JPH0370727B2 - - Google Patents

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JPH0370727B2
JPH0370727B2 JP9894583A JP9894583A JPH0370727B2 JP H0370727 B2 JPH0370727 B2 JP H0370727B2 JP 9894583 A JP9894583 A JP 9894583A JP 9894583 A JP9894583 A JP 9894583A JP H0370727 B2 JPH0370727 B2 JP H0370727B2
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JP
Japan
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component
weight
copolymer
catalyst
octadiene
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JP9894583A
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JPS59223708A (ja
Inventor
Kenya Makino
Tooru Shibata
Yoshitaka Matsuo
Toshio Ono
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JSR Corp
Original Assignee
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
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Publication date
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Priority to JP9894583A priority Critical patent/JPS59223708A/ja
Publication of JPS59223708A publication Critical patent/JPS59223708A/ja
Publication of JPH0370727B2 publication Critical patent/JPH0370727B2/ja
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  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は改良されたオレフイン共重合体の製造
方法に関する。詳しくは、バナジウム、および/
またはチタン化合物と元素周期律表〜族金属
の有機金属化合物からなる触媒を用いて、(a)エチ
レン含量10〜80重量%、(b)炭素数3〜20ケのα−
オレフイン含量20〜90重量%、(c)反応性が等価な
二重結合をもつ脂肪族非共役多価不飽和炭化水素
含量0.05〜10重量%、および(d)反応性が不等価な
二重結合を持つ非共役ジエン含量0〜20重量%の
オレフイン共重合体の製造方法に関する。 エチレン−α−オレフイン共重合体、エチレン
−α−オレフイン−ジエン多元共重合体は、耐候
性、耐老化性、耐薬品性に優れ、天然ゴムあるい
はポリイソプレン、ポリブタジエン等の共役ジエ
ン重合体に比べ、特別の性能を持ち、自動車部品
をはじめとして多くの工業的分野に巾広く使用さ
れている。しかしながら、カーボンブラツクのよ
うな配合例としての混練り時におけるロール加工
性の悪さ、あるいはグリーンストレングスの如き
機械的強度の不充分さなどから、その使用に際し
て、多くの制約を受けるという問題点を有してい
る。従来このような加工性と機械的強度を改良す
