JPH039137B2 - - Google Patents

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JPH039137B2
JPH039137B2 JP20870082A JP20870082A JPH039137B2 JP H039137 B2 JPH039137 B2 JP H039137B2 JP 20870082 A JP20870082 A JP 20870082A JP 20870082 A JP20870082 A JP 20870082A JP H039137 B2 JPH039137 B2 JP H039137B2
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JP
Japan
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acid
phosphite
organic
metal soap
polyvinyl chloride
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JP20870082A
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English (en)
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JPS59100153A (ja
Inventor
Shigeru Murakami
Kazuo Saito
Toshimi Kyofuji
Masashi Wakamatsu
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は加工性および熱安定性の改善された、
ポリエステル系可塑剤含有ポリ塩化ビニル樹脂組
成物に関する。 ポリエステル系可塑剤は各種ポリマーへの非移
行性、非抽出性および非揮発性などの面で、
DOPのような一次可塑剤に比して著しい有意性
を示す処から、カメラケースやビデオケースなど
の非移行性レザーとか、非移行性電線などの分野
を中心に、その用途も大幅に増大化されて来てい
る。 しかしながら、かかるポリエステル系可塑剤を
ポリ塩化ビニル樹脂に配合せしめた樹脂組成物は
カレンダー加工ないしは押出し加工時に“プレー
トアウト現象”が生じる処から、粉末状金属石鹸
のような安定剤やステアリン酸のような滑剤が使
用されてきたが、こうした添加剤の使用によりプ
レートアウト現象の発生は回避できるものの、新
たに“プルーム”を生起せしめるというジレンマ
に陥つている。 そのために、「液状ワンパツク型」の金属石鹸
安定剤も開発されるに到つているが、所詮は、こ
うしたプレートアウトとブルームといつた相反す
る現象を同時に解決することはできなく、目下の
処、こうした両現象の発生を同時に出来るだけ少
なくすることが可能な、有効かつ適切な改善策の
打ち出されることが実に要請されている。 そこで、本発明者らはこうした業界の要望に応
えるために鋭意検討を重ねた結果、この種のポリ
エステル系可塑剤配合ポリ塩化ビニル樹脂に対し
ては、イソオレイン酸系金属石鹸とC4〜C10なる
脂肪酸系金属石鹸との特定の金属石鹸の組み合わ
せが有効かつ適切であることを見出して、本発明
を完成させるに到つた。 すなわち、本発明はポリエステル系可塑剤の配
合されたポリ塩化ビニル樹脂(A)に、イソオレイン
酸を有機酸成分として用いた金属石鹸化合物(b
−1)と、炭素数4〜10なる脂肪酸を有機成分と
して用いた金属石鹸化合物(b−2)と、さらに
有機亜燐酸エステル(b−3)とから成る液状ワ
ンパツク型安定剤(B)を含めて成る、とくに加工性
および熱安定性にすぐれたポリ塩化ビニル樹脂組
成物を提供するものである。 ここにおいて、上記の両金属石鹸(b−1)お
よび(b−2)を形成する金属としてはバリウ
ム、カルシウム、ストロンチウム、マグネシウ
ム、錫、リチウム、カリウム、ナトリウムおよび
亜鉛よりなる群から選ばれる少なくとの1種のも
のがよいが、就中、バリウムまたは亜鉛が好適で
ある。 また、前記の金属石鹸(b−2)を形成する炭
素数4〜10なる有機成分としては、カプロン酸、
オクチル酸、カプリル酸、カプリン酸、2−エチ
ルヘキシル酸、ペラルゴン酸、イソデカン酸また
はネオデカン酸などが代表的なものであり、これ
らは単独で使用してもよいし、二種以上を併用し
てもよいが、就中、2−エチルヘキシル酸が好適
である。 そして、前記した両金属石鹸化合物(b−1)
と(b−2)とは、9:1〜1:9なるモル比、
