JPH0397751A - 自動車部品用ポリエチレンテレフタレート成形品 - Google Patents

自動車部品用ポリエチレンテレフタレート成形品

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JPH0397751A
JPH0397751A JP23638989A JP23638989A JPH0397751A JP H0397751 A JPH0397751 A JP H0397751A JP 23638989 A JP23638989 A JP 23638989A JP 23638989 A JP23638989 A JP 23638989A JP H0397751 A JPH0397751 A JP H0397751A
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JP
Japan
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acid
weight
polyethylene terephthalate
molded article
copolymer
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Application number
JP23638989A
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English (en)
Inventor
Seiichi Nakamura
清一 中村
Kiichi Yonetani
起一 米谷
Chiaki Tanaka
千秋 田中
Shinya Kawamura
信也 河村
Takesumi Nishio
西尾 武純
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toray Industries Inc
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、表面外観が良好で、かつ高い強靭性を有し、
ウエルド強度が良好な自動車部品用ポリエチレンテレフ
タレート或形品に関するものである。
〔従来の技術〕
自動車の各種部品としては、機械的な強度および強靭性
が必要とされるため、従来から鉄、亜鉛、およびアルミ
ニウムなどの金属材料が使用されてきたが、近年自動車
の軽量化およびデザイン面の要求が高度になったことか
ら、各種のプラスチック材料が自動車部品用に開発され
、金属に代って使用されつつある。
このような自動車部品にプラスチックを適用する場合に
は、機械的強度や強靭性に加え、さらに耐薬品性が良好
なこと、吸湿による寸法変化がないこと、表面硬度が高
いこと、耐熱性を有することおよび戒形品の表面外観が
良好であることなどの各種の特性が要求されるほか、工
業的に安価に供給できることも経済的要因として重要と
なる。これらの多様な要求を満足させる材料としては、
繊維やフィルムとして大量に使用されているポリエチレ
ンテレフタレート(PET)が挙げられるが、PETは
延伸配向させない場合には非常に脆いという不具合を有
している。このようなPETの脆さを改良する代表的な
方法としては、マトリックス樹脂中に耐衝撃性改良剤(
通常ゴム成分)を微細分散せしめるボリマーアロイの方
法があり、たとえばPETなどのポリエステルに0.0
1〜3μmの粒子径を有するランダム共重合体を耐衝撃
性改良剤として含有せしめる方法(特開昭51−144
452号公報)、ポリエステルにα−オレフィン、α、
β一不飽和酸のグリシジルエステルおよび他のモノマー
類からなる共重合体をブレンドする方法(特開昭52−
32045号公報、特開昭53−117049号公報)
およびポリエステルにα−オレフィンとα、β一不飽和
酸のグリシジルエステルからなる共重合体およびエチレ
ン系共重合体を併用ブレンドして低温での耐衝撃性を改
良する方法(特開昭58−17148号公報、特開昭5
