方体、球形、8面体、12
面体、14面体等の明確な6儲を有するものまたはそう
でないもの等を用いることができる。
また、例えば特開昭58−111933号、同58−1
11934号、リサーチ・ディスクロージャー22.5
34に記載されているような、2つの平行する結晶面を
有し、かつ、これらの結晶面は各々他の結晶面よりも面
積が大きい粒子であって粒子の直径対厚さの比が約5:
1以上の平板状ハロゲン化銀も用いることができる。
さらに、例えば米国特許第2,592.250号、同3
,220.613号、同3,271.257号、同3,
317,322号、同3゜511.622号、同3,5
31,291号、同3,447,927号、同3゜76
1.266号、同3,703,584号、同3,736
,140号、同3゜761.276号、特開昭50−8
524号、同50−38525号、同52−15661
号、同55−127549号等に記載されている粒子表
面が予めカブラされていない内部潜像型ハロゲン化銀乳
剤も用いることができる。
また感光性ハロゲン化銀はその粒子形成段階に於いて、
イリジウム、金、ロジウム、鉄、鉛等の金属イオン種を
適当な塩の形で添加することができる。
上記感光性ハロゲン化銀乳剤の粒径は約0.02〜2μ
閣であり、好ましくは約0.05〜0.5p−である。
本発明において、感光性ハロゲン化銀の調製方法として
感光性銀塩形成成分を後述の有機銀塩と共存させ、有機
銀塩の一部を感光性ハロゲン化銀の一部に変換させて形
成させることもできる。
感光性ハロゲン化銀乳剤は公知の増感剤(例えば、活性
ゼラチン、無機硫黄、チオ硫酸ナトリウム、二酸化チオ
尿素、塩化金酸ナトリウム等)でハロゲン化銀粒子表面
を化学増感する事ができる。
化学増感は、含窒素へテロ環化合物あるいはメルカプト
基含有へテロ環化合物の存在下に行うことも可能である
さらに感光性ハロゲン化銀は公知の分光増感色素により
、青、緑、赤、赤外光への分光増感を施すことができる
。代表的な増感色素としては、シアニン、メロシアニン
、3核または4核シアニン、ホロポーラ−シアニン、ス
チリル、ヘミシアニン、オキソノール等が挙げられる。
これらの増感色素の使用量はハロゲン化銀1モル当たり
、1μ重00〜lOmoI2、好ましくはlOμmoO
−0,1s+oQである。増感色素はハロゲン化銀乳剤
のどの過程において添加してもよく、具体的にはハロゲ
ン化銀粒子形成時、可溶性塩類の除去時、化学増感開始
前、化学増感時、あるいは化学増感終了以降のいずれで
あってもよい。
これらの感光性ハロゲン化銀及び感光性銀塩形成成分は
感光材料1m!当たり約0.1〜50g1好ましくは0
.1−10gの範囲で用いられる。
本発明の熱現像感光材料には、必要に応じて感度の上昇
や、現像性の向上を目的として、公知の有機銀塩を用い
ることが好ましい。本発明において用いることのできる
有機銀塩は、例えば、特開昭53−4921号、同49
−52626号、同52−141222号、同53−3
6224号、同53−37626号、同53−3622
4号、同5337610号等の各公報並びに米国特許第
3.33,633号、同3,794,496号、同4.
105.451号等の各公報に記載されている長鎖脂肪
族カルボン酸の銀塩やヘテロ環を有するカルボン酸の銀
塩(例えばベヘン酸銀、g−(1−’;’−zニルテト
ラゾールチオ)酢酸銀等)、あるいは特公昭44−26
582号、同45−12700号、同4518416号
、同45−22815号、特開昭52−137321号
、同58−118638号、同58−118639号、
米国特許第4,123.274号等の公報に記載されて
いるイミノ基を有する化合物の銀塩がある。さらに、特
開昭61−249044号記載のアセチレン銀等も用い
ることができる。中でもイミノ基を有する化合物の銀塩
が好ましく、特にベンゾトリアゾール及びその誘導体の
銀塩(例えばベンゾトリアゾール銀、5−メチルベンゾ
トリアゾール銀等)が特に好ましい。
上記有機銀塩は、単独でも2種以上併用して用いること
もでき、これらの調製はゼラチンのごとき親水性コロイ
ド水溶液中で調製し、可溶性塩類を除去してそのままの
形で使用することも、また有機銀塩を単離して機械的に
固体微粒子に粉砕・分散して使用することもできる。有
機銀塩の使用量は感光材料l■1当たり0.01g〜2
0g好ましくは0.1〜50gの範囲である。
本発明の熱現像感光材料に用いられる還元剤は、現像機
構や色素形成〜放出機構により熱現像感光材料用として
