JPH0355947Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は一眼レフレツクスカメラの焦点検出装
置に関する。

一眼レフレツクスカメラの撮影用対物レンズを
透過した透過光から、一対の再結像レンズによつ
てそれぞれ第１像および第２像を形成し、この一
対の再結像レンズの焦点面またはその近傍に配置
された一対の像位置検出用光電変換器に対する前
記第１像および第２像の位置の変化から、対物レ
ンズの合焦状態を検出する一眼レフレツクスカメ
ラ用焦点検出装置は、例えば特開昭54−7323号公
報によつて既に公知である。

また、上記のような焦点検出装置をカメラに組
み込むに際して、対物レンズによる焦点位置付近
に、再結像レンズの瞳を対物レンズの瞳付近に結
像させる視野レンズを配置することも例えば実開
昭55−26516号公報等により公知である。

しかるに、このような種類の焦点検出装置をカ
メラのフアインダー内でなく、ミラーボツクス底
部に組込もうとする時は以下に述べるような欠点
が存在する。第１図に従つてこれを説明する。

第１図において撮影用対物レンズ１を射出した
光はその一部が光透過可能であるクイツクリター
ンミラー２を透過し、サブミラー３によつて下方
へと反射される。そしてサブミラー３に関しフイ
ルム面４と共役な位置に配置された視野レンズ５
において被写体像を結像する。この像から出た光
は分離ミラー６によりカメラの左右長手方向に分
離され、一対の再結像レンズ７，７′によりこの
再結像レンズの焦点面又はその近傍に配置した光
電変換器８，８′上に再結像する。これらの光電
変換器８，８′の出力を比較することにより、焦
点検出が行なわれる。

このような装置における欠点は、サブミラー３
を対物レンズ１の光軸上の前方（対物レンズ１の
存在する方向）に配置することが空間的な制約の
ために困難であるので、視野レンズ５の位置がカ
メラのミラーボツクス底面より上方になつてしま
つたり、もしくは底面付近になつてしまうことで
ある。この結果、撮影時に対物レンズ１から射出
してフイルム面４に至る有効な光がケラレてしま
つたり、もしくは視野レンズ５の表面がこれらの
有効光束に近いため、撮影画面に対し無用なフレ
アー、ゴーストが発生するという欠点があつた。
これらを防ぐために、撮影時には視野レンズ５を
例えばカメラボデイーの下方に退避させることも
考えられるが、機構上の負担も大きく、又、コス
トの上昇にもなるので好ましいことではない。

本考案はこれらの欠点を解決し、簡単な構成で
撮影時に悪影響のない焦点検出装置を得ることを
目的とする。

本考案を実施例を示す第２図の断面図に従つて
説明する。同図において、第１図と同一符号は同
一の作用を果す。この実施例においてサブミラー
３に関し、フイルム面４と共役な面はミラーボツ
クス底面９となつている。そして、視野レンズ５
はミラーボツクス底部に沈めて配置され、又、視
野絞り１０がフイルム面４と共役な面に設けられ
ている。

このような構成となつているので、視野レンズ
５がフイルム面４と共役な面、即ち、対物レンズ
１の焦点面になくても余剰光は視野絞り１０によ
つてカツトされるので、焦点検出の誤差を生じさ
せることはない。

また、視野レンズ５がミラーボツクス底面９よ
り沈めて配置されているので、対物レンズ１やミ
ラーボツクス内の種々な面からの有害な光が撮影
時に視野レンズ５の表面において反射し、フイル
ム面４にゴーストやフレアーを発生させることは
少なくなつているが、さらに視野絞り１０がこれ
らの有害光に対する遮蔽板の作用をも併せ持つて
いるので、上記の効果は一層高められるものであ
る。

尚、視野レンズ５が対物レンズ１の焦点面位置
と正確に一致していなくとも、その機能を満たす
ような構成とすること、即ち再結像レンズ７の瞳
を対物レンズ１の瞳付近に結像させるように視野
レンズ５のパワーを決定することは十分可能であ
る。従つて前述の効果をもたらすために、視野レ
ンズ５の本来の機能を損うことは全くない。

また、視野絞り１０は単独に設けてもよいが、
本実施例の説明で述べたようにミラーボツクス底
面９の開口として構成する方が構造が単純で有利
である。

また、上述した実施例では再結像レンズ７，
７′が再結像光学系を構成している。

以上のように本考案によれば、ミラーボツクス
の底面自身で視野絞りを形成しているから、視野
絞りをミラーボツクスと別個に設ける必要がなく
構成が簡単であり、視野レンズを視野絞りの下方
に設けているから撮影時に撮影レンズを透過した
光が視野レンズの光入射面で反射してフイルム面
に有害光として導かれることをこの視野絞りによ
つて防止することができるから、正確な焦点検出
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を説明する為の図である。第２
図は本考案による装置の断面図である。 主要部分の符号の説明、１……撮影用対物レン
ズ、２……クイツクリターンミラー、３……サブ
ミラー、４……フイルム面、５……視野レンズ、
７，７′……再結像レンズ、８，８′……光電変換
器、９……ミラーボツクス底面、１０……視野絞
り。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 一眼レフレツクスカメラの撮影用対物レンズと
   光が透過可能なクイツクリターンミラーとを透過
   した透過光を該クイツクリターンミラーの後方に
   配置されたサブミラーによつてカメラのミラーボ
   ツクス下方へと導き、前記透過光から該ミラーボ
   ツクス下方に配置された一対の再結像光学系によ
   つてそれぞれ第１像および第２像を形成し、該一
   対の再結像光学系の焦点面又はその近傍に配置さ
   れた一対の像位置検出用光電変換器に対する前記
   第１像および第２像の位置の変化から前記撮影用
   対物レンズの合焦状態を検出する一眼レフレツク
   スカメラの焦点検出装置において、 前記サブミラーに関しフイルム面と共役な面付
   近に視野絞りを設けて、該サブミラーからの光を
   該視野絞りを介して前記一対の再結像光学系へ導
   くようになすとともに、前記視野絞りを前記ミラ
   ーボツクス自身の底面に開口として形成し、前記
   一対の再結像光学系の瞳を前記撮影用対物レンズ
   の瞳付近に結像する視野レンズを、前記ミラーボ
   ツクスの底面より下方に沈めて配置したことを特
   徴とする、一眼レフレツクスカメラの焦点検出装
   置。