8−17151号公報)などが知られている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、上述した従来のボリマーアロイによれば、たし
かに従来いわれている意味での耐衝撃性は比較的向上す
るものの、このようなボマリーアロイ技術が適用された
PETは、戒形品におけるウェルド部の強度が低く、ま
た、その外観も不良であるなどの問題を有しており、現
実には自動車部品として使用することは困難であった。
〔課題を解決するための手段〕
そこで本発明者らは、PETtc形品のウェルド部の強
度および外観を向上せしめる手段について鋭意検討した
結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は (A)ポリエチレンテレフタレート2〜97重量%、(
B)ポリアミドエラストマ2〜50重量%および(C)
グリシジル基含有オレフィン系共重合体1〜50重量%
からなる樹脂成分100重量部に対して (D)炭素数6〜40の有機カルボン酸金属塩0.01
〜5重量部を添加した樹脂組戒物を射出或形せしめてな
る成形品であって、上記(B)および(C)成分が上記
(A)成分からなるマトリックス樹脂中に夫々独立した
分散粒子として、しかも粒子径0.1〜5μmの分散粒
子の分布率が70%以上の範囲となるように分散してい
ることを特徴とする自動車部品用ポリエチレンテレフタ
レートl形品を提供するものである。
本発明に使用する(A)ポリエチレンテレフタレートと
はテレフタル酸またはそのエステル形戒性誘導体とエチ
レングリコールまたはそのエステル形威性誘導体を縮重
合して得られる重合体であるが、そのテレフタル酸成分
またはエチレングリコール成分の一部を少量の共重合成
分で置換したものも使用できる。これらの共重合成分と
しては、イソフタル酸、フタル酸、2,6一ナフタレン
ジカルボン酸、1.5−ナフタレンジカルボン酸、ビス
(p一カルポキシフェニル)メタン、アンドラセンジカ
ルボン酸、4.4′−ジフエニルエーテルジカルボン酸
および5−ナトリウムスルホイソフタル酸などの芳香族
ジカルボン酸、アジビン酸、セバシン酸、アゼライン酸
およびドデカンジオン酸などの脂肪族ジカルポン酸、1
.3−シクロヘキサンジカルボン酸および1.4−シク
ロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルポン酸およ
びこれらのエステル形或性誘導体などのジカルボン酸成
分、ブロビレングリコール、1.4−ブタンジオール、
ネオペンチルグリコール、l,5−ペンクンジオール、
1.6−ヘキサンジオール、デカメチレングリコール、
シクロヘキサンジメタノールおよびシクロヘキサンジオ
ールなどあるいは分子量400〜6.OQOの長鎖グリ
コール、すなわちポリエチレングリコール、ポリ−1,
3−ブロビレングリコールおよびポリテトラメチレング
リコールなどおよびこれらのエステル形威性誘導体など
のジオール成分が挙げられる。
また、これらのポリエヂレンテレフタレートは、0.5
%の0−クロロフェノール溶液を25゜Cで測定したと
きの固有粘度が0.36〜l.60、特に0.52〜1
.35の範囲にあるものが好適である。固有粘度が0.
36未満では機械的特性が不良となり、また1.60を
越えると戒形性が不良となることがあるため、いずれも
望ましくない。
さらに、本発明において使用するポリエチレンテレフタ
レートのカルボキシ末端基量は5〜100当量/106
g・ポリエチレンテレフタレートボリマ、特に10〜6
0当it/10”g・ポリエチレンテレフタレートボリ
マであることが望ましい.S亥末端基量が100当量/
IO’g・ポリエチレンテレフタレートボリマを越える
とゴム成分((B)および(C))の分散粒子径が本発
明の所定の粒子径範囲からはずれやすく、ウェルド強度
の改良効果が乏しくなり、5当量/10’g・ポリエチ
レンテレフタレートボリマ末端では耐衝撃性の改良効果
が小さくなる傾向を生じるため望ましくない。
ポリエチレンテレフタレートの末端カルボキシル基量は
、たとえば、Arial.Chem.. 26. 16
141616 (1954)に記載されているH.A.