従来公知のものの中から適切なものを選択して使用され
る。ここで言う還元剤には、熱現像時に還元剤を放出す
る還元剤プレカーサーも含まれる。
本発明に用いることのできる、還元剤としては、例えば
、米国特許第3.351.286号、同3,761,2
70号、同3,764.328号、同3,342.59
9号、同3,719,492号明細書、リサーチ・ディ
スクロージャー12.146号、同15,108号、同
15.127号及び特開昭56−27132号、同53
−135628号、同57−79035号に記載のp−
フ二二レンジアミン系及びp−アミノフェノール系現像
主薬、リン酸アミドフェノール系現像主薬、スル7オン
アミドアニリン系現像主薬及びヒドラゾン系現像主薬、
フェノール類、スルフォンアミドフェノール類、ポリヒ
ドロキシベンゼン類、ナフトール類、ヒドロキシビスナ
フチル類、メチレンビスフェノール類、アルコルビン酸
類、l−アリール−3−ピラゾリドン類、ヒドラゾン類
及び上記種々の還元剤のプレカーサー類がある。
また、色素供与物質が還元剤を兼ねることもできる。
特に好ましい還元剤は、特開昭56−146133号及
び同62−227141号記載のN−(p−N’、N’
−ジアルキル7ミ/)フェニルスルファミン酸塩及びそ
の誘導体である。
還元剤は2種以上併用してもよく、また還元剤の使用量
は、感光材料l112当たり、0.01〜l0(1++
mモルの範囲で使用される。
本発明の熱現像感光材料には色素の転写促進その他の目
的で、熱溶剤を用いることが好ましい。
熱溶剤は熱現像時に液状化し熱現像や色素の熱転写を促
進する作用を有する化合物であり、常温では固体状態で
あることが好ましい。
本発明で用いることの出来る熱溶剤としては、例えば米
国特許第3.347.675号、同3,667.959
号、同3,438.776号、同3,666.477号
、リサーチ・ディスクロジ+ −(No、17,643
号、特開昭51−19525号、同53−24829号
、同53−60223号、同58−118640号、同
58−198038号、同59−229556号、向5
9−68730号、同59−84236号、同60−1
91251号、同60−232547号、同60−14
241号、同61−52643号、同62−78554
号、同62−42153号、同62−44737号、同
63−53548号、同63−161446号、特開平
1−224751号、同2−863号等の各公報に記載
された化合物が挙げられる。
具体的には、尿素誘導体(ジメチル尿素、ジメチル尿素
、フェニル尿素等)、アミド誘導体(例えばアセトアミ
ド、ステアリルアミド、ベンズアミド、p−トルアミド
、p−アセトキシェトキシベンズアミド、p−ブタメイ
ルオキシエトキシベンズアミド等)、スルホンアミド誘
導体(例えば、p−トルエンスルホンアミ)’等) 、
多価アルコール11(flえば1.6−ヘキサンジオー
ル、ペンタエリスリトール、ポリエチレングリコール等
)が好ましく用いられる。
上記熱溶剤の中でも特に水不溶性固体熱溶剤が好ましく
用いられ、そのような具体例としては、例えば、特開昭
62−136645号、同62−139545号、同6
3−53548号、向63−161446号、特開平1
−224751号、同2−863号、同2−12073
9号、同2−123354号等に記載されている化合物
が挙げられる。
上記熱溶剤は、感光性ハロゲン化銀乳剤層、中間層、保
護層、受像層等任意の層中に添加することができ、また
その添加量は通常バインダーに対して、10jl[量%
〜50G重量%より好ましくは30重量%〜300重量
%である。
本発明の熱現像感光材料の色素受像層以外の構成層に用
いることのできるバインダーとしては、ポリビニルブチ
ラール、ポリ酢酸ビニル、エチルセルロース、ポリメタ
アクリレート、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロ
リドン、ゼラチン、フタル化ゼラチン等のゼラチン誘導
体、セルロース誘導体、タンパク質、デンプン、アラビ
アゴム等の合成あるいは天然の高分子物質等であり、こ
れらは単独で、あるいは2種以上併用して用いることが
出来るが、バインダーのうち少なくとも1つは、硬膜剤
により硬膜可能なバインダーであることが好ましく、特
にゼラチンが好ましく用いられる。また、ゼラチンとポ
リビニルピロリドンまたはポリビニルアルコール等の親
水性ポリマーとを併用することも本発明で好ましく用い
られる。
バインダーの使用量は1層当たり、通常支持体1m”!
