JPH0336025Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の目的〕 本考案は埋込取付型サーキツトプロテクタに係
る。

従来、左右または上下に分割されるケース内に
機構部が挿入、嵌合により組立てられるなど、組
立てが簡素化されたサーキツトプロテクタにおい
ては、一方のケース内に機構部を組付けた後、他
方のケースを嵌合して成る場合、あるいは、他方
のケースを組合せた後、ネジまたはリベツト等に
より両ケースを固着させて成る場合が通例であ
る。

この時一方のケース内に機構部を挿入、嵌合に
より組付けたままでは、他方ケースにも軸部など
の保持、係合部を有するため、機構部の目視検
査、およびバイメタル等の時限調整は非常に困難
である。

従つて、他方ケースの保持、係合部に合せた寸
法を持つ特別治具等を用意し、一方のケースに組
合せた状態で検査、調整を行う場合、あるいはケ
ース側面に窓を設け、両ケースを組合わせた状態
で検査、調整を行なう場合とに大別される。

前者に於ては、特別な治具を要し、また治具の
着脱など、経費と、作業工程の増加となる。後者
の場合は検査、調整後窓を覆う必要があり、部品
点数と作業工程の増加となるなど不便があつた。

更に別途パネルへの取付具も必要とする。

以下の点に鑑み本件考案はなされたもので、す
なわち前記後者に属するが、ケース側面に設けら
れた窓から機構部の検査調整を行つた後、ケース
に設けられた係合溝にパネルへの取り付け機能を
持つた取付バンドをワンタツチ挿入することで、
両ケースの固定と前記窓の覆いを一度に行おうと
したもので、部品点数の減少と作業工程の省力化
が図られ、この種のサーキツトプロテクタを安価
に提供できるものである。

〔考案の構成〕

一端に鍔を設け、略中央部には窓を有し、両側
面には係合溝を設けたケースと、該ケースに略コ
字状に形成された取付バンドを挿入、嵌合するこ
とによつて成る。

以下図面により一実施例を示す。

第１図は分解実体図で、１は左ケース、２は右
ケースで一端には、パネル２５の表面側に位置す
る鍔１７を設け、左ケース１には、パネル２５の
裏面側に位置す部分に機構検査と時限調整兼用窓
５を有し、取付バンド３との係合溝６、嵌合部１
５、固着面１６を設ける。

なお、右ケースにも窓、係合溝、嵌合部、固着
面を設ける。

弾性力を持ち、略コ字状に形成された取付バン
ド３には、左ケース１の固着面１６に接しケース
の分割を阻止する面７とケース窓に挿入され、嵌
合部１５に嵌合し、ケースとの固定を目的とした
突起物９と、窓５を覆う面１１とパネル裏側面に
圧接係合する爪１３，１４を有する。

なお、右ケース２に対応し、分割を阻止する面
８と、ケースとの嵌合、固定を目的とした突起物
１０と、窓を覆う面１２を有する。

第２図は、窓から主要機構部の検査、調整部位
を目視した側面図で、１８は可動接点、１９はバ
イメタル、２０はリンク承、２１はリンク、２２
はリンクバネである。窓を通じハンドル４の入切
操作により、主要機構部の可動状態を、またリン
ク２１とリンクバネ２２との懸架部をドライバー
等により図中上方向に押上げることにより、自動
遮断状態を、あるいはハンドル４により入状態に
セツトし、端子２３，２４に通電するとバイメタ
ルの湾曲状態と機構の動きなど、夫々の目視検査
が可能である。

なお、窓５から、機械的湾曲治具を挿入し、バ
イメタル１９を湾曲させることにより、時限調整
も可能である。

前記したように形成された、一方のケース内に
機構部を挿入、嵌合して組付けた後、他方のケー
スを組合わせた状態で機構検査、時限調整を終了
させる。

しかる後に取付バンド３の爪１３，１４をケー
ス後端即ち、端子２３，２４の方向から係合溝６
に添つて挿入すれば突起物９，１０はケース側面
に接触するが、該突起物９，１０の挿入方向側は
傾斜面となつているため、コ字状の両側面は大き
く開きながら、尚挿入される。充分に挿入される
と突起物９，１０はケース両側面にある窓部に位
置する。

この時、弾性力を持つ取付バンド３は復元力に
より、突起物９，１０が窓部に挿入されると同時
に嵌合部１５に嵌合してケースに固定される組立
は完了する。

なお、第３図は断面化されたパネル２５への取
付状態を示す。

鍔孔加工されたパネル２５の表面方向より端子
２３，２４側から挿入すれば取付バンド３の爪部
はパネル２５の取付孔と、取付バンド３の爪近く
にある凸状部により、一時的にケース側面側に圧
縮されるがパネル２５が該凸状部を通過すると復
元力により、ケース側面より開離する方向に力が
加わり爪１３，、１４はパネル２５の裏側面に圧
接係合される。従つて、パネル２５の表面側に位
置する鍔１７が、パネル２５の表面に圧接するま
で挿入することによりパネル２５への取付は完了
する。

〔考案の効果〕

以上の構成により本件考案によれば、ケースの
一端に設けられた鍔と、取付バンドの両先端部に
設けられた係合圧接爪により、パネルを弾性狭持
してパネルにサーキツトプロテクタを固定でき、
又ケースの係合溝、嵌合部、固着面と、取付バン
ドの突起物、ケースの分割を阻止する面により、
分割される両ケースの固着が行えると共に、ケー
ス内の機構検査調整部位側面には窓を設け、該窓
は検査調整作業終了後ケースの固着を取り付けバ
ンドを取り付けて行う際、取付バンドで覆われる
ようにしたから、別途に窓の覆いを用意しこを取
り付ける必要がなく、部品点数と作業性の省力化
が図られ、埋込み型サーキツトプロテクタを安価
に提供できるという効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は分解実体図、第２図は機構部を目視し
た側面図、第３図はパネルへの取付状態を示す上
側面図。 １，２……ケース、３……取付バンド、４……
ハンドル、２５……パネル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 取付穴を有するパネルを、ケースの一端に設け
   られた鍔と、コの字状取付バンドの両先端部に設
   けられた係合圧接爪で弾性狭持して埋込取付され
   ると共に、前記ケースは分割され、分割されるケ
   ースを前記取付バンドにて一体的に固定保持し、
   ケース内部に開閉機構部を有するサーキツトプロ
   テクタにおいて、開閉機構部の検査調整を要する
   部位近傍のケース側面で、且つ前記取付バンドで
   覆われる位置には窓を設けたことを特徴とする、
   サーキツトプロテクタ。