JPH0345140B2 - - Google Patents

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JPH0345140B2
JPH0345140B2 JP63117065A JP11706588A JPH0345140B2 JP H0345140 B2 JPH0345140 B2 JP H0345140B2 JP 63117065 A JP63117065 A JP 63117065A JP 11706588 A JP11706588 A JP 11706588A JP H0345140 B2 JPH0345140 B2 JP H0345140B2
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JP
Japan
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parts
meth
polymer
polymerizable monomer
polymerization
Prior art date
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JP63117065A
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JPH01292179A (ja
Inventor
Masuji Izumibayashi
Masatoshi Yoshida
Toshiaki Matsunaga
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Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
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Publication date
Application filed by Nippon Shokubai Co Ltd filed Critical Nippon Shokubai Co Ltd
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Priority to DE3888644T priority patent/DE3888644T3/de
Priority to US07/257,746 priority patent/US5087603A/en
Priority to EP88117123A priority patent/EP0320594B2/en
Publication of JPH01292179A publication Critical patent/JPH01292179A/ja
Priority to US07/708,368 priority patent/US5284900A/en
Publication of JPH0345140B2 publication Critical patent/JPH0345140B2/ja
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  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Nonwoven Fabrics (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は不織布バインダー、フロツク加工用バ
インダー、風合加工、合成皮革用、カーペツトバ
ツクコーテイング剤等に使用される耐水性、耐溶
剤性、耐洗濯性、耐ドライクリーニング性、接着
性等に優れた有機繊維用繊維加工用樹脂に関する
ものである。 〔従来の技術及び本発明が解決しようとする課
題〕 従来、繊維加工用のバインダーとしては、アク
リル系エマルシヨンが幅広く用いられており、中
でも耐洗濯性、耐ドライクリーニング性を付与す
るためにいわゆる自己架橋性或いはメラミン架橋
性のものが賞用されている。しかしながら、これ
らのものの多くは加熱硬化に130℃以上の比較的
高温が必要であり、また軟化に際して健康上有害
なホルマリンを発生するという問題がある。この
点を改良するためにノンホルマリン型や低温硬化
型の樹脂についての提案がなされているが、まだ
実用上、性能的に不満足なものが多いのが現状で