:、0.05g−8g’t’あり、好t L < ハ0
.2g 〜4gである。
本発明の熱現像感光材料には、上記以外に、必要に応じ
て、各種添加剤を添加することが出来る。
本発明において使用することの出来る熱現像促進剤とし
ては、例えば特開昭59−177550号、同59−1
11636号、同59−124333号、同61−72
233号、同6l−23654a号、特開平1−152
454号記載の化合物が有用であり、また、特開昭61
−159642号、特開平1−104645号、特願平
1−110767号記載の現像促進剤放出化合物、ある
いは、特開平1−104645号記載の電気陰性度が4
以上の金属イオンも用いることが出来る。
本発明において使用することの出来るカブリ防止剤とし
ては、例えば米国特許第3,645.739号明細書に
記載されている、高級脂肪酸、特公昭47−11113
号記載の第2水銀塩、特開昭51−47419号記載の
N−ハロゲン化物、米国特詐第3.700.457号及
び特開昭51−50725号記載のメルカプト化合物放
出性の化合物、同49−125016号記載のアリール
スルフォン酸、同51−47419号記載のカルボン酸
リチウム塩、英国特許第1.455.271号及び特開
昭50−101019号記載の酸化剤、同53−198
25号記載のスルフィン酸類及びチオスルホン酸類、同
51−3223号記載のチオウラシル類、同51−26
019号記載の硫黄、同51−42529号、同51−
81124号及び同55−93149号記載のジスルフ
ィド類及びポリスルフィド類、同51−57435号E
llのロジンあるいはジテルペン類、同51−1043
38号記載のカルボキシル基又はスルホン酸基を有する
ポリマー酸、米国特許第4.138265号記載のチア
シリチオン、特開昭54−51821号、同55−14
2331号、米国特許第4.137,079号記載のト
リアゾール類、特開昭55−140883号記載のチオ
スルフィン酸エステル類、特開昭59−46641号、
同59−57233号、同59〜57234号記載のジ
ーまたはトリーハロゲン化物、特開昭59−11163
6号記載のチオール化合物、同60198540号及び
同60−227255号記載のハイドロキノン誘導体等
が挙げられる。さらに別の好ましいカブリ防止剤として
は、特開昭62−78554号に記載の親水性基を有す
るカブリ防止剤、特開昭62−121452号記載のポ
リマーカブリ防止剤、特開昭62−123456号記載
のバラスト基を有するカブリ防止剤が挙げられる。また
特開平1−161239号記載の無呈色カプラーも好ま
しく用いられる。
本発明に於いて使用することのできる塩基プレカーサー
としては加熱により脱炭酸して塩基性化合物を放出する
化合物(グアニジントリクロロ酢酸等)、分子内求核置
換反応により分解してアミン類を放出する化合物及び水
に難溶な塩基性金属化合物(水酸化亜鉛等)とこれを形
成する金属イオンとで錯形成可能な化合物(ピコリン酸
等)との反応により塩基を放出する塩基プレカーサー技
術などが挙げられ、具体的には、例えば特開昭56−1
30745号、同59−157637号、同59−16
6943号、同59−180537号、同59−174
830号、同59−195237号、同62−1082
49号、同62〜174745号、同62−18784
7号、同63−97942号、同63−96159号、
特開平1−68746号等の各公報に記載されている。
本発明の熱現像感光材料の色素受像層以外の各構成層に
は上記した以外の各種の公知の写真用添加剤を用いるこ
とができ、例えば、ハレーション防止染料、コロイド銀
、蛍光増白剤、硬膜剤、帯電防止剤、界面活性剤、無機
及び有機のマット剤、退色防止剤、紫外線吸収剤白地色
調調整剤等を含有することが出来る。
これらについては具体的にはRD(リサーチ・ディスク
ロージャ) u Vol、170.1978年6月発行
No、17029号、特開昭62−135825号及び
同64−13546号の各公報に記載されている。
本発明の熱現像感光材料は、(a)感光性ハロゲン化銀
乳剤、(b)色素供与物質、(c)バインダーを含有し
、さらに(d)有機銀及び(e)還元剤を含有すること
が好ましい。これらは巣−の写真構成層中に含まれてい
てもよく、また2層以上からなる層に分割して添加され
ることもできる。具体的には、(亀)、(b)、(c)
、(d)の成分を一つの層に添加し、(a)をこれに隣
接する層に添加したり、あるいは(a)、(b)、(c
)、(e)を単一の層に添加し、(d)を他層に添加す
ることもできる。
また、実質的に同一の感色性を有する感光性層は2つ以
上の感光性層から構成されることもでき、それぞれ低感
度層及び高感度層とすることもできる。
本発明の熱現像感光材料をフルカラー記録材料として用
いる場合には、通常感色性の異なる3つの感光性層を有
し、各感光性層では熱現像によりそれぞれ色相の異なる
色素が形成または放出される。この場合、−数的には、
青感光性層(B)にイエロー色素(Y)が、緑感光性層
(G)にはマゼンタ色素(M)が、まI;赤感光性層(
R)にはシアン色素(C)が組み合わされるが、本発明
はこれに限定されず、いかなる組み合わせも可能である
。具体的には、(B−C)−(G−M)−(R−y)、
(赤外感光性−C) −(G−y) −(R−M)等の
組み合わせも可能である。
各層の層構成は任意であり、支持体側から順に、R−G
−B%G−R−B、R−G−赤外、G−R−赤外等の層
配置が可能である。
本発明の熱現像感光材料を作成する場合、通常は、支持
体上に感光性層を公知の方法によって塗布した後、これ
を乾燥してから、色素受像層を塗布してもよく、また、
感光性層の一部を塗布する際に受像層を同時に塗布して
もよい。また、感光性層及び受像層を複数回に分けて塗
布を行う場合、塗布の中間段階で一度熱現像感光材料を
高温状態で一定期間保存して硬膜させた後、残りの構成
層を塗布することも可能である。
特に、熱現像後に剥離する眉間で塗布を区切って行うの
