JPH04107259U - 画像形成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】像坦持体のドラムを含めて画像形成手段を収容
したプロセスカートリッジを備えた画像形成装置につい
て、画像の品質に問題を生じることなく、且つ取付の作
業性のよい、プロセスカートリッジと駆動軸との連結手
段を備えた画像形成装置を提供する。 【構成】像担持体の感光ドラム１の内部の軸４と駆動軸
との間に係脱可能なかみ合いクラッチ対を設けた。即
ち、感光ドラム１と一体的なカップリング軸５上に軸方
向摺動可能で且つバネで付勢されたカップリング筒６を
設けて、カップリング筒６の直径をわたって固定したピ
ン８を感光ドラム１と一体的なフランジ３の溝部３ａに
嵌合するようにし、又、画像形成装置の本体側の駆動軸
にピン８と嵌合するスリワリを設けた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本発明は静電複写機、同プリンタなど静電転写プロセスを利用する画像形成装 置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、複写機等の画像形成装置では、像担持体の駆動としては、像担持体が円 筒形のドラムである場合該ドラムの一方の樹脂等より成るフランジと称するドラ ムに圧入、接着等の方法をもって固着した部材外周に歯面を形成してギアとし、 該フランジのギアを介して歯車列を構成してドラムに駆動伝達する方法が一般的 である。処が、このようなギアのかみ合いによるドラムの駆動方法ではギア歯面 でのすべり成分による歯面の摩耗やギア精度等により等速伝導が得られなくなっ て、ドラムの速度ムラとなりひいては、画像ブレになるという問題が起っていた 。

【０００３】 特に、使用期間が長くなるにつれ、この現象は増大するため耐久的にもギアに よるドラム駆動は高耐久マシンへの展開を阻もうとする原因となっていた。又、 読み取って原稿像をレーザ光によりドラムへラスタースキャンするデジタル機で は、スリット露光によるアナログ機に比べ、ドラムの速度ムラが画像に与える影 響は大きく、深刻な問題になっていた。

【０００４】 上記問題を回避するため、ドラムをドラムの中心を通る軸上に固定して、この 軸をベルトにより直接駆動源からの動力を伝達して駆動する方法がある。つまり 図４，５に於いて、像担持体のドラム３０はクリーニング器３１と共にいわゆる プロセスカートリッジ化されている。

【０００５】 図においてドラム３０はプロセスカートリッジの前側板１１、後側板１２に軸 受３７，３８により回転自在に支持されている。このような構成により、ドラム ３０とクリーニング器３１のトナー捕集用のマグネットローラ（不図示）との隙 間及び夫々の軸の平行度を保証してクリーニング機能の向上を計っている。そし て、このようにカートリッジに収容したドラム３０に上述の方法で駆動を伝える ために従来は駆動源からの駆動力をベルト３２とプーリ３３により伝達されるド ラム軸３４を画像形成装置の本体側に備え、該軸３４を前側板１１の手前に延長 して、この延長して突出した軸３４上にドラム３０の一端に嵌入した軸フランジ ３５に小ねじ３６を挿通してドラム軸３４にねじ込むことにより固定して駆動伝 達を行っていた。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

処が、このような構成では次のような不具合が生じていた。つまり、小ねじ３ ６で固定する際、ドラム軸３４のめねじとドラム３０の軸フランジ３５の穴とを 合わせるため、ドラム３０を手動で回転させる必要があった。そして、この穴合 わせの際にドラム３０を正転・逆転方向に動かしつつ穴位置と合わせて固定する ので、この動作によりドラム３０を回転するためドラム３０に当接しているクリ ーニング器３１のウレタンゴムより成るブレードの接触跡がドラム３０上に残り 、これが転写紙に転写されて画像不良につながる恐れがあった。

【０００７】 更にはドラム３０を手動で動かしつつ駆動軸３４に固定する作業は回転し難く 手間がかかり作業性も好ましくない。

【０００８】 本考案は像担持体のドラムを含めて画像形成手段を収容したプロセスカートリ ッジを備えた画像形成装置において、画像の品質に問題が生ずることなく、且つ 取付の作業性のよい、プロセスカートリッジと駆動軸との連結手段を備えた画像 形成装置を提供することを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

本考案の第１の考案は像担持体のドラムを含む画像形成工程を行なう装置を収 容したプロセスカートリッジを有し、プロセスカートリッジを画像形成装置に装 着した際に前記像担持体のドラムと連結される駆動軸を画像形成装置本体に備え た画像形成装置において、該像担持体ドラムの内部の軸と駆動軸との間に係脱可 能なかみ合いクラッチ対を設けたことを特徴とする画像形成装置である。

【００１０】 本考案の第２の考案はクラッチ対は一方のクラッチが他方のクラッチに向って 弾発付勢され軸方向移動可能なことを特徴とする第１の考案に記載の画像形成装 置である。

