JPH0363281A - 新規抗生物質エンディナマイシン及びその製造法 - Google Patents

新規抗生物質エンディナマイシン及びその製造法

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JPH0363281A
JPH0363281A JP19806189A JP19806189A JPH0363281A JP H0363281 A JPH0363281 A JP H0363281A JP 19806189 A JP19806189 A JP 19806189A JP 19806189 A JP19806189 A JP 19806189A JP H0363281 A JPH0363281 A JP H0363281A
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endinamycin
culture
medium
growth
observed
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JP19806189A
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Inventor
Tomio Takeuchi
富雄 竹内
Masa Hamada
雅 浜田
Hiroshi Osanawa
博 長縄
Hironobu Iinuma
寛信 飯沼
Kazuro Shiomi
和朗 塩見
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Microbial Chemistry Research Foundation
Original Assignee
Microbial Chemistry Research Foundation
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規抗生物質エンディナマイシン及びその製造
法に関する。
〔従来の技術〕
微生物の生産する抗生物質はこれまでに数多く発見され
ており、感染症の治療に広く用いられている。また抗生
物質のうちで制癌作用を有するものは、制癌剤として使
用されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし感染症の治療においては耐性菌の出現が避けられ
ず、耐性菌に有効な新しい骨格を有する抗生物質は絶え
ず求められている。また既存の制癌剤はその治療効果に
おいて十分であるとはいえず、新規制癌抗生物質も期待
されている。
〔課題を解決するための手段〕
本発明を概説すれば、本発明の第1の発明は新規抗生物
質エンディナマイシン([indynamicin)に
関する発明であって、下記−船式I:(エンディナマイ
シンAはR=OH、エンディナマイシンBはR=Hであ
る。)で表される化合物であることを特徴とする。また
本発明の第2の発明は、抗生物質エンディナマイシンの
製造法に関する発明であって、ミクロモノスポラ(旧c
romonospora)属に属するエンデイナマイシ
ン生産菌を培養し、その培養物から上記一般式Iで表さ
れるエンディナマイシンを採取することを特徴とする。
ミクロモノスポラ属に属するエンディナマイシンの生産
菌の1例としては、本発明者らによって昭和55年5月
山梨県身延山で採取した土壌試料より分離され、MG3
31.−hF6の菌株番号の付された放線菌がある。こ
の菌株の菌学的性状は次のとおりである。
1、  形  態 MG331−hF6株は、電子顕微鏡下で基中菌糸は長
く直線状あるいはゆるやかに間がって伸長し、短く車軸
分枝した胞子柄上には1個の暗いオリーブ(黒色に近い
)の胞子が懲戒される。胞子は球形で約0.8〜0.9
μmの大きさを示し、表面は平滑である。気菌糸の懲戒
は認められない。
2、 各種培地における生育状態 色の記載について〔〕内に示すPS型は、コンテイナー
・コーポレーション・オブ・アメ リ カ  (Con
taine’r  Corporation  of 
 America)ノカラー・ハーモニー・マニュアル
(Colorharmony manual)を用いた
(1)  シスクロース・硝酸塩寒天培地(30℃培養
) 比較的良好な生育がみられ、はじめうすだいだい[3g
c、 Lt Tan〕〜明るい黄味だいだい[4gc、
Apricot ]を呈するが、培養10日目頃より次
第に黒っぽくなる。気菌糸は着生せず、溶解性色素も認
められない。
(2)  グルコース・アスパラギン寒天培地 (30
℃培養) 発育は良好でしわのある盛り上がった生育がみられ、1
こぶ黄だいだい[31c、Amher ]〜暗い茶〔3
pn、 Dk Brown]を呈し、培養後14日目頃
よりオリーブ灰C1’A ig、 01ive6ray
〕〜暗いオリーブC1′Apn、 Dk、 01ive
 ]となり、わずかに暗いオリーブの溶解性色素を認め
る。気菌糸は着生しない。
(3)  グリセリン・アスパラギン寒天培地(■SP
−培地5.30℃培養) 気菌糸を着生せず、発育はうすだいだい〔3ea、 L
t Melon Yellow) 〜明るい黄味だいだ
い[4ia、 Apricot ] 〜暗いオリーブ〔
IWpn、 Dk 0live〕で、溶解性色素は認め
られない。
(4)  スターチ・無機塩寒天培地(ISP−培地4
.30℃培養) 発育は明るい黄だいだい[3ia、 Drite Me
Jon Yellow) 〜明るい黄味だいだいC41
a。
Apricot ]になり、培養後14白目頃より次第
に黒っぽくなり暗いオリーブ〔1y2ρn、 DkOl
ive ]を呈する。気菌糸は着生せず、溶解性色素も
認められない。
(5)チロシン寒天培地(ISP−培地7.30℃培養
) 発育は明るい黄だいだい[3nc、 Amher ]〜
うす茶[: 31e、 Cinnamon] 〜暗いオ
リーブC1’Apn、 Dk 01ive、] 、気菌
糸は着生せず、溶解性色素も認められない。
(6)栄養寒天培地(30℃培養) 発育はうすだいだいC,3aa、 It Melon 
Ye−11ow〜3 ga、 Melon Yello
w〕〜明るいfIiだいだいC3ia、 Br1te 
Melon yellow〕を呈し、気菌糸は着生せず
、溶解性色素も認められない。
(7)  イースト・麦芽寒天培地(ISP−培地2.