は本発明の熱現像感光材料においては有用であり、熱現
像後の剥離性が更にいっそう改善される。更に、熱現像
後の剥離される層間で、塗布の区切りを設けるだけでな
く受像層を塗布する前に25℃以上好ましくは30°C
以上45℃以下で一定期間(1−10日間)保存した後
、受像層の塗布を行うことは好ましい態様である。
本発明の熱現像感光材料は、感光材料の感色性に適した
公知の露光手段に依って露光されることが出来る。用い
ることの出来る露光光源としては、タングステンランプ
、ハロゲンランプ、キセノンランプ、水銀灯、CRT光
源、FO−CRT光源、発光ダイオード、レーザ光源(
例えばガスレーザ、色素レーザ、YAGレーザ、半導体
レーザ等)等を単独あるいは複数組み合わせて用いるこ
とも出来る。また、半導体レーザとSHG素子(第2高
調波発生素子)とを組み合わせた光源も用いることが出
来る。その他、電子線、X線、γ線、σ線等によって励
起された蛍光体から放出される光に依っても露光される
ことが出来る。
露光時間は1画面を1回の露光で行うか、あるいは1画
素毎にデジタル的に露光を行うかで異なるが、前者の場
合、通常0.O1秒〜lO秒であり、また、後者におい
ては1画素当たり10−’〜101秒の範囲で行われる
露光する際には、必要に応じて、色フィルターを用いて
、露光光源の色温度調整を行うこともでき、またレーザ
等によりスキャナー露光を行うこともできる。
本発明の熱現像感光材料は、増様露光後、好ましくは7
0〜200℃、さらに好ましくは90〜170℃で好ま
しくは1〜IaO秒間、さらjこ好ましくは2〜120
秒間加熱現像され、色素画像が受像層中に形成される。
この時、熱現像感光材料に水を少量供給して熱現像を行
うこ、ともできる。また、露光前に70〜160℃の範
囲で感光材料を予備加熱したり、特開昭60−1433
38号及び同61−162041号に記載されている様
に、現像直前に、感光材料と受像部材の少なくとも一方
を80〜120℃の温度範囲で予備加熱することもでき
る。
本発明の熱現像感光材料を熱現像する際には、公知の加
熱手段を適用することができ、例えば、加熱されたビー
トブロックや面ヒータに接触させたり、熱口〜うや熱ド
ラムに接触させる方式、高温に維持された雰囲気中を通
過させる方式、高周波加熱方式を用いた方式、あるいは
、感光材料または受像部材の裏面にカーボンブラック層
の様な発熱導電性物質を設け、通電することにより生ず
るジュール熱を利用する方式などを適用することが出来
る。
熱現像時における加熱パターンは特に制限がなく、一定
温度で行う方法、現像初期を高温状態で行い現像後半を
低温状態で行う方法、あるいはこの逆の方法、さらには
3ステップ以上に温度領域を変化させる方法や連続的に
温度を変化させる方式等任意の方法で行うことが出来る
本発明の熱現像感光材料を用いて、熱現像後Jこ受像層
に感光性層から剥離する際、例えば前記層構成の例にお
いては、RLとGLの間、RLとSLとの間、あるいは
SL自体で剥離される。この場合、良好な剥離特性を維
持するためには、受像層の剥離強度が500g/25−
一幅、好ましくは300g/25m+s幅以下であるこ
とが好ましい。受像層を容易に剥離可能とさせるために
、適当な剥離剤を含有するを設けることは有用であるが
、本発明においては必ずしも剥離剤を用いなくても、前
記した様に熱現像感光材料の吸水量及び、色素受像層の
溶解時間をコントロールすることによって可能となる。
本発明の熱現像感光材料においては、剥離性を更にいっ
そう容易にならしめるために例えば、シリコンオイル、
シリコ系ラテックス、フッ素系界面活性剤、フッ素系ラ
テックス、あるいはパラフィン類等の剥離剤を色素受像
層、色素受像層の隣接層あるいは剥離されるべき相手側
の層に添加することも可能である。
〔実施例〕
以下、本発明の具体的実施例を説明する。しかし当然の
ことながら本発明は以下の実施例により限定されるもの
ではない。
実施例−1 (1)沃臭化銀乳剤(Em−1)の調製以下に示す5種
類の溶液を用いて、沃臭化銀乳剤(Em−1)を調製し
た。種乳剤には、沃化銀含有率2モル%、平均粒径(同
体積の立方体の一辺の長さ。以下の記載でも同様)0.
09μmの沃臭化銀乳剤(SE−1)を用いた。
(溶液A−1) オセインゼラチン         0.45gポリイ
ソプロピレン・ポリエチレンオキシド・ジコハク酸エス
テルナトリウム塩・10%メタノール溶液      
    5.0■a28%アンモニア水       
  29sQ種乳剤(SE−1)     0.07%
ル相当量イオン交換水           1750
sffi(溶液B−1) オセインゼラチン         5.0gKBr 
                200.0g1[+
                 5・8gイオン交
換水で      500mQに仕上げる(溶液C−1
) AgNO3246,3g 28%アンモニア水         200.9mf
fイオン交換水で      414g+1+に仕上げ
る(溶液D−1) 50%KBr水溶液        1)Ag調整必要
量(溶液E−1) 56%酢酸水溶液        pu調整必要量40
℃において、特開昭57−92523号、同57−92
524号明細書に示される混合撹拌機を用いて、(溶液
A−1)に(溶液B−1)と(溶液C−1)を同時混合
法によって等流量で添加した。
同時混合中のpiは8.0に一定に保ち、それぞれ流量
可変のローラチューブポンプにより(溶液E−1)の流
量を変えながら制御した。
pAgは(溶液B−1)と(溶液C−1)の添加を開始
する時点では8.8に調整し、その後(溶液B−1)の
添加量に比例して連続的に変、化させ、(溶液B−1)
(溶液C−1)の添加終了時には9.3となるように制
御した。pAgの制御は流量可変のローラチューブポン
プにより(溶液D−1)の流量を変化させて行った。
(溶液B−1)と(溶液C−1)の添加は、小粒子発生
の無い、許容量最大速度(臨界速度)で行い、(溶液C
