JPH0360805A - 熱延鋼帯コイルの保熱方法および装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 本発明は、熱延鋼帯を一旦コイルに巻き取る工程を有す
る熱間圧延ラインにむける熱延鋼帯コイルの保熱方法お
よび装置に関するものである。

（ロ）従来技術 近年、連続鋳造スラブを一旦冷却することなしに、直接
熱間圧延を行う、いわゆるダイレクト圧延が実施されつ
つある。これにより、従来−旦冷却したスラブを大型の
加熱炉で加熱する方法に比較して大幅な省エネルギとな
る。

第８図に従来の連続鋳造ラインと熱間圧延ラインとを結
合したダイレクト圧延法の流れ工程図を示す。連続鋳造
機１は鋳造速度１．５〜３ｍ／ｍｉｎで板厚２００〜２
８０ｍｍのスラブを、通常２ストランドで鋳造している
。その後、スラブ切断機２によってスラブ３を長さ５〜
１５ｍに切断し、熱間圧延ライン４に搬送する。

熱間圧延ライン４では、スラブ３は、まず、トンネル炉
５により加熱され、次いで粗圧延機列６で板圧３０〜５
０ｍｍに粗圧延され、さらに仕上圧延機列７で所定の板
厚１２〜１０朋に圧延される。

粗圧延機列６と仕上圧延機列７どの間にはコイルボック
ス８が設けられている。これは両者間の距離を短縮し圧
延ライン４をコンパクトニスル目的と、仕上圧延中に仕
上圧延機列７の入側での圧延材の温度降下を低減する目
的のためである。コイルボックス８は粗圧延後の圧延材
を巻き取る巻取機９と、巻き取ったコイルを仕上圧延機
列７に送り出す巻出機１０からなっている。仕上圧延さ
れた圧延材は冷却され、巻取機１１に巻き取られ、次工
程に送られる。

このように、連続鋳造から直接圧延された製品には、加
工性が悪くなる材料がある。このような材料は仕上圧延
機列７の入側でコイルを数分から数十分保熱する必要が
ある。コイルボックスに送り出すコイル保熱炉は構造が
複雑となるため、現在は設置されていないのが実状であ
る。

コイル保熱炉として、巻取機９から巻出機１０に直線状
の炉を設置することも考えられる。しかし、この場合、
保熱不可の材料は別ルートで巻出機１０に送る必要があ
る。また、トンネル炉内のコイル搬送は非常に複雑な機
構が必要となり、非常に高価な炉となる。

通常仕上圧延では同一寸法、圧延条件の圧延材または類
似の寸法圧延条件の圧延材を連続して圧延すれば、板厚
精度が高精度に保たれる。しかし、実際は大幅に異なっ
た寸法、圧延条件の圧延材が交互に来ることがあるため
、板厚精度は悪い。そこで、コイル保熱炉で圧延順を入
れ代えることができればその問題は解消される。

また、仕上圧延機列７では、薄物材は圧延中は生産能力
が下がるのが通常である。仕上圧延機列７の入側でバッ
ファ機能を有するコイル保熱炉があれば、この問題は解
消される。

次に、最終的に巻取機１１で巻き取られたコイルはコイ
ルの内周部、外周部、板幅端部がコイル搬送中に過冷却
し、その部分で降伏点が高くなり、特性不良となる問題
がある。この場合もコイルの保熱炉があれば上記問題が
解消されるが今までに安価なコイル保熱炉がなかった。

（ハ）発明が解決しようとする課題 本発明が解決（−ようとする課題は、熱間圧延ラインに
おいて、熱延鋼帯の特性向上を図るとともに、生産性の
向上を図ることのできる熱延鋼帯コイルの保熱方法およ
び装置を得ることにある。

（ニ）課題を解決するための手段 本発明の熱延鋼帯コイルの保熱方法は、熱延鋼帯を一旦
コイルに巻き取る工程を有する熱間圧延ラインにふ・い
て、コイル巻取機とコイル巻出機に隣接してコイル受渡
しステーションを設け、該ステーションに隣接して回転
炉床式の環状保熱炉を設け、巻取コイルを該環状保熱炉
に選択的に出し入れしてコイルの保熱を行うことからな
る手段によって、上記課題を解決している。

本発明の熱延鋼帯コイルの保熱装置は、熱延鋼帯を一旦
コイルに巻き取る工程を有する熱間圧延ラインにおいて
、コイル巻取機とコイル巻出機に隣接してコイル受渡し
ステーションを設け、該ステーションにコイル搬送機構
を設け、該ステーションに隣接して回転炉床式の環状保
熱炉を設け、該環状保熱炉を回転移動炉床と固定環状炉
壁と回転駆動機構とから構成し、巻取コイルを該環状保
熱炉に選択的に出し入れしてコイルの保熱を行うことか
らなる手段によって、上記課題を解決している。

