JPH0351238Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 この考案は例えば自動車等の車両の車体内に配
設されたスピーカを取付ける車体のスピーカ取付
けパネルの改良に関する。

〔考案の技術的背景〕

一般に、自動車の車体には例えばカーステレ
オ、ラジオ等の音響機器が装着されることが多
い。これらの音響機器のスピーカは例えば計器板
（インストルメントパネル）等によつて形成され
るスピーカ取付けパネルに埋め込み状態で取付け
られることが多い。第３図はこのスピーカ取付け
パネルにスピーカを取付けた状態を示すもので、
１はスピーカ取付けパネルのパネル本体、２はパ
ネル本体１に形成された凹陥状のスピーカ取付け
部である。このスピーカ取付け部２の内底部には
取付け孔３が形成されており、この取付け孔３内
にスピーカ本体４が挿入され、このスピーカ本体
４の上端フランジ部４ａがスピーカ取付け部２に
おける取付け孔３の周縁部位に接合された状態で
取付けられるようになつている。また、スピーカ
取付け部２の上面開口部５の周縁部位には段部６
が形成されており、この段部６に取付けられるス
ピーカガーニシユ（装飾部材）７によつてスピー
カ取付け部２の上面開口部５が閉塞されるように
なつている。

〔背景技術の問題点〕

従来構成のものにあつてはスピーカ取付け部２
の内底部に形成された取付け孔３の大きさによつ
てこのスピーカ取付け部２に装着されるスピーカ
本体４の大きさが規制されていたので、スピーカ
取付け部２の取付け孔３の大きさに対応する大き
さのスピーカ本体４よりも大形のスピーカ本体４
を取付けることができない問題があつた。そのた
め、スピーカ取付け部２の取付け孔３の大きさに
対応する大きさのスピーカ本体４よりも大形のス
ピーカ本体４を取付ける場合にはスピーカ取付け
パネルのパネル本体１に形成されたスピーカ取付
け部２全体の大きさを代えなければならないの
で、スピーカ本体４の大きさに合せた専用のスピ
ーカ取付けパネルを設けなければならなず、コス
ト高になる問題があつた。

〔考案の目的〕

この考案はスピーカ取付け部の取付け孔の大き
さに対応する大きさのスピーカ本体よりも大形の
スピーカ本体をスピーカ取付け部全体の大きさを
代えることなく取付けることができ、コスト低下
を図ることができる車体のスピーカ取付けパネル
を提供することを目的とするものである。

〔考案の概要〕

この考案は車体のパネル本体に形成された凹陥
状のスピーカ取付け部におけるスピーカ本体の取
付け孔の周囲の側壁面に取付け孔に連通し、スピ
ーカ本体の一部を挿入可能な開口部を形成する切
り起こし部を設け、この切り起こし部の下面に前
記開口部内に挿入されたスピーカ本体と前記開口
部との間の間隙をシールする遮音用のパツキンを
装着可能にしたことを特徴とするものである。

〔考案の実施例〕

以下、この考案の一実施例を第１図および第２
図を参照して説明する。第１図は例えば計器板
（インストルメントパネル）等によつて形成され
るスピーカ取付けパネルの概略構成を示すもの
で、１１はスピーカ取付けパネルのパネル本体、
１２はパネル本体１１に形成された凹陥状のスピ
ーカ取付け部である。このスピーカ取付け部１２
の内底部にはスピーカ取付け用の取付け孔１３が
形成されている。また、スピーカ取付け部１２に
おける取付け孔１３の周囲の側壁面には第２図に
示すように取付け孔１３に連通し、スピーカ本体
１４の一部を挿入可能な開口部１５を形成する切
り起こし部１６が設けられている。さらに、この
切り起こし部１６の下面には開口部１５内に挿入
されたスピーカ本体１４と開口部１５との間の間
隙をシールする遮音用のパツキン１７が例えば接
着等の手段によつて固着されている。この場合、
スピーカ取付け部１２の取付け孔１３内に挿入さ
れたスピーカ本体１４の一部が開口部１５内挿入
されるようになつており、このスピーカ本体１４
は上端のフランジ部１４ａの下面がスピーカ取付
け部１２における取付け孔１３の周縁部位に遮音
用のパツキン１８を介して接合させるとともに、
上端フランジ部１４ａの上面が遮音用のパツキン
１７を介して切り起こし部１６に接合され、これ
らの各パツキン１７，１８によつてスピーカ本体
１４の上面側と下面側との間が遮音されるように
なつている。また、スピーカ取付け部１２の上面
開口部１９の周縁部位には段部２０が形成されて
おり、この段部２０に取付けられるスピーカガー
ニシユ（装飾部材）２１によつてスピーカ取付け
部１２の上面開口部１９が閉塞されるようになつ
ている。