−1) 296■aが添加されたところで、4.5X 
10−’モルのへキサクロロイリジウム(■)酸カリウ
ム(KylrCllm)を水溶液として添加した。 更
に(溶液B−1)と(溶液C−1)の添加を続け、(溶
液C−1)がすべて添加された時点で終了した。続いて
、(溶液D−1)と(溶液E−1)により、pAg−1
0,4、po−a、oに調整し、常法により脱塩水洗を
行った。その後、オセインゼラチン45.65gを含有
する水溶液中に分散した後、イオン交換水で総量を12
00■aに調整し、更に(溶液D−1)と(溶液E−1
)を用いて、40℃においてpAgを8.5、pH5,
8に調整した。このようにして得られた乳剤(Em−1
)は、沃化銀含有率2モル%の沃臭化銀乳剤であり、平
均粒径0.5μ■の単分散乳剤であることが判った。
得られた沃臭化銀粒子の形状はほぼ立方体であるが、角
や辺にやや丸みを帯びたものであった。
(2)赤感光性乳剤の調製 E m −1300mLを52℃に保温して撹拌し、下
記増感色素(a ) 50B及び下記増感色素(b)1
00mgをそれぞれ1%メタノール溶液として添加し、
その10分後に15g膳oQのチオ硫酸ナトリウムを0
.1%水溶液として添加し、更に、60分後に塩化金酸
(0,05%水溶液として) 10μ5o12とチオシ
アン酸アンモニウム(0,1%水溶液)20μ■oQを
添加した。
更に52℃に保温して撹拌した状態で最適時間熟成を続
けた後、40℃に降温し、4−ヒドロキシ−6−メチル
−1,3,3a、7−チトラアザインデン(HMT)2
50■g%l−7xニル−5−メルカプトテトラゾール
(PMT)5mg及び下記のカブリ防止剤ST−1の2
5■gを5%メタノール溶液として添加し、イオン交換
水で全量を540mffにした。
(3)緑感光性乳剤の調製 E m −1300+aLを52℃に保温して撹拌し、
下記増感色素(C) 150mgを1%メタノール溶液
として添加し、その10分後に15μlll0I2とチ
オ硫酸ナトリウムを0.1%水溶液として添加し、更に
、60分後に塩化金酸(0,05%水溶液として)5μ
+5o12とチオシアン酸アンモニウム(0,1%水溶
液) 10μ■Oaを添加した。更に52℃に保温して
撹拌した状態で最適時間熟成を続けた後、40℃に降温
し、HM T 25Gs+g、  P M 75 mg
及びST−1の25mgを添加し、イオン交換水で全量
を540mffにした。
(4)赤外感光性乳剤の調製 E m  1300mLを52℃に保温して撹拌し、下
記増感色素(d)lOmgを0.05%メタノール溶液
として添加し、また、下記増感色素(e)25■gを0
.1%メタノール溶液として添加し、その10分後に1
5μ■Oaとチオ硫酸ナトリウムを0.1%水溶液とし
て添加した。更に、60分後に塩化金酸(0,05%水
溶液として)5μ■o(lとチオシアン酸アンモニウム
(0,1%水溶液)lOμ■onを添加した。更に52
℃に保温して撹拌した状態で最適時間熟成を続けた後、
40℃に降温し、HM T 250■g、PMT5■g
及びS T −125+gを添加し、イオン交換水で全
量を540mQニL t=。
(5)有機銀乳剤の調製 50℃に保温したフェニルカルバモイルゼラチン10%
水溶液中に、特開昭57−92523号、同57−92
524号明細書に記載された混合撹拌機を用いて、アン
モニア性硝酸銀水溶液及びベンゾトリアゾール(ベンゾ
トリアゾールに対して0.2モルのアンモニア水含有)
の同時混合により調製し、添加終了後液のpHを低下さ
せて、凝集・脱塩して針状結晶(巾0.1〜0.3μ■
、長さ0.5〜2μ−)を得た。
(6)熱溶剤分散液の調製 下記熱溶剤−125gを0.04g界面活性剤−1を含
有スる0、5%ポリビニルピロリドン水溶液100鳳a
中にアルモナボールミルで分散し、120m4とした。
(7−1)色素供与物質分散液−1の調製下記色素供与
物質(1) 35.5g、下記色汚染防止剤(W −1
) 2.4gを酢酸エチル200mgとDOP(ジー(
2−エチルヘキシル)フタレート) 10.0g及び、
TCP ()リクレジル7オスフエート)lO,Ogに
溶解し、界面活性剤−1の5重量%水溶液60maと4
%ゼラチン水溶液720mQを混合し、超音波ホモジナ
イザーで乳化分散し、酢酸エチルを減圧除去した後、イ
オン交換水で全量を795mffに調製し、色素供与物
質分散液−1を得た。
(7−2)色素供与物質分散液−2の調製色素供与物質
を下記の色素供与物質(2)を変えた以外は、色素供与
物質分散液−1と同じ色素供与物質分散液である。
(7−3)色素供与物質分散液−3の調製色素供与物質
を下記の色素供与物質(3)に変えた以外は、色素供与
物質分散液−1と同じ色素供与物質分散液である。
(8)還元剤溶液の調製 下記還元剤(R−1) 20−0g (R−2) 13
.3g及び下記界面活性剤−2の0.5gを純水に溶解
し、pH−7,0にして250mgの還元剤溶液を得た
(9)感光材料−Aの作製 上記調製した有機銀塩分散液、ハロゲン化銀乳剤、色素
供与物質分散液、熱溶剤分散液及び還元剤水溶液を使用
して、表−1に示す感光材料−Aを作製した。(添加量
は特に記載のない限り、熱現像感光材料l−2当たりの
量で示した。
塗布は、両面下引き層を塗設した支持体上にバッキング
層−1とバッキング層−2を同時に塗布乾燥を行い、更
にその反対側に、第1〜第3層を同時塗布を行い、その
上に第4〜第7層を同時塗布を行った。
バッキング層−1,2及び感光性側の6つの層すべてに
は塗布助剤として界面活性剤−3を更に含有させ、また
、各層の塗布液は、硫酸と水酸化ナトリウムでpHを6
.0に調製した後、硬膜剤として例示硬膜剤(H−9)
をそれぞれゼラチン1g中0.02gの割合で塗布直前
に加えた。
得られた感光材料を40℃で3日間保存し硬膜した。(
感光材料−A) (lO)感光材料B、Cの作製 感光材料Aにおいて赤外感光性層緑感光性層及び赤感光
性層の硬膜剤H−9の添加量をゼラチン1g当たり0.