30℃培養) 気菌糸は着生せず、発育は盛り上がったしわのある良好
な生育がみられ、明るい)1だいだいC3nc、へmb
er〕〜黄茶C3ne、 ′ropaze〕〜明るい茶
C4pg、 Dk Luggage Tan〕を呈し、
次第に暗いオリーブ[1′Apn、 Dk 01ivc
〕になる。溶解性色素は認められない。
(8)  オートミール寒天培地(ISP−培地3.3
0℃培養) 発育は広がった中程度の生育で、無色〜うすだいだい[
3gc、 Lt Tan〕〜暗いオリーブCI Hpn
、 Dk 01ivelを呈し、気菌糸を着生せず、溶
解性色素も認められない。
(9)  グリセリン・硝酸塩寒天培地(30℃培養〉 発育はわずかで、オリーブ灰[1%ig。
0live Gray) 〜暗いオリーブ〔1′Apn
、 DKOlive )を呈し、気菌糸、溶解性色素と
も認められない。
αOスターチ寒天培地(30℃培養) 発育は無色〜うすだいだいC3ea、 Lt Me−1
ion Yellow 〜3 gc、 Lt Tan〕
のやや盛り上がった良好な生育がみられ、気菌糸、溶解
性色素は認められない。
01)リンゴ酸石灰寒天培地(30℃培養)発育はうつ
すらと貧弱で、うすだいだい〜暗いオリーブ[1%pn
、 Dk 01ive、:lを呈し、気菌糸、溶解性色
素とも認められない。
(支) セルロース(ろ紙片添加合成液、30℃培養〉 ろ紙面及び試験管壁にうつすらと生育し、うすだいだい
〜灰色を呈する。気菌糸、溶解性色素は認められない。
Q31  ゼラチン穿刺培養 15%単純ゼラチン培地(20℃培養)では発育は無色
、気菌糸は着生せず、溶解性色素も認められない。グル
コース・ペプトン・ゼラチン培地の場合は30℃で生育
がみられなかったので、20℃、24℃、27℃、30
℃で培養を繰返したが、いずれの温度でも生育を認めな
かった。
αつ 脱脂粉乳(30℃培養) 発育は無色、気菌糸は着生せず、溶解性色素も認められ
ない。
3、生理学的性質 (1)  生育温度範囲 ペンネット寒天培地〔イーストエキス(デイフコ?[)
0.1%、牛肉エキス(デイフコ社製)0.1%、N−
Z−アミン・タイプA0.2%、グルコース、1.0%
、ひも寒天3.0%、pH7,3]を用い、20℃、2
4℃、27℃、30℃、37℃、50℃の各温度で試験
の結果、50℃を除いていずれの温度でも生育したが、
最適生育温度は30℃〜37℃伺近と思われる。
(2)ゼラチンの液化(15%単純ゼラチン、20℃培
養;グルコース・ペプトン・ゼラチン培地、20℃、2
4℃、27℃、30℃培養〉単純ゼラチン培地では培養
後7日目頃より液化カ月忍められ、その後ゆっくりと進
みその作用は中等度〜強い方である。一方、グルコース
・ペプトン・ゼラチン培地はいずれの温度でも生育が認
められなかった。
(3)  スターチの加水分解(スターチ・1ltu 
K’U塩寒天培地及びスターチ寒天培地、いずれも30
℃培養) スターチ・無機塩寒天培地は培養後5[コ目頃より、ス
ターチ寒天培地では7日目頃より氷解性が認められ、い
ずれもその作用は強い方である。
(4)脱脂牛乳の凝固・ペプトン化(脱脂牛乳、37℃
培養) 培養後8日目頃に凝固が始まり、直ちに完了し、100
日目頃りペプトン化が始まる。
ペプトン化の進行は極めて遅く、培養後3週間を経ても
完了しない。
(5)  メラニン様色素の生成(トリプトン・イース
ト・ブロス、l5P−培地1.27℃;ペプトン・イー
スト・軟寒天培地、l5P−培地6.30℃;チロシン
寒天培地、l5P−培地7.30℃培#) トリプトン・イースト・ブロス、ペプトン・イースト・
鉄寒天培地及びチロシン寒天培地で陰性である。
(6)炭素源の利用性(プリドハム・ゴドIJ −ブ寒
天培地、l5P−培地9.30℃培養)D−グルコース