Pohlの方法を用いて測定することができる。
また、ポリエチレンテレフタレートの溶融粘度は280
゜C、ずり速度100sec− ’において600〜i
oo,oooボイズ、好ましくはi.ooo〜50,0
00ボイズ、さらに好ましくはL500〜30,000
ボイズの範囲が好適である。
溶m帖度が小さすぎたり、大きすぎたりした場合には、
ゴム成分の分散粒子径が本発明の規定からはずれやすく
、ウェルド強度の改良効果が乏しく、また、表面外観が
不良になるという望ましくない傾向を生ずる。
本発明に用いる(B)ポリアミドエラストマとしては、
例えば(a)ボリア逅ド形戒成分と(b)ポリ (アル
キレンオキシド)グリコールとの反応により得られるブ
ロックまたはグラフト共重合体などが挙げられる。
上記(a)ボリアミド形*成分としては具体的には、ω
−アミノカブロン酸、ω−アミノエナント酸、ω−アミ
ノカプリン酸、ω−アもノペルゴン酸、ω−アミノカブ
リン酸、11−アξノウンデカン酸およびl2−アミノ
ドデカン酸などのアミノカルボン酸あるいはカブ口ラク
タム、エナントラクタム、カブリルラクタムおよびラウ
ロラクタムなどのラクタムおよびヘキサメチレンジアる
ンーアジビン酸塩、ヘキサメチレンジアξンーセバシン
酸塩およびヘキサメチレンジア朶ンーイソフタル酸塩な
どのジアごンージカルボン酸の塩などが挙げられ、特に
カブ口ラクタム、12−アミノドデカン酸およびヘキサ
メチレンジアミンーアジビン酸塩が好ましく用いられる
また、上記(b)ポリ (アルキレンオキシド)グリコ
ールの例としては、ポリ (エチレンオキシド)グリコ
ール、ポリ(1.2−プロピレンオキシド)グリコール
、ポリ(l,3−プロピレンオキシド)グリコール、ポ
リ (テトラメチレンオキシド)グリコール、ポリ (
ヘキサメチレンオキシド)グリコール、エチレンオキシ
ドとブロビレンオキシドのブロックまたはランダム共重
合体およびエチレンオキシドとテトラヒド口フランのブ
ロックまたはランダム共重合体などが挙げられ、特にポ
リ (エチレンオキシド)グリコールが好ましく用いら
れる。この場合ポリ(アルキレンオキシド)グリコール
の数平均分子量は200〜6,000の範囲が好適であ
り、これらポリ (アルキレンオキシド)グリコールは
1種もしくは2種以上を併用して用いることができる。
また、(B)ポリアミドエラストマには、本発明の効果
を損なわない範囲内において、他のジオール化合物を共
重合することができる。具体的には、エチレングリコー
ル、■,4−ブタンビオールおよびヘキサンジオールな
どの脂肪族ジオール、p−キジリレングリコールおよび
m〜キジリレングリコールなどの芳香族ジオール、1.
2−シクロヘキサンジオール、1.3−シクロヘキサン
ジオール、1,4−シクロヘキサンジオ−ル、■,4−
シクロヘキサンジメタノールおよび1.3−シクロヘキ
サンジメタノールなどの脂環族ジオール化合物などを少
割合共重合することができる。
本発明の(B)ポリアミドエラストマの反応例としては
、上記(a)ボリア烏ド形戒成分と(b)ポリ (アル
キレンオキシド)グリコールを、(b)ポリ (アルキ
レンオキシド)グリコールの末端基に応じてエステル反
応またはア藁ド反応せしめる方法が挙げられ、反応に応
じてジカルボン酸やジアミンなどの第3成分(c)を用
いることもできる。
この場合、ジカルボン酸成分としては、炭素原子数4〜
20のものが好ましく用いられ、具体的にはテレフタル
酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレン−2,6−ジ
カルボン酸、ナフタレン−2.7−ジカルボン酸、ジフ
ェニル−4.4゛−ジカルボン酸、ジフェノキシエタン
ジカルボン酸および3−スルホイソフタル酸ナトリウム
などの芳香族ジカルボン酸、1.4−シクロヘキサンジ
カルボン酸、■,2−シクロヘキサンジカルボン酸およ
びジシクロへキシル−4,4゜−ジカルボン酸なとの脂
環族ジカルボン酸およびコハク酸、シュウ酸、アジビン