02gから0.06gに変更した感光材料Bを作製した
又、感光材料Aにおいて感光性層側の6つのすべての層
の硬膜剤H−9の添加量をゼラチン1g当たり0.02
gから0.06gに変更した感光材料Cを作製した。
(11)モノシート型熱現像感光材料の作製法に、下記
の組成を有する受像層を、(9)及び(10)で作製し
た感光材料(A)、(B)、(C)の各々の上に塗設し
、受像層と感光層が一体化したモノシート型の熱現像感
光材料−2〜20を作製した。
ポリ塩化ビニルラテックス      10gゼラチン
              2g画像安定剤−10,
7g 画像安定剤−20,5g 画像安定剤−30,3g 画像安定剤−40,8g 現像促進剤−10,5g 尚各熟現像感光材料には受像層中に表〜2に示す硬膜剤
を塗布直前に添加した。
得られた熱現像感光材料を35℃、相対湿度55%にて
5a間保存して硬膜させた。
この熱現像感光材料の感光性層側の総バインダー量は支
持体l11当たり10.56gである。
(12)熱現像感光材料の評価 得られた熱現像感光材料2〜を10c■X 10cmの
大きさに裁断し、25°C1相対湿度55%で12時間
保存した後、30″Cの純水中にそれぞれ2分間浸漬し
濾紙に挾んで表面に付漕している水を除去した後、速や
かに重量を測定した。ついで室温で乾燥した後、25℃
、相対湿度55%で2時間放置し、試料の重量を測定し
た。この時、バックコート面の吸水量を補正するために
、バックコート層のみを有する試料を上記熱現像感光材
料2〜と同様に硬膜させ、吸水量を測定し、この値を上
記熱現像感光材料の吸水量の値から差し引いた。ついで
各熱現像感光材料の総バインダー量で割、それぞれの熱
現像感光材料の感光性層側の親水性バインダーの総量に
対する吸水量の比を求めた。また、前記した方法にした
がって、2%水酸化ナトリウム水溶液中の溶解時間を求
めた。結果を表−2に示す。
表中、溶解時間は色素受像層の溶解時間及び色素受像層
と支持体の間にある層で最も速く溶解した時間を示した
一方、上記熱現像カラー感光材料白色ウェッジ露光した
後、テフロンフィルムを受像層面に重ね合わせ、特開昭
63−228156号、図−3に記載のドラムベルト型
熱現像装置により、145℃で60秒間の加熱現像を各
々lO毎連続的に行った。
得られた試料を室温に戻した後、テフロンフィルムを剥
離して、色素画像層中に色素画像を得た。
この時の剥離性に付いて、調べ結果を表−2に示した。
尚、剥離性の評価は以下の基準で行った。
○:容易に剥離可能であり、剥離面で本来剥離されては
行けない層の転写が全く認められないもの。
△:剥離は比較的容易に行えるが、中にはスムーズな剥
離が行えないか、あるいは本来剥離されないはずの層が
剥離面の端部の一部で認められるもの。
×:剥離するのにかなりの剥離強度を要し、剥離したも
ののほとんどで本来剥離され無い筈の層の一部の転写が
認められる。
xx二本来剥離されるべき層間で殆ど剥離が不可能であ
ったもの。
一方、剥離した後の受像材料上の膜破壊や転写不良によ
るムラ点数を数えた。
表−2に示す結果から、感光性層の吸水量/親水性バイ
ンダー比が以下であり、受像層の溶解時間が受像層と支
持体の間にある層の中で最も溶解時間の短い層の溶解時
間よりも長い本発明の熱現像感光材料(23,24,2
6,27,29,30,3139,40,42,43,
45,46,47)はいずれも熱現像後のテア0ンフイ
ルムとの剥離性が良好で、しかも受像層の現像ムラの点
数がすくないことがわかる。
これに対して、吸水量/親水性バインダー比が5以下で
あっても、溶解時間が本発明以外である試料及び溶解時
間が本発明の条件を満たしているが、吸水量/親水性バ
インダー比が5を踵える試料は剥離性が不良でしかも、
現像ムラが本発明の試料に対して多いことが判る。
実施例−2 実施例−1で作製した熱現像感光材料18〜33を、実
施例−1で使用したドラムベルト型熱現像機(熱現像部
が鉄ローラによる搬送する熱現像機)に替えて実施例−
1を繰り返した。但し、ここでは、熱現像感光材料の受
像層表面にテフロンフィルムを重ねる事なく行った場合
及びポリエチレンテレフタレートフィルムを受像層表面
に重ね合わせたばあいの2通りの方法で行った。得られ
た結果を表−3に示す。
表−3に示した結果から、本発明の試料はいずれの場合
であっても現像ムラが少ないことが判る。
実施例−3 実施例−1で作製した熱現像感光材料18〜24に於い
て、色素受像層のゼラチンの量を支持体1箇z当たり、
2gから12g (熱現像感光材料50〜5G〕及び、
0.8g (熱現像感光材料57〜63〕に変更した熱
現像感光材料を作製した。硬膜剤の使用量はそれぞれ受
像層の親水性バインダーであるゼラチンに対する量が実
