JPH037506Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、住宅用のシヤツタ雨戸に主用され
るシヤツタの施錠装置に関するものである。

現在この種のシヤツタ雨戸の施錠機構は、スラ
ツトカーテンの最下段の水切に取付けられるのが
普通であるが、施錠機構をスラツトカーテンの最
下段に設けた構造では、掃き出し窓のように水切
位置が低い場合には、腰をかがめて錠を操作しな
ければならないために、錠の取扱いがやりにくい
という難点があり、また、下部がハメ殺しになつ
ている窓の場合には、施錠機構を取付けても操作
できないという問題がある。

このことから、シヤツタ雨戸においては、スラ
ツトカーテンの中間のスラツトに施錠機構を設け
ることが望ましく、これに応じ、従来のシヤツタ
雨戸の中には、一般の軽量シヤツタに使用われて
いる中間施錠構造を、そのまま流用して中間施錠
方式としたシヤツタ雨戸が稀に見受けられる。

しかし、このような従来の中間施錠方式のシヤ
ツタ雨戸の構造によると、シヤツタのスパンが短
かく、かつ施錠機構が中間スラツトの裏側に張出
していることから、カーテンを巻き上げた場合に
は、中間スラツトより先に巻き込まれているスラ
ツトに施錠機構が衝突して、他のスラツトを傷つ
けたり、あるいは同スラツトを変形させたりする
不具合が生じていた。

本考案は、上記不具合を解消するためになされ
たものであつて、すなわち、本考案の目的は、ス
ラツトカーテンの中間に連成されたロツク用スラ
ツトによつて、他のスラツトに損傷を与えないよ
うにしたシヤツタの施錠装置を提供することにあ
る。

その目的を達成する手段として、本考案の施錠
装置は、上下方向の中間部が平板を成すロツク用
スラツトが、スラツトカーテンの中間に連成され
ると共に、同ロツク用スラツトには、上記平板部
の上方と下方の各裏側の夫々に、下向きのつば板
と上向きのつば板とが分岐張出し成形されてい
て、更に、水平にストローク摺動するかんぬき形
ロツクバーを案内保持するガイドカバーが、上記
平板部と上記両つば板との間に挾まれた状態でロ
ツク用スラツトに固設されていることを特徴とし
ている。

以下、図示の一実施例に基づいて本考案を説明
する。

実施例の施錠装置においては、第１図ないし第
１１図に示すように、スラツトカーテン１の中間
にロツク用スラツト２が連成されていて、同スラ
ツト２は、その上下方向の中間部が平坦な平板部
２ａをなすと共に、同平板部２ａの上方と下方の
裏側の夫々には、下向きの上部つば板２ｂと、上
向きの下部つば板２ｃとが、分岐張出し成形され
ていて、かつ平板部２ａと上部つば板２ｂとの間
の厚さは、他のスラツト３の厚みとほぼ等しい寸
度をなしている。

しかして、ロツク用スラツト２の裏側の左右の
ほぼ各半部（図面では、中央Ｃから左方の左半部
を示す）には、断面コ形をなして下端にフランジ
４ａが懸下されたガイドカバー４が取付けられて
いて、同カバー４は、その上端が平板部２ａと上
部つば板２ｂとの間に挾持されると共に、そのフ
ランジ４ａは、平板部２ａと下部つば板２ｃとに
挾まれた上で、下部つば板２ｃがカシメられるこ
とにより抜け止め固定されている。

なお、ガイドカバー４のスラツト２中央Ｃ寄り
端面の開口は、その背板の折込みにより成形され
た縁板４ｂによつて半部が閉塞されており、かつ
この縁板４ｂは、後述するつば板６のストローク
を規制する作用を行つている。

更に、ガイドカバー４の断面コ形部の内面の側
方寄りには、中間基部が２箇所でリベツト８によ
り同カバー４に固定されたばね板より成るクリツ
クばね７が取付けられていて、かつクリツクばね
７の両側は、カバー５の内面から浮上つた上で、
折曲げによる山部７ａが成形されていて、両山部
７ａ間の距離は、下述するロツクバー５のロツク
孔５ａの孔間距離の２倍の長寸に形成されてい
る。