前記回転移動炉床に前記巻取コイルを個々に収納する仕
切壁を設けることが好ましい。

前記固定環状炉壁のコイル出入口に加熱した不活性ガス
の噴射ノズルを設けることが好ましい。

（ホ）作　用 本発明は、コイルを回転炉床式の環状保熱炉で保熱する
ことにより、 ■　コイルの炉内搬送が容易になり、 ■　任意位置にコイルを挿入でき、 ■　任意のコイルを搬出できる。

その結果、保熱時間を自由に調整でき、仕上圧延への搬
出順を入れ替えることができ、仕上圧延入側テのバッフ
ァ機能もある。

さらに、炉内の各々のコイル間に仕切壁を設けることに
より、１コイルごとに最適保熱温度に保つことが可能と
なる。

コイルの挿入室と搬出室とを不活性ガス吐出口を設ける
ことにより、コイル挿入時、搬出時の空気の侵入を防止
することができ、コイル保熱中の酸化スケール発生を防
止できる。

（へ）実施例 第１図から第７図までを参照して、本発明の熱延鋼帯コ
イルの保熱方法および装置の実施例について説明する。

本発明の熱延鋼帯コイルの保熱方法は、熱延鋼帯を一旦
コイルに巻き取る工程を有する熱間圧延ライン４（第８
図）に適用される。本発明の方法は、第１図に示すよう
に、コイル巻取機９とコイル巻出機１０に隣接してコイ
ル受渡しステーション９０を設け、ステーション９０に
隣接して回転炉床式の環状保熱炉３０を設け、巻取コイ
ル１２を環状保熱炉３０に選択的に出し入れしてコイル
１２の保熱を行う。

本発明の熱延鋼帯コイルの保熱装置は、上記熱間圧延ラ
イン４に適用される。本発明の装置は、コイル巻取機９
とコイル巻出機１０に隣接してコイル受渡しステーショ
ン９０を設け、ステーション９０にコイル搬送機構４０
を設け、ステーション９０に隣接して回転炉床式の環状
保熱炉３０を設ける。環状保熱炉３０を回転移動炉床３
１と固定環状炉壁３２と回転駆動機構３３とから構成す
る。巻取コイル１２を環状保熱炉３０に選択的に出し入
れしてコイル１２の保熱を行う。

第３図に示すように、回転移動炉床３１に巻取コイル１
２を個々に収納する仕切壁３４を設けることが好ましい
。

第５図に示すように、固定環状炉３２のコイル出入口に
加熱した不活性ガスの噴射ノズル３５を設けることが好
ましい。不活性ガスとしては、例えばアルゴンガスまた
は窒素ガス等を用いる。不活性ガスは３００〜１０００
’Ｃ程度まで加熱することが好ましい。

回転駆動機構３３は、回転移動炉床３１の適当な位置に
モータ３３１（第３図）を固定して車輪３６を駆動させ
るか、または第７図に示すように、保熱炉３０の中心位
置にモータ３３１を設けてアーム３７で炉床３１に連結
し、駆動させてもよい。

次に、本発明の方法および装置の動作について説明する
。

第１図に示すようにコイル巻取機９とコイル巻出機１０
に隣接して設けられたコイル受渡しステーション９０に
おいて、コイル搬送機構４０がステーション９０と環状
保熱炉３０との間に巻取コイル１２の受渡しを行う。

第４図および第５図に示すように、巻取機９で巻き取ら
れたコイル１２の内径部に、シリンダ４１によりマンド
レル４２が挿入され、コイルカー４３にコイル１２を乗
せる。コイルカー４３が位置１９まで走行したとき、マ
ンドレル１４を抜く。マンドレル１４は次コイルの巻取
に備えて巻取機９の外へ退避する。

コイルカー４３上のコイル１２は、第５図に示すように
、吊具４４によって、環状保熱炉３０に挿入される。挿
入時には環状保熱炉３０の上下扉３２１を開放し、挿入
完了後コイル１２は炉床３１上のスキッド３１１上に置
かれ、上下扉３２１を閉じる。

スキッド３１１上に置かれたコイル１２は円形状に回転
移動する炉床３１とともに移動する。そのさい、保熱炉
３０の上部むよび側部の炉壁３２は固定式であり、移動
はしない。

第１図では、挿入口１７の位置に挿入され炉床３１が１
コイル分移動し１７ａの位置に移動した状態を示す。１
７ａ以降は保熱ゾーンであり、第２図に示すように、炉
壁３２ｏ〕側面に設置されたバーナ３７により、コイル
１２の保熱温度を保つ。

所定の時間保熱されたコイル１２は、第１図の抽出位置
２０に移動され、第５図と同様に吊具４４で、コイルカ
ー２１に抽出される。コイルカー２１は２２の位置に移
動し、第４図と同様にコイル１２を持ち上げ巻出機１０
に移される。

