JPH0355593B2 - - Google Patents
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- JPH0355593B2 JPH0355593B2 JP62175402A JP17540287A JPH0355593B2 JP H0355593 B2 JPH0355593 B2 JP H0355593B2 JP 62175402 A JP62175402 A JP 62175402A JP 17540287 A JP17540287 A JP 17540287A JP H0355593 B2 JPH0355593 B2 JP H0355593B2
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Landscapes
- Coloring (AREA)
- Decoration Of Textiles (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野
本発明は、温度変化に応じて可逆的に水を吸
収、放出する高分子のゲルにて構成された転写媒
体を用い、この転写媒体上の染料、または染料イ
ンキを効率良く編織物に転写する方法に関するも
のである。
収、放出する高分子のゲルにて構成された転写媒
体を用い、この転写媒体上の染料、または染料イ
ンキを効率良く編織物に転写する方法に関するも
のである。
従来の技術
現在、もつとも多量に転写捺染されている繊維
素材はポリエステルであり、その転写捺染法とし
て、主として高温で染料を昇華させて繊維に染着
させる昇華転写捺染法が行われている。
素材はポリエステルであり、その転写捺染法とし
て、主として高温で染料を昇華させて繊維に染着
させる昇華転写捺染法が行われている。
この昇華転写捺染法は、加工の簡易性、柄の再
現性、無公害性などの利点はあるが、染色された
色の深み、風合いなどに問題が残つている。しか
し最も大きい欠点は、天然繊維、及びその混紡品
への適応性が十分でないことである。これらに対
応する技術として、これまでに繊維を前処理、ま
たは改質してから転写捺染する方法が行われてい
るが、染色工程としては繁雑になり、あまり実用
化はされていない。一方、このような繊維の前処
理、または改質を行わない転写方法として湿式転
写捺染法があり、繊維を予め加湿しておくか、水
分を含んだ布を挾んで転写するとか、転写時に分
解して水を放出する物質をインキ中に添加する方
法が行われているが、水分量のコントロールや染
料インキの安定性に問題があり、新しいプロセス
の開発が望まれている。
現性、無公害性などの利点はあるが、染色された
色の深み、風合いなどに問題が残つている。しか
し最も大きい欠点は、天然繊維、及びその混紡品
への適応性が十分でないことである。これらに対
応する技術として、これまでに繊維を前処理、ま
たは改質してから転写捺染する方法が行われてい
るが、染色工程としては繁雑になり、あまり実用
化はされていない。一方、このような繊維の前処
理、または改質を行わない転写方法として湿式転
写捺染法があり、繊維を予め加湿しておくか、水
分を含んだ布を挾んで転写するとか、転写時に分
解して水を放出する物質をインキ中に添加する方
法が行われているが、水分量のコントロールや染
料インキの安定性に問題があり、新しいプロセス
の開発が望まれている。
発明が解決しようとする問題点
本発明の目的は、このような事情のもとで、温
度を変えることにより、可逆的に水を吸放水する
高分子ゲルを用い、転写媒体上の染料、または染
料インキが編織物上に転写するのに必要でかつ十
分な水分を供給することにより、効率良く湿式転
写捺染を行う方法を提供することにある。
度を変えることにより、可逆的に水を吸放水する
高分子ゲルを用い、転写媒体上の染料、または染
料インキが編織物上に転写するのに必要でかつ十
分な水分を供給することにより、効率良く湿式転
写捺染を行う方法を提供することにある。
問題を解決するための手段
温度変化に応じて可逆的に相転移を起す高分子
として、メチルセルロース（転移温度40〜50℃）
ポリビニルメチルエーテル（37〜38℃）、ポリ−
Ｎ−イソプロピルアクリルアミド（30〜32℃）な
どがあり、転移温度以下では水素結合により水が
水和して、水溶性であるが、相転移温度以上では
水素結合が破壊され、脱水和を起し、水に不溶化
することが知られている。この現象は転移温度を
境にして可逆的である。
として、メチルセルロース（転移温度40〜50℃）
ポリビニルメチルエーテル（37〜38℃）、ポリ−
Ｎ−イソプロピルアクリルアミド（30〜32℃）な
どがあり、転移温度以下では水素結合により水が
水和して、水溶性であるが、相転移温度以上では
水素結合が破壊され、脱水和を起し、水に不溶化
することが知られている。この現象は転移温度を
境にして可逆的である。
本発明者らは、先に、このポリビニルメチルエ
ーテルや、ポリ−Ｎ−イソプロピルアクリルアミ
ドの相転移を利用して、水中の疎水性有機物質を
吸着分離する方法を提案したが（特公昭61−
2403、及び特開昭59−95930）、さらに研究を重ね
た結果、ポリビニルメチルエーテルの架橋水性ゲ
ル、及び高分子へのＮ−イソプロピルアクリルア
ミドグラフト重合物の吸水体を転移温度以上に加
熱すると吸収していた水を放出することを見出
し、この知見に基いて本発明を完成するにいたつ
た。
ーテルや、ポリ−Ｎ−イソプロピルアクリルアミ
ドの相転移を利用して、水中の疎水性有機物質を
吸着分離する方法を提案したが（特公昭61−
