JPH0339821Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本案は表示装置に関し、更に詳しくは掲示物と
して各種文書やポスター等の表示シートをボード
面に貼付けて掲示するための表示装置において、
壁面に取付けた掛止具にボード裏面に取付けたレ
ール部材を係合させることにより、容易に壁面に
該ボードを取付け可能とするとともに、壁面に掛
止具を取付けた後でも、任意にボードを横移動可
能とし、またボードの高さ位置をも変更しうるよ
うにしたものに関する。

〔従来の技術〕

従来掲示物として各種文書やポスター等の表示
シートをボード面に貼付け、該ボードを壁面に取
付けて構成される表示装置にあつては、ボード上
端面両側に少なくとも２つ先端に輪状の係合部を
有する雄ネジを螺着し、壁面にはこの雄ネジの輪
状係合部に対応するようにフツク部を有する雄ネ
ジを螺着し、このフツク部に輪状係合部を係合さ
せてボードを壁面に取付けてなるものが一般的で
ある。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかしながら、このとき壁面にフツク部を有す
る雄ネジをボード上端面の輪状の係合部を有する
雄ネジ間寸法に略一致するように間隔をあけて、
かつ高さ位置を揃えて取付けるのはきわめて困難
である。

またボードを壁面に取付けた後には、壁面側の
雄ネジを移設しなければボードを移動させえない
という問題があつた。

かかる従来の問題点に鑑みてなされたものが本
案の表示装置であつて、容易に壁面にボードを取
付け可能とするとともに、壁面にボードを取付け
た後でもある程度の横移動を可能とし、また任意
にボードの高さ位置をも変更しうるようにするこ
とを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

このような目的を達成するため、本案では粘着
層表面を有するボードと；前記ボードの裏面上側
に下方へ縁部を開放して取付けたレール部材と；
前記レール部材と係合させるべく下部にフツク部
を形成し、該フツク部の上端をフツク部と同一方
向へ折曲し、かつ上方へ折曲・延設して係合段部
を形成してなる掛止具と；よりなる表示装置を提
供せんとするにある。

〔作用〕

この表示装置は、壁面に少なくとも２つの掛止
具を高さ位置を揃えるとともに掛止具外側面間寸
法をボード巾寸法以下とし、かつレール部材に対
応するようにして適宜な固着具を用いて取付け、
ボードを該ボード裏面のレール部材の縁部を掛止
具のフツク部もしくは、フツク部上端の係合段部
に係合して壁面にボードを取付けて構成される。

このように構成された表示装置の表面の粘着層
に掲示物としての各種文書やポスター等の表示シ
ートを貼付けて掲示に供される。

〔実施例〕

以下添付の図面にもとづき本案の表示装置の詳
細を更に開示する。

本案の表示装置に用いられる掲示物としての各
種文書やポスター等の表示シートを貼付けるため
のボード１は本出願人が先に実願昭60−33235号
において開示した表面に粘着層を形成した表面板
２を基板３の表面に取付けたものである。

この表面板２は例えば紙等よりなり、その表面
は美麗模様の印刷をした上に特殊粘着剤加工を施
して粘着層２′を形成してなり、この裏面を両面
テープ等によりベニヤ板、合成樹脂板、金属板等
よりなる基板３に取付けられている。

このように形成されたボード１の裏面上側巾方
向略全体にわたつて、もしくは両側に第１図に示
すような下方に縁部５を形成したレール部材４
を、該縁部５を下方に開放した状態で取付けてい
る。

このボード１を壁面に取付けるべく掛止具６
は、基板レール部材４と係合させるために下部フ
ツク部７を形成し、該フツク部７の上端をフツク
部７と同一方向へ折曲し、かつ上方へ折曲・延設
して、この部分に係合段部８を形成して構成され
ている。

図示した実施例では係合段部８に上方で開口幅
を狭く下方で開口幅を広くした上下方向の長孔９
を形成するとともに、係合段部８とフツク部７間
の主体片１０に上下２つの開孔１１，１１を形成
したものを例示している。