る方法として、エチレンとα−オレフインの組成
比や組成分布を変化させて加工性と機械的強度の
バランスをとつている。例えば、特公昭55−
32735では、エチレン−プロピレン共重合体中の
エチレンとプロピレンの組成を変えた分子種を混
合することにより加工性を改良している。また、
特公昭54−15472では、エチレンとプロピレン組
成の異なる特定の共重合体を混合して2山構造の
分子量分布をもつ、エチレン−プロピレン共重合
体を提案して凝集力の向上をはかつている。しか
しながら、このような方法で目的とする共重合体
を得ようとすると非常に煩雑な工程を必要とする
ばかりでなく、また得られた共重合体の機械的強
度も未だ不充分である。 また、加工性の改良方法として、反応性の等し
い二重結合をもつジオレフインをエチレン−プロ
ピレン−非共役ジエンに少量共重合することは既
に知られている。例えば、特公昭45−23759では、
1,4−ペンタジエン、1,7−オクタジエン、
1,20−ヘンエイコサジエン、5−(5−ヘキセ
ニル)ノルボルネン、1,4,4d,5,8,8d
ヘキサヒドロ−1,4,5,8−ジメタノナフタ
レン等とエチレンおよびプロピレン等と共重合を
して加工性の改良をはかつている。しかしなが
ら、この方法では充分な効果を得ることは難し
い。つまり、反応性の等しい二重結合をもつジオ
レフインを共重合させる場合、従来の方法では、
充分に2つの二重結合が共重合しにくく、ジオレ
フインを多く添加すると、重合活性が低下する。
また架橋ゲルが発生するなど問題がある。 本発明者らは、架橋ゲルを防止し、重合活性の
向上をはかり、分子量分布を2山構造にして加工
性を改良することを目的として鋭意研究した結
果、反応性が等価な末端二重結合をもつ脂肪族非
共役多価不飽和炭化水素化合物を触媒成分と予め
接触させることにより、驚ろくべきことに、加工
性および機械的強度に優れたオレフイン共重合体
が高活性に得られることを見出し、本発明に到達
した。 すなわち、本発明は、バナジウムおよび/また
はチタン化合物と周期律表第〜族の金属の有
機金属化合物からなる触媒を用いて、(a)エチレン
(以下a成分という)含量10〜80重量%、(b)炭素
数3〜20のα−オレフイン(以下b成分という)
含量20〜90重量%、(c)反応性が等価な末端二重結
合をもつ脂肪族多価不飽和炭化水素(以下c成分
という)含量0.05〜10重量%、および(d)反応性が
不等価な二重結合をもつ非共役ジエン(以下d成
分という)含量0〜20重量%のオレフイン共重合
体を得るに際し、予め、上記触媒にc成分を接触
させることを特徴とする改良されたオレフイン共
重合体の製造方法を提供するものである。 本発明において、触媒成分としては、バナジウ
ム化合物および/またはチタン化合物から成る配
位触媒と、周期律表第〜族の金属の有機金属
化合物とを組み合せた触媒を用いる。 本発明で使用しうるバナジウム化合物として
は、不活性有機溶剤に可溶な3〜5価のバナジウ
ム化合物が用いられる。このバナジウムイ化合物
としてはバナジウムのハライド、オキシハライ
ド、含酸素化合物とのキレート錯体、バナジン酸
エステルなどが好ましい。これらの化合物を具体
的に例示すれば四塩化バナジウム、オキシ三塩化
バナジウム、バナジウムトリスアセチルアセトナ
ート、バナジン酸トリエトキシド、バナジン酸ト
リ−n−ブトキシド、バナジン酸ジ−n−ブトキ
シモノクロリド、バナジン酸エトキシジクロリ
ド、四塩化バナジウムまたはオキシ三塩化バナジ
ウムとアルコールとの反応生成物等が挙げられ
る。これらは単独で、または2種以上を混合して
用いることができる。これらの化合物のうちさら
に好ましくは四塩化バナジウム、オキシ三塩化バ
ナジウムおよびこれらのバナジウム化合物とアル
コールとの反応生成物である。 Ti化合物触媒としては、たとえばチタン化合
物を含む均一溶液触媒(特開昭56−53112、56−
