JPH04108308U - 一次送り用端子台 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【産業上の利用分野】
本考案は分電盤等に設置される主幹スイッチ
に主幹一次送り用スイッチ及び一次側の配線を
接続するために用いる一次送り用端子台に関す
る。

【従来の技術】

従来は第４図に示すように一次送り用端子台
１８と主幹スイッチ５の一次側は、接続線１５
によってそれぞれの端子に接続されていた。ま
た、接続線を用いないものとしては第５図ａ、 第５図ｂ、第５図ｃ（実開昭５９−８２０７号
公報記載）に示すように一次送り用端子台を設
けず、主幹スイッチの一次側端子金具の形状を
変えて主幹一次送り用スイッチ６からの配線８
と一次側の配線７とを接続できるようにしたも
のがあった。

【考案が解決しようとする課題】
従来のものは、いずれも端子の数が多いので
接続する手間がかかり、作業効率が悪い。而も
取付ボルトの緩み等による欠相事故、漏電事故
或は火災事故等の諸処の事故が生じ易い。更に
端子台に接続金具の係止機構がないため、取付
け用ボルトを外す接続金具が分離してしまい、 紛失し易い。また、主幹スイッチと配線接続す
るものは、配線にある程度の距離を要するため
、それらを収容する分電盤ボックスが大きく、 生産コストが高くなり、而も取付箇所が制約さ
れる。更に一次送り用端子台の主幹スイッチ用
取付穴のピッチと主幹スイッチの一次側端子の
ピッチが異なったり、両者の端子位置の高さが
異なったりする場合は、その都度それに適合す
る一次送り用端子台を用意しなければならない
。以上のように従来の一次送り用端子台は多く
の欠点を有しているため、取り付けが容易で分
電盤の生産コスト低減を図ることができ、而も
あらゆる主幹スイッチに対応できる一次送り用
端子台の早期なる開発が望まれていた。

【課題を解決するための手段】
本考案は上記従来の各課題を解決すべく、鋭
意研究の結果開発されたものであり、主幹スイ
ッチの一次側端子と接続するための専用端子を
一次送り用端子台に設けることなく、主幹スイ
ッチの一次側端子と一次送り用端子台を容易に
接続することに成功したものである。 即ちその構成とは、階段状の底面を有する切
欠き部を表面に複数備えた端子台と、前記底面
形状に合致した面を有する複数の接続金具と、 これらの接続金具をそれぞれ前記各切欠き部に
固定する複数の取付け用ボルトとから成り、前
記端子台は各切欠き部における一端の底面に一
次送り用端子固定穴を設けると共に、その底面
に隣接する立ち上がり面に掛止部を設け、また
、前記各切欠き部の底面の最上面に入線端子固
定穴を設けると共に、その一隅角部の壁面に支
柱を突設し、更に各切欠き部の他端に接続金具
突出窓をそれぞれ形成し、前記各接続金具は前
記切欠き部における底面形状に合致した形状に
それぞれ形成されると共に、前記一次送り用端
子固定穴と入線端子固定穴に対応する位置にそ
れぞれ一次送り用端子取付穴と入線端子用取付
穴が設けられ、また、前記掛止部と支柱に対応
する位置にそれぞれ掛止片と切欠き部を設け、 更に前記一次送り用端子固定穴の反対側の先端
部に主幹スイッチ用取付穴がそれぞれ形成され
たことを特長とする一次送り用端子台としたこ
とにある。

【作用】

第１図ａに示すように各接続金具３を掛止片
３ｄを掛止部２ｃに掛止すると共に、切欠き部
３ｆを支柱２ｄに係止し、接続金具先端部３ｅ
を各接続金具突出窓２ｂから突出するように切
欠き部２ａにそれぞれ嵌め込み、各取付穴３ａ
を主幹スイッチ５の各出線用端子取付穴５ａ上
にそれぞれ合わせ、その上からボルト４ｅでそ
れぞれ固定すれば、主幹スイッチ５の一次側と
一次送り用端子台２とが容易に接続できる。ま
た、各接続金具３は掛止片３ｄが掛止部２ｃで
掛止されると共に、切欠き部３ｆが支柱２ｄで
係止され、また、先端部３ｅが接続金具突出窓
２ｂの上側部２ｈによって押さえられているの
で、施工時に端子台が垂直になっている場合で
も接続金具の穴と端子台の穴の位置がずれるこ
となく、容易に取付けできる。

