JPH0359766B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、搬送方向に対して横に配置され互い
に整列している昇降可能なストツパーの前で条鋼
を条鋼群に整え、その際条鋼を、それらの縦軸線
が搬送方向に対して横に延びるように搬送して条
鋼群に整え、しかも各ストツパーラインで条鋼が
重なり合いクライミングしないようにするための
方法及び装置に関する。

ドイツ特許公開第2640853号公報から公知のこ
の種の装置では、搬送面の上方に、該搬送面に対
して平行に、搬送方向に高さ調整可能なストツパ
ーが配置され、該ストツパーは搬送されるべき条
鋼の横断面の頂部高さにその都度調整することが
でき、その結果条鋼群を形成する条鋼をストツパ
ーラインまで搬送する際に条鋼が重なり合いクラ
イミングすることが避けられる。

この種の装置の欠点は、支障のない搬送を可能
にするために且つ条鋼群の条鋼が重なり合いクラ
イミングしないようにするためにストツパーの高
さを搬送面に対して調整しなければならないこと
である。さらに、個々の条鋼が公差のずれ、そ
り、矯正誤差のためにジヤムしやすいことも欠点
である。

本発明の課題は、ストツパーラインの前での条
鋼群の形成を次のように改善すること、即ち特に
小さな山形鋼や平形鋼が重なり合いクライミング
することを避けるために、横搬送装置の搬送手段
上での、特にストツパーラインの前の領域での条
鋼の定着性を良くするように改善することであ
る。

上記の課題を解決するために、縦横線が搬送方
向に対して横に延びるように搬送される条鋼を少
なくともストツパーラインの前の領域で磁力作用
のもとに１本ずつまたは群単位で搬送手段上に載
置してストツパーラインの前まで移送し、そして
該ストツパーラインで静止せしめる方法が提案さ
れる。

本発明による方法の他の構成では、磁場の強さ
は可変である。

本発明による方法を実施するための装置では、
搬送方向にて少なくとも各ストツパーラインの前
に、搬送面の下方に、条鋼群の最大断面状態に対
応する幅全体にわたつて、条鋼の縦軸線方向にマ
グネツトプレートが次のように配置され、即ち該
マグネツトプレートの領域にある条鋼の縦部分が
磁束を誘導するヨークを形成するように、つまり
マグネツトプレートの磁極が搬送方向に対して横
に位置するように配置されている。

本発明による装置の他の構成では、マグネツト
プレートの上面と搬送チエーンの条鋼載置面の下
縁との間に、マグネツトプレートに非磁性のカバ
ープレートが装着され、その結果条鋼の各部分と
マグネツトプレートとの接触が避けられる。マグ
ネツトプレートは、永久磁石として、または制御
可能な電磁石として形成されている。マグネツト
プレートは、機械的なまたは液圧的な調整手段を
介して高さ調整可能に形成されている。さらにマ
グネツトプレートは、搬送方向にて各ストツパー
ラインの前に、最も大きな条鋼群の幅の範囲に配
置されている。またマグネツトプレートは、いく
つかのストツパー群の領域全体にわたつて搬送方
向に沿つて延在することもできる。

本発明による方法と装置の利点は、搬送面上で
の条鋼の定着力を強くすることにより、ストツパ
ーラインで衝止される個々の条鋼の状態が、また
は断面状態がそのままに堅持され、その結果特に
小さな山形鋼や平形鋼が重なり合いクライミング
することが避けられることである。それによつ
て、稼働の中断は確実に回避され、設備の稼動効
率は著しく高くなる。さらに、例えば本発明によ
る装置を集積機械の前で使用する場合、条鋼が密
接した状態で且つ好適にアライニングされた状態
でパイリングテーブルへ達することも保証され
る。最後に、条鋼群を所定の状態へもたらすため
の手作業は必要ない。

本発明による装置は、条鋼を集めるために、ま
たは条鋼を所定の状態へもたらすために集積機械
の前で使用することができるが、他の位置でも使
用することができる。

次に、本発明を１つの実施例に関し添付の図面
を用いて説明する。

第１図ないし第３図に於て、案内ローラ１ｂの
まわりに無端で延びる横搬送装置は１の符号を付
着されている。横搬送装置１は、搬送チエーン１
ａをもついくつかの平行なチエーン列から構成さ
れ、そして搬送方向Ｒに搬送される条鋼Ｐをその
縦軸線方向にたるみなしに支持している。図示し
た実施例では、形成された条鋼群Ｐは集積装置に
供給され、該集積装置のパイリングテーブル１
２，１２ａ上で条鋼群は公知の方法でかみ合わせ
式にまたは重合式にパイリングされパツク化され
る。

条鋼Ｐは、例えばＵ形、山形、平形、Ｉ形、Ｔ
形横断面のようなさまざまな大きさの横断面を有
することができる。特に比較的小さな山形鋼や平
形鋼の場合、突出部或はストツパーもしくは衝止
部の前まで搬送して集め、整列させまたは保持す
る際に、前記ストツパーへの前進速度が0.1ｍ／
ｓを越えた時点で急に止められると、これらの条
鋼が互いに重なり合いクライミングしやすいこと
は公知であるが、このような障害を避けるために
さまざまな方法が試みられている。