ある。従つて、本発明の目的は比較的低温で乾燥
するとができ、ホルマリンを発生することなく、
優れた耐水性、耐溶剤性、耐洗濯性、耐ドライク
リーニング性を発揮しうる繊維加工用樹脂を開発
することにある。 〔課題を解決するための手段及び作用〕 本発明者らは、上記現状に鑑み鋭意研究を重ね
た結果、特定構造の反応性界面活性剤を乳化剤と
して用いて重合性単量体を乳化重合して得られる
水性樹脂分散液を用いてなる繊維加工用樹脂が前
記の課題を解決しうるものであることを見出し本
発明に到達したものである。 即ち、本発明は 不飽和カルボン酸を必須成分として含む重合性
単量体成分(A)を炭素数が6〜18のアルキルメルカ
プタン(B)の存在下に重合して得られる酸価が200
以上の水溶性もしくは水分散性の末端アルキル基
を有する重合体〔〕及び/またはその塩からな
る反応性界面活性剤として、カルボキシル基と反
応しうる官能性を有する単量体を必須成分として
含む重合性単量体を水性媒体中で乳化重合して得
られる水性樹脂分散液を用いた有機繊維用繊維加
工用樹脂に関するものである。 本願における重合体〔〕は不飽和カルボン酸
を必須成分として含む重合性単量体成分(A)を炭素
数が6〜18のアルキルメルカプタン(B)の存在下に
重合して得られる酸価が200以上の水溶性もしく
は水分散性の末端アルキル基を有する重合体であ
り、乳化剤としての性能やこれを乳化剤として乳
化重合して得られる水性樹脂分散液を繊維加工用
樹脂に用いた場合の耐水性、耐溶剤性、耐久性等
の諸物性の面で、酸価が200以上でなければなら
ない。また、その分子量は300〜7000、特に400〜
4000の範囲とするのが好適である。分子量がこの
範囲以外のものを使用すると十分な乳化安定性が
得られなかつたり、耐水性、耐溶剤性、耐久性の
すべてに優れた繊維加工用樹脂が得られなかつた
りする場合がある。 重合体〔〕の合成に用いる不飽和カルボン酸
は、重合体〔〕にカルボキシル基を導入して親
水性を付与すると共に、得られる水性樹脂分散液
に硬化性を付与しうる官能基とするために使用す
るものであり、分子内にカルボキシル基と重合性
不飽和基とを有するものであれば特に制限され
ず、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸等
の不飽和モノカルボン酸、マレイン酸、フマル
酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸、これら
不飽和ジカルボン酸、これら不飽和ジカルボン酸
の半エステル化物等が挙げられ、これらの1種ま
たは2種以上の混合物を使用できる。 重合体〔〕を合成する際の重合性単量体成分
(A)は、不飽和カルボン酸だけから構成されてもよ
いが、必要により不飽和カルボン酸以外の重合性
単量体を併用してもよい。使用できる重合性単量
体としては、不飽和カルボン酸と共重合性のある
ものであれば特に制限されず、例えばスチレン、
ビニルトルエン、α−メチルスチレン、クロルメ
チルスチレン、スチレンスルホン酸及びその塩な
どのスチレン誘導体類;(メタ)アクリルアミド、
N−モノメチル(メタ)アクリルアミド、N−モ
ノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメ
チル(メタ)アクリルアミドなどの(メタ)アク
リルアミド誘導体類;(メタ)アクリル酸メチル、
(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブ
チルなどの(メタ)アクリル酸と炭素数1〜18の
アルコールのエステル化により合成される(メ
タ)アクリル酸エステル類;(メタ)アクリル酸
2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−
ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸とポリ
プロピレングリコールもしくはポリエチレングリ
コールとのモノエステルなどのヒドロキシル基含
有(メタ)アクリル酸エステル類;(メタ)アク
リル酸2−スルホン酸エチル及びその塩、ビニル
スルホン酸及びその塩、酢酸ビニル、(メタ)ア
クリロニトリル等を挙げることができ、これらの
1種または2種以上の混合物を使用できる。不飽
和カルボン酸以外の重合体単量体は得られる重合
体〔〕の酸価が200以上となる量で使用する。