酸、セバシン酸およびドデカンジオン酸(デカンジカル
ボン酸)などの脂肪族ジカルボン酸などが挙げられ、特
にテレフタル酸、イソフタル酸、1.4−シクロヘキサ
ンジカルボン酸、セバシン酸、アジピン酸およびドデカ
ンジオン酸が重合性、色調および物性の点から好ましく
用いられる。
ジアミン成分としては例えば芳香族、脂環族、脂肪族ジ
アミンが挙げられ、なかでも脂肪族ジアごンであるヘキ
サメチレンジアミンが経済的な理由から好ましく用いら
れる。
なお、上記(b)ポリ (アルキレンオキシド)グリコ
ール成分は、ボリア〔ドエラストマの構或単位で90〜
lO重量%範囲で用いられ、90重量%を越える場合は
、ポリアミドエラストマの機械的特性が劣り、10重量
%未満ではポリエチレンテレフタレート威形品の低温雰
囲気下で靭性改良効果が低くなるため望ましくない。
本発明で用いる(B)ボリアξドエラストマは、AST
M 01238 (測定温度;210″C)により求め
たメルトフローレイト(MFR)が0.05〜200、
とくに0. 1〜100の範囲にあることが望ましい。
ここでMFR  が上記の範囲を外れる場合には、戒形
品のウェルド強度改良効果が乏しくなるという望ましく
ない傾向を生じることがある。
本発明における(B)ポリアミドエラストマの添加量は
(A)ポリエチレンテレフタレート、(B)ポリアミド
エラストマおよび(C)グリシジル基含有オレフィン系
共重合体の合計量に対し2〜50重量%、好ましくは5
〜40重量%の範囲である。添加量が2重量%未満では
ウェルド強度の改良効果が乏しく、また50重量%を越
えると成形品の外観を損なうため好ましくない.本発明
に使用する(C)グリシジル基含有オレフィン系共重合
体とはエチレンに代表されるα−オレフィンと、α、β
一不飽和酸のグリシジルエステルを主成分とする共重合
体であり、ここにおけるα、β一不飽和酸のグリシジル
エステルとは、 一般式 (式中、Rは水素原子、低級アルキル基あるいはグリシ
ジルエステル基で置換された低級アルキル基である。) で示される化合物であり、具体的にはアクリル酸グリシ
ジル、メタクリル酸グリシジル、エタクリル酸グリシジ
ルおよびイタコン酸グリシジルなどが挙げられるが、な
かでもメタクリル酸グリシジルが好ましく使用できる。
(C)グリシジル基含有オレフィン系共重合体における
α、β一不飽和酸のグリシジルエステルの共重合量はl
〜50重量%、特に2〜30重量%の範囲が適当である
。また、(C)グリシジル基含有オレフィン系共重合体
にはさらに40重量%以下であれば、上記の共重合体と
共重合可能な不飽和モノマすなわちビニルエーテル類、
酢酸ビニル、ブロビオン酸ビニルなどのビニルエステル
類、メチル、エチル、プロビル、ブチル、ヘキシルなど
のアクリル酸およびメタクリル酸エステル類、アクリロ
ニトリル、スチレンおよび一酸化炭素などを一種以上共
重合せしめてもよい。
本発明における(C)グリシジル基含有オレフィン系共
重合体の好ましい例としては、エチレン/メタクリル酸
グリシジル共重合体、エチレン/酢酸ビニル/メタクリ
ル酸グリシジル共重合体、エチレン/一酸化炭素/メタ
クリル酸グリシジル共重合体、エチレン/アクリル酸グ
リシジル共重合体、エチレン/アクリル酸グリシジル/
酢酸ビニル共重合体およびエチレン/メタクリル酸グリ
シジル/アクリル酸ブチル共重合体などが挙げられる。
本発明における(C)グリシジル基含有オレフィン系共
重合体ASTガD−1238(測定温度;190゜C)
により求めたメルトフローレート (MFR)がO、0
5〜200、より好ましくは0. 1〜100、さらに
好ましくは0. 5〜50の範囲にあることが望ましく
、上記の範囲に外れると、耐衝撃性の改良効果が小さく
なるという望ましくない傾向を招くことがある。
本発明における(C)グリシジル基含有オレフィン系共
重合体の添加量は(A)ポリエチレンテレフタレート、
(B)ポリアミドエラストマおよび(C)グリシジル基