シリンダ４］、コイルカー４３に代えて、吊具４４のみ
でコイル１２の搬送を行うこともできる。

炉床３１はレール３８の上を車輪３６で移動し、自由な
位置に停止することができるため、コイル１２を炉内の
任意の位置に挿入することができ、任意の位置のコイル
を抽出することができる。したがって、コイルの保熱時
間を１コイルずつ自由に調整できる。また、仕」：圧延
を行いやすい順にコイルの圧延順を自由に入れ替えるこ
とができろ。

また、仕上圧延で薄物圧延中は圧延能率が下がるため、
仕上入側でコイルをためておくバッファ機能もある。

なお保熱不可の圧延材は巻取機９から直接巻出機１０に
送られる。環状保熱炉３０の挿入、抽出位置が近接して
いるため、巻取機９と巻出機１０とが近くなり、保熱不
可材のコイル搬送が容易である。

第３図は、保熱炉３０の円周方向の断面図を示す。炉床
３１の各コイル間を仕切る仕切壁３４を設けている。こ
の仕切壁３４により隣接するコイル１２の保熱条件をバ
ーナ３７で変更しても、各々のコイルは各々の所定の保
熱温度に保つことができる。

さらに、第５図に示すように、コイル１２の挿入位置と
抽出位置では、炉壁側面より高温の不活性ガス（例えば
ＡｒやＮ２）をノズル３１より吐出させることにより、
コイル挿入、抽出時に扉３２１を開けたときに、侵入す
る大気を追い出すことが可能であり、保熱ゾーンへの大
気侵入が防止できる。保熱炉３０では、炉内で酸化スケ
ールが発生しないように、バーナ３７の空気比を１．Ｏ
以下（燃料リッチ）で焚いており、大気が侵入すれば、
スケールが発生する。したがって本発明により仕上圧延
中にスケールに起因した流発生を防止できる。

他の実施例を第６図に示す。仕上圧延を終えた圧延材は
最終的に巻取機１１に巻き取られるが、巻き取られたコ
イル１２１は、本発明の環状保熱炉３０に挿入される。

挿入、抽出方法は前記実施例と同様であるが、本実施例
の場合、抽出位置２５は第６図中下に設けである。これ
により、圧延ライン４とコイル搬送ライン２６をずらす
ことができ、作業場所が広くなる。

（ト）効　果 ・本発明によれば、熱間圧延ラインで熱延鋼帯コイルの
保熱が安価で簡便な設備で達成でき、圧延ラインのコン
パクト化が図れる。さらにコイルの品質も大幅に向上さ
せることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明１７）方法を実施する装置の平面図。 第２図は第１図θ）　＋１−１［線からみた横断面を含
む斜視図。第３図は本発明の環状保熱炉の一部の縦断面
展開図。第４図はコイル搬送機構の一実施例の側面図。 第５図はコイル搬送機構の別の実施例の側面図。第６図
は本発明の装置σ）別の実施例の平面図。第７図は回転
移動炉床の回転、駆動機構の一実施例の平面図。第８図
は熱間圧延ラインの説明図。 ９：巻取器　　　　　１０；巻出機 １１：巻取機　　　　　１２：巻取コイル３０：環状保
熱炉　　　３１：回転移動炉床３２：固定環状炉壁　　
３３：回転駆動機構４０：コイル搬送機構 ９０：コイル受渡しステーション

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、熱延鋼帯を一旦コイルに巻き取る工程を有する熱間
   圧延ラインにおいて、コイル巻取機とコイル巻出機に隣
   接してコイル受渡しステーションを設け、該ステーショ
   ンに隣接して回転炉床式の環状保熱炉を設け、巻取コイ
   ルを該環状保熱炉に選択的に出し入れしてコイルの保熱
   を行うことを特徴とした熱延鋼帯コイルの保熱方法。 ２、熱延鋼帯を一旦コイルに巻き取る工程を有する熱間
   圧延ラインにおいて、コイル巻取機とコイル巻出機に隣
   接してコイル受渡しステーションを設け、該ステーショ
   ンにコイル搬送機構を設け、該ステーションに隣接して
   回転炉床式の環状保熱炉を設け、該環状保熱炉を回転移
   動炉床と固定環状炉壁と回転駆動機構とから構成し、巻
   取コイルを該環状保熱炉に選択的に出し入れしてコイル
   の保熱を行うことを特徴とした熱延鋼帯コイルの保熱装
   置。 ３、前記回転移動炉床に前記巻取コイルを個々に収納す
   る仕切壁を設けたことを特徴とする請求項２記載の装置
   。 ４、前記固定環状炉壁のコイル出入口に加熱した不活性
   ガスの噴射ノズルを設けたことを特徴とする請求項２記
   載の装置。