53113、56−112917、56−59815、56−59813、56
−59814、56−151710、56−155210 特願昭56−
158864、57−65491)、チタン化合物を含む固体触
媒(特願昭56−209713、57−65489、57−65490、
57−65492、57−92131、57−99955、57−118670)
などの上記公開公報および出願明細書に記載の
Ti化合物触媒を用いることができるが、これら
の例にのみ限定されるものではない。特に好まし
くは、特開昭56−59815、56−151710、特願昭56
−209713、57−65492、57−92131に記載されたも
のである。 周期律表第〜族の金属の有機金族化合物と
しては、有機リチウム化合物、有機亜鉛化合物、
有機マグネシウム化合物および有機アルミニウム
化合物をあげることができる。そのうち、有機ア
ルミニウム化合物がとくに好ましい。 有機アルミニウム化合物としてはトリエチルア
ルミニウム、トリ−n−プロピルアルミニウム、
トリ−イソプロピルアルミニウム、トリ−n−ブ
チルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウ
ム、トリ−n−ヘキシルアルミニウム、トリ−n
−オクチルアルミニウム、トリ−n−デシルアル
ミニウム、トリ−n−ドデシルアルミニウム、ジ
エチルモノクロルアルミニウム、ジブチルモノク
ロルアルミニウム、ジ−n−ヘキシルモノクロル
アルミニウム、ジ−n−オクチルモノクロルアル
ミニウム、エチルアルミニウムセスキクロリド、
n−ブチルアルミニウムセスキクロリド、エチル
アルミニウムジクロリド、n−ブチルアルミニウ
ムジクロリド、イソブチルアルミニウムジクロリ
ド、n−ヘキシルアルミニウムジクロリド、n−
オクチルアルミニウムジクロリドなどが挙げられ
る。これらの有機アルミニウムとアルコール、ア
ミンなどの反応物を使用することもできる。たと
えば、メタノール、エタノール、n−プロパノー
ル、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブ
タノール、t−ブタノール、n−ヘキサノール、
n−オクタノール、2−エチル−ヘキサノール、
n−デカール、トリエチルアミン、トリ−n−プ
ロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−
イソブチルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、
トリ−n−オクチルアミン、トリ−2−エチルヘ
キシルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−ブチル
アミン、ジ−イソブチルアミン、ジ−n−オクチ
ルアミン、ジ−2−エチルヘキシルアミン、エチ
ルアミン、n−プロピルアミン、n−ブチルアミ
ン、イソブチルアミン、2−エチルヘキシルアミ
ンなどである。これらの有機アルミニウムと反応
物の比はアルミニウムに対し0.01〜0.5好ましく
は0.05〜0.2(モル比)である。これらの有機アル
ミニウム又は有機アルミニウムの反応物は二種以
上を混合して用いることができる。 (b)成分である炭素数3〜20ケのα−オレフイン
は、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキ
セン、1−ヘプテン、1−オクテン等があげられ
る。好ましくは、プロピレン、1−ブテンが良
く、更に好ましくは、プロピレンが用いられる。 (c)成分の下記一般式で示される反応性が等価な
末端二重結合をもつ脂肪族多価不飽和炭化水素と
しては、1,7−オクタジエン、1,8−ノナジ
エン、1,9−デカジエン、3,6−ジメチル−
1,7−オクタジエン、4,5−ジメチル−1,
7−オクタジエン、1,4,7−オクタトリエ
ン、5−メチル−1,8−ノナジエン、1,5,
9−デカトリエンなどをあげることができ、これ
