JPH0373789B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、風呂、台所、洗面所等にお湯を供給
する先止め式給湯装置に係り、特に複数ケ所に異
なる温度のお湯を供給することができる先止め式
給湯装置に関する。

〔従来の技術〕

一般に給湯装置は、風呂、台所等の複数ケ所に
給湯するものが知られており、近年、大量の温水
を必要とする浴槽への落し込みを短時間に行なう
機能及び複数ケ所に供給する温水温度を個別に設
定可能な機能が要望されている。

この複数ケ所に給湯する技術としては、例えば
実公昭46−22292号公報記載の様に、２台の先止
め式給湯器を逆止弁を介した連結管によつて連結
し、浴槽へ給湯する場合は２台の給湯器から温水
を混合して多量の温水を得、台所へ給湯する場合
は１台の給湯器のみから温水を供給するように構
成した給湯装置が知られている。

また、前記複数ケ所の温水温度を設定可能な技
術としては、例えば特開昭62−142956号公報記載
の如く、給湯器の給湯側を２系路に分岐し、一方
の系路の給水側からの水を混合させるミキシング
バルブを設けて台所用の給湯栓を形成し、他方の
系路に風呂用の給湯栓を構成す給湯装置が知られ
ている。尚、この種の技術は、特開昭58−217148
号公報にも記載されている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

前述の複数ケ所給湯技術は、台所のみへの給湯
は１台の給湯器からの温水を用いるため温度の設
定が比較的容易なものの、台所及び浴槽へ同時に
異なる温度の給湯を行なう場合、２台の給湯器か
ら供給される温水の混合比が台所及び浴槽給湯量
によつて変化するために、温度設定が極めて困難
であつた。

また、御段に述べた複数の温水温度を設定する
技術は、台所の給湯が高温水と水との混合により
行なわれている場合、浴槽への給湯が前記高温水
に限られてしまい適温の注湯が出来ないと言う問
題点を招いていた。

本発明の目的は、複数ケ所にそれぞれに所望温
度の温水を給湯することができる給湯装置を供給
することである。

〔問題点を解決するための手段〕

前記目的を達成するため、本発明は、第１及び
第２の給湯器を並設し、これら給湯器の給湯側
を、第１の給湯器の給湯が第２の給湯器の給湯に
向う方向に、逆止弁を介して連結すると共に、該
逆止弁の流入側に台所等用給湯栓、流出側に浴室
用給湯栓を設けた先止め式給湯装置において、台
所等用及び浴室用給湯栓から同時に給湯する場
合、台所用給湯栓からの給湯温度を第１の給湯器
の燃焼によつて制御すると共に、浴室用給湯栓か
らの給湯温度を第２の給湯器の燃焼によつて制御
する制御器を設けた。

尚、本明細書における「台所等」とは、台所、
洗面所その他、比較的小量であるが幅広い温度範
囲の給湯を行なう場所をいう。

〔作用〕

前記給湯器は、台所等用及び浴室用給湯栓から
同時に給湯する場合、台所等用給湯栓からの給湯
を第１の給湯器のみによつて行なうため当該給湯
温度を任意に設定できると共に、浴室用給湯栓か
らの給湯を、前記第１の給湯器により温度が定め
られている温水に、第２の給湯器の燃焼によつて
温度制御される温水を加えることにより、浴室用
給湯温度も任意に設定可能にする。

〔実施例〕

以下、本発明による先止め式給湯装置の一実施
例を図面を用いて詳細に説明する。

第１図に示した給湯装置は、大別して、与えら
れる水をガス燃焼により温水にする給湯器１００
及び２００と、該給湯器１００に水を供給したて
温水を台所等用給湯栓２９から給湯する第１の給
湯管１０１と、第２の給湯器２００に水を供給し
て温水を浴室用給湯栓３０から出湯する第２の給
湯管１０２と、これら第１及び第２の給湯管を逆
止弁２３を介して連結する連結管１０３と、ガス
を電磁弁１０及び２０並びに比例制御弁９及び１
９を介して前記給湯器１００及び２００に供給す
るガス管と、前記給湯栓２９及び３０からの給湯
温度を設定するリモコン２７及び２８と、該リモ
コン２７及び２８の設定温度に従い、給湯器１０
０及び２００の燃焼度を制御する制御部２２とか
ら構成される。

前記給湯器１００は、比例制御弁９を介してガ
スが供給されるバーナ７と、該バーナ７のガスを
点火するための点火プラグ６と、該点火されたガ
スの燃焼熱によつて内部を通過する水を温水に変
える熱交換器４と、ガス燃焼時に外部空気を取り
入れするための燃焼用フアン１１と、前記点火を
確認すにためのフレームロツド８とから構成され
ている。同様に給湯器２００も、バーナ１７、点
火プラグ１６、熱交換器１４、燃焼用フアン２１
及びフレームロツド１８とから構成されている。