、L−アラビノース、D−アラビノース、D−キシロー
ス、シュクロース、ラフィノースを利用してよく発育す
る。
フラクトース、ラムノース、ラクトースはおそらく利用
すると思われ、イノシトール、Dマンニトールは利用し
ない。
(7)リンゴ酸石灰の溶解(リンゴ酸石灰寒天培地、3
0℃培養) 陰性である。
(8)硝酸塩の還元反応(0,1%硝酸カリウム含有ペ
プトン水、l5P−培地8.30℃培養〉 陽性である。
(9) セルロースの分解(ろ紙片添加合成液、30℃
培養) 極めて弱いが、わずかに分解しているようである。(培
養後130日目まで観察)以上の性状を要約すると、M
G331−hFG株は気菌糸を着生せず、直線状あるい
はゆるやかに曲がって長く伸長した基底菌糸から短く単
軸分枝した胞子柄に1個ずつの暗いオリーブ(黒色に近
い)の胞子が形成される。
胞子は球形で、その表面は平滑である。種々の培地で比
較的良好な生育がみられ、特に天然寒天培地で発育はし
わが多く、厚く盛り上がった生育が認められる。培養初
期には発育はうすだいだい〜明るい黄味だいだいの色調
を呈するが、培養後14日目頃より暗いオリーブになる
。溶解性色素はほとんど認められない。メラニン様色素
の生成は、トリプトン・イースト・ブロス・ペプトン・
イースト・鉄寒天培地、チロシン寒天培地のいずれの場
合も陰性である。蛋白分解力は中等度〜強い方であり、
スターチの氷解性も強い。なお細胞壁に含まれる2、6
−ジアミノピメリン酸はメソ(meso)型が中心で、
LL型もわずかに認められる。
これらの性状より、M0331−hFO株はミクロモノ
スポラに属するものと考えられる。更に近縁の既知菌種
を検索すると、ミクロモノスポラ・グロボサ[Micr
omonosporaglobosa、ザ・ジャーナル
・オブ・アンティビオティクス(The Journa
l of Antibiotics)第35巻、第14
30頁、(1982年);ジャーナル・オブ・バクテリ
オロジー(Jour−nal of Bacterio
logy)第146巻、第527頁、(1981年)〕
、及びミクロモノスポラ1ベルキユローサ[Micro
monospora verruculosa 、ザ・
ジャーナル◆オブ・アンティビオティクス第35巻、第
1430頁、(1982年);特公昭51−33195
号〕が挙げられる。そこでまずMG331−hFG株と
当研究所に保存中のミクロモノスポラ・グロボサについ
て比較実験を行った。続いてミクロモノスポラ・ベルキ
ュローザを入手し、文献からMG331−hFe株と性
状の相違しているところを重点的に実際に比較を試みた
。その結果及び文献上の比較を第1表にまとめた。
第1表から明らかなように、MG331−bF6株はミ
クロモノスポラ・グロボサ及びミクロモノスポラ・ベル
キュローサに類似した性質を示した。なかんずく、ミク
ロモノスポラ・グロボサとは極めて近縁な関係にあり、
MG331− h F 6株がミクロモノスポラ・グロ
ボサと異なるのは炭素源のラムノースの利用及びセル「
7−スの分解の強さ(130日観察)である。
史に同類の生産物を検索する過程で、抗坐物質’I”−
42318を生産するミクロモノスポラ・バブロサス(
Micromonospora papuloSus、
特公昭59−5279号)が類似していることを知った
。ミクロモノスポラ・バブロサスは人手困難で比較実験
かできなかったが、次の諸点でMG331−hF6株よ
りむしろミクロモノスポラ・ベルキュローサに近縁の種
と考えられる。すなわち、ミクロモノスポラ・パブロザ
スは胞子の表面がいぼ状ないし鈍い短線状であり、細胞
壁組成でLL−ジアミノピメリン酸を含まぬ点である。
以上の点を総合して、MG331−bF6株はミクロモ
ノスポラ・グロボサに最も近縁の種と考えられる。した