らを2種以上混合して用いることができる。 (式中、Rは同一又は異なり、水素又は飽和およ
び/又は不飽和の脂肪族、脂環式炭化水素基であ
り、n=4〜16、かつ全炭素数が8〜20である。) このとき、同一炭素に結合するR、および他の
炭素に結合するRは同一又は異なつても良いが、
末端に結合する二重結合の反応性が等価になる必
要性がある。経済的理由より、最も好ましく用い
られる(c)成分の化合物として、1,7−オクタジ
エン、1,9−デカジエンがあげられる。 (d)成分である反応性が不等価な二重結合をもつ
非共役ジエンとして、1,4−ヘキサジエン、2
−メチル−1,5−ヘキサジエン、ジシクロペン
タジエン、エチリデン−ノルボルネン、プロペニ
ル−ノルボルネン、メチルテトラヒドロインデ
ン、イソプロペニリデン−ノルボルネン等があげ
られる。これらを2種以上混合して用いてもよ
い。経済的な理由から、1,4−ヘキサジエン、
ジシクロペンタンジエン、エチリデンノルボルネ
ン、プロペニルノルボルネンが好んで用いられ
る。 また、(a)成分、(b)成分、(c)成分および(d)成分か
ら誘導された各単位の組成は、(a)成分10〜80重量
%好ましくは20〜80重量%、(b)成分20〜90重量%
好ましくは20〜80重量%がよい。これは(a)成分の
エチレンの結晶性を乱して、ランダム共重合させ
るに必要な範囲である。(d)成分は0〜20重量%好
ましくは0〜10重量%の範囲で用いられる。 (c)成分は0.05〜10重量%の範囲が用いられる。
この範囲より少ないと本発明の効果がなく、この
範囲を越えると加工性に好ましくない影響を生ず
る。好ましくは0.07〜5重量%の範囲である。さ
らに好ましくは0.1〜2重量%の範囲である。 本発明の重合体は、バルクサスペンジヨン重
合、懸濁重合、均一液相重合法のいずれでも得ら
れるが、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタ
ン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素溶媒を用い
た均一液相重合法、1,2−ジクロルエタン、テ
トラクロルエチレン、トリクロルエタン、メチレ
ンクロライド等のハロゲン化炭化水素溶媒中での
懸濁重合、モノマーを溶媒として用いるバルクサ
スペンジヨン重合などが用いられる。好ましいの
は、均一液相重合法、バルクサスペンジヨン重合
法である。 本発明で重要な(c)成分と配位触媒の接触方法
は、種々あるが、(a)成分、(b)成分、(d)成分の重合
が進行する、できるだけ早い時期に(c)成分の全量
と配位触媒を接触させることが必要である。その
具体的な方法として次の3種の方法がある。 (1) バナジウムおよび/又はチタン化合物に(c)成
分を予め混合した混合物と有機金属化合物と例
えば有機アルミニウム化合物を順次(a)、(b)、(d)
成分と接触させて共重合する方法。 (2) バナジウムおよび/又はチタン化合物と有機
金属化合物例えば、有機アルミニウム化合物か
ら誘導された触媒に(c)成分を混合した後、(a)、
(b)、(d)成分と共重合する方法。 (3) (c)成分存在下にバナジウムおよび/またはチ
タン化合物と有機金属化合物例えば有機アルミ
ニウム化合物を混合させて得られた触媒と、
(a)、(b)、(d)成分を接触させて共重合する方法。 このうち、好ましいのは(2)、(3)の方法である。 本発明の方法は、例えば、次のようにして行な
われる。バナジウムおよび/又はチタン化合物と
有機金属化合物とからなる触媒と(c)成分との接触
は−80℃〜+100℃の温度で行なわれる。好まし
くは、20℃以下で行なうことが、共重合体全体の
収率が高いため良い。(c)成分と触媒成分との混合
にかかわる時間は特に限定されないが、(c)成分お
よびバナジウムおよび/又はチタン化合物と有機
金属化合物が混合されたのち、できるだけ早い時
期に(a)、(b)、(d)成分と接触させて重合を開始する