含有ポリオレフィン系共重合体の合計量に対しl〜50
重量%、好ましくは3〜30重量%の範囲である。添加
量が1重量%未満では、耐衝撃性の改良効果が小さいば
かりか、(B)ポリアミドエラストマの(A)ポリエチ
レンテレフタレート中への分散性が不良となり、ウェル
ド強度の改良効果が乏しくなるため好ましくない。
本発明においては、(C)グリシジル基含有オレフィン
共重合体と共に、さらにエチレンと炭素数3以上のα−
オレフィンよりなるエチレン系共重合体および/または
エチレン、炭素数3以上のα−オレフィンおよび非共役
ジエンからなるジエン系共重合体を併用すれば、耐衝撃
性およびウェルド強度をより改良することができる。こ
れらの共重合体の具体例としてはエチレン/プロピレン
共重合体、エチレン/ブテンー1共重合体、エチレン/
ベンテン−1共重合体、エチレン/ブロビレン/ブテン
ーl共重合体、エチレン/フロビレン/5−エチリデン
−2一ノルボーネン共重合体、エチレン/ブロビレン/
1,4−ヘキサジエン共重合体およびエチレン/ブロビ
レン/ジシクロペンタジエン共重合体などが挙げられ、
なかでもエチレン/ブロビレン共重合体およびエチレン
/ブテンーl共重合体が好ましい。
なお、これらの成分について、後述する耐衝撃性改良剤
分散粒子の分布率および非独立粒子の含有率を求める場
合には、(C)グリシジル基含有オレフィン系共重合体
と同様に取扱うものとする。
また、本発明の戊形品を形成する組成物に対して、エボ
キシ化合物とカルボン酸との反応を促進する化合物をさ
らに添加する場合には耐衝撃性を一層改良できるという
効果が得られる。
これらの化合物としては、トリフェニルアミン、2,4
. 6 − トリス(ジメチルアミノメチル)フェノー
ルなどの3級アミン、トリフェニルホスファイト、トリ
イソデシルホスファイトなどの亜リン酸エステル、トリ
フェニルアリルホスホニルブロマイドなどのホスホニウ
ム化合物、トリフェニルホスフィンなどの3級ホスフィ
ン、ステアリン酸リチウムなどのカルボン酸金属塩、3
,5−ジカルボメトキシベンゼンスルホン酸ナトリウム
などのスルホン酸金属塩およびラウリル硫酸ナトリウム
などの硫酸エステル塩などが挙げられ、熱可塑性樹脂組
或物当り、o.ooi〜5重量%添加するのが好ましい
本発明では、(A)ポリエチレンテレフタレートの結晶
性を高めるために、さらに(D)炭素数6〜40の有機
カルボン酸金属塩を必須成分とする。
本発明に用いる(D)炭素数6〜40の有機カルボン酸
金属塩の具体的としては、ラウリル酸、ステアリン酸、
ベヘン酸、モンクン酸などの脂肪族モノカルボン酸、ア
ジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジオン
酸、オクタデカンジカルボン酸、ダイマー酸などの脂肪
族ジカルボン酸、安息香酸、p−クロル安息香酸、m−
クロル安息香酸、0−クロル安息香酸、p一メチル安息
香酸、p −tert−ブチル安息香酸、α−ナフトエ
酸、β−ナフトエ酸、2−ビフエエニルカルポン酸、3
−ビフェニルカルボン酸、4−ビフェニルカルボン酸、
2−ビフェニルスルホンカルポン酸、2−ジフェニルメ
タンカルボン酸などの芳香族モノカルボン酸、シクロヘ
キサンカルボン酸、デカヒドローα−ナフトエ酸、デカ
ヒドローβ−ナフトエ酸なとの脂環族モノカルボン酸、
テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、4,4゛−ビ
フエニルジカルボンa、3,3゛−ビフェニルジカルボ
ン酸、1.1“−ビフェニルジカルボン酸、4.4’−
ジフェニルメタンジカルボン酸、4.4’−ジフェニル
エーテルジカルボン酸、4.4’−ジフエニルスルホン
ジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,
4−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカ
ルボン酸、アントラセンジカルボン酸、ビリジンジカル