がって、MG331−hFG株をミクロモノスポラ・グ
ロボサ MG331−hF6と同定した。なおMG33
1.hFG株を工業技術院微生物工業技術研究所に寄託
申請し、平成元年4月10日、微工研閑寄第1065■
号(FER,M  P−10651)として受託された
本発明に用いることのできる菌株は上記菌株、その変異
株をはじめ、ミクロモノスポラ属に属するエンディナマ
イシン生産菌のすべてが使用できる。
本発明の抗生物質エンディナマイシンは、上記菌株をエ
ンディナマイシン生産に適した培地に接種し培養するこ
とにより製造される。培地としては、通常の放線菌の培
養に用いられる栄養源含有培地でもよいし、栄養源は含
有しないものでもよい。
栄養源としては、例えば市販されているペプトン、肉エ
キス、コーン・ステイープ・リカー綿実粉、落花生粉、
大豆粉、酵母エキス、NZアミン、カゼインの氷解物、
硝酸ソーダ、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウムなど
の窒素源、及び市販されているグリセリン、しょ糖、で
ん粉、グルコース、ガラクトース、マンノース、糖みつ
なとの炭水化物、あるいは脂肪などの炭素源、及び食塩
、リン酸塩、炭酸力ルシウt・、硫酸マグネシウムなど
の無機塩を使用できる。その他必要に応じて微量の金属
塩、消泡剤としての動・植・鉱物油などを添加すること
もできる。これらのものは生産菌が利用しエンディナマ
イシンの生産に役立つものであればよく、公知の放線菌
の培養材料はすべて用いることができる。また無機又は
有機のヨウ素塩やヨウ素化合物を上記栄養源含有培地に
添加することにより、エンディナマイシンの生産量を増
大させることができる。
栄養源を含有しない培地としては、無機又は有機のヨウ
素塩やヨウ素化合物の水溶液が挙げられる。
これらの培地に逆相シリカゲル粉末を添加しておくこと
により、培養液から簡便にエンディナマイシンを抽出す
ることができ、且つ生産量もやや増加する。エンディナ
マイシンの大量生産には液体培養が好ましく、培養温度
はエンディナマイシンを生産できる範囲で適用できる。
培養は以上に述べた条件を使用するエンディナマイシン
生産菌の性質に応じて適宜選択して行うことができる。
エンディナマイシンは培養ろ液及び菌体の両方に存在す
る。培養ろ液よりは、pHlO以下で酢酸ブチル、クロ
ロホルム、ブタノールなど水不混和性の有機溶剤で抽出
することができる。
菌体よりは、メタノール、アセトンなどの有機溶剤で抽
出後、抽出液を減圧濃縮し培養ろ液と同様の方法で更に
抽出すること・ができる。培地に逆相シリカゲルを添加
した場合は、菌体と一緒に集め菌体からの抽出と同様な
方法で抽出できる。上述の抽出法に加え、脂溶性物質の
採取に用いられている公知の方法、例えば吸着クロマト
グラフィー、ゲルろ過クロマトグラフィー薄層クロマト
グラフィーよりのかき取り、遠心向流分配クロマトグラ
フィー、高速液体クロマトグラフィーなどを適宜組合せ
、あるいは繰返すことによって、純粋に採取することが
できる。
抗生物質エンディナマイシンA及びBの理化学的性状は
次のとおりである。
エンディナマイシンA及びBの形状、フィールド脱着質
量分析(FDMS> 、分子式、紫外部及び可視部吸収
極大、溶解性、酸性、中性、塩基性の区別、を第2表に
示す。またエンディナマイシンへ及びBのプロトン核磁
気共鳴スペクトルの化学シフトを第3表に示す。
更に第1図にエンディナマイシンへの臭化カリウム錠に
よる赤外部吸収スペクトルを示す。
第1図の横軸は波数(cm−’)を、縦軸は透過率(%
)を表す。
ェンディナマイシンBは、X線結晶解析より前記一般式
IのR=Hの構造であることが決定された。またエンデ
ィナマイシンAはエンディナマイシンBと各種理化学的
