JPH0359075A - 抗菌性樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、抗菌性を有する吸水性樹脂組成物の製造方法
に関し、特に吸水性樹脂表面に抗菌剤被膜を設けること
によって抗菌性を付与した抗菌性を有する吸水性樹脂組
成物の製造方法に関する。

（従来の技術及び発明が解決しようとする課題）吸水性
樹脂を用いた吸水シートは、従来から、おむつ、生理用
品、食品用ドリップシート、結露防止材、ペット用シー
ト、農園芸資材など多種多様の用途に用いられている。

この吸水シートは吸水性樹脂が吸水すると、吸水シート
の表面材も含水状態となり、そのため表面材の表面に黴
が生えたり、雑菌が繁殖しやすくなる。

例えば、吸水性シートを食品用ドリップシートとして使
用した場合に、シートの表面に雑菌が生じると食品の鮮
度を劣化させ、又、おむつ、生理用品、シーツ等に使用
した場合には非衛生であり、更に、結露防止用シートに
使用した場合には、その表面の天井板、壁紙、建具等に
も黴が発生する等の問題点があった。

かかる問題点を解決する方法として、吸水シートを製造
する際、吸水樹脂と共に抗菌剤を配合することが考えら
れるが（例えば、特開昭６３−１５６５４号）、吸水性
樹脂が吸水しても抗菌作用のない部分が多くあるため所
期の目的は達成できなかった。

本発明は、かかる問題点を解消するため種々検討した結
果、吸水性樹脂表面を抗菌剤被膜で被覆して吸水樹脂自
体に抗菌性を付与することによって、上記問題点を解決
することを見出し、本発明を完成するに至ったもので、
本発明の目的は抗菌性を有する吸水性樹脂組成物の製造
方法を提供するにある。

（課題を解決するための手段） 本発明の要旨は、吸水性樹脂表面に、抗菌剤を揮発性溶
剤中に溶解もしくは分散させて得た溶液もしくは分散液
を付着させた後、揮発性溶剤を除去することにより吸水
性樹脂表面に抗菌剤被膜を設けたことを特徴とする抗菌
性樹脂組成物の製造方法である。

即ち、本発明は吸水性樹脂表面を抗菌剤の被膜で被覆し
て吸水性樹脂自体に抗菌性を付与するものである。

本発明について更に詳しく説明する。

先ず、本発明で用いる吸水性樹脂としては、従来よりお
むつ、生理用品、食品用ドリップシート、結露防止材、
ペット用シート、農園芸資材等に使用されている吸水性
樹脂であれば何れでも良く、例えば、架橋ポリアクリル
酸塩、澱粉−アクリル酸塩グラフト共重合体、ビニルア
ルコール・アクリル酸塩共重合体、アクリル酸塩・アク
リルアミド共重合体、セルロース・アクリル酸塩共重合
体などであり、特に、ポリアクリル酸ナトリウム塩が好
ましい。

本発明で使用する抗菌剤としては、水溶液もしくは分散
液を形成するものであることを要するが、吸水性樹脂表
面に被膜を形成後は水に不溶出の抗菌剤が好ましい。溶
出型の抗菌剤を使用して食品用ドリップ吸水シートを形
成した場合、食品の味を変化させ、結露防止剤や園芸用
資材等の比較的長時間に亘って使用される吸水性シート
を形成した場合には抗菌剤が脱落して抗菌作用が長時間
持続できないからである。

本発明において使用される抗菌剤の種類及び量は、抗菌
吸水性樹脂の用途により異なる。用途別の使い分けとし
ては、衛生関係や食品関係等直接人体に関係するものに
ついては、金属イオンを含むセラミックコーティング材
や有機シリコーン第４級アンモニウム塩等を使用し、農
園芸用資材や結鱈防止剤に関係するものには有機臭素系
化合物、ベンゾイミダゾール化合物、有機砒素化合物等
を使用する。

使用される抗菌剤の量は吸水性樹脂１００部に対し、０
．３〜ｌＯ部、好ましくは１〜５部であるが、抗菌剤溶
液中の有効成分の濃度により異なる。抗菌剤の量が少な
いと黴や雑菌が生えやすくなり、多すぎると使用した量
に対する効果が殆どみられず、更に、抗菌剤の種類によ
ってゲル強度が極度に低下する傾向が生ずる。

具体的に、抗菌剤の例としては、超微粒子の金属イオン
（Ａｇ、　Ｃｕ、　Ｚｕ等）を含むセラミックコーティ
ング剤、３−トリメトキシシリル−プロピル−ジメチル
−オクタデジル−アンモニウムクロライド等の有機シリ
コーン第４級アンモニウム塩、α−ブロモシンナモアル
デヒド等の有機臭素系化合物、２−（４−チアゾリル）
−ベンゾイミダゾール等のペンゾイミゾール系化合物、
ｔｏ、１０’−オキシビスフェノキシアルシン等の有機
砒素系化合物、２．３．５．６−チトラクロロー４（メ
チルスルフォニル）ピリジンの有機ピリジン系化合物が
挙げられる。