ボン酸などの芳香族ジカルボン酸およびトリメリット酸
、トリメシン酸などの芳香族トリカルボン酸などの酸成
分と、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウムなど
のアルカリ金属やカルシウム、バリウムなどのアルカリ
土類金属の塩が挙げられ、酸としてはステアリン酸、モ
ンクン酸、ドデカジオン酸、安息香酸、テレフタル酸、
イソフタル酸、テレフクル酸モノメチルおよびイソフタ
ル酸モノメチルが、また金属としてはナトリウム、カリ
ウムおよびバリウムが好ましく使用できる。これらの(
D)有機カルボン酸金属塩は結晶化核剤として作用し、
その好ましい具体例としては、ステアリン酸カリウム、
ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸バリウム、モン
タン酸ナトリウム、モンクン酸バリウム、安息香酸カリ
ウム、安息香酸ナトリウム、テレまたはイソフタル酸ナ
トリウムおよびテレまたはイソフタル酸ナトリウムモノ
メチルエステルなどが挙げられる。
なお、(D)有機カルボン酸金属塩における有機カルボ
ン酸の炭素数が6未満では、(A)ポリエチレンテレフ
タレートの分子量低下を招きやすく、逆に40を超える
と、核剤効果が低下する傾向があるため好ましくない。
これら(D)有機カルボン酸金属塩の添加量は、(A)
ポリエチレンテレフタレート、(B)ポリアミドエラス
トマおよび(C)グリシジル基含有オレフィン系共重合
体の合計量100重量部に対し、0.Ol〜5重量部、
好ましくは0.1〜2重量部の範囲であり、添加量が0
.OI重量部未満ではポリエチレンテレフタレートの結
晶化速度が遅くて良好な戒形品が得られず、また5重量
部を越えると機械的特性が低下するため好ましくない。
また、本発明の戒形品には結晶化促進剤としてポリエチ
レングリコール、ポリエチレングリコールジベンゾエー
ト、ポリエチレングリコールビス(2−エチレンヘキサ
ノエート)などのボリアルキレングリコール誘導体、ネ
オベンチルグリコールジベンゾエートなどの安息香酸エ
ステル、ポリラクトン類およびN一置換トルエンスルホ
ンアミドなどを上記(D)成分(結晶化核剤)と併用す
ることができ、これにより、より良好な戒形品を得るこ
とができる。
本発明においては、さらに繊維状、板状、粒状などの充
填剤を使用することもできる。これら充填剤の具体例と
しては、ガラス繊維、炭素繊維、鉱物繊維、金属繊維、
アスベスト繊維、有機繊維、石こうウィスカ、チタン酸
カリウムウィスカ、炭化ケイ素ウィスカ、アル藁ナウィ
スカ、黒鉛ウィスカ、珪酸カルシウム、ワラステナイト
、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム
、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、酸化
亜鉛、酸化ケイ素、酸化鉄、酸化ジルコニウム、三酸化
アンチモン、二酸化モリブデンなどの金属酸化物、マイ
力、セリサイト、タルク、カオリン、クレー、長石、蛙
石、ガラス粉末、黒鉛、カーボンブラックおよび樹脂粉
末などの有機質粉末などが挙げられ、石こうウィスカ、
チタン酸カリウムウィスカ、珪酸カルシウム、ワラステ
ナイ1−、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化チ
タン、マイ力、タルクおよびクレーが特に好ましく使用
できる。
これら充填剤を二種以上混合して用いてもよく、その添
加量は(A)ポリエチレンテレフタレートに対して0〜
50重量部、好ましくはO〜30重量部の範囲である。
本発明の戒形品の製造方法は特に限定されるものではな
いが、後述する(B)および(C)成分の分散粒子径は
(A)ポリエチレンテレフタレートの末端基量、固有粘
度および(B)および(C)成分のMFR,溶融混練条
件に大きく影響されるので、上記因子を十分にコントロ
ールすることで製造できる。