性状やスペクトルデータを比較検討することで、前記一
般式IのR=OHの構造であることが決定された。
抗生物質エンディナマイシンA及びBの生物学的性質は
次のとおりである。
エンディナマイシンA及びBの栄養寒天培地上での各種
細菌に対する発育阻止濃度(寒天平板希釈法による)を
第4表に示す。第4表より明らかなように、エンディナ
マイシンA及びBはダラム陽性菌及び陰性菌に対して強
い抗菌活性を有し、特にダラム陽性菌に対しては非情に
低濃度で生育を阻止した。またエシェリヒア・コIJK
−12  ML1629などの耐性菌の生育も阻止した
エンディナマイシンAを雌性ICRマウスに腹腔的投与
したときのLD、。は、3゜1〜6.3mg/kgであ
った。
第5表にエンディナマイシンへの担癌マウスの治療実験
の結果を示す。白血病L1210又はエールリッヒ腹水
癌をそれぞれ移植し、移植直後よりIO日間エンディナ
マイシン八へ腹腔角に注射した。第5表より、エンディ
ナマイシンAは白血病L1210及びエールリッヒ腹水
癌のいずれに対しても有効であった。
00 50 25 62.5 31.3 15.6 第 20 52 30 74 〉399 30 表 70 〉337 〉2G1 〉294 39 以上のとおり、エンディナマイシンA及びBの理化学的
性状並びに生物学的性質について詳述したが、このよう
な性質に類似した化合物としては、M−92VA−2(
特装11i’35133195号)とT−42318(
特装lpj 5 Q−5279号)が挙げられる。いず
れも構造に関する記載はなく理化学的性状を示している
に過ぎないが、M−92VA−2はエンディナマイシン
Aと比較すると、赤外部吸収スペクトルではエンディナ
マイシンAに見られる1720〜1730cm−’の吸
収(ヌジョールで測定しても見られる)がなく、可視部
の吸収もlO〜20nmずれている。またM−92VA
−2をエンディナマイシンBと比較すると、紫外及び可
視部の吸収が明らかに異なる。T−42318は、炭素
と酸素の元素分析値がエンディナマイシンA及びBの計
算値とは異なっているほか、可視部吸収極大の強度がエ
ンディナマイシンAの2倍程度の値を示し、エンディナ
マイシンBとは可視部の吸収が明らかに異なる。更にM
−92VA−2及びT−42318の両者とも酸性物質
と記載されているが、エンディナマイシンA及びBは両
性物質である。したがって、M−92VA−2及びT−
42318のいずれもエンディナマイシンと同じグルー
プと考えられるが別物質であることが判明し、エンディ
ナマイシンA及びBは新規物質であると決定した。
〔実施例〕
次に本発明を実施例により説明するが、本発明はこれに
限定されるものではない。
実施例1 寒天斜面培地で培養したミクロモノスポラ・グロボサM
G331−hF6株〔微工研菌寄第10651号(FE
RM  P−10651) ]より、グルコース1%、
プロリッチ〔味の素■製〕2%、ドライ・イースト〔オ
リエンタル酵母和製31%からなる液体培地(pH7,
0)をi o Ordずつ分注したワツフル付三角フラ
スコ2本に1白金耳ずつ接種し、30℃で6ト1間振と
う培養した。それを第1次種培養液として、同一培地を
100rnlずつ分注したワツフル付三角フラスコ48
本に4dずつ接種し、30℃で4日間振とう培養し、第
2次種培養液とした。
ヨウ化カリウム1 mM、シラナイズド・シリカゲル(
メルク社製Art、  7719)  1%、消泡用シ
リコンオイル〔信越化学工業■製シリコンKM70) 
0.025%からなる液体培地2OAの入ったジャー・
ファーメンタ−6基に第2次種培養液8本ずつを接種し
、37℃、通気量41/分、かくはん100 rpmの
条件で3日間通気かくはんした。
ろ過により菌体とシリカゲル粉末を集め、それを71の