【実施例】

第１図ａ、第１図ｂは本考案に係る一次送り
用端子台の一実施例を示す説明図である。以下
、本考案をこの実施例に基づいて詳細に説明す
る。 一次送り用端子台１は、階段状の底面を有す
る切欠き部２ａ（本実施例では３個である）を
表面に複数備えた端子台２と前記底面形状に合
致した面を有する複数の接続金具３（本実施例
では３個である）と各接続金具３を端子台２に
固定する取付け用ボルト４ａ、４ａ、４ａ、４
ｂ、４ｂ、４ｂ、４ｅ、４ｅ、４ｅとから成る
。各接続金具３は主幹スイッチ５の出線用端子
取付穴５ａに取付けるための主幹スイッチ用取
付穴３ａと、主幹一次送り用スイッチ６の出線
用端子６ａと接続するための入線端子用取付穴
３ｂと、一次側配線を接続するための一次送り
用端子取付穴３ｃと、端子台２の切欠き部２ａ
の底面形状に合致した面とをそれぞれ有し、切
欠き部２ａに嵌め込んだ時に接続金具突出窓２
ｂから外方へ突出する先端部３ｅがそれぞれ形
成されている。ここで先端部３ｅの長さ（第２
図ａ中にＡで示す）は主幹スイッチ５の出線用
端子取付穴５ａの位置に合わせて適宜変更でき
るものである。更に各接続金具は、切欠き部２
ａ底面の一次送り用端子側の底面に隣接する立
上り面２ｅに設けられた掛止部２ｃに掛止する
ための掛止片３ｄと支柱２ｄに係止するための
切欠き部３ｆを有する。 端子台の各切欠き部２ａの一次配線側底面に
は一次送り用端子固定穴２ｆがそれぞれ穿設さ
れ、切欠き部底面の最上面には入線端子固定穴
２ｇが穿設され、各固定穴には取り付け用ボル
トに対応した雌ネジ加工等が施されている。 次に本考案に係る一次送り用端子台の具体的
な使用例を説明する。 まず、接続金具３の掛止片３ｄを端子台２の
掛止部２ｃに掛止し、切欠き部３ｆを支柱２ｄ
に係止すると共に、先端部３ｅを接続金具突出
窓２ｂから外方へ突出するように切欠き部２ａ
に嵌め込む。次に主幹スイッチ５の一次側との
接続は、端子台２の各接続金具突出窓２ｂから
外方へ突出した各接続金具３の先端部３ｅをそ
れぞれ主幹スイッチ５の出線用端子取付穴５ａ
上に一致させ、主幹スイッチ用取付穴３ａの上
からボルト４ｅを締め付けて行なう。次に主幹
一次送り用スイッチ６の出線用端子６ａとの接
続は、出線用端子６ａに接続されている接続線
８先端の取付け金具８ａにボルト４ｂを挿通し
、それを更に接続金具３の入線端子用取付穴３
ｂに挿通し、入線端子固定穴２ｇにボルト止め
をして行なう。そして最後に一次側の配線７と
の接続は、ボルト４ａを一次側の配線７先端の
取付け金具７ａに挿通し、それを更に金具の一
次送り用端子取付穴３ｃに挿通し、固定穴２ｆ
にボルト止めをして行う。尚、これらの取付け
順序は主幹スイッチや一次側の配線の設置状況
に応じて適宜変更できることは勿論である。 第２図ａは本考案に係る一次送り用端子台の
接続金具３の形状を接続金具９のように変更し
、主幹スイッチ用取付穴３ａの位置を水平方向
に移動した変更実施例を示す。これは主幹スイ
ッチ５の出線用端子取付穴５ａのピッチが金具
３の主幹スイッチ用取付穴３ａのピッチと一致
しない場合に用いるものである。尚、接続金具
３を取付けた場合と接続金具９を取付けた場合
の主幹スイッチ用取付穴３ａの変位量Ａは、接
続金具９の形状を変更することにより、適宜調
整可能である。 第２図ｂも接続金具３の形状を接続金具１０
のように変更し、主幹スイッチ用取付穴３ａの
位置を垂直方向に移動した変更実施例を示す。 これは主幹スイッチ５の出線用端子取付穴５ａ
の位置が接続金具３の主幹スイッチ用取付穴３
ａの位置より低い位置にある場合に用いるため
のものである。尚、接続金具３を取付けた場合
と接続金具１０を取付けた場合の主幹スイッチ
用取付穴３ａの変位量Ｂは、接続金具１０の形
状を変更することにより、適宜調整可能である
。また、主幹スイッチ５の出線用端子の取付穴
５ａの位置が主幹スイッチ用取付穴３ａの位置
より低く、且つ水平方向にもずれている場合は
第２図ｃに示すような形状に接続金具を変更す
ることにより、また、取付穴５ａの位置が高い
場合は第２図ｄに示すような形状に接続金具を
変更することにより対応できる。 次に第３図ａは主幹スイッチと一次側配線と
が直行方向に設置されている場合に、一次送り
用端子台を取付けるための変更実施例である。 これはＬ字状に形成された端子台１１に、その
形状に沿った接続金具１２を嵌め込むことによ
り、対応可能としたものであり、主幹スイッチ
や一次側配線の取付位置に応じて、端子台１１
と接続金具１２の形状は適宜変更可能である。 また、取付箇所の状況に応じて第３図ｂに示す
ように端子台の開口部２ａの上側部２ｈや掛止
部２ｃ、凸部２ｄをなくし、簡素な構成とする
こともできる。ここで前記同様に接続金具１４
ａ、１４ｂの形状を主幹スイッチ５の出線用端
子取付穴５ａの位置に応じて適宜変更できるこ
とは勿論である。