例えば、横搬送装置１に到達する条鋼Ｐをスト
ツパーの前で集めて条鋼群を形成するか、或はこ
れらの条鋼Ｐの群をアライニングするかどうかに
関係なく、ストツパーラインを形成するストツパ
ーS₁，S₂，S₃の前に、横搬送装置１の搬送チエー
ン１ａの搬送面Ｆの下方に、マグネツトプレート
２，３，４が配置される。マグネツトプレート
２，３，４は、永久磁石または電磁石として形成
することができる。マグネツトプレート２，３，
４は、その磁極に関しては条鋼Ｐの縦軸線方向に
搬送方向Ｒに対して横に配置され、そして少なく
ともストツパーの前に集められるべき条鋼Ｐの最
大状態の幅全体にわたつて搬送方向Ｒに延在して
いる。さらにマグネツトプレート２，３，４は、
条鋼の長さに関しては互いに搬送方向Ｒに対して
横に整列してそれぞれダブルチエーン列の間に配
置される。またマグネツトプレート２，３，４
は、搬送面Ｆに関してはレバー、ねじスピンド
ル、液圧的動力手段等の昇降手段H₁，H₂，H₃を
用いて高さ調整可能であり、その結果マグネツト
プレート２，３，４と条鋼Ｐの間のかなり小さな
空気隙間SPを調整することができ、さらに磁場
の力作用をも変化させることができる。条鋼Ｐに
対するマグネツトプレート２，３，４の磁力作用
により（その際条鋼Ｐの、マグネツトプレート
２，３，４の磁極Ｎ，Ｓの間にある部分は、磁束
を誘導するヨークを形成する）、横搬送装置１の
搬送チエーン１ａに対する条鋼Ｐの載置圧はかな
り高くなり、その結果前進速度が0.1ｍ／ｓより
も大きい場合でも、昇降可能なストツパーS₁或は
S₂，S₃にて条鋼Ｐが重なり合いクライミングする
ことは避けられる。昇降可能なストツパーS₁，
S₂，S₃は調整手段V₁，V₂，V₃を用いて操作可能
である。

マグネツトプレート２，３，４を電磁石として
形成する場合、横搬送装置１の搬送チエーン１ａ
に対して作用する条鋼Ｐの載置力のための磁力作
用は、磁界の強さを公知の方法で変化させること
によつて、例えばマグネツトコイルを流れる電流
を変化させることによつて、所望の条件に適合さ
せることができる。

第４図に示すように、マグネツトプレート２，
３，４の上縁と条鋼Ｐの下縁の間の領域に非磁性
のカバープレート１５を配置することができる。
この非磁性のカバープレート１５により、小さな
横断面をもち、これに対応して縦軸線方向に弾性
特性を備える条鋼Ｐを横搬送する際のマグネツト
プレート２，３，４とその上にある条鋼Ｐの一部
との接触が阻止される。さらに、例えば黄銅板や
プラスチツク板から成りマグネツトプレートを上
方にて蔽つている非磁性のカバープレート１５か
ら生じるスケールは、第４図によれば簡単な手段
で容易に取り除かれる。

次に、本発明による装置の作動を図示した実施
例を用いて説明する。

案内ローラ１ｂに掛けられている横搬送装置１
の無端搬送チエーン１ａで搬送方向Ｒに搬送され
る条鋼Ｐは、その縦軸線が搬送方向Ｒに対して横
に延びるごとく１本ずつまたは小グループを成し
て運ばれる。図面には、条鋼Ｐは小さな山形鋼と
して図示されている。互いに搬送方向Ｒに対して
横に整列しているいくつかのベルクランクから形
成される昇降可能なストツパーS₁は、例えば液圧
的に昇降可能な調整装置V₁によつて持ち上げら
れており、その結果、搬送される条鋼Ｐはまずマ
グネツトプレート２を通過する際に磁場による磁
力作用のもとに搬送面Ｆを形成している搬送チエ
ーン１ａに対して強く引張られ、従つて安定な滑
りのない状態で搬送チエーン１ａ上に載置され
る。条鋼Ｐは、整列しているストツパーS₁の前ま
で進み、ここで所望の数に達するまで集められ
る。マグネツトプレート２の磁場による磁力作用
により山形鋼の、特に搬送面Ｆ上に不安定に載置
されている小さな条鋼Ｐのクライミングは避けら
れる。

整列しているストツパーS₁を降下させることに
より、所定数の条鋼Ｐから形成されている条鋼群
は、昇降可能な調整手段V₂によつて持ち上げら
れているストツパーS₂へ進みアライニングされ
る。ストツパーS₂の前方領域には同様にマグネツ
トプレート３が配置され、該マグネツトプレート
３は前述のマグネツトプレートと同一の目的のた
めに、即ち条鋼Ｐに磁力作用を及ぼし条鋼がスト
ツパーS₂で互いに重なり合いクライミングしない
ようにするために用いられる。