このような掛止具６を用いて、ボード１を壁面
に取付けるには、第３図に図示したようにボード
１巾寸法以下であつて、かつレール部材４に対応
する位置に高さ位置を揃えてフツク部１２を有す
る雄ネジ１２，１２を壁面にねじこみ、この雄ネ
ジ１２，１２のフツク部１２ａに掛止具６，６の
前記長孔９，９を係止して取付けるとともに、掛
止具６，６のフツク部７，７にボード１裏面のレ
ール部材４の縁部５を係合して該ボード１を壁面
に取付けるものである。こうして本案の表示装置
Ａは形成される。

ここで壁面が堅牢で雄ネジ１２，１２をねじこ
むのが困難なときには、第３図で一点鎖線で示す
ように例えば天井から紐体１３，１３を垂下させ
て、この紐体１３，１３下端に掛止具６，６の前
記長孔９，９を係止することも適宜考慮される。

また第４図には、掛止具６，６の壁面への他の
取付け例を示しており、このときも前記同様高さ
位置を揃えるとともに、掛止具６，６の外側面間
寸法をボード１巾寸法以下とするとともに、レー
ル部材４に対応する位置に、主体片１０，１０に
設けられた開孔１１……を利用してビス１４……
止めして壁面に取付けている。

このときには、ボード１のレール部材４の縁部
５を下部のフツク部７に係合しても、また図示し
たように上部の係合段部８に係合しても何れでも
よく、このことから掛止具６，６を壁面取付け後
にボード１の高さ位置を２段階変更することが可
能となる。

また図示した実施例のように、掛止具６の下部
フツク部７前面と、上部の係合段部８前面とを面
一状態とし、レール部材４を上部の係合段部８に
係合してボード１を壁面に固定したときには、ボ
ード１は上下方向２点支持されることから、ボー
ド１に後述するように掲示物としての各種文書や
ポスター等の表示シートを取付けるときに、該ボ
ード１ががたついたりせず安定的に取付けること
が可能となるのである。

このように形成された表示装置Ａに表面の粘着
層２′を利用して掲示物としての各種文書やポス
ター等の表示シートを取付けて、掲示に供され
る。

〔考案の効果〕

以上のようになる本案の表示装置においては、
壁面にボードを取付けるべく掛止具を壁面に取付
けるに、間隔について厳密な寸法は要求されずた
だ高さ位置を揃えた状態で取付ければよく、従来
のように間隔並びに高さ位置についても注意して
取付けるのに比較して掛止具の取付け作業は容易
である。

またこのような掛止具のフツク部もしくは係合
段部にボード裏面のレール部材の縁部を係合させ
てボードを取付けることから、ボードの取付け作
業も容易である。

更に掛止具とレール部材の係合関係によりボー
ドを壁面に取付けてなることから、壁面に掛止具
を取付けた後でも、掛止具とレール部材の係合範
囲内でのボードの横移動は可能であつて、ボード
位置の調整を随時することが可能である。

また掛止具には下部のフツク部と上部の係合段
部をともにレール部材の縁部と係合可能としたこ
とにより、ボードの高さ位置は２段階調節するこ
とが可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図はレール部材の一部を示す斜視図、第２
図イは掛止具の正面図、ロは同じく縦断面図、第
３図は本案の表示装置を壁面に取付けた状態の実
施例を示す縦断面図、第４図は同じく壁面に取付
けた状態の他の実施例を示す縦断面図である。 Ａ……表示装置、１……ボード、２……表面
板、３……基板、４……レール部材、５……縁
部、６……掛止具、７……フツク部、８……係合
段部、９……長孔、１０……主体片、１１……開
孔、１２……雄ネジ、１３……紐体、１４……ビ
ス。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 粘着層表面を有するボードと、 前記ボードの裏面上側に下方へ縁部を開放して
   取付けたレール部材と、 前記レール部材と係合させるべく下部にフツク
   部を形成し、 該フツク部の上端をフツク部と同一方向へ折曲
   し、かつ上方へ折曲・延設して係合段部を形成し
   てなる掛止具と、 よりなる表示装置。