また、得られる重合体〔〕を用いて乳化重合す
る際に生成するポリマー成分との相溶性を考慮し
て、その種類と量を選択することが好ましい。 重合体〔〕を合成する際に使用するアルキル
メルカプタン(B)としては、例えばn−ヘキシルメ
ルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−ド
デシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタ
ン、セチルメルカプタン、ステアリルメルカプタ
ン等を挙げることができ、これら1種または2種
以上の混合物が使用できる。アルキルメルカプタ
ン(B)は、重合体〔〕の末端にアルキル基を導入
して界面活性剤を付与するために使用するもの
で、炭素数が6未満のアルキルメルカプタンは乳
化重合時の安定性及び貯蔵安定性の面で使用する
ことができない。アルキルメルカプタン(B)の使用
量は所望する重合体〔〕の分子量により決定す
るものであるが、通常重合性単量体成分(A)100重
量部に対し、2〜300重量部の範囲で使用する。 重合性単量体成分(A)の重合に用いる重合開始剤
は、周知の油溶性、水溶性の重合開始剤が使用で
きるが、末端アルキル基を有する重合体〔〕を
効率よく製造するために、その使用量はアルキル
メルカプタン(B)1モルに対し1モル以下、より好
ましくは0.1モル以下の割合とするのが好適であ
る。 重合体〔〕は、その性状により塊状重合、溶
液重合、懸濁重合いずれの方法でも製造すること
ができる。重合温度としては50〜150℃、重合時
間は1〜8時間が良い。液状重合の溶剤として
は、重合性単量体成分(A)、アルキルメルカプタン
(B)、ラジカル重合開始剤が溶解し、ラジカル重合
を阻害しないものであるならば何でも使用すると
ができる。 重合体〔〕は、それ自体十分な界面活性能を
有するが、乳化重合に用いて目的とする重合時の
安定性及び貯蔵安定性の良好な水性樹脂分散液を
得るために、カルボキシル基の一部もしくは全量
を中和して重合体〔〕の塩として使用に供する
のが好ましい。 中和剤としては、通常のものを使用することが
でき、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム
などのアルカリ金属化合物;水酸化カルシウム、
炭酸カルシウムなどのアルカリ土類金属化合物;
アンモニア;モノメチルアミン、ジメチルアミ
ン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエ
チルアミン、トリエチルアミン、モノプロピルア
ミン、ジメチルプロピルアミン、モノエタノール
アミン、ジエタノールアミン、トリエタノールア
ミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン
などの水溶性有機アミン類が挙げられ、これらの
群から選ばれる1種または2種以上の混合物で使
用することができる。硬化被膜の耐水性をより向
上させたい場合は、常温あるいは加熱により飛散
する。例えばアンモニア、モノメチルアミン、ジ
メチルアミン、トリメチルアミンなどの低沸点ア
ミン類を使用することが好ましい。 本発明の繊維加工用樹脂を得るための乳化重合
に用いられる重合性単量体はカルボキシル基と反
応しうる官能基を有する単量体を必須とする。重
合性単量体の少なくとも1種が反応性界面活性剤
のカルボキシル基と反応しうる単量体であると、
反応性界面活性剤と乳化重合して得られた樹脂と
が相互に結合して一体化し架橋された被膜を形成
するために各種繊維或いは繊維製品に対する接着
性、耐水性、耐溶剤性、耐洗濯性、耐久性の諸性
能が優れたものとなる。カルボキシル基と反応し
うる官能基を有する単量体としては、(メタ)ア
クリル酸グリシジルなどのエポキシ基含有不飽和
単量体類;(メタ)アクリロイルアジリジン、(メ
タ)アクリロイルオキシエチルアジリジンなどの
アジリジニル基含有不飽和単量体類;2−イソプ
ロペニル−2−オキサゾリン、2−ビニル−2−
オキサゾリンなどのオキサゾリン基含有不飽和単
量体類が挙げられ、これらの群から選ばれる1種
又は2種以上の混合物を使用するとができる。 乳化重合用の重合性単量体としては、カルボキ
シル基と反応性しうる官能基を有する単量体と共
に該単量体と共重合性を有するその他の単量体を
併用することができる。その他の単量体としては
