JPH0386782A - 構造物表面の隙間のシーリング構造およびシーリング方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、目地など構造物表面の隙間のシーリング構
造およびシーリング方法に関する。

〔従来の技術〕

住宅などの構造物の表面は、外観を良くするために、多
数のパネルやタイルなどで仕上げていくことが多い、こ
れらのパネルやタイルの目地には、シーリング材を充填
して、水などが入り込むのを防いでいる。

〔発明が解決しようとする課題〕

ところが、シーリング材は、はこりや砂などが付着しや
すいため、よごれやすく、黒ずんだりして構造物表面の
外観を損なっている。

そこで、この発明は、汚れにくく、あるいは、汚れた場
合でもその汚れを除去しやすい、構造物表面の隙間のシ
ーリング構造を提供することを第１の課題とする。さら
に、この発明は、汚れにくく、あるいは、汚れた場合で
もその汚れを除去しやすい、構造物表面の隙間のシーリ
ング構造を容易に得ることができるシーリング方法を提
供することを第２の課題とする。

〔課題を解決するための手段〕

上記第１の課題を解決するために、この発明にかかる構
造物表面の隙間のシーリング構造は、構遺物表面の隙間
にシーリング材が充填され、同シーリング材の表面にフ
ッ素樹脂からなる汚れ防止被膜が形成されているもので
ある。

上記第２の課題を解決するために、この発明にかかる構
造物表面の隙間のシーリング方法は、構造物表面の隙間
にシーリング材を充填した後、同シーリング材の表面に
、同シーリング材が未硬化のうちに、フッ素樹脂が有機
溶剤に溶解されてなる汚れ防止剤をスプレー塗布して汚
れ防止被膜を形成するようになっている。

前記構造物は、たとえば、住宅などの建物、門および塀
など建物以外の建造物である。構造物表面は、屋外屋内
のいずれであってもよい。

構造物表面の隙間とは、たとえば、パネルやタイルなど
内装材・外装材同士の間の隙間、構造物表面のくぼみ、
配管などを通すために開けられた孔などである。

シーリング材は、建築用のものであれば、特に限定はな
く、たとえば、変成シリコーン系、ポリウレタン系シー
リング材などがある。

汚れ防止被膜を形成するフッ素樹脂としては、分子内に
Ｃ−Ｆ結合を持つ重合体であれば特に制限はないが、シ
ーリング材表面に密着して製膜するという点からは、溶
剤に可溶であることが好ましい。溶剤に可溶なフッ素樹
脂としては、たとえば、一般弐〇、　Ｆハ、（式中、ｎ
は４から２０までの整数）で示されるパーフルオロアル
キル基を有する化合物（たとえば、重合体）を用いるの
が好ましい、前記一般式において、ｎが４未満だと、汚
れ防止能が低すぎるおそれがあり、ｎが２０を越えると
、熔解性が低くなりすぎるおそれがある。

前記フッ素樹脂からなる汚れ防止被膜は、たとえば、前
記フッ素樹脂が有機溶剤に添加されてなる汚れ防止剤を
塗布対象物に塗布して溶剤を乾燥などにより除去し、製
膜して形成される。なお、前記汚れ防止被膜は、フッ素
樹脂のエマルジョンなどを用いて形成することもできる
。

前記有機溶剤としては、フッ素樹脂を溶解する溶剤、た
とえば、イソプロピルアルコール（ＩＰＡ）と酢酸エチ
ルとの混合物、キシレンなどが挙げられるが、これらに
限定されない、また、フッ素樹脂のエマルジョンとする
場合には、エマルジョンに適した溶媒を使用すればよい
。

汚れ防止剤には、フッ素樹脂および溶媒以外の成分、た
とえば、噴霧剤、乳化剤などが１種以上配合されていて
もよい。噴霧剤としては、たとえば、ジメチルエーテル
などフッ素樹脂の噴霧に通したものを用いればよい。