【００１１】

【実施例】

以下、図１〜図３をもとに本考案による画像形成装置の実施例について詳述す る。図１は本考案による像担持体のドラムとしての感光ドラムの軸心を含む主断 面を示す図で、感光ドラム１の両端にはフランジ２とフランジ３とが嵌合してい て、これら両フランジ２，３が中空の中ステー４により結合されることで、感光 ドラム１とフランジ２，３は一体的の構成を成している。中ステー４には板状の ブラケット２４が小ねじ２５により固定されている。ブラケット２４にはカップ リング軸５が小ねじ２６により、感光ドラム１の中心に固定されている。カップ リング軸５は図の右方へ向って段付部５ａでもって拡径されている。カップリン グ軸５にはカップリング筒６が軸方向に摺動可能に嵌合しており、更にカップリ ング軸５にはブラケット２４とカップリング筒６の間でカップリング筒を付勢す る圧縮バネ７が挿入されている。カップリング筒６はこのバネ７により図中右方 向に付勢されて、カップリング筒６は段付部５ａにその段６ａが突き当たり位置 規制される。カップリング筒６の他端にはピン８が圧入されていて、このピン８ がフランジ３の半径方向溝部３ａに摺動可能に常時嵌合している。（図２） 又、フランジ３には軸受９が圧入されており、フランジ２には支軸１０が感光 ドラム１の中心の中ステー４と同軸上に固定されていて、プロセスカートリッジ 枠体内に収容された感光ドラム１はその支軸１０が軸受２２を介して前側板１１ に軸支され、フランジ３は軸受９が後側板１２の穴に嵌合することで回転自在に 支持される構成になっている。

【００１２】 以上の構成により、プロセスカートリッジ枠体内に支持された感光ドラム１は プロセスカートリッジの本体装置への装着により、所定位置に保持される。

【００１３】 一方装置本体後側には図３に示すように、駆動源からの回転力をベルトにより 伝達するプーリ２０を固着したドラム駆動軸１３が本体後側板１４に固定された 支板１５，１６に軸受１８，１９を介して軸方向に移動しないように軸支されて いる。ドラム駆動軸１３の先端にはスリワリ１３ａが設けてあり、このスリワリ １３ａの幅は、前記カップリング筒に圧入されたピン８に嵌合する大きさになっ ている。スリワリ１３ａを設けた部分においてドラム駆動軸１３は内径がカップ リング筒６より大きく外径がフランジ３の中空の軸頸３ｂの内径よりも小さな円 筒形をしている。

【００１４】 以上の構成で、プロセスカートリッジを装置本体に装着すると、感光ドラム１ 側のピン８がドラム駆動軸１３のスリワリ１３ａに嵌合しないときには、カップ リング筒６がバネ７の付勢力に抗して図１の図中左方向へと後退することとなる 。その後コピー動作開始と共に、ドラム駆動軸１３が回転を始めると、感光ドラ ム１側のピン８にドラム駆動軸１３のスリワリ１３ａが相対したときに、バネ７ の付勢力により、ピン８がドラム駆動軸１３のスリワリ１３ａに嵌合し、この事 によりドラム駆動軸１３の回転はピン８とこれに嵌合するフランジ３を介して感 光ドラム１へと駆動伝達される。

【００１５】 以上の構成に於いて感光ドラム駆動軸１３のスリワリ１３ａの形状は例えば図 ３に示すように入口側にテーパ２１を付けた形にすることでピン８がより容易に 嵌合するようにしても良い。

【００１６】

【考案の効果】

以上説明したように像担持体のドラムとドラム駆動軸との間に一方が軸方向に 移動可能で結合方向に付勢されたクラッチ対を設けたため、像担持体のドラムを 備えたプロセスカートリッジを画像形成装置の所定位置へセットするだけで、作 業は終り、像担持体のドラムとその駆動装置の連結に要した作業がなくなる。像 担持体のドラム内部にクラッチを設けることで、スペースの有効利用により省ス ペース化が可能になり装置の小型化に利するところは大であり、又従来装置に見 られるようなクリーニングブレード跡の発生などなく、容易に感光ドラムへの駆 動伝達が可能となり、保守性も向上させることが可能となった。又ドラム軸を従 来例のようにドラム手前側まで延長させる必要がなく、短くすることが可能であ るためコスト的にも利点は大である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案を実施した感光ドラムの縦断面図であ
る。

【図２】感光ドラムのフランジを図１のＡ方向から眺め
た矢視図である。

【図３】感光ドラムに駆動を伝達する駆動軸を示す縦断
面図である。

【図４】画像形成装置の一部を示すクリーニング器と感
光ドラムを一体としたプロセスカートリッジの斜視図で
ある。

【図５】従来装置の感光ドラムの駆動方法を示す縦断面
図である。

【符号の説明】

３ フランジ ３ａ 溝部 ５ カップリング軸 ６ カップリング筒 ７ 圧縮バネ ８ ピン １３ ドラム駆動軸 １３ａ スリワリ

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 像担持体のドラムを含む画像形成工程を
   行なう装置を収容したプロセスカートリッジを有し、プ
   ロセスカートリッジを画像形成装置に装着した際に前記
   像担持体のドラムと連結される駆動軸を画像形成装置本
   体に備えた画像形成装置において、該像担持体のドラム
   の内部の軸と駆動軸との間に係脱可能なかみ合いクラッ
   チ対を設けたことを特徴とする画像形成装置。
2. 【請求項２】 クラッチ対は一方のクラッチが他方のク
   ラッチに向って弾発付勢され軸方向移動可能なことを特
   徴とする請求項１に記載の画像形成装置。