2403、及び特開昭59−95930）、さらに研究を重ね
た結果、ポリビニルメチルエーテルの架橋水性ゲ
ル、及び高分子へのＮ−イソプロピルアクリルア
ミドグラフト重合物の吸水体を転移温度以上に加
熱すると吸収していた水を放出することを見出
し、この知見に基いて本発明を完成するにいたつ
た。
本発明に用いられるポリビニルメチルエーテル
ゲルはポリビニルメチルエーテルの水溶液をガン
マ線、または電子線照射することにより得られ、
実際に染料インキの転写媒体を作るためにはポリ
ビニルメチルエーテルの20〜50重量％の水溶液を
編織物、不織布、または高分子多孔質シートに含
浸、またはコーテイングしたのち、ガンマ線、ま
たは電子線を照射し、ポリビニルメチルエーテル
を架橋させることにより、ポリビニルメチルエー
テルの架橋ゲルよりなるシート状転写媒体が得ら
れる。この転写媒体は30℃以下で水を吸収し、40
℃以上で水を放出する。これを用いて転写捺染を
行うためには、まず、転写媒体を30℃以上の水中
に浸漬し、ゲルを吸水させる。次ぎに、この吸水
した転写媒体の表面の水を除き、その上に染料イ
ンキで模様を印捺する、次いでこの印捺された転
写媒体と捺染する布と重ね、40℃以上に加熱する
ことにより、転写媒体を構成しているゲルは水を
放出するため、転写媒体の染料は布の方に転写さ
れる。この場合、転写媒体に直接印捺する代わり
に、多孔質膜、平滑度が高く、しかも薄い不織布
の上に印捺したものを転写媒体と重ね、これと捺
染される布とを接触させ、40℃以上に加熱するこ
とによつても転写は行われる。転写された布は、
必要に応じて乾熱処理、スチーミングなどの後処
理を行い、染料を完全に固着する。
ゲルはポリビニルメチルエーテルの水溶液をガン
マ線、または電子線照射することにより得られ、
実際に染料インキの転写媒体を作るためにはポリ
ビニルメチルエーテルの20〜50重量％の水溶液を
編織物、不織布、または高分子多孔質シートに含
浸、またはコーテイングしたのち、ガンマ線、ま
たは電子線を照射し、ポリビニルメチルエーテル
を架橋させることにより、ポリビニルメチルエー
テルの架橋ゲルよりなるシート状転写媒体が得ら
れる。この転写媒体は30℃以下で水を吸収し、40
℃以上で水を放出する。これを用いて転写捺染を
行うためには、まず、転写媒体を30℃以上の水中
に浸漬し、ゲルを吸水させる。次ぎに、この吸水
した転写媒体の表面の水を除き、その上に染料イ
ンキで模様を印捺する、次いでこの印捺された転
写媒体と捺染する布と重ね、40℃以上に加熱する
ことにより、転写媒体を構成しているゲルは水を
放出するため、転写媒体の染料は布の方に転写さ
れる。この場合、転写媒体に直接印捺する代わり
に、多孔質膜、平滑度が高く、しかも薄い不織布
の上に印捺したものを転写媒体と重ね、これと捺
染される布とを接触させ、40℃以上に加熱するこ
とによつても転写は行われる。転写された布は、
必要に応じて乾熱処理、スチーミングなどの後処
理を行い、染料を完全に固着する。
発明の効果
本発明の湿式転写捺染法は、転写媒体、及び多
孔質膜、不織布は繰り返し使用ができ、従来の乾
式転写捺染のように廃紙がでず、また40℃程度の
小さい加熱で転写が行われる省エネルギー的な転
写方法である。
孔質膜、不織布は繰り返し使用ができ、従来の乾
式転写捺染のように廃紙がでず、また40℃程度の
小さい加熱で転写が行われる省エネルギー的な転
写方法である。
実施例
次ぎに実施例によつて本発明をさらに詳細に説
明する。
明する。
実施例 １
ポリエステル製の250メツシユのろ布上にポリ
ビニルメチルエーテルの50重量％の水溶液をコー
ターにて500μにコーテイングし、ただちに直線
加速器を用い、加速電圧7MeV、電子流密度
30μA／９mmφにて100秒間電子線照射することに
より、ポリビニルメチルエーテルの架橋ゲルより
なる転写媒体を製造した。この転写媒体の吸水ゲ
ルは40℃に加熱することにより、１cm2当り50mgの
水を放出した。また、20℃の水に浸漬することに
より同量の水を吸収した。この転写媒体の上に下
記の組成の染料インキにて印捺し、60番綿ブロー
ドと転写媒体とを重ねあわせ、0.1Kg／cm2の熱プ
レスにて、40℃に加熱転写することにより、染料
インキ中の染料は70％綿布に移行した。転写媒体
は20℃の水にて洗浄することにより再度使用でき
た。転写された綿ブロードは、98℃で60分蒸熱す
ることにより、染料は固着できた。
ビニルメチルエーテルの50重量％の水溶液をコー
ターにて500μにコーテイングし、ただちに直線
加速器を用い、加速電圧7MeV、電子流密度
30μA／９mmφにて100秒間電子線照射することに
より、ポリビニルメチルエーテルの架橋ゲルより
なる転写媒体を製造した。この転写媒体の吸水ゲ
ルは40℃に加熱することにより、１cm2当り50mgの
水を放出した。また、20℃の水に浸漬することに
より同量の水を吸収した。この転写媒体の上に下
記の組成の染料インキにて印捺し、60番綿ブロー
ドと転写媒体とを重ねあわせ、0.1Kg／cm2の熱プ
レスにて、40℃に加熱転写することにより、染料
インキ中の染料は70％綿布に移行した。転写媒体
は20℃の水にて洗浄することにより再度使用でき
た。転写された綿ブロードは、98℃で60分蒸熱す
ることにより、染料は固着できた。
記 染料インキ組成
１ カヤラスライトレツドF5G ３部
２ グリエシンＡ ２部
３ 尿素 ３部
４ 熱湯 32部
５ 元糊（アルギン酸ソーダ60％溶液） 60部
実施例 ２
ポリビニルメチルエーテルの30重量％水溶液を
厚み２mmのポリウレタンスポンジ状多孔体に含浸
させ、ただちに線量密度５メガラツド／時間のガ