ことが共重合体全体の収率を高めるために好まし
い。この場合における時間は、およそ10分以内が
特に良い。 また、触媒成分に混合される(c)成分は共重合に
用いる全量を触媒成分と混合することがより好ま
しい。(c)成分の1部を触媒成分と予め混合し、残
りを(a)、(b)、(d)成分と同様に添加する方法をとる
ことも可能である。 本発明方法によれば、次の効果がある。 (1) (c)成分の共重合性が著しく増加する。(c)成分
を、オレフイン共重合体に少量共重合させるに
あたつて、(c)成分の共重合量が増加するので、
共重合量の増加に従つて高分子量体が増加し、
バイモーダルな分子量分布を示す。同程度のム
ーニー粘度をもつ分子量分布のモノモーダル
な、オレフイン共重合体に比べ著しいロール加
工性の改良とグリーンストレングス等にみられ
る機械的強度の向上が得られる。(c)成分の共重
合にバイモーダルな分子量分布の形成は、(c)成
分の反応性が著しい2ケ以上の二重結合が共重
合して分子量を増加せしめたことを示してい
る。同時に(c)成分の少なくとも1ケの二重結合
が未反応のまま、共重合された分枝状の結合
が、生成したオレフイン共重合体の赤外線スペ
クトルにより認められた。例えば、エチレン−
プロピレン−エチリデンノルボルネンの共重合
体の製造にあたり、1,7−オクタジエンを本
発明の方法によつて共重合させると、得られた
共重合体の赤外線スペクトルにおいて、1640cm
-1に脂肪族のビニル結合の吸収が認められる。
上記のバイモーダルな分子量分布は、加工性を
良くし、また、(c)成分の二重結合の2ケ以上が
共重合することにより、生成した高分子量成分
は機械的強度の向上を導き、さらにまた、硫黄
加硫の如き二重結合を利用した架橋物では、残
された未反応の二重結合の増加に伴なつて架橋
点が増し、最終的に網目鎖濃度が増加すること
により機械的強度が向上するものと考えられ
る。 (2) エチレンとα−オレフイン、および/又はジ
エン化合物の共重合において、α−オレフイン
および/又はジエン化合物のエチレンに対する
割合を多くすると重合活性が低下することは周
知のとおりである。 本発明の方法を用いれば、(c)成分の共重合性が
従来の方法に比べ著しく増加することにより、前
述の効果が少量の(c)成分で得られるばかりでな
く、重合活性を低下せしめることがない。先に述
べた(c)成分と配位触媒の接触方法(2)によるとむし
ろ、重合活性が向上する。 本発明で得られたオレフイン共重合体は、カー
ボンブラツク、無機充填剤、着色剤、伸展油等を
配合することができ、天然ゴム、スチレン−ブタ
ジエン共重合体、ブチルゴム、クロロプレンゴ
ム、ニトリルゴム等の他のゴム、ポリエチレン、
ポリプロピレン等の樹脂と混合して用いることが
できる。さらに高分子の分野で周知の種との架橋
剤、例えば硫黄、パーオキサイド、加硫促進剤、
等を用いて架橋して用いることができる。 本発明で得られるオレフイン共重合体および、
他のゴムとの混合ゴムは、自動車部品、例えばエ
ンジンマウント等の防振ゴム、窓枠のシール材
等、および電線被膜用ゴム、各種パツキング材
料、ベルト材料、スポンジ、ゴム引布、ゴムホー
ス、さらにポリプロピレン、ポリエチレン等の樹
脂に混合した樹脂改質材等と、従来エチレン−α
−オレフイン共重合体およびエチレン−α−オレ
フイン−ジエン共重合体が用いられてきた分野に
従来の方法と同様に広く利用できる。 本発明の実施例を以下に示す。ただし、本発明
は特許請求の範囲を越えない限り、実施例に限定
されるものではない。 実施例 1 まず、触媒と1,7−オクタジエンとの混合物
を作つた。すなわち、100ml、3径丸底フラスコ
にマグネツト回転子を入れて、三方コツク、温度
計をとり付け、真空−N2置換を繰り返して水分
と酸素を除去した。N2ガス雰囲気下に
0.013mol/にn−ヘキサンで希釈したオキシ
塩化バナジウム・VOCl3 0.7m molを入れた後、