汚れ防止剤のフッ素樹脂と溶媒との割合は、塗布方法な
どによって適宜設定すればよく、たとえば、スプレー塗
布を行う場合には、スプレーに適した粘度となるように
、フッ素樹脂：溶媒＝２：９８〜１５：８５　（重量比
）とするのが好ましい、また、刷毛塗りする場合には、
フッ素樹脂：溶媒＝５：９５〜２０：８０　（重量比）
とするのが好ましい。

塗布方法は、作業効率の点からは、スプレー塗布が好ま
しいが、刷毛塗布などの方法をとることもできる。

また、汚れ防止被膜を形成する時機は、シーリング材施
工時以降（施工時点も含む）であれば特に制限はないが
、シーリング材の施工と塗布作業とが同時にでき、シー
リング材表面を雰囲気中にさらしておく時間を短くする
という点からは、シーリング材施工時点から未硬化段階
の間までの時機が好ましい。なお、未硬化のシーリング
材表面に前記汚れ防止剤などを塗布する場合には、シー
リング材表面をあらしたりしないようにするため、スプ
レー塗布を行うのがよい。

前記汚れ防止剤を塗布した後は、自然乾燥、加熱乾燥な
どにより溶剤を除去し、フッ素樹ＪＪｉ７からなる汚れ
防止被膜が形成される。

なお、汚れ防止被膜は、シーリング材表面上のみに形成
されていてもよいが、シーリング材表面上から基材表面
上にわたって形成されていても、みかけ上、無色透明と
することができるので、そのように基材表面を一部覆っ
ていても外観に悪影響を与えずにすむ。

〔作　　　用〕

シーリング材の表面に形成された汚れ防止被膜は、フッ
素樹脂からなっているので、液体に濡れに＜＜、水また
は油性の物質をよくはじく。このため、はこり、砂塵等
が付着しに＜＜、汚れの進行が遅くなる。また、汚れた
としても容易に洗浄することができる（汚れの洗浄性に
優れる〉。

〔実　施　例〕

第１図は、この発明の構造物表面の隙間のシーリング構
造の１実施例を表す。この図に見るように、同シーリン
グ構造１は、下地材２の上に敷設された外装材３．３間
の隙間（たとえば、目地）４にシーリング材５を充填し
た後、同シーリング材５の表面にフッ素樹脂からなる汚
れ防止被膜６が形威されてなっている。汚れ防止液Ｉ５
！６は、シーリング材５表面のみを覆っていてもよいが
、この図にみるように、シーリング材５表面から外装材
３表面にわたって覆っていてもよい。なお、この図では
、汚れ防止被膜６を特に厚みに関して誇張して陥いてい
るが、実際には非常に薄いものとすることができる。

従来のシーリング構造１ｏは、第２図にみるように、シ
ーリング材５表面が剥き出しになっていたのである。こ
のため、汚れが付着しやすかった以下に、この発明の具
体的な実施例および比較例を示すが、この発明は下記実
施例に限定されない。

一実施例１− フッ素樹脂（旭硝子コートアンドレジン株式会社製「ボ
ンフロン９０００Ｊ）１０重量部、および、ＩＰＡと酢
酸エチルの混合溶剤（ＩＰＡ：酢酸エチル−８０：２０
（重量比）〕９９０重量からなる汚れ防止剤を調製した
。

第３図にみるように、長さ１５０ｓｎｘ幅２０ｎ×厚み
１２細の窯業系サイデイング材１３．１３を３０ｍの間
隔で２つ並べて敷設し、その隙間４にシーリング材５を
充填した。

ここではシーリング材として、セメダイン株式会社製品
ｒｐｏｓシール」　（変成シリコーン系シーリング材）
を用いた。

シーリング材の施工直後（シーリング材は未硬化である
）に、前記汚れ防止剤をスプレー塗布し、汚れ防止被膜
６を形威させた。塗布量は、約７０　ｇ／ｒｄであった
。

一実施例２− シーリング材として、セメダイン株式会社製品「セメダ
イン５７００Ｊ　　（ポリウレタン系シーリング材）を
用いたこと以外は、実施例１と同様にした。

一実施例３− シーリング材施工１＆１日経過させて硬化させてから汚
れ防止剤をスプレー塗布したこと以外は、実施例１と同
様にした。

一実施例４− シーリング材施工ｔｘｔ日経過させて硬化させてから汚
れ防止剤をスプレー塗布したこと以外は、実施例２と同
様にした。

一実施例５− シーリング材施工後１日経過させて硬化させてから汚れ
防止剤を刷毛で塗布したこと以外は、実施例１と同様に
した。塗布量は、約ＴＯｇ／ｒｄであった。

一実施例６− シーリング材施工後１日経過させて硬化させてから汚れ
防止剤を刷毛で塗布したこと以外は、実施例２と同様に
した。塗布量は、約７０　ｇ／ｒｒｒであった。