たとえば(A)ポリエチレンテレフタレートと(C)グ
リシジル基含有オレフィン系共重合体を配合し、2軸ス
クリューを有した押出機にまず供給して溶融混練し、さ
らに、これに(B)ボリアミドエラストマおよび他の添
加剤を加えて、溶融混練してベレットとする。
次いでこのベレットを射出戒形機に供し、金型温度70
〜150 ’Cに設定した金型を用いて射出成形するこ
とにより所望の形状の戒形品を得る方法などが挙げられ
る。
ただし,本発明の自動車部品用ポリエチレンテレフタレ
ート或形品においては、耐衝撃性改良剤として作用する
上記(B)および(C)成分が上記(A)成分からなる
マトリックス樹脂中に夫々独立した分散粒子として、し
かも粒子径0. 1〜5μmの分散粒子の分布率が70
%以上の範囲となるように分散していることが重要であ
る。
ここで、上記(B)成分が(C)成分中に、あるいは上
記(C)成分が(B) t2分中に存在した状態で、す
なわち上記(B)成分と(C)成分が非独立の状態で上
記(A)成分中に分散した態様の場合には、本発明が目
的とする効果の発現が阻害されることになるため好まし
くない。
したがって、上記(B)成分と(C)成分からなる非独
立分散粒子は、全分散粒子中に30瑣量%以下、とくに
IO重量%以下の含有率にあることが望ましく、含有率
が30重量%を越えると戒形品のウェルド強度改良効果
が低下するため好ましくない。
ここでいう非独立分散粒子の含有率とは、戒形品から切
片を切出し、この切片を顕微鏡下に観察して、視野中に
存在する全分散粒子数と非独立粒子数を測定して、下弐
(1)により計算した値である。
独立分散粒子の含有率(χ)ー また、本発明の上記(B)成分および(C)成分からな
る分散粒子の(A)ポリエチレンテレフタレートマトリ
ックス中での分散粒子径は、分散粒子径がO. 1〜0
.5μ清の範囲にある粒子の分布率が70%以上、好ま
しくは75%以上、さらに好ましくは80%以上の範囲
にあることが望ましい。上記分布率が70%未満ではウ
ェルド強度の改良効果が不十分となり、またさらに或形
品の外観も不良になる傾向を示すため好ましくない。
ここにおける上記分布率とは、戒形品から切片を切り出
し、この切片を顕微鏡下に観察し、視野中に存在する分
散粒子の粒子径を測定して粒子径分布図(第1図)を作
成し、次に粒子径分布図から下式(II)により計算し
て求めた値である。
特定粒子径範囲の分散粒子の分布率(Z) 一(n) 本発明の成形品は通常の射出成形により容易に得ること
が可能であり、得られた戊形品は自動車部品用としての
優れた性質を発揮する。
(実施例] 以下実施例を挙げて本発明の効果をさらに詳述する。
参考例 (1)ポリアミドエラストマ(B)としては第1表のボ
リマを使用した。
第l表 (2)  グリシジル基含有オレフィン系共重合体(C
)としては下記のものを使用した。
E−1: Iチレシ/メタクリル酸グリシジル共重合体
〔重合比90/6、MFR 3.6g/10分(190
゜C))E−2 : エチレン/メタクリル酸グリシブ
ル共重合体〔重合比90/12、MFR 2.5g/1
0分(190″C))実施例1〜l4 固有粘度0.76dl/gのポリエチレンテレフタレ−
 } (A)に第2表に示した種類と割合のポリアミド
エラストマ(B〉、グリシジル基含有オレフィン系共重
合体(C)、有機カルボン酸塩(D)およびその他の添
加物と配合した。なお配合に際しては、ポリエチレンテ
レフタレート(A)にまずポリアミドエラストマ(B)
を除く他の原料を配合し、これを2つの投入口(後部、
中央部)および40閣φの2軸スクリューを有する、2
75℃に設定された押出機の後部投入口に供給し、溶融
混練した後、次いで中央部投入口よりボリアごドエラス
トマ(B)を供給して、さらに混練してベレットとした
次に、得られたベレットを280℃に設定した型締圧力
75tのスクリューインライン型射出成形機に供し、金
型温度120゜Cに温調した金型を用いて下記或形品を
作威した。