撹拌しながら1,7−オクタジエン・6.26molを
−20℃で滴下した。その後1.05mol/にn−ヘ
キサンで希釈したエチルアルミニウムセスキクロ
ライドEt1.5AlCl1.55.6mmolをゆつくりと滴下し
た。この操作は、反応物の温度が−10℃以上にな
らないように冷却しながら行なつた。 次いで、下記のようにして、重合を行つた。 3のガラス製セパラブルフラスコに、撹拌
機、ドライアイス−アルコール冷却器、気体導入
管、温度計をとり付け、0.1mmHg以下の真空−N2
置換を繰り返し、水分と酸素を除去した。N2
ス雰囲気下に4A°のモレキユラシーブで乾燥し、
乾燥N2ガスを吹き込んで脱酸素したn−ヘキサ
ン2を上記フラスコに注いだ。4A°モレキユラ
シーブを詰めた管を通じて乾燥したエチレン、プ
ロピレンおよび水素ガスを4.4/mm、5.6/mm
および3.3/minの流量で気体導入管より吹き
込んだ。この時、n−ヘキサンの温度は20℃に保
ち、激しく撹拌した。圧力は大気圧下で行なつ
た。 この操作を10分間続けた後、上記に示した別容
器で触媒と1,7−オクタジエン混合物の全量を
添加した。1.75mol/の濃度にn−ヘキサンで
希釈した5−エチリデン−2−ノルボルネン
(ENBと称する)を1ml/minの割合で25分間連
続的に注入した、重合温度は20℃に保ち、30分間
反応を続けた。反応中、エチレン−プロピレン−
水素ガスは当初のままの流量・組成で吹き込み続
けた。反応終了後、10mlのイソプロピルアルコー
ルを添加して重合を停止させた。合成した重合体
溶液中に少量の老化防止材を添加した後、スチー
ムストリツピングにより重合体を回収した。この
ゴム分は、100℃6インチロールを用いて乾燥し
た。最終的に得たオレフイン共重合体量および分
析結果を表−1に示す。 オレフイン共重合体中のエチレンとα−オレフ
インの含量は日本電子製FX−100の 1H−NMR
により測定した。ジシクロペンタジエン、5−エ
チリデン−2−ノルボルネン、1,4−ヘキサジ
エン等の反応性の不等価な二重結合を有する非共
役ジエン成分の含量は1600cm-1近辺に表われる二
重結合の赤外線吸収スペクトルから求めた。1,
7−オクタジエン、1,9−デカジエン等の反応
性の等価な二重結合を2つ以上有する化合物の含
量は添加量と未反応モノマーを測定しその差から
求めた。共重合体の分子量はWATERS社製の
1500C型ゲルバーミエーシヨンクロトグラフイー
を用いオルソジクロルベンゼンを溶媒に、120℃
で測定した。 比較例 1 1,7−オクタジエンを予め配位触媒と接触さ
せずに、重合開始より25分間等速で添加した以外
は実施例1と同様の方法で共重合体を得た。結果
を表−1に示す。 参考例 1 1,7−オクタジエンを添加せず、実施例1と
同様の方法を用いて共重合体を得た。結果を表−
1に示す。
【表】 実施例 2〜3 実施例1と同様に準備された、3・セパラブ
ルフラスコにn−ヘキサン、2を注ぎ、実施例
1と同様にエチレン−プロピレン−水素ガスを導
入し、9分目に5.6mmolのEt1.5AlCl1.5と、10分
目に別容器で予め混合された1,7−オクタジエ
ンと0.7mmolのVOCl3を添加して重合を開始し
た。この時、1,7−オクタジエンの混合量は6
mmol(実施例2)、9mmol(実施例3)と変量
した。重合開始時より25分間で合計43mmolの5
−エチリデン−2−ノルボルネンを等速で添加し
た。重合反応は20℃で30分間行ない、その間エチ
レン−プロピレン−水素ガスは実施例1と同じよ
うに吹き込み続けられた。得られた重合体溶液か
らの共重合体の分離、分析については、実施例1
と同様に行なつた。結果を表−2に示す。GPC
分析より得られた分子量分布を第1図に示す。横
軸の分子量はポリスチレン単分散を用いて求めら
れたエチレン−プロピレン−ジエン共重合体の分
子量を示す。縦軸はその分子量成分の割合を強度
として表わした。1,7−オクタジエンの如く反