かかる抗菌剤は、単独使用は勿論、２種以上を併用使用
しても良い。

本発明においては、これらの抗菌剤を溶液もしくは分散
液とする。溶剤としては、吸水性樹脂に影響を与えない
揮発性のものであれば良く、例えば、水、アルコール類
、トルエン等が用いられる。

通常は水を使用し、分散液として噴霧しても良い。

そして、その濃度としては、０．５〜５％程度である。

吸水性樹脂表面に抗菌剤被膜を設ける手段としては、抗
菌剤の分散液を吸水性樹脂表面に噴霧させたり、或いは
、吸水性樹脂に撹拌下において抗菌剤分散液を添加した
りして、吸水性樹脂表面に抗菌剤分散液をコーティング
した後、所定温度に昇温させ、液体を系外に除去させて
、所望の吸水性樹脂を得ることができる。

他の方法としては、吸水性樹脂に架橋剤と水を添加し、
次いで撹拌下に抗菌剤の分散液を加えた後、反応系内を
所定温度に昇温させ、架橋反応と乾燥とを行なう。前記
抗菌剤分散液の乾燥と樹脂の架橋を円滑に行なうための
温度条件は、使用する抗菌剤溶液の種類及び量、架橋剤
の種類、抗菌吸水性樹脂の用途などにより異なるが、通
常６０〜１５０℃の範囲が好ましい。

次に、実施例を用いて具体的に本発明を説明するが、本
発明は、この実施例に限定されるものではない。

実施例１ 粒径４００〜７００μのポリアクリル酸ナトリウム塩架
橋物の粉末（積水化或品工業■アクアメイト）１００ｇ
および粒径１μ以内の抗菌セラミックコーティング９ｇ
（日板研究所ＴＳ−５００５Ａ）を撹拌器で充分撹拌し
て均一に分散させた。その後約１４０℃で３０分加熱し
て液体を系外に除去させ、抗菌吸水性樹脂を得た。それ
らの結果を第１表に示す。

実施例２ ポリアクリル酸ナトリウム塩架橋物の粉末（積水化或品
工業■アクアメイト）ｔｏｏｇ及びエチレングリコール
ジグリシジルエーテル０．　Ｏｌｇ、カルピトール０．
　Ｉｇ、水１０ｇを撹拌器で充分撹拌後、撹拌を続けな
がら有機シリコン第４級アンモニウム塩（ダウコーニン
グ■ＤＣ５７０Ｑ）９ｇを徐々に加え、均一な分散状態
にした。その後、１４０℃で３０分加熱して、残存する
水を除去させ、抗菌吸水性樹脂を得た。それらの結果を
第１表に示す。

比較例１．２ 実施例１．２において抗菌剤を除いた以外は全て同一方
法にて比較例１．２の吸水性樹脂を得た。得られた吸水
性樹脂を実施例１．２と同様にして評価し、その結果を
第１表に示した。

実施例３．４ 実施例１の抗菌剤の代りに２．３，５．６−チトラクロ
ロー４−（メチルスルフォニル）ピリジン［北興産業（
株）デンシルＳ２５］及び１０，１０’−オキシビスフ
ェノキシアルシン［野村研究所デュロテツクス７６０３
］を使用した。

（以下余白） る。

表中の測定項目は次ぎの通りである。

００分吸水：樹脂１ｇが１０分間吸水し、５分間水切り
したときの吸水倍率 ゲル強度二８０倍吸水後のゲルを２４時間放置後、ゲル
の中心に鋼球をのせ、３０秒間埋没しなかったときの球
の最大径（測定値７１６ｉｎｃｈ）カビテスト＝４０倍
、８０倍吸水時のＭＳ培地を２８℃×６日放置時のカビ
の発生を調査 ＋　活性あり（カビの発生はみられず）−活性なしくカ
ビの発生がみられた） 本添加量は吸水性樹脂１００ｇ当りの重量である。

第２表の結果より、セラミックコーティング剤は結合力
が強いので添加量を増加しても吸水量及びゲル強度は低
下しないが、１０．１０’−オキシフェノキシアルカン
は結合力が弱いので抗菌剤が吸水他樹脂に付着している
だけであり、添加量増大に従い、吸水量、ゲル強度が低
下する。

（発明の効果） 以上述べたように、本発明は吸水性樹脂の表面に抗菌剤
被覆を設けたものであって、従来のように単に吸水性樹
脂に抗菌剤を配合するものとは異なり、本発明に係る抗
菌性を有する吸水性樹脂よるなる成形品は、その表面が
均一に抗菌作用を有し、又抗菌剤の種類によっては吸水
性樹脂からなるゲルの強度をかえることができる等の効
果を有する。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １．吸水性樹脂表面に、抗菌剤を揮発性溶剤中に溶解も
   しくは分散させて得た溶液もしくは分散液を付着させた
   後、揮発性溶剤を除去することにより吸水性樹脂表面に
   抗菌剤被膜を設けたことを特徴とする抗菌性樹脂組成物
   の製造方法。