好ましくは6:4〜2:8なるモル比で使用され
る。 前記(b−1)成分がこの範囲より多すぎると
きは初期に黄味がかつてくるという傾向がある
し、逆に少なすぎるときは滑性不足となり、プレ
ートアウトが生ずるようになるので好ましくな
い。 さらに、前記(b−3)成分たる有機亜燐酸エ
ステルとして代表的なものにはトリアルキルホス
フアイト、トリアリールホスフアイト、トリアル
キルアリールホスフアイト(トリアルカリルホス
フアイト)、トリアリールアルキルホスフアイト
(トリアラルキルホスフアイト)、ビスフエノール
ホスフアイトまたは多価アルコールフオスフアイ
トなどがあるが、いずれも液状ワンパツク化でき
るものであることが必要であり、これら各系統の
亜燐酸エステルのうち特に好ましいものとして
は、トリアルキルホスフアイトではトリデシルホ
スフアイトが、トリアリールホスフアイトではト
リフエニルホスフアイトが、トリアルカリルホス
フアイトではトリス(ノニルフエニル)ホスフア
イトが、トリアラルキルホスフアイトではトリベ
ンジルホスフアイトが、ビスフエノールホスフア
イトではジフエニルデシルホスフアイト、フエニ
ルデシルホスフアイトもしくは4,4′−イソプロ
ピリデンジフエニルアルキル(C12〜C15)ホスフ
アイトなどが挙げられる。 また、当該有機亜燐酸エステル(C−3)を形
成する有機亜燐酸の有機残基たるアルキル、アリ
ール、アルカリルまたはアラルキル基などのいず
れか一つないしは二つが水素原子で置換された形
のアシツド・ホスフアイト類も使用でき、こうし
たアシツド・ホスフアイト類のうちでも代表的な
ものとしてはジフエニルアシツドホスフアイト、
モノフエニルアシツドホスフアイト、フエニルデ
シルアシツドホスフアイトまたはジデシルアシツ
ドホスフアイトなどが挙げられる。 而して、当該有機亜燐酸エステル(b−3)と
しては、相互に選択されたトリエステル類とアシ
ツド・ホスフアイト類との混合物を用いることが
できるのは勿論であるが、かかる場合において
は、通常、これらトリエステル類とアシツド・ホ
スフアイト類との重量比が1:0.01〜1.0となる
範囲で用いるのがよい。 そして、前記した両金属石鹸化合物(b−1)
と(b−2)との合計量に対する当該有機亜燐酸
エステル(b−3)との重量比は1:0.2〜4.0、
好ましくは1:1.0〜2.5なる範囲が適当である。 以上に掲げられた如き液状ワンパツク安定剤(B)
はポリ塩化ビニル樹脂(A)の100重量部に対して7
重量部までの範囲内で含有される。この範囲を超
えて多く使用しても、それ以上の効果は期し得な
いので、上記範囲に抑えるべきであり、好ましく
は1〜4重量部の範囲である。 また、かかる液状ワンパツク安定剤(B)の調製時
において溶剤が用いられるが、本発明組成物を得
るに当つては溶剤の混入は何ら支障はなく、液状
ワンパツク化できるものであれば、いずれも使用
できる。このような溶剤の例としてはターペンな
どの如き炭化水素類、デカノールなどの如きアル
コール類、キシレンなどの如き芳香族系またはセ
ロソルブ系などである。 他方、本発明において言う前記「ポリエステル
系可塑剤」とは、分子量が500〜10000程度の、二
塩基酸、二価アルコール、一価アルコールまたは
一塩基酸からなるポリエステル化合物を指称する
もので、公知のものはいずれも使用できる。その
うちでも代表的なものとしてはアジピン酸−1,
3−ブチレングリコール−2−エチルヘキサノー
ル系ポリエステル、セバチン酸−プロピレングリ
コール−2−エチルヘキサノール系ポリエステ
ル、アジピン酸−プロピレングリコール−やし油
脂肪酸系ポリエステルなどである。 本発明に使用される前記ポリ塩化ビニル樹脂と
は、塩化ビニルの単独重合体または塩化ビニル
と、これと共重合性を有する共単量体、たとえば
酢酸ビニル、アクリロニトリル、スチレン、アク
リル酸エステル、メタクリル酸、エチレン、プロ
ピレンもしくはブチレンとを少量、たとえば15重
量%以下の量で共重合せしめて得られる塩化ビニ
ル系共重合体を指称するものである。 本発明組成物には、前記安定剤(B)のほかにも、
有機非金属安定剤と呼ばれる部類の化合物、たと
えば2−フエニルインドール、ジフエニルチオ尿
素、セチルもしくはステアリル−β−アミノクロ
トン酸エステル、1,3−もしくは1,4−ブタ
ンジオール−ビス−β−アミノクロトン酸エステ
ル、チオジエチレングリコール−ビス−β−アミ
ノクロトン酸エステル、イソシアヌール酸または
トリス(2−ヒドロキシエチル)シアヌレートの
如きイソシアヌール酸の誘導体などの窒素含有化
合物;ペンタエリスリトール、マンニトール、ソ
ルビトールなどの多価アルコール;安息香酸、メ