特に限定されないが、(メタ)アクリル酸のメチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、
イソブチル、オクチル、2−エチルヘキシル、ラ
ウリル、ステアリルあるいはシクロヘキシルエス
テルなどの炭素数1から18個の直鎖状もしくは分
枝状脂肪族アルキルアルコールまたは脂環式アル
キルアルコールと(メタ)アクリル酸とのエステ
ル化合物である。(メタ)アクリル酸エステル
類;(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン
酸、マレイン酸、フマル酸、もしくはジカルボン
酸であるイタコン酸、マレイン酸、フマル酸のモ
ノエステル化合物などの重合性不飽和カルボン酸
類およびその塩類;ビニルスルホン酸、スチレン
スルホン酸、(メタ)アクリル酸スルホエチルな
どの重合性不飽和スルホン酸およびその塩類;
(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリ
ル酸ジメチルアミノエチル、ジメチルアミノエチ
ル(メタ)アクリルアミド、ビニルピリジン、ビ
ニルイミダゾール、ビニルピロリドンなどの塩基
性不飽和単量体類;(メタ)アクリル酸ヒドロキ
シエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピ
ル、(メタ)アクリル酸とポリプロピレングリコ
ールもしくはポリエチレングリコールとのモノエ
ステルなどのヒドロキシル基含有不飽和単量体
類;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−3−ク
ロロプロピルなどのハロヒドリン基含有不飽和単
量体類;(メタ)アクリル酸イソシアナートエチ
ルのフエノール付加物などのブロツク化化イソシ
アネート基含有不飽和単量体類;(メタ)アクリ
ル酸とエチレングリコール、1,3−ブチレング
リコール、1,6−ヘキサングリコール、ネオペ
ンチルグリコール、ポリエチレングリコール、ポ
リプロピレングリコール、トリメチロールプロパ
ンなどの多価アルコールとのエステルなどの分子
内に重合性不飽和基を2個以上含有する多官能性
(メタ)アクリル酸エステル類;(メタ)アクリル
アミド、メチロール化(メタ)アクリルアミド、
炭素数1から4個のアルコキシメチロール化(メ
タ)アクリルアミドなどの(メタ)アクリルアミ
ド類;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエ
トキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピ
ルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラ
ン、トリメトキシシリルプロピルアリルアミンな
どの有機珪素単量体類;及びスチレン、ビニルト
ルエン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、弗化ビニ
ル、弗化ビニリデン、アクリロニトリル、メタク
リロニトリル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル、エチレン、プロピレン、ブタジエン、イソプ
レン、ジシクロペンタジエン、ジビニルベンゼ
ン、ジアリルフタレートなどを挙げることがで
き、これらの群から選ばれる1種または2種以上
の混合物を使用することができる。 本発明の繊維加工用樹脂の接着性、耐水性、耐
溶剤性をより向上させるためにはその他の単量体
の少なくとも1種が分子内に重合性不飽和基と珪
素原子に直結する加水分解性基を有する有機珪素
単量体であることが好ましい。分子内に重合性不
飽和基と珪素原子に直結する加水分解性基を有す
る有機珪素単量体としては有機ケイ素基含有重合
性単量体類を使用することができる。 前記の重合性単量体を反応性界面活性剤を乳化
剤として乳化重合する際の重合法については従来
公知のあらゆる乳化重合法が適用できる。例え
ば、重合触媒、水、重合体〔〕及び重合性単量
体を一括混合して重合する方法、もしくはいわゆ
るモノマー滴下法、プレエマルシヨン法、更には
シート重合法、多段重合法などの方法により本発
明の水性樹脂分散液を合成することができる。重
合温度としては0〜100℃、好ましくは50〜80℃、
重合時間は1〜10時間である。乳化重合の際、親
水性溶媒を加えること及び他の公知の乳化剤、添