次に、ガイドカバー４の断面コ形の内空には、
長板より成るロツクバー５とつまみ板６とが一体
に溶着、連成されてなる長体が挿通されていて、
同つまみ板６は、スラツト２中央Ｃ寄りの指掛部
６ｃと、中間のの引込段部６ａと、側方の重合部
６ｂとにより形成されている。

しかして、このつまみ板６は、その重合部６ｂ
がロツクバー５の裏面に溶着されると共に、その
引込段部６ａには、ガイドカバー４の縁板４ｂが
嵌入している。

なお、ロツクバー５の長手方向の４箇所には、
上述したクリツクばね７の各山部７ａが係入する
クリツク孔５ａが穿開されている。

ところで、スラツトカーテン１は、その側端が
シヤツタレール９の開口溝に差込まれていて、同
シヤツタレール９は、断面がほぼコ形をなす縦枠
より成ると共に、レール内空の奥行の途中に仕切
板９ａが形成されていて、かつ同仕切板９ａの所
要の高さ、すなわち図示の場合、カーテン１が閉
められた高さ（第１図）において、ロツクバー５
に対向する高さ箇所に、方溝状のロツク孔９ｂが
穿開されている。

なお、ロツク用スラツト２の右側半部と、シヤ
ツタ右側のシヤツタレールとは、上述した形成態
様と対称に同様に形成されている。

次に、このように構成された実施例の施錠装置
の操作と作動について述べる。

施錠と解錠の操作は、つまみ板６のスラツト中
心Ｃ寄りの指掛部６ｃを、人手により長手方向に
押し引きすることによつて行われ、かつ常位のア
ンロツク状態（第２図，第３図）では、ロツクバ
ー５は、ストロークのスラツト中央Ｃ側端部にあ
つて、クリツクばね７の各山部７ａは、４箇所の
クリツク孔５ａの中、側方から１番目と３番目の
クリツク孔５ａに嵌入して、ロツクバー５をスラ
ツト２内に退出させた位置に係止している。

更に、つまみ板６を側方に押して引込段部６ａ
の内方端が縁板４ｂに当つた第４図のストローク
端位置では、ロツクバー５の突出部がロツク孔９
ｂに嵌入してその上下移動が係止されると共に、
クリツクばね７の各山部７ａは、側方から２番目
と４番目の各クリツク孔５ａに嵌入して、ロツク
バー５は確実にロツク位置にクリツク保持され
る。

このような実施例の施錠装置においては、ロツ
ク用スラツト１の厚さが、他方のスラツト３の厚
みとほぼ等しいことから、スラツトカーテン１の
巻き上げ時において、ガイドカバー４が他のスラ
ツト３に衝突する虞れがない。

以上述べたように、本考案に係るシヤツタの施
錠装置によれば、スラツトカーテン中間のロツク
用スラツトの裏側にガイドカバーを取付けた上
で、ロツク用スラツトとの間にロツクバーを案内
保持させるように構成したので、カーテン巻き上
げ時においてガイドカバーが他のスラツトに衝突
するようなことがなく、これにより他のスラツト
の損傷が防止され安全上の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例を示すシヤツタの
施錠装置の左側部の斜視図、第２図は、第１図の
ロツク用スラツトの裏面図、第３図は、第２図の
−線における平断面図、第４図は、第２図の
作動図、第５図は、第２図の矢指における左側
面図、第６図は、第２図の−線における右側
断面図、第７図は、第２図のガイドカバーの図、
第８図は、同ガイドカバーの前面図、第９図は、
第７図の左側面図、第１０図は、同右側面図、第
１１図は、第２図のロツクバーとつまみ板の図で
ある。 １……スラツトカーテン、２……ロツク用スラ
ツト、２ａ……平板部、２ｂ……下向きの上部つ
ば板、２ｃ……上向きの下部つば板、３……他の
スラツト、４……ガイドカバー、５……ロツクバ
ー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上下方向の中間部が平板を成すロツク用スラツ
   トが、スラツトカーテンの中間に連成されると共
   に、同ロツク用スラツトには、上記平板部の上方
   と下方の各裏側の夫々に、下向きのつば板と上向
   きのつば板とが分岐張出し成形されていて、更
   に、水平にストローク摺動するかんぬき形ロツク
   バーを案内保持するガイドカバーが、上記平板部
   と上記両つば板との間に挾まれた状態でロツク用
   スラツトに固設されていることを特徴とするシヤ
   ツタの施錠装置。