施例−1で使用したのと同じになるように添加した 得られた熱現像感光材料50〜63について実施例1に
記載したのと同じ方法で吸水量、受像層及び感光層の溶
解時間、剥離性、現像ムラ点数について測定し、表−4
に示す結果を得た。
一方、熱現像感光材料18〜24.50〜63の熱現像
後の色素受像層面を、バライタ紙上にポリ塩化ビニルを
塗設した張り合わせ材料(溶着材料)と重ね合わせ、1
20℃で加圧ローラを通過させた後、感光層を剥離して
反射型のプリントを得た。得られた各々の試料について
、受像層が感光層からの剥離性について、評価しく評価
方法は前記熱現像後のテフロンフィルムの剥離の時と同
じ)、また反射画像について最高濃度を測定した。結果
を表−5に示す。表中、B、G、Rとあるのはそれぞれ
胃、緑、赤の各々単色光で濃度測定したことを示す。
表−4及び表−5の結果から、受像層にゼラチンをポリ
マーラテックスに対して、1.2添加した試料でいずれ
も、受像層に得られる色素画像の最高濃度が低下し、ま
た、溶着材料との溶着後の受像層と感光層との剥離性が
低下することが判る。
−力受像増中のゼラチン量を2gから0.8gに減量し
た試料(57〜63)では現像ムラが大きくなることが
判る。
実施例−4 実施例−1で作製した熱現像感光材料−23において、
色素受像層の上に更に以下の組成の保護層を設けた熱現
像感光材料−64を作製した。
ゼラチン              0.3gポリ塩
化ビニル重合体ラテックス   2.3g硬膜剤(PH
−20)           0.015gまた、熱
現像感光材料−23において、感光材料−Bの上に色素
受像層を設ける前に下記の組成を有する中間層を設けた
熱現像感光材料−65を作製した。
ゼラチン              0.3gシリコ
ンオイル          0.012g固体パラフ
ィン           0.04g硬膜剤(PH−
20)           0.015g更に、熱現
像感光材料−23において、中間層−2迄の塗布を終了
した感光材料−Bの上に、赤外感光性層、保護層及び実
施例−1に記載した、受像層組成物を(熱現像感光性2
3用に調整したもの)を3層同時に塗布した熱現像感光
性66を作製した。
また、熱現像感光性−23において、色素受像層のポリ
マー粒子をポリ塩化ビニル重合体ラテックスから、ポリ
塩化ビニル粉末(平均重合度的1100)をアニオン性
の界面活性剤サンドミル分散機で分散したものを使用し
た(ポリ塩化ビニル添加量は、熱現像感光材料−23に
同じ)熱現像感光材料−67及び熱現像感光材料−23
において、ポリ塩化ビニルラテックスのTgを110℃
から80℃のポリ塩化ビニル系ラテックス(熱現像感光
材料−68) 、Tgが60℃のポリ塩化ビニル系ラテ
ックス(熱現像感光材料−69) 、 T gが40℃
のポリ塩化ビニル系ラテックス(熱現像感光材料−70
)に替えた熱現像感光材料−68〜70及びポリエステ
ル系重合体ラテックス(Tg−85℃)に替えたもの(
熱現像感光材料−71)及び熱現像感光材料−23にお
いて色素受像層中に感光性層中に使用している熱溶剤を
支持体l■2当たり2.8g添加した熱現像感光材料−
72を作成した。
得られた試料を実施例−3に記載の方法で現像ムラ、剥
離性(熱現像後、溶着後)を調べ、表−6に示す結果を
得た。
表−6の結果から、色素受像層が2層構成からなる熱現
像感光材料−65は熱現像感光材料−23同様に剥離性
が良好で、高い最高濃度を与えることが判る。また、色
素受像層と感光層の間に、剥離剤として、シリコンオイ
ルを含有している層を設けた熱現像感光材料−65は、
剥離性はいずれも良好であるが、ムラ点数がやや増加し
、また最高濃度がやや低下する傾向がみられた。色素受
像層と感光層とを同時に塗布した熱現像感光層−66は
吸水量/親水性バインダー比が熱現像感光材料−23に
比較して低く、全体により硬膜されており、現像ムラも
やや減少しているが、溶着後の色素受像層の剥離性が低
下していることが判る。
色素受像層に乳化重合により得られたポリ塩化ビニルラ
テックスに替え、ポリ環化ビニル粉末から微分散したポ
リ塩化ビニルポリマーを用いた場合(熱現像感光材料−
67)であっても、熱現像感光材料−23同等の性能が
得られることが判る。
更にポリ塩化ビニルラテックスのT g t−110℃
から80℃(熱現像感光材料−68) 、50℃(熱現
像感光材料−69)及び30℃(熱現像感光材料−70
)の結果から色素受像層のポリ塩化ビニルラテックスの
Tgが低下するにしたがって、最高濃度がやや増加する
傾向があるものの、剥離性が低下してきており、特に熱
現像後の剥離性からみた場合、Tgは約40℃以上が、
また、溶着後の剥離性からみた場合、Tgが約60℃以