加剤を加えることは、その被膜の物性に悪影響を
及ぼさない範囲において可能である。 乳化剤としての反応性界面活性剤の使用量は、
特に限定されないが、好ましくは重合性単量体
100重量部に対して0.5〜200重量部であり、より
好ましくは1〜15重量部である。 重合触媒としては、従来公知のものならば何で
も使用することができる。ただし、更に耐水性に
優れた被膜を与える水性樹脂分散液を得るために
は、過酸化水素、ジ−t−ブチルパーオキサイ
ド、過酢酸、2,2′−アゾビス(2−アミジノプ
ロパン)二塩酸塩、4,4′−アゾビス(4−シア
ノペンタン)などの硫酸根を残さない重合触媒の
1種または2種以上の混合物を使用するのが好ま
しい。 このようにして得られた水性樹脂分散液は、こ
れ単独でも繊維加工用樹脂として有効に用いるこ
ともできるが、その他に公知のPH調整剤、粘度調
節剤、撥水剤、紫外線吸収剤、架橋剤、成膜助
剤、浸透剤などを加えてもよく、さらには顔料や
染料を加えた組成物として用いてもよい。また、
適宜希釈することもできる。 〔発明の効果〕 本発明の繊維加工用樹脂は、特定構造の重合体
からなる反応性界面活性剤を乳化剤として使用し
て、カルボキシル基と反応しうる官能基を有する
単量体を必須とする重合性単量体を乳化重合して
得られる水性樹脂分散液を含んでなるものである
ために各種有機繊維或いは繊維製品に対する接着
性、耐水性、耐溶剤性、耐洗濯性、耐久性に優れ
ており、また、架橋被膜を形成させるための加熱
温度は常温〜100℃の比較的低温でよく、加熱時
にホルマリンを発生する弊害もない。従つて、本
発明の繊維加工用樹脂は麻、木綿、羊毛、レーヨ
ン、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリエ
ステル、ポリプロピレンなどの天然もしくは合成
の有機繊維を用いた各種繊維加工製品の製造に極
めて有効に利用できる。そして、例えばカーペツ
トのバツクコーテイング用、フロツク加工用、不
織布用、合成皮革用等の繊維加工用バインダーと
して用いることにより、低温乾燥条件下において
も強度、耐久性に優れ、しかもホルマリンを全く
発生しない等の特長を有した加工品を得ることが
できる。 〔実施例〕 以下実施例により本発明を詳細に説明するが、
本発明の範囲がこれら実施例のみに限定されるも
のではない。なお例中特にことわりのない限り、
%は重量%、部は重量部をそれぞれ示すものとす
る。 参考例 1 攪拌機、還流冷却器、窒素導入管、温度計、滴
下ロートを備えたフラスコにイソプロピルアルコ
ール180部を仕込み、窒素を吹き込みながら81℃
まで内温を上昇させて、イソプロピルアルコール
を10分間還流させた。次に予め用意しておいた、
アクリル酸174部、n−ドデシルメルカプタン36
部、及び2,2′−アゾビスイソブチロニトリル
(AIBN)0.42部からなる重合性単量体混合物を
1時間かけて滴下し重合した。滴下終了後、還流
状態で1時間熟成を行い、固形分53.9%の重合体
の溶液を得た。この重合体は、下記一般式にて代
表される構造を有し、酸価645、数平均分子量
1200であつた。 これを反応性界面活性剤(1)とする。 参考例 2 参考例1と同様のフラスコに、イソプロピルア
ルコール180部を仕込み、窒素を吹き込みながら
81℃まで内温を上げて、イソプロピルアルコール
を10分間還流させた。続いて予め用意しておいた
アクリル酸86部、アクリル酸2−ヒドロキシエチ
ル139部、n−ドデシルメルカプタン36部、イソ
プロピルアルコール30部及びAIBN0.30部からな
る重合性単量体混合物を1時間かけて滴下、重合
した。滴下終了後、還流状態で1時間熟成を行い
固形分55.4%の重合体の溶液を得た。この重合体
は下記一般式にて代表される構造を有し、酸価
256、数平均分子量1500であつた。 これを反応性界面活性剤(2)とする。 参考例 3 参考例1と同様のフラスコに、イソプロピルア
ルコール180部を仕込み、窒素を吹き込みながら
80℃に加熱した。そこにアクリル酸148部、イタ
コン酸31部、アクリル酸ラウリル18部、n−オク
チルメルカプタン24部及びAIBN0.41部からなる
重合性単量体混合物を2.0時間かけて滴下した。
滴下終了後、還流状態で1時間攪拌して熟成を行
ない固形分54.2%の重合体の溶液を得た。この重
合体は下記一般式にて代表される構造を有し、酸
価420、数平均分子量2000であつた。 これを反応性界面活性剤(3)とする。 実施例 1 滴下ロート、攪拌機、窒素導入管、温度計及び
還流冷却器を備えたフラスコに純水118部、参考
例1で得られた反応性界面活性剤(1)の溶液3.6部
を仕込み、28%のアンモニア水1.2部を加えて中
和し乳化剤とした。ゆるやかに窒素ガスを吹き込
みながら65℃に加熱した。滴下ロートにアクリル
酸ブチル74部、メタクリル酸メチル21部及びメタ
クリル酸ジリシジル5部からなる重合性単量体混
合物を調整した。2,2′−アゾビス(2−アミジ
ノプロパン)二塩酸塩の5%水溶液4部をフラス
コに注入した後、重合性単量体混合物の滴下を始
め、2時間で完全に滴下を終了した。滴下中は温
度を65〜70に保持し、さらに滴下終了後同温度で
1時間攪拌して重合を終了させ、不揮発分45.1%
の水性樹脂分散液〔1〕を得た。 実施例 2 実施例1において、反応性界面活性剤の溶液の
量及び種類、重合性単量体混合物の組成を第1表
に示した通りとする他は実施例1と同様の操作を
繰返して水性樹脂分散液〔2〕を得た。その結果
をまとめて第1表に示した。 実施例 3 実施例1と同様のフラスコに純水63部を仕込
み、ゆるやかに窒素ガスを吹き込みながら65℃に
加熱した。メタクリル酸メチル32部、アクリル酸
ブチル64部及びメタクリル酸2−アジリジニルエ
チル4部、参考例1で得られた反応性界面活性剤
(1)の溶液7.3部、10%水酸化カリウム水溶液8.9
部、純水36.0部をあらかじめよく攪拌し、完全に
乳化したプレエマルシヨンを滴下ロートに仕込ん
だ。2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)
二塩酸塩の5水溶液8部を注入したプレエマルシ
ヨンの滴下を始め、4時間で完全に滴下を終了し
た。滴下終了後純水10部でプレエマルシヨンが残
らないよう滴下ロートを洗浄し、その洗浄液をフ
ラスコ内に添加した。滴下中は温度を65〜70℃に
保持し、さらに滴下終了後同温度で2時間攪拌し
て重合を終了させ不揮発分44.9%の水性樹脂分散
液〔3〕を得た。 実施例 4 実施例1と同様のフラスコにイオン交換水121
部、反応性界面活性剤(2)の溶液18部及び28%アン
モニア水1.6部を仕込み、ゆるやかに窒素ガスを
吹き込みながら65℃に昇温した。そこへ2,2′−
アソビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩の5
%水溶液4部を注入し、次いで、あらかじめ調製
しておいたスチレン20部、アクリル酸ブチル27部
及びメタクリル酸グリシジル3部よりなる第1の
重合性単量体混合物を1時間に亘つて滴下した。
30分間攪拌をつづけたのち、スチレン13部、アク
リル酸ブチル35部及びメタクリロイロキシプロピ
ルトリメトキシシラン2部よりになる第2の重合
性単量体混合物を1時間に亘つて滴下した。更に
1時間攪拌をつづけた後冷却して不揮発分44.8%
の水性樹脂分散液〔4〕を得た。 比較例 1〜2 実施例1において、乳化剤として、反応性界面
活性剤の代わりに第1表に示した市販のアニオン
性乳化剤を使用し、重合性単量体混合物として第
1表に示したものを使用する他は、実施例1と同
様の操作を繰返して比較用水性樹脂分散液〔1′〕
〜〔2′〕を得た。その結果をまとめて第1表に示
した。 比較例 3 実施例1において、反応性乳化剤及び重合性単
量体混合物として第1表に示したものを使用する
他は、実施例1と同様の操作を繰返して比較用水
性樹脂分散液〔3′〕を得た。その結果をまとめて
第1表に示した。
【表】
【表】 (注) 市販アニオン性;アルキルフエニルポリエチレ
ンオキシドスルフオン酸アンモニウム
実施例 7 水性樹脂分散液〔3〕〜〔4〕及び比較用水性
樹脂分散液〔1′〕,〔3′〕を不織布芯地用バインダ
ーとして以下のようにして性能試験をしたとこ
ろ、第2表に示すように水性樹脂分散液〔3〕〜
〔4〕は優れた耐洗濯性を示す、接着性も非常に
優れたものであつたが、比較用水性樹脂分散液
〔1′〕,〔3′〕は耐洗濯性がかなり劣つていた。 不織布芯地用性能試験 加工条件 水性樹脂分散液〔3〕〜〔4〕及び〔1′〕,
〔3′〕を水で希釈し、不揮発分濃度20%に調整し
た。この液にポリエステル不織布芯地(目付160
g/m2)を浸漬し、80%の絞り率で絞液し、100
℃で5分間加熱乾燥した。 耐洗濯性試験 風合いは、JIS L−1085「不織布芯地試験方法」