応性の等価な多価不飽和炭化水素化合物の共重合
量が増すに従つて、バイモーダルな分子量分布を
示すことがこの図からわかる。 比較例 2〜3 1,7−オクタジエンを比較例1と同様に重合
反応中等速で添加した他は、実施例2と同様の方
法で共重合体を得た。結果を表−2に示す。 比較例 4 実施例1と同様に準備された3セパラブルブ
ラスコにn−ヘキサン2を注ぎ、実施例1と同
じ流量でエチレン−プロピレン−水素ガスを導入
した後、1,7−オクタジエン6m molを添加
した。続いて5.6m molEt1.5AlCl1.5と0.7m
molのVOCl3を添加して重合を開始した。重合開
始時より25分間で合計43m molの5−エチリデ
ン−2−ノルボルネンで等速で連続的に添加し
た。重合反応は20℃で30分間行ない、その間、エ
チレン−プロピレン−水素ガスは実施例1と同じ
ように吹き込み続けた。得られた重合体溶液から
の共重合体の分離、分析については実施例1と同
様の方法で行なつた。結果を表−2に示す。
【表】 参考例 2 1,7−オクタジエンを添加しなかつた他は実
施例2と同様の方法で共重合体を得た。結果を表
−2に示す。 上記の実施例1〜3と比較例1〜3の対比で明
らかなように1,7−オクタジエンの如き反応性
が等価な二重結合を2ケ以上もつ脂肪族又は脂環
式非共役多価不飽和炭化水素を重合開始前に予め
配位触媒として接触させることにより、共重合量
が増加し、結果とムーニー粘度の上昇、GPC分
析によりバイモーダルな分子量分布の形成が促進
される。実施例1は比較例1に比べ共重合体の回
収量が多く、参考例1と同等以上の重合活性を与
えることがわかる。 比較例5、参考例3 比較例2および参考例2と同様の方法を用いて
水素ガス吹込み量を調節することにより、実施例
2で得た共重合体とほぼ同等のムーニー粘度をも
つ共重合体を各々得た。結果を表−2に合せて示
した。 実施例 5 実施例2および比較例5、参考例3で得た共重
合体を各々下記の配合処方に従つて配合し、加工
性および物性を測定した。結果を表−3に示す。 配合処方: ()ポリマー カーボンブラツク(HAF) ナフテン系進展油 亜鉛華 ステアリン酸 100重量部 67.5 〃 3.5 〃 5 〃 1 〃 ()テトラメチルチウラム モノサルフイド 2−メルカプトベン ゾチアゾール 硫黄 1.5重量部 0.5 〃 1.5 〃 250c.c.混練機で70℃にて()を混練りした後、
70℃ 6インチロールで()を配合した。加硫
は160℃でプレス加硫により行なつた。
【表】
【表】 表−3の結果より明らかなように実施例2で得
た共重合体は比較例5および参考例3で得た共重
合体に比べ混練り性、ロール加工性等の加工性の
向上、生ゴムのグリーンストレングスをはじめ加
硫ゴムの引張り応力等が向上し、機械的強度が向
上した。 比較例 6〜8 実施例2と同様の方法において、1,7−オク
タジエンに代えて、1,5−ヘキサジエンを用
い、その添加量を変量して共重合体を得た。結果
を表−4に示したが、1,5−ヘキサジエンの添
加量の大巾な増加にかかわらず、得られた共重合
体のムーニー粘度は上らなかつた。 実施例 6 実施例2と同様の方法において、1,7−オク
タジエンに代えて、1,9−デカジエンを用い
た。結果を表−4に示した。1,9−デカジエン
は1,7−オクタジエンと同様以上のムーニー粘
度の上昇が認められた。 実施例2、実施例6と比較例6〜8の対比にお
いて、反応性が等価な二重結合を2ケ以上もつ脂
肪族又は脂環式非共役多価不飽和炭化水素として
炭素数8ケ以上が必要であることが明らかであ
る。
【表】 実施例 7 実施例1と同様の装置を用いて、別容器で予め
0.7m molのVOCl3、5.6m molのEt1.5AlCl1.5
および10m molの1,7−オクタジエンを−20
℃で混合した触媒−1,7−オクタジエン混合物
を用いて、エチレン・4/min、プロピレン・
6/min、および水素・4.8/minのガス流量