ンマ線照射装置を用い、35℃にて４時間照射する
ことにより、シート状の転写媒体を製造した。
厚み２mmのポリウレタンスポンジ状多孔体に含浸
させ、ただちに線量密度５メガラツド／時間のガ
ンマ線照射装置を用い、35℃にて４時間照射する
ことにより、シート状の転写媒体を製造した。
この吸水した転写媒体は、40℃に加熱すること
により、１cm2あたり150mgの水を放出し、20℃の
水に浸漬することにより、同量の水を吸収した。
このシート状の転写媒体の上に下記の組成の染料
インキで模様を印捺した不織布を重ね、その上に
14目付の羽二重をのせ、40℃に加熱した熱プレス
を用い、0.1Kg／cm2の圧力で転写することにより、
染料の72％が羽二重上に転移した。染料の転移し
た羽二重は98℃の水蒸気にて30分蒸熱することに
より染料は固着された。
により、１cm2あたり150mgの水を放出し、20℃の
水に浸漬することにより、同量の水を吸収した。
このシート状の転写媒体の上に下記の組成の染料
インキで模様を印捺した不織布を重ね、その上に
14目付の羽二重をのせ、40℃に加熱した熱プレス
を用い、0.1Kg／cm2の圧力で転写することにより、
染料の72％が羽二重上に転移した。染料の転移し
た羽二重は98℃の水蒸気にて30分蒸熱することに
より染料は固着された。
記 染料インキ組成
１ カヤノールサイアニンＧ ４部
２ 水 36部
３ 元糊（アルギン酸ソーダ60％溶液） 60部
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 １ 温度変化により可逆的に吸放水する高分子ゲ
ルを染料インキの転写媒体とする湿式転写捺染
法。 ２ 高分子ゲルがポリビニルメチルエーテルの架
橋ゲルである特許請求の範囲である第１項記載の
湿式転写捺染法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62175402A JPS6420386A (en) | 1987-07-14 | 1987-07-14 | Wet transfer printing method |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62175402A JPS6420386A (en) | 1987-07-14 | 1987-07-14 | Wet transfer printing method |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6420386A JPS6420386A (en) | 1989-01-24 |
| JPH0355593B2 true JPH0355593B2 (ja) | 1991-08-23 |
Family
ID=15995465
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP62175402A Granted JPS6420386A (en) | 1987-07-14 | 1987-07-14 | Wet transfer printing method |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6420386A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| FR2807771A1 (fr) * | 2000-04-12 | 2001-10-19 | Atofina | Procede de modification hydrophile d'un substrat mettant en jeu un traitement en milieu aqueux par un polymere soluble dans l'eau et thermosensible |
Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5353414A (en) * | 1976-10-22 | 1978-05-15 | Toppan Printing Co Ltd | Method of transcription |
| JPS5519533A (en) * | 1978-07-28 | 1980-02-12 | Dainippon Printing Co Ltd | Sheet and process for sublimation transfer |
-
1987
- 1987-07-14 JP JP62175402A patent/JPS6420386A/ja active Granted
Patent Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5353414A (en) * | 1976-10-22 | 1978-05-15 | Toppan Printing Co Ltd | Method of transcription |
| JPS5519533A (en) * | 1978-07-28 | 1980-02-12 | Dainippon Printing Co Ltd | Sheet and process for sublimation transfer |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6420386A (en) | 1989-01-24 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |