JPH0354007A - 重荷重用空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ビード部におけるビードコア廻りのカーカス
層のコードの摩滅を防止すると共にカーカス層巻き上げ
端末でのセパレーションの発生を抑制した重荷重用空気
入りラジアルタイヤに関する。

〔従来の技術〕

トラック・バス等の大型車両に用いる重荷重用空気入り
ラジアルタイヤは、一般にそのビード部が第６図に示さ
れるような構造となっている。第６図において、ｌはビ
ード部であって、このビード部１には断面六角形状のビ
ードコア２がタイヤ周方向に環状に配置されている。ビ
ードコア２のトレッド側には、下ビードフィラ−３ｄと
上ビードフィラ−３ｕからなるビードフィラ−３がビー
ドコア２に隣接して配置されている。このビードコア２
の廻りにはカーカス層４の端部がタイヤ内側から外側に
折り返され、ビードフィラ−３に沿って巻き上げられて
いる。

５はカーカス層４を保護するスチールコード補強層、６
はリムである。

このビード部１を有するタイヤでは、ビードコア２の角
部ｄ，ｅ，ｆにおいて走行中にビードコア２とカーカス
層４とが接触し、ビードコア２を構戒するビードヮイヤ
とカーカス層４のコード、すなわちカー力スコードとが
互いに擦れ合ってカーカスコードが摩滅し、その摩滅が
過度に進むとカーカスコードに破断が生じ、タイヤに重
大な不具合を発生させてしまうことがある。

そこで、従来、このようなカーカスコードの摩滅を防止
するために、第４図に示されるようにビードコア２の全
周囲にゴム層又は有機繊維層７を配置してビードコア２
とこのビードコア２に隣接するカーカスＮ４との間を隔
てている．また、第５図に示されるようにビードコア２
の断面ほぼ半周に亘ってゴム層又は有機繊維層７を配置
している． しかしながら、このようにゴム層又は有機繊維層７を配
置した場合、タイヤをリム６に組み付けて内圧を充填す
ると、第３図に示されるように、タイヤ内容積を拡大す
るように働く内圧Ｐによりカーカス層４に張力Ｆが矢示
方向に作用する。これによって、ビードコア２とこのビ
ードコア２に隣接するカーカス層４との間にずれの動き
が生し、この結果、カーカス層巻き上げ端末４ａが動き
易くなってこの端末４ａにセパレーションが発生すると
いう問題があった。

〔発明が解決しようとする課題〕

本発明は、上述したビードコア廻りのカーカスコードの
摩滅を防止すると共にカーカス層巻き上げ端末でのセパ
レーションの発生を抑制してビード部耐久性を向上させ
た重荷重用空気入りラジアルタイヤを提供することを目
的とする。

重荷重用空気入りラジアルタイヤでは、特に、更生性が
重視され、第２次寿命、第３次寿命とタイヤ寿命が要求
されるため、このようにビード部耐久性の向上をはかる
のが重要である。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は、ｌ層以上のカーカス層の端部をビードコアの
廻りにタイヤ内側から外側に折り返し、このビードコア
に隣接してトレッド側に配置されたビードフィラーに沿
って巻き上げたビード部を有する重荷重用空気入りラジ
アルタイヤにおいて、前記ビードコアとこのビードコア
に隣接するカーカス層との間に、かつタイヤ内側のカー
カス層と前記ビードフィラーとの間に、ＪｉＳ硬度が８
０以上でかつ前記ビードフィラーよりも硬いゴム層を連
続的に介在させたことを特徴とする。

以下、図を参照してこの手段につき詳しく説明する。な
お、第３図乃至第６図におけると同様な箇所および部品
は同じ番号で示す。

第１図において、ビード部１では、１層以上のカーカス
層４の端部が断面六角形状のビードコア２の怒りにタイ
ヤ内側から外側に折り返され、このビードコア２に隣接
してトレッド側に配置されたビードフィラ−３に沿って
巻き上げられている．一般のビードフィラ−３は、ＪＩ
Ｓ硬度が５０〜７５の比較的軟らかい上ビードフィラ−
３ｕとＪＩＳ硬度が７０〜９０の比較的硬度の高い下ビ
ードフィラ−３ｄから構戒される。ビードコア２は、そ
の断面が四角形、七角形、八角形等の種々の多角形状を
とることができる。

ビードコア２とこのビードコア２に隣接するカーカス層
４との間、およびタイヤ内側のカーカス層４とビードフ
ィラ−３との間には、ゴム層ＩＯを連続的に介在させて
いる。このゴム層１０は、天然ゴム、スチレン−ブタジ
エン共重合体ゴム（Ｓ　Ｂ　Ｒ）等のゴムにカーボンブ
ラノク等の配合剤を配合したゴム組成物からなる。

ゴム層１０は、ＪＩＳ硬度が８０以上、好ましくは８５
〜９８でかつビードフィラ−３よりも硬くなければなら
ない。ＪＩＳ硬度が８０未満の場合には、ゴム層１０が
硬度不足となってビードコア２とこのビードコア２に隣
接するカーカス層４との間にずれの動きが生じ、カーカ
ス層巻き上げ端末４ａが動き易くなるからである。また
、ゴム層１０を下ビードフィラ−３ｄよりも硬くし、か
つタイヤ内側のカーカスＮ４とビードフィラ−３との間
にゴム層１０を介在させたのは、第３図で示したカーカ
ス層４に作用する張力Ｆをビードコア２に転嫁して抑え
、カーカス層４の動きをなくすためである。このために
、リム６の外径に相当する位置のビードヒールｌ１から
のゴム層１０のタイヤ内側端末１０ａの高さＨａは、カ
ーカス層巻き上げ端末４ａの高さＨｃに対して、Ｈａ−
（０．５〜１．５）　Ｈ　Ｃであることが好ましい。

Ｈａ＜０，５Ｈｃでは張力Ｆをビードコア２に十分に転
嫁できないのでカーカス層４がずれ動き、これがカーカ
ス層巻き上げ端末４ａでのセバレーションにつながって
しまう。一方、Ｈａｉ１．５Ｈｃでは、ゴム層１０が８
０以上の高いＪＩＳ硬度を有するためビード部ｌの負荷
変形による剪断力によりタイヤ内側のカーカス層４とゴ
ム層１０との間にセパレーションが発生する。ゴムＪｉ
ｉｌＯのタイヤ外側端末１０ｂの高さＨ　ｂについては
、特に限定されないがビードコア２の最大高さよりも高
いことが好ましい。

ビードコア２の角部ｄ，ｅ，ｆについては、リム６の幅
方向中心寄りの角部ｄでのゴム層１０の厚さ（すなわち
、ビードコア２とこのビードコア２に隣接するカーカス
層との間の距離）を、他の角部でのゴム層１０の厚さよ
りも大とするのが好ましい。角部ｄに走行中においてカ
ーカス層による擦過力が最もかかるからである。

以下に実施例を示す。

実施例 リム６のビードシ一トに対面する底辺がタイヤ軸方向に
対し１５゜の傾きを有する断面六角形状のビードコア２
の廻りに、タイヤ内側から外側にスチールコードのカー
カス層（スチールコ−　｝’　：　３　＋　９　＋１５
（０．１７５）Ｉｗ）　（７）端部を折り返して巻き上
げ、その巻き上げ部に沿って外側にスチールコード補強
層５を配置したビード部構造を有する下記の■〜■のラ
ジアルタイヤについて、下記の方法で耐久試験を行った
。この結果を第１表に示す。

■　本発明タイヤｌ。

第１図に示すビード部構造。上ビードフィラ−３ｕのＪ
ＩＳ硬度６０、下ビードフィラ−３ｄのＪＩＳ硬度７８
。ゴム層１０のＪＩＳ硬度８２。角部ｄでのゴム層ｌＯ
の厚さ１．０　〜１．４　ｍｍ，角部ｅ，ｆでのゴム層
１０の厚さ０．３　〜０．５　ｍｍ．なお、これらのゴ
ム層１０の厚さは、製品でき上り寸法のため多少バラツ
キがある。Ｈａ＝４７　ｍｍ　，　Ｈｂ＝２３ｍｍ　Ｘ
Ｈｃ−３１　ｍｍ　＊ ■　本発明タイヤ２。