で実施例1と同様に重合した。反応生成物の分
離、乾燥は実施例1と同様の方法で行なつた。結
果を表−5に示す。 比較例 9 1,7−オクタジエンを用いなかつた他は実施
例7と同様の方法で重合を行ない、ポリマーを得
た。結果を表−5に示す。
【表】 実施例 8 (1) まず触媒を次のようにして調製した。 充分乾燥し、窒素置換した300mlのフラスコ
に回転子と無水の塩化マグネシウム3g(31.5
m mol)を入れる。次にモレキユラーシーブ
スを用いて乾燥した2−エチルヘキシル(ジ−
2−エチルヘキシルオキシ)ホスフインオキシ
ド63m molを加え、80℃に加熱し、完全に溶
解した。室温に冷却したのちn−ヘキサン120
mlを加え、無色透明な均一溶液を得た。この均
一溶液を60℃に加熱し、四塩化チタン3.5ml
(31.5m mol)を加え、30分間撹拌して、黄
色の透明均一溶液を得た。この溶液に撹拌しな
がら、n−ヘキサン120mlと四塩化チタン30ml
の混合物を徐々に加えると、黄色の微粉末が生
成した。2時間撹拌を続けたのち、黄色の微粉
末固体複合体を析出させ、上澄を濾別した。新
たに乾燥したn−ヘキサン240mlを加え、30分
間撹拌し洗浄した。この洗浄操作を6回繰り返
したのち黄白色の微粉末固体複合体を得た。こ
の固体にn−ヘキサンを加えて全量を150mlの
スラリーにした。該微粉末固体スラリーを分析
したところ0.025mol/のTi原子と
0.198mol/のMg原子と0.0058mol/のリ
ン原子を含んでいた。 (2) 次に、実施例1と同様の装置に乾燥、脱酸素
したn−ヘキサン2を注ぎ、次いで乾燥した
エチレン2.5/min、プロピレン4.5/min
の混合ガスを導入し、35℃で10分間溶解せしめ
た。次に別容器に前記(1)で調製した触媒成分の
n−ヘキサンスラリーをチタン原子価換算で
0.075m molと1.12m molのトリ−イソブチ
ルアルミニウムを室温下に混合反応した後、直
ちに2.2gの1,7−オクタジエンを混合した。
この触媒と1,7−オクタジエン混合物を全量
用いて重合を開始した。重合温度は60℃で30分
間行なつた。重合反応中、エチレンとプロピレ
ンガスを最初の流量と同じ割合で吹き込み続け
た。生成したポリマーの分離、乾燥は実施例1
と同様の方法で行なつた。その結果を表−6に
示す。 比較例 10 1,7−オクタジエンを用いなかつた他は、実
施例8と同様の方法で行なつた。結果を表−6に
示す。
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図は、WATERS社の150C型ゲルパーミネ
ーシヨンクロマトグラフイーを用いてオルソ−ジ
クロルベンゼンを溶媒に120℃で測定した実施例
2、および実施例3のGPCチヤートを示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 バナジウムおよび/またはチタン化合物と周
    期律表の第〜族の金属の有機金属化合物から
    なる触媒を用いて、 (a) エチレン含量10〜80重量%、 (b) 炭素数3〜20のα−オレフイン含量20〜90重
    量%、 (c) 下記一般式で示される反応性が等価な末端二
    重結合を有する脂肪族非共役多価不飽和炭化水
    素含量0.05〜10重量%、および (d) 反応性が不等価な二重結合を有する非共役ジ
    エン含量0〜20重量%のオレフイン共重合体を
    得るに際し、 予め上記触媒に上記(c)の脂肪族非共役多価不飽和
    炭化水素を接触させることを特徴とするオレフイ
    ン共重合体の製造方法。 (式中、Rは同一又は異なり、水素又は炭素数1
    〜10の飽和および/または不飽和の脂肪族又は脂
    環式炭化水素基、nは4〜16、かつ全炭素数が8
    〜20である。)
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