45゜カンチレバ法に従つて測定した。耐洗濯性は
洗濯5回後の風合いが洗濯前の風合いに付して何
パーセント保持されているかで評価した。洗濯試
験もJIS L−1085に従つて行つた。
【表】 実施例 8 水性樹脂分散液〔1〕〜〔4〕及び比較用水性
樹脂分散液〔2′〕〜〔3′〕をフロツク加工用バイ
ンダーとして以下の如き試験を行つた。試験結果
を第3表に示す。 加工布の作成条件 各水性樹脂分散液にアルカリ増粘型増粘剤及び
アンモニア水を添加して粘度20000〜25000cpsに
調整し、これをドクターナイフによりレーヨンス
フ綾9A上に塗布量200g/m2になるように均一
に塗布し、直ちに電気植毛機を用いて電圧
30KV、極間距離10cmで1.5デニール、0.6mmのレ
ーヨンパイルを植毛した。次いで、90℃で10分間
加熱乾燥し、冷却後余剰のパイルを除去した。 耐摩耗性試験 学振型染色摩耗堅牢度試験を用い、JIS L−
1084 45R法に従つて試験した。水湿潤時耐摩耗
性は、試験片を水中に15分間浸漬した後、ぬれた
状態で、パークレン湿潤時耐摩耗性は試験片をパ
ークレン中に15分間浸漬した後、ぬれた状態で
各々試験した。耐摩耗性はパイルが脱落して基布
表面が露出するまでの摩耗回数で判定した。
【表】 実施例 9 水性樹脂分散液〔1〕〜〔4〕及び比較用水性
樹脂分散液〔1′〕〜〔3′〕をカーペツトバツクコ
ート剤として以下の如き試験を行つた。結果を第
4表を示す。 加工条件 水性樹脂分散液100部に重質炭酸カルシウム30
部、アルカリ増粘型増粘剤及びアンモニア水を適
量加え、均一に混合し、粘度約30000cpsに調整
し、基布がポリプロピレンスプリツトヤーン、パ
イルがナイロンのタフテツドカーペツトの裏面に
塗布量1000g/m2になるように均一に塗布し、次
いで熱風乾燥機で100℃で20分間加熱乾燥した。 抜糸強度 JIS L−120「敷物試験方法」に従いカーペツト
の抜糸強度を測定した。耐候性試験後の抜糸強度
は試験片をサンシヤイン型ウエザオメータに1000
時間かけた後常温で24時間放置し測定した。
【表】 実施例 10 水性樹脂分散液〔1〕〜〔4〕及び比較用水性
樹脂分散液〔2′〕〜〔3′〕を合成皮革用として以
下の如き試験を行つた。結果を第5表の示す。 加工条件 離型紙の上に20μの厚味に溶剤型ポリウレタン
樹脂を塗布した後乾燥し、スキン層を形成させ
る。しかる後、各水性樹脂分散液にアルカリ増粘
型増粘剤及びアンモニア水を添加して粘度約
20000cpsに調整したものをドクターナイフにより
該スキン層の上に塗布量150g/m2になるように
均一に塗布し、直ちに綿/ポリエステル織布をは
り合わせ、100℃で5分間加熱乾燥した。冷却後、
離型紙を剥離して合成皮革を得た。 剥離強度 JIS K−6772記載の剥離試験条件に従つて測定
した。ジヤングル試験後剥離強度は、50℃、相対
湿度98%以上の恒温恒湿室に試験片を30日間入れ
た後、室温で24時間放置した後測定した。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 不飽和カルボン酸を必須成分として含む重合
    性単量体成分(A)を炭素数が6〜18のアルキルメル
    カプタン(B)の存在下に重合して得られる酸価が
    200以上の水溶性もしくは水分散性の末端アルキ
    ル基を有する重合体〔〕及び/またはその塩か
    らなる反応性界面活性剤を乳化剤として、カルボ
    キシル基と反応しうる官能基を有する単量体を必
    須成分として含む重合性単量体を水性媒体中で乳
    化重合して得られる水性樹脂分散液を用いた有機
    繊維用繊維加工用樹脂。
JP63117065A 1987-12-14 1988-05-16 有機繊維用繊維加工用樹脂 Granted JPH01292179A (ja)

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US07/257,746 US5087603A (en) 1987-12-14 1988-10-14 Heat-sensitive recording paper having an overcoat layer formed from an aqueous crosslinkable resin dispersion
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