チル安息香酸、リコール酸、マレイン酸、桂皮
酸、p−t−ブチル安息香酸、クロトン酸などの
カルボン酸;ほう酸エステル、チオグリコール酸
エステルまたはジベンゾイルメタンを添加して使
用することもできるし、さらにモノもしくはジ有
機錫メルカプタイド系化合物なども使用すること
ができる。就中、ジベンゾイルメタンは本発明組
成物中によく溶解し、ワンパツク化が可能である
処から、初期着色性の向上化に極めて有効であ
る。 その他、必要に応じて、通常、ポリ塩化ビニル
樹脂に使用されている可塑剤、酸化防止剤、紫外
線吸収剤、顔料、充填剤、表面処理剤、難燃剤、
蛍光剤、防ばい殺菌剤、プレートアウト防止剤、
光劣化防止剤、加工助剤、離型剤、粘度低下剤ま
たは補強剤などを、本発明組成物に添加して用い
ることができることは勿論である。 かくして得られる本発明組成物は、滑性にすぐ
れると同時に、他の長鎖アルキル有機酸とは異な
り、何らブルームを生じないイソオレイン酸とい
う特定の有機酸の金属塩化合物と、耐着色性にす
ぐれ、しかもブルームを阻止する炭素数4〜10な
る特定の有機酸を使用した金属石鹸化合物と、さ
らに有機亜燐酸エステルとから成る液状ワンパツ
ク安定剤を必須の成分として含んで成るものであ
るために、加工性にも熱安定性にもすぐれるもの
である。 次に、本発明を実施例および比較例により具体
的に説明するが、部および%は特に断わりのない
限り、すべて重量基準であるものとする。 実施例1〜5および比較例1〜6 第1表に示す如き組成の各液状ワンパツク型安
定剤(但し、比較例5および6は例外とする。)
を、ポリ塩化ビニル樹脂とポリエステル系可塑剤
とエポキシ化大豆油と共に、下記の配合に従つ
て、各別にポリ塩化ビニル樹脂組成物を調製し、
次いでそれぞれの樹脂組成物を170℃の二本ロー
ルで混練してシートを成形した。 「ゼオン103EP」(日本ゼオン(株)製のポリ塩化
ビニル樹脂) 100部 「ポリサイザ−W−1000」(大日本インキ化学
工業(株)製のアジピン酸系ポリエステル系可塑
剤;分子量=約1000) 50〃 エポキシ化大豆油 5部 安 定 化 剤 2〃 かくして得られた各シートについて加工性、つ
まりプレートアウト性と熱安定性とその他の性
能、とくにブルーミング性とを評価判定した。そ
れらの結果は第3表に示す。 なお、かかる性能比較試験の評価判定基準は第
2表に示す通りであり、表示はその基準に該当す
る符号を以てした。
【表】
【表】
【表】
【表】 実施例6〜10および比較例7〜12 ポリエステル系可塑剤として「ポリサイザ−W
−1000」の代わりに同量の「ポリサイザ−W−
2300」(同上;分子量=約2500)を使用するよう
に変更させた以外は、実施例6〜10および比較例
1〜6と同様にして各種の樹脂組成物を調製し、
次いでそれぞれからのシートを得た。但し、実施
例6、7、8、9および10はそれぞれ実施例1、
2、3、4、および5に対応するものであり、比
較例7、8、9、10、11および12はそれぞれ比較
例1、2、3、4、5および6に対応するもので
ある。 かくして得られた各シートについて、加工性
(プレートアウト性)、熱安定性、およびその他の
性能(とくにブルーミング性)を評価判定した。
それらの結果は第4表にまとめて示す。 なお、評価判定基準は前掲の第2表に従つた。
【表】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ポリエステル系可塑剤を含んだポリ塩化ビニ
    ル樹脂(A)に、イソオレイン酸を有機酸成分として
    用いて得られる金属石鹸化合物(b−1)と、炭
    素数4〜10なる有機酸成分を用いて得られる金属
    石鹸化合物(b−2)と、さらに有機亜燐酸エス
    テル(b−3)とから成る液状ワンパツク型安定
    剤(B)を含めて成る、とくに加工性および熱安定性
    にすぐれたポリ塩化ビニル樹脂組成物。
JP20870082A 1982-11-30 1982-11-30 ポリ塩化ビニル樹脂組成物 Granted JPS59100153A (ja)

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TWI285657B (en) * 2003-04-04 2007-08-21 Akzo Nobel Nv Phosphite reactions in the presence of metal soaps for liquid stabilisers

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