一比較例１− シーリング材の表面に汚れ防止剤を塗布せず、汚れ防止
被膜を形成しなかったこと以外は、実施例１と同様にし
た。

一比較例２− シーリング材の表面に汚れ防止剤を塗布せず、汚れ防止
被膜を形威しなかったこと以外は、実施例２と同様にし
た。

上記実施例および比較例で得られたシーリング構造につ
いて、下記の試験を行った。結果を第１表に示した。

残留珪砂付着量は、シーリング材の表面に４２〜２００
メツシユの黒色珪砂を均一にふりまいた後、試験片を垂
直にし、２〜３回テーブルにたたきつけ、珪砂を落とし
、付着している珪砂の状態を観察することにより付着面
積率で求めた。この付着面積率は、シーリング材表面（
１０ｍｆｉＸ５０Ｕ）を１０分割し、各々の目の付着量
を、０．２５．５０．７５．１００％の５段階で目視に
て評価し、１０目の平均をとって求めた。なお、比較例
のものは、シーリング材の施工直後と１日経過後とで調
べた。

各シーリング構造をそのシーリング材表面が水平方向の
南を向き、縦目地となるようにして屋外に１２か月装置
して暴露試験を行い、シーリング材上の汚れ付着を肉眼
で観察して次のように評価した。

○・・・汚れ付着はとんど無し △・・・汚れ付着若干有り ×・・・汚れ付着有り ××・・・汚れ付着顕著 第 表 第１表にみるように、実施例のシーリング材充填部の仕
上げ構造は、珪砂の付着がほとんどなく１２か月の屋外
暴露でも汚れがほとんどない。

これに対し、比較例のものは、シーリング材表面全体に
珪砂が付着しており、１２か月の屋外暴露で汚れが顕著
であった。

〔発明の効果〕 この発明にかかる構造物表面の隙間のシーリング構造は
、以上に述べたように、構造物表面の隙間にシーリング
材が充填され、同シーリング材の表面にフッ素樹脂から
なる汚れ防止被膜が形成されているので、汚れにくく、
あるいは、汚れた場合でもその汚れを除去しやすい。

この発明にかかる構造物表面の隙間のシーリング方法は
、以上に述べたように、構造物表面の隙間にシーリング
材を充填した後、同シーリング材の表面に、同シーリン
グ材が未硬化のうちに、フ・ノ素樹脂が有機溶剤に溶解
されてなる汚れ防止剤をスプレー塗布して汚れ防止被膜
を形成するようにするので、汚れに＜＜、あるいは、汚
れた場合でもその汚れを除去しやすい、構造物表面の隙
間のシーリング構造を容易に得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この発明にかかる構造物表面の隙間のシーリ
ング構造の１実施例の断面図、第２図は、従来のシーリ
ング構造の１例の断面図、第３図は、具体的な実施例お
よび比較・例のシーリング構造の説明図であり、同図（
ａｌは平面図、同図（ｂ）は側面断面図である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １　構造物表面の隙間にシーリング材が充填され、同シ
   ーリング材の表面にフッ素樹脂からなる汚れ防止被膜が
   形成されている、構造物表面の隙間のシーリング構造。 ２　構造物表面の隙間にシーリング材を充填した後、同
   シーリング材の表面に、同シーリング材が未硬化のうち
   に、フッ素樹脂が有機溶剤に溶解されてなる汚れ防止剤
   をスプレー塗布して汚れ防止被膜を形成するようにする
   、構造物表面の隙間のシーリング方法。