第２図に示すビード部構造。第２図は第１図に比してビ
ードコア角部ｄ．．ｅ，ｆでのゴム層１０の厚さがほぼ
均一となっている点において相違する。上ビードフィラ
−３ｕのＪＩＳ硬度６０、下ビードフィラ−３ｄのＪＩ
Ｓ硬度７８。ゴム層１０のＪＩＳ硬度８２。角部ｄ，ｅ
，ｆでのゴム層１０の厚さ０．８　〜１．２　１１１１
１１，なお、これらのゴム層１０の厚さは、製品でき上
り寸法のため多少バラツキがある。Ｈａ＝４７開、トＩ
ｂ−２３ｌＩＩｆｆｌ、■ＩＣ＝３１　　ｍｌ＋１． ■　対比タイヤ１。

第４図に示すビード部構造。上ビードフイラ−　３　ｕ
のＪＩＳ硬度６０、下ビードフイラ−３ｄのＪＩＳ硬度
７８。ゴム層７のＪＩＳ硬度８２。角部ｄｅ，ｆでのゴ
ム層７の厚さ０．３　〜０．５　ｍｍ，なお、これらの
ゴム層７の厚さは、製品でき上り寸法のため多少バラツ
キがある。Ｈｃ＝３１ｍｍ．■　対比タイヤ２。

第５図に示すビード部構造。上ビードフイラ−３ｕのＪ
ＩＳ硬度６０、下ビードフイラ−３ｄのＪＩＳ硬度７８
。ゴム層７のＪＩＳ硬度８２。角部ｄ．ｅ，ｆでのゴム
層７の厚さ０．８　〜１．２　ｆｆｌｍ，なお、これら
のゴム層７の厚さは、製品でき上り寸法のため多少バラ
ツキがある。Ｈｃ−３１ｍｍ０室　　転ドラム試験機に
よる耐久試験：リム　：　　２２．５　Ｘ　８．２５ 空気圧：　　７．００　ｋｇｆ／　ｃｒＡ荷重　：　　
６０００　ｋｇ　（ＪＩＳ最大荷重の２２０χ）速度　
：　ビード部が発熱により温度上昇しないための或る一
定の低 速度 上記の条件で一定走行距離を走行した後、タイヤを解体
し、カーカス層巻き上げ端末でのセバレーション故障の
同上発生率とビードコア近接部でのカー力スコードの摩
滅による破断状態を調査した。この結果を第１表に示す
。

第１表から明らかなように、ゴム層をビードコアとこの
ビードコアに隣接するカーカス層との間に介在させると
共に、タイヤ内側のカーカス層とビードフィラーとの間
に介在させた場合には（本発明タイヤ１、２）、このよ
うにゴム層を介在させない場合（対比タイヤ１、２）に
比してセバレーションの発生を抑え得ると共にカー力ス
コードの摩滅を防止することができる。

〔発明の効果〕

以上説明したように本発明によれば、ＪＩＳ硬度が８０
以上でかつビードフィラーよりも硬いゴム層をビードコ
アとこのビードコアに隣接するカーカス層との間に介在
させると共に、タイヤ内側のカーカス層とビードフィラ
ーとの間に介在させたため、ビードコア廻りのカーカス
コードの摩滅を防止すると共にカーカス層巻き上げ端末
でのセバレーションの発生を抑制してビード部耐久性を
向上させることが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図はそれぞれ本発明の重荷重用空気入
りラジアルタイヤのビード部の一例の断面説明図、第３
図はビード部のカーカス層に作用する張力を示す説明図
、第４図および第５図はそれぞれ従来の重荷重用空気入
りラジアルタイヤのビード部の一例の断面説明図、第６
図は重荷重用空気入りラジアルタイヤのビード部の構造
を一般的に示す断面説明図である。 ｌ・・・ビード部、２・・・ビードコア、３・・・ビー
ト゜フィラー　３ｄ・・・下ビードフィラー、３ｕ・・
・上ビードフィラ−　４・・・カーカス層、５・・・ス
チールコード補強層、６・・・リム、７・・・ゴム層又
は有機繊維層、１０・・・ゴム層。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １層以上のカーカス層の端部をビードコアの廻りにタイ
   ヤ内側から外側に折り返し、該ビードコアに隣接してト
   レッド側に配置されたビードフィラーに沿って巻き上げ
   たビード部を有するラジアルタイヤにおいて、前記ビー
   ドコアと該ビードコアに隣接するカーカス層との間に、
   かつタイヤ内側のカーカス層と前記ビードフィラーとの
   間に、ＪＩＳ硬度が８０以上でかつ前記ビードフィラー
   よりも硬いゴム層を連続的に介在させたことを特徴とす
   る重荷重用空気入りラジアルタイヤ。