JPH0369862B2 - - Google Patents
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- JPH0369862B2 JPH0369862B2 JP23790085A JP23790085A JPH0369862B2 JP H0369862 B2 JPH0369862 B2 JP H0369862B2 JP 23790085 A JP23790085 A JP 23790085A JP 23790085 A JP23790085 A JP 23790085A JP H0369862 B2 JPH0369862 B2 JP H0369862B2
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Landscapes
- Ceramic Products (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
この発明は、軽量にして、冷却効果が高く、例
えば炭酸ガスレーザーの反射鏡や、真空炉の熱反
射壁材などとしての使用に適した複合ろう付け部
材およびその製造法に関するものである。 〔従来の技術〕 従来、一般に、例えば炭酸ガスレーザーの反射
鏡として、表面を鏡面仕上げした純Cu製のもの
や、さらにこの表面にAuめつきを施したものな
どが用いられている。 しかしながら、これらの純Cu製反射鏡では、
レーザー照射時間が長くなると、表面に加工材か
ら発生した金属や非金属の蒸気が蒸着し、その反
射率が低下するようになるばかりでなく、表面が
レーザーのエネルギーを吸収して溶融し、反射鏡
を破損してしまうなどの事故が発生するようにな
る。 このような事故を防止するには、定期的に表面
の蒸着物を除去しなければならないが、反射鏡を
構成する純Cuや、表面のAuめつきは非常に軟か
いために、蒸着物をふき取るときに表面を傷つけ
易く、反射特性を損なうことが多発していた。 このようなことから、近年、炭酸ガスレーザー
の反射鏡の材料として、純Cuに代つて硬質の金
属Moを使用することが定着しつつある。この金
属Mo製反射鏡としては、特に単結晶のものや、
微細な結晶粒の多結晶のものが蒸着物の付着も少
なく、優れた性能を発揮している。 〔発明が解決しようとする問題点〕 一方、炭酸ガスレーザー装置は、地上設備ばか
りでなく、宇宙ステーシヨンにも設置されるもの
であるため、装置自体の軽量化が要求されるよう
になつており、このことは真空炉の熱反射壁材な
どの炉体構造材などにも云えることであり、これ
ら各種部材の軽量化が急務となつている。 〔問題点を解決するための手段〕 そこで、本発明者等は、上述のような観点か
ら、金属MoやMo合金、さらに金属WやW合金
が用いられている炭酸ガスレーザーの反射鏡や真
空炉の熱反射壁材などの各種部材の軽量化に着目
し、これら重質部材(例えば金属Moの比重は
10.2,金属Wの比重は19.3)の一部を、いずれも
軽量の窒化けい素基焼結材料(以下、Si3N4系材
料という、比重は約3.24)、サイアロン基焼結材
料(以下、サイアロン系材料という、比重は約
3.26)、または炭化けい素基焼結材料(以下、SiC
系材料という、比重は約3.26)で構成すべく研究
を行なつた結果、これら両部材を、通常のろう材
を用いて、高い接合強度でろう付けすることは困
難であるが、前記両部材のろう付け面のそれぞれ
に、イオンプレーテイング法や溶融めつき法など
の通常の表面被覆法を用いて、Cu層を固着形成
し、かつろう材として純AlまたはAl−Si系合金
を用いてろう付けを行なうと、著しく高い接合強
度でのろう付けを無加圧で、しかも直接行なうこ
とができるという知見を得たのである。 この発明は、上記知見にもとづいてなされたも
のであつて、純Mo,Mo合金,純W,およびW
合金のうちのいずれかからなる被ろう付け部材の
ろう付け面,並びにSi3N4系材料,サイアロン系
材料,およびSiC系材料のうちのいずれかからな
る基体部材のろう付け面に、それぞれ平均層厚:
1〜50μmのCu層を固着形成し、ついで、これら
両部材を、前記Cu層を介し、純AlまたはAl−Si
系合金からなるろう材を用いてろう付けすること
によつて、前記被ろう付け部材と基体部材とが
Al−Si−Cu系合金層を介してろう付けされた複
合ろう付け部材を製造することに特徴を有するも
のである。 なお、この発明におけるCu層には、その形成
時に被ろう付け部材および基体部材の表面を清浄
にし、かつろう付け時には純AlまたはSi系合金
のろう材と良く反応してAl−Si−Cu系合金層を
形成すると共に、ろう材中のSi,または基体部材
からろう材中に取り込まれたSiと前記両部材との
反応を促進して、前記両部材の強固な接合をもた
らす作用があるが、その平均層厚が1μm未満では
前記作用に所望の効果が得られず、一方その平均
層厚が50μmを越えると、Cu層形成時に前記両部
材から剥れ易くなつたり、基体部材に割れが生じ
易くなり、所望の接合強度が得られなくなること
から、Cu層の平均層厚を1〜50μmと定めた。 〔実施例〕 つぎに、この発明を実施例により具体的に説明
する。 被ろう付け部材として、それぞれ第1表に示さ
れる組成を有し、かつ直径:100mm×厚さ:2mm
の寸法をもつた円板状部材を用意し、一方基体部
材として、 (a) Si3N4粉末:96.5%,MgO粉末:3%,SiO2
粉末:0.5%からなる配合組成(以上重量%)
をもつた混合粉末より、300気圧のN2雰囲気
中、温度:1750℃に1時間保持の条件でホツト
プレスして製造したSi3N4系材料。 (b) Si3N4粉末:76%,Al2O3粉末:5%,Y2O3
粉末:3%,TiN粉末:15%,AlN粉末:1
%からなる配合組成(以上重量%)をもつた混
合粉末より成形した圧粉体を、1気圧のN2雰
囲気中、温度:1800℃に2時間保持の条件で普
通焼結することにより製造したサイアロン系材
料。 (c) SiC粉末:70%,フエノール樹脂:25%,炭
素粉末:3%,ジブチルフタレート:2%から
なる配合組成(以上重量%)をもつた混合粉末
より射出成形された成形体を、温度:700℃に
加熱して焙焼した後、温度:1500℃で1時間、
溶融Siと反応させる反応焼結を行なうことによ
り製造したSiC系材料。 以上(a)〜(c)の3種からなり、かついずれも直
径:100mm×厚さ20mmの寸法をもつたチツプ状部
材を用意し、これら被ろう付け部材および基体部
材のろう付け面である片側面に、それぞれ第1表
に示される平均層厚のCu層をイオンプレーテイ
ング法により固着形成し、ついでこれら被ろう付
け部材と基体部材とを、第1表に示される組合せ
において、そのろう付け面間に、同じく第1表に
示される組成をもつた厚さ:0.3mmのろう材を介
在させて重ね合わせ、上面に5Kgの重りを乗せ
えば炭酸ガスレーザーの反射鏡や、真空炉の熱反
射壁材などとしての使用に適した複合ろう付け部
材およびその製造法に関するものである。 〔従来の技術〕 従来、一般に、例えば炭酸ガスレーザーの反射
鏡として、表面を鏡面仕上げした純Cu製のもの
や、さらにこの表面にAuめつきを施したものな
どが用いられている。 しかしながら、これらの純Cu製反射鏡では、
レーザー照射時間が長くなると、表面に加工材か
ら発生した金属や非金属の蒸気が蒸着し、その反
射率が低下するようになるばかりでなく、表面が
レーザーのエネルギーを吸収して溶融し、反射鏡
を破損してしまうなどの事故が発生するようにな
る。 このような事故を防止するには、定期的に表面
の蒸着物を除去しなければならないが、反射鏡を
構成する純Cuや、表面のAuめつきは非常に軟か
いために、蒸着物をふき取るときに表面を傷つけ
易く、反射特性を損なうことが多発していた。 このようなことから、近年、炭酸ガスレーザー
の反射鏡の材料として、純Cuに代つて硬質の金
属Moを使用することが定着しつつある。この金
属Mo製反射鏡としては、特に単結晶のものや、
微細な結晶粒の多結晶のものが蒸着物の付着も少
なく、優れた性能を発揮している。 〔発明が解決しようとする問題点〕 一方、炭酸ガスレーザー装置は、地上設備ばか
りでなく、宇宙ステーシヨンにも設置されるもの
であるため、装置自体の軽量化が要求されるよう
になつており、このことは真空炉の熱反射壁材な
どの炉体構造材などにも云えることであり、これ
ら各種部材の軽量化が急務となつている。 〔問題点を解決するための手段〕 そこで、本発明者等は、上述のような観点か
ら、金属MoやMo合金、さらに金属WやW合金
が用いられている炭酸ガスレーザーの反射鏡や真
空炉の熱反射壁材などの各種部材の軽量化に着目
し、これら重質部材(例えば金属Moの比重は
10.2,金属Wの比重は19.3)の一部を、いずれも
軽量の窒化けい素基焼結材料(以下、Si3N4系材
料という、比重は約3.24)、サイアロン基焼結材
料(以下、サイアロン系材料という、比重は約
3.26)、または炭化けい素基焼結材料(以下、SiC
系材料という、比重は約3.26)で構成すべく研究
を行なつた結果、これら両部材を、通常のろう材
を用いて、高い接合強度でろう付けすることは困
難であるが、前記両部材のろう付け面のそれぞれ
に、イオンプレーテイング法や溶融めつき法など
の通常の表面被覆法を用いて、Cu層を固着形成
し、かつろう材として純AlまたはAl−Si系合金
を用いてろう付けを行なうと、著しく高い接合強
度でのろう付けを無加圧で、しかも直接行なうこ
とができるという知見を得たのである。 この発明は、上記知見にもとづいてなされたも
のであつて、純Mo,Mo合金,純W,およびW
合金のうちのいずれかからなる被ろう付け部材の
ろう付け面,並びにSi3N4系材料,サイアロン系
材料,およびSiC系材料のうちのいずれかからな
る基体部材のろう付け面に、それぞれ平均層厚:
1〜50μmのCu層を固着形成し、ついで、これら
両部材を、前記Cu層を介し、純AlまたはAl−Si
系合金からなるろう材を用いてろう付けすること
によつて、前記被ろう付け部材と基体部材とが
Al−Si−Cu系合金層を介してろう付けされた複
合ろう付け部材を製造することに特徴を有するも
のである。 なお、この発明におけるCu層には、その形成
時に被ろう付け部材および基体部材の表面を清浄
にし、かつろう付け時には純AlまたはSi系合金
のろう材と良く反応してAl−Si−Cu系合金層を
形成すると共に、ろう材中のSi,または基体部材
からろう材中に取り込まれたSiと前記両部材との
反応を促進して、前記両部材の強固な接合をもた
らす作用があるが、その平均層厚が1μm未満では
前記作用に所望の効果が得られず、一方その平均
層厚が50μmを越えると、Cu層形成時に前記両部
材から剥れ易くなつたり、基体部材に割れが生じ
易くなり、所望の接合強度が得られなくなること
から、Cu層の平均層厚を1〜50μmと定めた。 〔実施例〕 つぎに、この発明を実施例により具体的に説明
する。 被ろう付け部材として、それぞれ第1表に示さ
れる組成を有し、かつ直径:100mm×厚さ:2mm
の寸法をもつた円板状部材を用意し、一方基体部
材として、 (a) Si3N4粉末:96.5%,MgO粉末:3%,SiO2
粉末:0.5%からなる配合組成(以上重量%)
をもつた混合粉末より、300気圧のN2雰囲気
中、温度:1750℃に1時間保持の条件でホツト
プレスして製造したSi3N4系材料。 (b) Si3N4粉末:76%,Al2O3粉末:5%,Y2O3
粉末:3%,TiN粉末:15%,AlN粉末:1
%からなる配合組成(以上重量%)をもつた混
合粉末より成形した圧粉体を、1気圧のN2雰
囲気中、温度:1800℃に2時間保持の条件で普
通焼結することにより製造したサイアロン系材
料。 (c) SiC粉末:70%,フエノール樹脂:25%,炭
素粉末:3%,ジブチルフタレート:2%から
なる配合組成(以上重量%)をもつた混合粉末
より射出成形された成形体を、温度:700℃に
加熱して焙焼した後、温度:1500℃で1時間、
溶融Siと反応させる反応焼結を行なうことによ
り製造したSiC系材料。 以上(a)〜(c)の3種からなり、かついずれも直
径:100mm×厚さ20mmの寸法をもつたチツプ状部
材を用意し、これら被ろう付け部材および基体部
材のろう付け面である片側面に、それぞれ第1表
に示される平均層厚のCu層をイオンプレーテイ
ング法により固着形成し、ついでこれら被ろう付
け部材と基体部材とを、第1表に示される組合せ
において、そのろう付け面間に、同じく第1表に
示される組成をもつた厚さ:0.3mmのろう材を介
在させて重ね合わせ、上面に5Kgの重りを乗せ
【表】
第1表に示される結果から明らかなように、本
発明法1〜28においては、いずれの場合も被ろう
付け部材と基体部材とが高い接合強度でろう付け
されており、この種の複合ろう付け部材では、ろ
う付け面が10Kgf・mm-2以上の剪断強度を示すも
のは、その接合がきわめて強固であるとされてい
る。 一方、比較法1〜8に見られるように、Cu層
の平均層厚がこの発明の範囲から外れると、いず
れの場合もろう付け面は約8Kgf・mm-2以下の剪
断強度しか示さず、所望の強固な接合強度が得ら
れないことが明らかである。 上述のように、この発明によれば、純Mo,
Mo合金,純W,およびW合金のうちのいずれか
からなる重質部材の一部を、Si3N4系材料、サイ
アロン系材料、およびSiC系材料のうちのいずれ
かからなる軟質材料で置換することが可能となる
ので、上記重質部材の軽量化をはかることができ
るようになり、さらに前記の軟質材料はすぐれた
冷却効果をもつほか、前記の重質部材とほぼ同じ
熱膨張率をもつので、複合ろう付け部材の残留応
力が小さく抑えられ、熱ひずみによる破損が起り
にくくなることから、これを、例えば炭酸ガスレ
ーザー用反射鏡や真空炉の内壁材などとして用い
た場合、すぐれた性能を長期に亘つて発揮するよ
うになるなど工業上有用な効果がもたらされるの
である。
発明法1〜28においては、いずれの場合も被ろう
付け部材と基体部材とが高い接合強度でろう付け
されており、この種の複合ろう付け部材では、ろ
う付け面が10Kgf・mm-2以上の剪断強度を示すも
のは、その接合がきわめて強固であるとされてい
る。 一方、比較法1〜8に見られるように、Cu層
の平均層厚がこの発明の範囲から外れると、いず
れの場合もろう付け面は約8Kgf・mm-2以下の剪
断強度しか示さず、所望の強固な接合強度が得ら
れないことが明らかである。 上述のように、この発明によれば、純Mo,
Mo合金,純W,およびW合金のうちのいずれか
からなる重質部材の一部を、Si3N4系材料、サイ
アロン系材料、およびSiC系材料のうちのいずれ
かからなる軟質材料で置換することが可能となる
ので、上記重質部材の軽量化をはかることができ
るようになり、さらに前記の軟質材料はすぐれた
冷却効果をもつほか、前記の重質部材とほぼ同じ
熱膨張率をもつので、複合ろう付け部材の残留応
力が小さく抑えられ、熱ひずみによる破損が起り
にくくなることから、これを、例えば炭酸ガスレ
ーザー用反射鏡や真空炉の内壁材などとして用い
た場合、すぐれた性能を長期に亘つて発揮するよ
うになるなど工業上有用な効果がもたらされるの
である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 純Mo,Mo合金,純W,およびW合金のう
ちのいずれかからなる被ろう付け部材を、Al−
Si−Cu系合金層を介して、窒化けい素基焼結材
料、サイアロン基焼結材料、および炭化けい素焼
結材料のうちのいずれかからなる基体部分にろう
付けしてなる複合ろう付け部材。 2 純Mo,Mo合金,純W,およびW合金のう
ちのいずれかからなる被ろう付け部材のろう付け
面、並びに窒化けい素基焼結材料、サイアロン基
焼結材料、および炭化けい素焼結材料のうちのい
ずれかからなる基体部材のろう付け面に、それぞ
れ平均層厚:1〜50μmのCu層を固着形成し、 ついで、これら両部材を、前記Cu層を介し、
純AlまたはAl−Si系合金からなるろう材を用い
て、ろう付けすることを特徴とする複合ろう付け
部材の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23790085A JPS6297795A (ja) | 1985-10-24 | 1985-10-24 | 複合ろう付け部材およびその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23790085A JPS6297795A (ja) | 1985-10-24 | 1985-10-24 | 複合ろう付け部材およびその製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6297795A JPS6297795A (ja) | 1987-05-07 |
JPH0369862B2 true JPH0369862B2 (ja) | 1991-11-05 |
Family
ID=17022089
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23790085A Granted JPS6297795A (ja) | 1985-10-24 | 1985-10-24 | 複合ろう付け部材およびその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6297795A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112975032B (zh) * | 2021-02-23 | 2022-09-27 | 浙江浙能兰溪发电有限责任公司 | 一种碳化硅陶瓷的钎焊方法 |
-
1985
- 1985-10-24 JP JP23790085A patent/JPS6297795A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6297795A (ja) | 1987-05-07 |
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