次にこれらの給湯器１００及び２００を通る給
湯管等について、第２図を参照して説明する。第
２図は、第１図の給湯管等を理解を容易にするた
めに抽出した配管図である。

まず、前記第１の給湯器１００は、外部から供
給される水の温度を検出するサーミスタ１、水量
センサ２及び水量を一定に保つ水ガバナー３を介
して前記熱交換器４に連結し、該熱交換器４によ
つて熱せられた温水を温度センサ５、水量センサ
２４及びサーミスタ２５を介して給湯栓２９まで
案内する系路を有し、第２の給湯器２００は、前
記サーミスタ１から水量センサ１２及び水ガバナ
ー１３を介して水を熱交換器１４に連結し、該交
換器１４によつて熱せられた温水を湯温検知用サ
ーミスタ１５及び２６を介して給湯管３０まで案
内する系路を有し、連結管１０３は、第１の給湯
管１０１のサーミスタ５と水量センサ２４との間
と、第２の給湯管１０２のサーミスタ１５とサー
ミスタ２６との間とを逆止弁２３を介して温水が
第１の給湯管１０１から第２の給湯栓１０２にの
み流通する様に連絡する系路である。

従つてこれら給湯管の構成により、台所用の給
湯栓２９から出湯される温水は、前記第１の給湯
管１０１を経由するもののみであり、浴室用の給
湯栓３０から出湯される温水は、第２の給湯管１
０２を経由した温水と、第１の給湯管１０１から
連結管１０３を介して供給される温水との混合温
水である。

前記制御部２２は、前記給湯器１００及び２０
０の各センサによつて検出した水量及び水温のデ
ータを基に、ガス比例制御弁９及び１９を弁開閉
度を制御して浴室用給湯栓３０及び台所等用給湯
栓２９から流出する温水の温度を調整するもので
ある。尚、各給湯栓２９及び３０からの給湯量
は、操作者が蛇口をひねることによつて任意に設
定するものであり、湯温は、制御部２２に接続さ
れたリモコン２７及び２８によつて操作者が任意
に設定可能なものである。

この様に構成された給湯装置は、操作者がリモ
コン２８及び２７によつて設定した温度の温水
を、制御部２２が、各系路を流れる温水の流量及
び温度を監視しながら、バーナ７及び１７に供給
するガス量をガス比例制御弁９及び１９によつて
制御することにより供給するものである。この制
御部２２の動作を以下説明する。

(A) 台所等用給湯栓２９のみから給湯する場合 操作者がリモコン２７によつて給湯温度を設
定すると共に、給湯栓２９を開にした場合、制
御部２２は、第１の給湯器１００に設けられた
水量センサ２及び２４のみが水量を検知するこ
とにより、給湯栓２９のみが開になつたと判断
する。

この判断により制御部２２は、給湯器１００
のフアン１１の作動、点火プラグ６により火花
放電、元電磁弁１０及びガス比例制御弁９を開
にすることにより、バーナ７による燃焼を開始
する。この点火が終了すると制御部２２はサー
ミスタ１により得られる水温、水量センサ２に
よつて得られる水量、前記リモコン２７によつ
て設定された出湯温度の各データを基に、燃焼
するに必要なガス量を演算し、このガス量に応
じて制御弁９を開閉度を制御する。

これにより制御部２２は給湯を続けながら、
給湯温度を給湯器１００の流出端に設けられた
サーミスタ５及び台所等用給湯栓２９に近接し
た設けられたサーミスタ２５によつて監視し、
設定温度と給湯温度が異なる場合は、この誤差
をガス比例制御弁９の開閉度によつて制御す
る。

(B) 浴室用給湯栓３０のみから給湯する場合 操作者によりこの給湯は、水量センサ２及び
１２が流水を検知し、水量センサ２４が流水を
検知しないことにより、制御部２２が給湯栓３
０のみが開になつたと判断する。

これにより制御部２２は、前記給湯器１００
の燃焼と共に、フアン２１、点火プラグ１６、
元電磁弁１０及びガス比例制御弁１９を動作さ
せることにより、給湯器２００の燃焼を開始す
る。次に制御部２２は、水量センサ２による水
量、リモコン２８によつて設定された給湯温度
及びサーミスタ１により検出した水温を基に、
バーナ７に供給するガス量を制御弁９によつて
制御すると共に、前記サーミスタ１及びリモコ
ン２８の設定温度及び水量センサ１２による水
量を基に、給湯器２００のガス比例制御弁１９
によつてバーナ１７に供給するガス量を制御す
る。このガス量の制御は、前記第１の給湯管１
０１を介する温水温度と第２の給湯管１０２を
介する温水温度が同一の温度になる様に制御す
る。