そこで、上記構成のものにあつてはスピーカ取
付け部１２における取付け孔１３の周囲の側壁面
に取付け孔１３に連通し、スピーカ本体１４の一
部を挿入可能な開口部１５を形成する切り起こし
部１６が設けられており、スピーカ取付け部１２
の取付け孔１３内に挿入されたスピーカ本体１４
の一部が開口部１５内に挿入されるようになつて
いるので、スピーカ取付け部１２の取付け孔１３
の大きさに対応する大きさのスピーカ本体１４よ
りも大形のスピーカ本体１４を取付けることがで
きる。そのため、スピーカ取付け部１２の取付け
孔１３の大きさに対応する大きさのスピーカ本体
よりも大形のスピーカ本体１４を取付ける場合に
従来のようにスピーカ取付けパネルのパネル本体
１１に形成されたスピーカ取付け部１２全体の大
きさを変える必要がないので、スピーカ本体１４
の大きさに合せた専用のスピーカ取付けパネルを
設ける必要がなく、コスト低下を図ることができ
る。さらに、この切り起こし部１６の下面には開
口部１５内に挿入されたスピーカ本体１４と開口
部１５との間の間隙をシールする遮音用のパツキ
ン１７が例えば接着等の手段によつて固着されて
おり、スピーカ取付け部１２の取付け孔１３およ
び開口部１５内に挿入されたスピーカ本体１４は
上端フランジ部１４ａの下面がスピーカ取付け部
１２における取付け孔１３の周縁部位に遮音用の
パツキン１８を介して接合されるとともに、上端
フランジ部１４ａの上面が遮音用のパツキン１７
を介して切り起こし部１６に接合され、これらの
各パツキン１７，１８によつてスピーカ本体１４
の上面側と下面側との間が遮音されるようになつ
ているので、スピーカ本体１４の上面側の音と下
面側の音とが相互に干渉してスピーカの音質が悪
くなることを防止することができる。

なお、この考案は上記実施例に限定されるもの
ではなく、この考案の要旨を逸脱しない範囲で
種々変形実施できることは勿論である。

〔考案の効果〕

この考案によれば車体のパネル本体に形成され
た凹陥状のスピーカ取付け部におけるスピーカ本
体の取付け孔の周囲の側壁面にこの取付け孔に連
通し、スピーカ本体の一部を挿入可能な開口部を
形成する切り起こし部を設け、この切り起こし部
の下面に前記開口部内に挿入されたスピーカ本体
の前記開口部との間の間隙をシールする遮音用の
パツキンを装着可能にしたので、スピーカ取付け
部の取付け孔の大きさに対応する大きさのスピー
カ本体よりも大形のスピーカ本体をスピーカ取付
け部全体の大きさを代えることなく取付けること
ができ、コスト低下を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図はこの考案の一実施例を示
すもので、第１図はスピーカ取付けパネルの概略
構成を示す斜視図、第２図はスピーカの取付け状
態を示す縦断面図、第３図は従来例を示す縦断面
図である。 １１……パネル本体、１２……スピーカ取付け
部、１３……取付け孔、１４……スピーカ本体、
１５……開口部、１６……切り起こし部、１７，
１８……パツキン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車体のパネル本体に凹陥状のスピーカ取付け部
   が形成され、このスピーカ取付け部の内底部に形
   成された取付け孔内にスピーカ本体が挿入され、
   このスピーカ本体の上端フランジ部が前記スピー
   カ取付け部における前記取付け孔の周縁部位に接
   合された状態で取付けられる車体のスピーカ取付
   けパネルにおいて、前記スピーカ取付け部におけ
   る前記取付け孔の周囲の側壁面に前記取付け孔に
   連通し、前記スピーカ本体の一部を挿入可能な開
   口部を形成する切り起こし部を設け、この切り起
   こし部の下面に前記開口部内に挿入された前記ス
   ピーカ本体と前記開口部との間の間隙をシールす
   る遮音用のパツキンを装着可能にしたことを特徴
   とする車体のスピーカ取付けパネル。