メタノールで抽出した。抽出液を減圧濃縮した後、41
の水を加えて4fのクロロホルムでpH7,0にて抽出
した。クロロホルム層に等量の25mMホウ酸ナトリウ
ム緩衝液(plli o、 o >を加えて水層に転溶
した後、水1i″4をpH8、(]に調製して再び等量
のクロロホルトで抽出し、減圧濃縮、して125mgの
青色あめ状物質を得た。それに少量のメタノールを加え
、遠心して34.0 mgの紫色粉末を得た。それを少
i社のジメチルホルムアミド(DMF)に溶解し遠心し
て沈殿を廃棄した後、濃縮、して冷却した。それを遠心
して沈殿を集め、上清は濃縮後少量のメタノールを加え
て冷却した。それを遠心して沈殿を集め、上清は再度同
じ操作を繰返して3たび沈殿を得た。この3回の沈殿を
集めることにより、6.5 mgの赤紫色粉末を得た。
この粉末をDMFに溶解し、DMFで膨潤させたセファ
デックスLH−20(ファルマシア社製)のカラA(7
0mj?)にかけDMFで溶出して、メルク社製Art
、5715シリカゲルプレートを用いた薄層クロマトグ
ラフィーでRf*I0.3〜0.4〔展開液クロロホル
ム−メタノール(1(11)]に赤紫色の単一なバンド
を示す両分を集めて減圧濃縮し、5.1 mgのエンデ
ィナマイシン粗動貢を得た。この粗動質のうち3.2 
mgをDMFに溶解しく1mg/mf) 、0.2mj
!ずつ高速液体クロマトグラフィー〔■センシュー科学
製、センシューバック・ヌクレオシル(Nucleos
iJ) 5 Cto、4、6 X 250 mm〕にか
け、DMF−0,1%炭酸アンモニウム水溶液(1: 
1)を移動相として、590nmの吸収を検出しながら
、0.5nf1分の流速において、20分と25分のピ
ークをそれぞれ分取し減圧濃縮した。その結果、20分
のピークからは2.4 mgのエンディナマイシンへが
、25分のピークからは0.5 mgのエンディナマイ
シンBが、いずれも赤紫色粉末として得られた。
これらは上記条件の高速液体クロマトグラフィーにおい
て、それぞれ単一なピークを与えた。
またエンディナマイシンBを少量のDMFに溶解し、濃
縮後5℃に保存することにより、0.2mgの赤紫色結
晶を得た。
〔発明の効果〕
以」二詳細に説明した通り、本発明により新規制癌抗生
物質及びその製造法が提供された。本発明による新規制
癌抗生物質は、マウス白血病及びエールリッヒ腹水癌に
有効であり且つ強力な抗菌活性を・示す点で顕著な効果
を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図はエンディナマイシンAの赤外部吸収スペクトル
図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、下記一般式 I : ▲数式、化学式、表等があります▼・・・[ I ] (式中RはH又はOHを示す)で表される化合物である
    ことを特徴とする抗生物質エンディナマイシン。 2、ミクロモノスポラ属に属するエンディナマイシン生
    産菌を培養し、その培養物かち請求項1記載のエンディ
    ナマイシンを採取することを特徴とする抗生物質エンデ
    ィナマイシンの製造法。
JP19806189A 1989-08-01 1989-08-01 新規抗生物質エンディナマイシン及びその製造法 Pending JPH0363281A (ja)

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JP19806189A JPH0363281A (ja) 1989-08-01 1989-08-01 新規抗生物質エンディナマイシン及びその製造法

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