従つて、浴室用給湯栓３０のみから給湯する
場合は、給湯器１００及び２００によつ同一温
度にした温水を混合して、多量の温水を供給す
る。また、この給湯温度は、サーミスタ２６に
よつて監視され、制御部２２にフイードバツク
される。

(C) 台所等用給湯栓２９及び浴室用給湯栓３０か
らの同時給湯の場合 この場合制御部２２は、全ての水量センサ
２，１２及び２４が流水を検知することによ
り、給湯栓２９及び３０が開なつたことを検出
し、前記同様の手順で給湯器１００及び２００
による燃焼を開始する。

このとき、給湯器１００は、サーミスタ１に
よる水温、リモコン２７により設定された温度
及び水量センサ２による水量の各データを基
に、ガス比例制御弁９の開閉度が制御される。
即ち制御部２２は、給湯器１００に供給される
水を何度温度上昇させなければならないかを算
出し、これを基に給湯器１００に供給すべきガ
ス量を演算してガス比例制御弁の開閉度を制御
する。

一方給湯器２００は、サーミスタ１による水
温、リモコン２８により設定された温度、水量
センサ１２による水量及び前記給湯器１００か
ら連結管１０３を通つて得られる温水の温度及
び水量の各データを基に、ガス比例制御弁１９
の開閉度が制御される。即ち制御部２２は、給
湯器１００からの温水に加える給湯器２００の
給湯温度を制御して給湯栓３０からの給湯温度
を制御する。

この様に本発明における給湯装置は、給湯栓２
９及び３０が同時に開かれた場合、台所等用給湯
栓２９に温水を供給する給湯器１００の能力を優
先させて給湯し、この給湯器１００による温水の
温度及び給湯栓３０に給湯される水量を基に、給
湯器２００の能力を調整する様に制御するもので
ある。また、前記各給湯栓２９及び３０により実
際に給湯される温度は、サーミスタ２７及び２８
によつて検出され、制御部２２によつてフイール
ドバツク制御される。

尚、前記実施例における給湯器１００及び２０
０は、同一の能力を持つものとして例示したが、
本発明はこれに限られるものではなく、例えば給
湯器２００の能力が給湯器１００の能力を上まわ
る様に構成しても良い。

〔発明の効果〕

以上述べた如く、本発明によれば、２台の給湯
器を並設し、２つの給湯栓から同時に給湯する場
合、一方の給湯器の温度制御を優先させて一方の
給湯栓から給湯し、この一方の給湯器の温水に加
える他方の給湯器の温度制御を追従させることに
より、２つの給湯栓からの給湯温度を任意に設定
することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による先止め式給湯装置の一実
施例を示す図であり、第２図は第１図に示した給
湯装置の流水系路を説明するための図である。 １……水温検知用のサーミスタ、２，１２，２
４……水量センサ、３，１３……水ガバナー、４
及び１４……熱交換器、５，１５，２５，２６…
…湯温検知用のサーミスタ、７，１７……バー
ナ、９，１９……ガス比例制御弁、２２……制御
部、２３……逆止弁、２７，２８……リモコン、
２９……台所等用給湯栓、３０……浴槽用給湯
栓、１００及び２００……給湯器。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 第１及び第２の給湯器と、該第１の給湯器の
   給湯側と台所等用給湯栓とを結合する第１の給湯
   管と、前記第２の給湯器の給湯側と浴室用給湯栓
   とを結合する第２の給湯管と、該第１の給湯管と
   第２の給湯管とを、第１の給湯管から第２の給湯
   管に向う方向の逆止弁を介して、連結する連結管
   と、台所等用給湯栓から給湯する場合、第１の給
   湯器のみを燃焼させ、浴室用給湯栓から給湯する
   場合、第１及び第２の給湯器を運転させる制御部
   と、前記台所等用給湯栓及び浴室用給湯栓からの
   給湯温度を夫々設定する湯温設定手段とを備える
   先止め式の給湯装置において、 前記第１及び第２の給湯器に与えられる給水量
   を検出する水量検出手段と、該第１及び第２の給
   湯器からの給湯温度を検出する温度検出手段と、
   前記連結管を介して第１の給湯器から第２の給湯
   器の給湯側に流れる水量を検出するパイパス水量
   検出手段と、前記台所等用及び浴室用給湯栓から
   同時に給湯する場合、前記水量検出手段、温度検
   出手段及びパイパス水量検出手段により得られた
   水量及び温度を基に、第１の給湯器の運転による
   給湯温度が前記温度設定手段により設定された台
   所等用給湯温度になるように制御すると共に、第
   １及び第２の給湯器からの混合された給湯温度が
   前記温度設定手段により設定された浴室用給湯温
   度になるように第２の給湯器の燃焼を制御する制
   御手段とを設けたことを特徴とする先止め式給湯
   装置。