整列するストツパーS₂の降下後条鋼群は、例え
ば集積装置が配設されている領域へ送られ、互い
に整列し且つ搬送方向Ｒにも反搬送方向にも移動
可能な他のストツパーS₃の前へ達する。整列する
ストツパーS₃の前方には、同様に互いに搬送方向
Ｒに対して横に整列しマグネツトプレート４を備
れる部分があり、この部分も同様に各条鋼群の条
鋼が位置調整可能なストツパーS₃で互いに重なり
合いクライミングしないようにするためのもので
ある。

ここから条鋼群は、それ自体公知の方法で、昇
降可能な持ち上げ台５，５ａと、回転軸９のまわ
りに旋回運動し旋回磁石８ａを具備する旋回アー
ム８とを介して、もしくは水平に走行可能な且つ
鉛直に昇降可能な昇降車７，７ａを介して、双腕
の旋回アーム１０の旋回磁石１０ａ或は１０ｂへ
送られる。旋回アーム１０は、軸受台１１で支持
される軸１３のまわりに回転運動し、その結果条
鋼群をかみ合わせ式にまたは重合式に昇降可能な
パイリングテーブル１２，１２ａ上に集積させる
ことができる。

個々の条鋼Ｐを集める装置、或はいわゆるスト
ツパーラインへ横搬送する際に条鋼Ｐが重なり合
つてクライミングすることを避けながら小さな条
鋼群から大きな条鋼群へ整えるための装置は、条
鋼集積装置の前に配置される上述の実施例に限定
されるものではない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による供給装置の第３図の線Ａ
−Ａによる搬送方向に対して平行な縦断面図、第
２図は本発明による供給装置の第３図の線Ｂ−Ｂ
による横断面図、第３図は本発明による供給装置
の平面図、第４図はマグネツトプレートの配置を
示す一部を断面にて示した横断面図である。 １……横搬送装置、１ａ……搬送チエーン、
２，３，４……マグネツトプレート、Ｂ……最大
の条鋼群の幅、Ｆ……搬送面、H₁，H₂，H₃……
昇降手段、Ｐ……条鋼、Ｒ……搬送方向、S₁，
S₂，S₃……ストツパーライン。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 搬送方向に対して横に配置される昇降可能な
   ストツパーの前で条鋼を、それらの縦軸線が搬送
   方向に対して横に延びるように搬送して条鋼群に
   整える方法に於て、条鋼Ｐを少なくともストツパ
   ーラインの前の領域で該条鋼Ｐに対する磁力作用
   のもとに１本ずつまたは群単位で搬送手段１上に
   引付けて載置し、ストツパーラインの前まで移送
   し、そして該ストツパーラインで静止せしめるこ
   とを特徴とする方法。 ２ 磁力作用が可変であることを特徴とする、特
   許請求の範囲第１項に記載の方法。 ３ 搬送方向に対して横に配置される昇降可能な
   ストツパーの前で条鋼を、それらの縦軸線が搬送
   方向に対して横に延びるように搬送して条鋼群に
   整える供給装置に於て、搬送方向Ｒにて少なくと
   も各ストツパーラインS₁，S₂，S₃の前方に、搬送
   面Ｆの下方に、条鋼群の最大断面状態に対応する
   幅全体にわたつて、条鋼Ｐの縦軸線方向に、マグ
   ネツトプレート２，３，４が該マグネツトプレー
   ト２，３，４の領域にある条鋼Ｐの縦部分が磁束
   を誘導するヨークを形成するように配置されてい
   ることを特徴とする供給装置。 ４ マグネツトプレート２，３，４の上面と搬送
   チエーン１ａの条鋼載置面の下縁との間に、マグ
   ネツトプレートに非磁性のカバープレート１５が
   装着されていることを特徴とする、特許請求の範
   囲第３項に記載の供給装置。 ５ マグネツトプレート２，３，４が条鋼との空
   気間〓を制御可能な永久磁石として形成されてい
   ることを特徴とする、特許請求の範囲第３項また
   は第４項に記載の供給装置。 ６ マグネツトプレート２，３，４が磁界の強さ
   を制御可能な電磁石として形成されていることを
   特徴とする、特許請求の範囲第３項または第４項
   に記載の供給装置。 ７ マグネツトプレート２，３，４が搬送面に関
   し高さ調整可能に形成されていることを特徴とす
   る、特許請求の範囲第３項ないし第６項のいずれ
   か１つに記載の供給装置。 ８ マグネツトプレート２，３，４が搬送方向Ｒ
   にて各ストツプーラインS₁，S₂，S₃の前方に、最
   大の条鋼群の幅Ｂの範囲に配置されていることを
   特徴とする、特許請求の範囲第３項ないし第７項
   のいずれか１つに記載の供給装置。 ９ マグネツトプレート２，３，４がいくつかの
   ストツパー群の領域全体にわたつて搬送方向Ｒに
   沿つて延在していることを特徴とする、特許請求
   の範囲第３項ないし第８項のいずれか１つに記載
   の供給装置。