上が好ましいとか判る。
また、色素受像層の重合体ラテックスをポリ塩化ビニル
からポリエステルに変更して行った場合も、熱現感材−
23と同様の性能が得られた。色素受像層に熱溶剤を添
加した試料では、吸水量/親水性バインダーの比がやや
増加し、硬膜性がやや低下する一方、色素受像層の溶解
時間が感光層の溶解時間のもっとも短いものから更に短
くなって本発明の条件を満たしておららず、また亭突、
剥離性が大きく低下してきていることが分かる。
実施例−5 実施例−1で作成した熱現感材−23において、色素受
像層に表−7に示す高沸点有機溶媒を添加し、熱現感材
−73〜80を作成した。実施例−4と同様に、吸水量
/親水性バインダー比、溶解時間、剥離性(熱現像後)
、ムラ点数、剥離性(溶着後)、最高濃度を調べた、表
−7の結果を得た。更に、それぞれの熱現感材に矩形波
解像力チャートを密着して露光を設し、熱現像後に色素
受像層を前記溶着材料と貼合わせた後、感光層を剥離し
た。得られた反射プリントをマイクロデンシトメーター
にて測定を行ないそれぞれの空間周波数におけるCTF
(Contrast Transfer Functi
on)を求めた。 CTFが30%になる空間周波数(
5ycle/ as)を表−7に示した。
表−7に示す結果から、色素受像層中に高沸点有機溶媒
を用いた場合にはいずれも画像の鮮鋭性が増加し、失透
による画像のゆらぎが減少していることが分かる。
実施例−6 実施例−1に作成した、熱現感材−23において、ポリ
マー粒子を以下のものに変えて熱現感材を作成し、実施
例−3に記載の評価、を行ないその結果いずれの試料で
の本発明の効果、即ち剥離性(熱現像後、溶着後)、少
ない現像ムラ、高い最高濃度が得られることが確認され
た。
重合体ラテックス CH。
■ 増感色素(a) 増感色素(b) 増感色素(c) 増感色1 (d) 色素供与物質 色素供与物質(2) 色素供与物質(3) T− 色汚染防止剤 T− 5)I DrDPニ ジーイソデシルフタレー ト 還元剤(R−1) 還元剤 (R 熱溶剤− 界面活性剤− 界面活性剤− Na0sS  CHCOOCHCooCHi(CFxC
Fx)  C00CHz(CFxCFx)11B(−、
n−2又は3) 界面活性剤−3 C!I(。
CO,Cα)CI!  CB(CtiJsCHsNa0
sS  c)ICOOC)I、   CI(CHx)x
cHxC,[(。
イ ラジェーショ ン防止染料 イラジェーショ ン防止染料− イラジェーショ ン防止染料− SO3に 画像安定剤 現像促進剤− (HOC! Ha SCHx→T 色素媒染剤− UsK 画像安定剤 画像安定剤 画像安定剤−3 M 表−3 表−5 〔発明の効果〕 本発明により、熱現像速度が早く、しかも鮮明な色素転
写画像が得られるモノシート型熱現像感光材料を提供し
、さらに該感光材料から熱現像後に受像層が容易に剥離
でき、他の基材等に受像層が容易に転写可能なモノシー
ト型熱現像カラー感光材料を提供することができた。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)支持体上にバインダー、感光性ハロゲン化銀乳剤
    及び拡散性色素を形成又は放出する色素供与物質を有す
    る感光性層及び該拡散性色素を受容し得る受像層を有す
    る熱現像カラー感光材料において、該色素受像層が支持
    体から最も離れた感光性層に対して、支持体側から遠い
    側に設けられており、支持体の感光性層側の30℃にお
    ける吸水量が感光性層側に設けられている写真構成層の
    総バインダー量に対して5倍以下であり、かつ色素受像
    層の溶解時間が色素受像層と支持体の間にある少なくと
    も1層の溶解時間よりも長いことを特徴とする熱現像カ
    ラー感光材料。
  2. (2)色素受像層が親水性バインダーとポリマー粒子を
    含有することを特徴とする請求項1記載の熱現像カラー
    感光材料。
  3. (3)ポリマー粒子がポリマーラテックスであることを
    特徴とする請求項2記載の熱現像カラー感光材料。
  4. (4)色素受像層中のポリマーラテックスが、親水性バ
    インダーに対して2倍(重量比)以上含有されているこ
    とを特徴とする請求項3記載の熱現像カラー感光材料。
  5. (5)色素受像層が層別硬膜可能な硬膜剤によって硬膜
    されていることを特徴とする請求項1記載の熱現像カラ
    ー感光材料。
  6. (6)色素受像層がポリマー硬膜剤によって硬膜されて
    いることを特徴とする請求項5記載の熱現像カラー感光
    材料。
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