【効果】

本考案に係る一次送り用端子台は主幹スイッ
チと接続するための端子と主幹スイッチの一次
側端子とを共有にしているため、端子の数が少
なく、而も接続金具が端子台に掛止され、取付
穴の位置がずれることもないので、取付作業効
率が向上すると共に、取付け用ボルトを外して
も接続金具を紛失することもない。また、端子
の緩みによる諸処の事故も少なくなる。更に主
幹スイッチとの配線距離を不要とするので分電
盤の寸法を小さくでき、生産コストの低減を図
ることができる。尚、接続金具の形状を変更す
ることにより、あらゆる主幹スイッチにも取付
可能である。 以上のように本考案は、従来の一次送り用端
子台の欠点を解消し、取付作業効率の向上と生
産コストの低減をもたらす画期的なものであり
、その実益は多大である。

【図面の簡単な説明】

第１図ａ、第１図ｂは本考案に係る一次送り用
端子台の説明図、第２図ａ、第２図ｂ、第２図ｃ
は接続金具の形状を変えた変更実施例の説明図、 第３図ａ、第３図ｂは端子台及び接続金具の形状
を変えた変更実施例の説明図、第４図は主幹スイ
ッチと一次送り用端子台とを配線接続した従来の
一次送り用端子台の説明図、第５図ａ、第５図
ｂ、第５図ｃは一次送り用端子台の主幹スイッチ
側の端子の形状を変更した従来の一次送り用端子
台の説明図である。 １……一次送り用端子台、２……端子台、２ａ
……切欠き部、２ｂ……接続金具突出窓、２ｃ…
…掛止部、２ｄ……支柱、２ｅ……立上り面、２
ｆ……一次送り用端子固定穴、２ｇ……入線端子
固定穴、２ｈ……上側部、３……接続金具、３ａ
……主幹スイッチ用取付穴、３ｂ……入線端子用
取付穴、３ｃ……一次送り用端子取付穴、３ｄ…
…掛止片、３ｅ……先端部、３ｆ……切欠き部、 ４ａ、４ｂ、４ｃ、４ｄ……取付け用ボルト、５
……主幹スイッチ、５ａ……出線用端子取付穴、 ６……主幹一次送り用スイッチ、６ａ……主幹一
次送り用スイッチ６の出線用端子、７……一次側
配線、７ａ……一次側配線７の取付金具、８、１
５……接続線、８ａ……接続線８ａの取付金具、 ９、１０、１２、１４ａ、１４ｂ……接続金具、 １１、１３……端子台、１２ａ、１２ｂ、１２ｃ
……取付穴、１６、１７……主幹スイッチの二次
側端子金具、１６ａ、１６ｂ、１７ａ、１７ｂ…
…ボルト、１８……従来の一次送り用端子台、Ａ
……接続金具３が接続金具突出窓２ａの外方へ突
出する長さ、Ｂ、Ｃ……主幹スイッチ用取付穴３
ａの変位量。

補正　平４．５．２２
図面の簡単な説明を次のように補正する。 図面の簡単な説明の欄の「第２図ｃは接続金具
の形状を変えた変更実施例の説明図、」を「第２
図ｃ，第２図ｄは接続金具の形状を変えた変更実
施例の説明図、」に補正する。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 階段状の底面を有する切欠き部を表面に複数備
   えた端子台と、前記底面形状に合致した面を有す
   る複数の接続金具と、これらの接続金具をそれぞ
   れ前記各切欠き部に固定する複数の取付け用ボル
   トとから成り、前記端子台は各切欠き部における
   一端の底面に一次送り用端子固定穴を設けると共
   に、その底面に隣接する立ち上がり面に掛止部を
   設け、また、前記各切欠き部の底面の最上面に入
   線端子固定穴を設けると共に、その一隅角部の壁
   面に支柱を突設し、更に各切欠き部の他端に接続
   金具突出窓をそれぞれ形成し、前記各接続金具は
   前記切欠き部における底面形状に合致した形状に
   それぞれ形成されると共に、前記一次送り用端子
   固定穴と入線端子固定穴に対応する位置にそれぞ
   れ一次送り用端子取付穴と入線端子用取付穴が設
   けられ、また、前記掛止部と支柱に対応する位置
   にそれぞれ掛止片と切欠き部を設け、更に前記一
   次送り用端子固定穴の反対側の先端部に主幹スイ
   ッチ用取付穴がそれぞれ形成されたことを特長と
   する一次送り用端子台。