上記或形品を用いて下記の性能テストを行った。
性能テスト ・耐衝撃性: 1/2#幅アイゾット衝撃試験片を用い、23℃および
−30’Cの雰囲気下においてASTM D256に準
じノッチ付きのアイゾット衝撃試験を行った。
・ウェルド強度: 1/8”×172”×5″のウェルド付き戒形品からウ
エルド部を中心にして1/8”×172″×2.5”の
衝撃試験片を切り出して、ノッチなしのアイゾット衝撃
試験を行い、ウエルド強度を測定した。
・分散粒子の粒子径分布(分布率): 80mn X 80mm X 3 trmの試験片から
切片を切り出し、電子顕微鏡下で分散粒子の分散状態を
写真撮影し、その写真からイメージアナライザー(ケン
ブリンジインスッルメント社製イメージアナライジング
コンピュータクオンティメット720)を用いて処理し
て粒子径分布を求め、これから特定粒子径範囲の分布率
を求めた。また(B)成分と(C)成分の各々の分離状
態を目視で観察した。
外  観: 80mm X 80mm X 3 mmの試験片の外観
を目視で観察した。
○:良 ×:不良 テスト結果を第2表に示した。
比較例1〜l3 第3表に示した各成分を配合し、実施例1〜14と同じ
押出機にて、後部投入口より供給し、溶融混練してペレ
ットとした。次いで、実施例1〜14と同様な方法で成
形および性能テストを行い、評価した結果を第3表に示
した。
第2表および第3表から明らかなように2種のゴム成分
(B)および(C)を用い、かつその分散状態が本発明
の範囲にある戒形品は、比較例の成形品に比べて、ウエ
ルド強度、耐衝撃性および外観が優れていることが認め
られる。
(本頁以下余白) 4 〔発明の効果〕 以上説明したように、本発明の戒形品は高い強靭性とウ
ェルド強度および良好な外観を有するものであり、自動
車部品用或形品として工業的にきわめて有益である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明における粒子径分布率を求めるための粒
子径分布図である。 X:特定粒子径範囲の面積 Y:全粒子径範囲の面積

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (A)ポリエチレンテレフタレート2〜97重量%、(
    B)ポリアミドエラストマ2〜50重量%および(C)
    グリシジル基含有オレフィン系共重合体1〜50重量%
    からなる樹脂成分100重量部に対して (D)炭素数6〜40の有機カルボン酸金属塩0.01
    〜5重量部を添加した樹脂組成物を射出成形せしめてな
    る成形品であって、上記(B)および(C)成分が上記
    (A)成分からなるマトリックス樹脂中に夫々独立した
    分散粒子として、しかも粒子径0.1〜5μmの分散粒
    子の分布率が70%以上の範囲となるように分散してい
    ることを特徴とする自動車部品用ポリエチレンテレフタ
    レート成形品。
JP23638989A 1989-09-12 1989-09-12 自動車部品用ポリエチレンテレフタレート成形品 Pending JPH0397751A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002283522A (ja) * 2001-03-27 2002-10-03 Toray Ind Inc ポリアミド系多層射出成形品
JP2007262329A (ja) * 2006-03-29 2007-10-11 Toray Ind Inc ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物
JP2013216835A (ja) * 2012-04-12 2013-10-24 Li Peng Enterprise Co Ltd 熱可塑性エラストマー組成物およびその構造体

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