JPH0335853A - 連続鋳造における鋳片の内部割れ防止方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 本発明は、連続鋳造における鋳片の内部割れ防止方法に
関するものである。

（ロ）従来技術 連続鋳造においては、鋳型内に供給された溶融金属が鋳
型によって冷却され、凝固殻を形成した後、支持ロール
によって案内されながら、スプレ冷却を受けて徐々に凝
固が進行し、最終的に完全凝固したスラブを所定長に切
断する方式がとられている。鋳片の引抜きは、ピンチロ
ールによって行われる。このピンチロールは鋳片に圧力
をかけて挟み込んで引っ張り出す、このさい、鋳片内部
に未凝固部が存在する場合、ピンチロールの圧力が不適
正なとき、例えば、鋳片を過圧下し、凝固界面に割れが
発生して内部割れと呼ばれる肉質欠陥となる。

近年の傾向である高速鋳造においては、未凝固部の範囲
が広がるため、内部割れの発生する危険領域が広くなり
、ピンチロールの圧力適正化がさらに厳しくなっている
。

鋳造開始時および終了時等の鋳造速度変化時、およびプ
レーアウト予知による一時的な鋳造速度変化時に、ロー
ル円周方向に偏熱が発生し、ロール曲りが生じる。その
ため、ビンチロールの圧力が適正であっても、鋳片に過
圧下が生じて内部割れが発生する危険性がある。

従来、ロール曲りを防止する方法としては、例えば、特
開昭６２−３９０６５号公報に開示されている。この方
法は、ロールを外部冷却しているが、外部冷却を行うと
鋳片にもその冷却水がかかるので、鋳片温度か不均一と
なって表面性状が悪化する問題が発生ずるＣまた、熱め
力による弾性変形のみではなく、長時間使用でロール圧
力による塑性変形も発生憚るため、ロールの冷却のみで
はロール曲りを解消することはできない、さらに、従来
、ビンチロール押（１け圧力は鋳造速度の変動１．７よ
らず一定とＩ−でいるため、ロール曲りが発生すると、
鋳片への過圧下、圧下不足を繰り返すことになる。

連鋳用のビンチロールには、鋳造速度変化に伴なう熱変
形による曲りや、長時間使用による塑性変形のロール曲
りが発生する。一方、ピンチロール押付は圧力は鋳造速
度変化によらず一定の圧力をかけているため、曲りロー
ルの凸部が鋳片表面に対向したとき、鋳片中央部は過圧
下となり、内部割れが発生する。また、曲りロールの凹
部が鋳片に対向した場合は、鋳片中央部がバルジングに
より膨れ、結果的にアライメント不整となって、内部割
れが発生する。

セグメン１〜の剛性やフレ・−ムのたわみ等によるパス
ラインの変動も内部割わ１発生の大きな要因とな１でい
る。

（ハ）発明が解決じＪうとする課題 本発明が解決しよノノ・する課題は、連続鋳造ラインに
おいて、ビンチロール自体の曲り１．ｔたはその曲り辷
ビンチロールのパスラインの曲りとの合成が生じたとき
に、ビンチロールの押付は圧力を制御１“ることにより
、鋳片中央部のパスラインと鋳片厚を一定に保−ブて、
鋳片の内部割れを防止する方法を得ることにある。

（ニ）課題を解決するための手段 本発明の連続鋳造における鋳片の内部割れ防止する方法
は、連続鋳造ラインに設置されているビンチロールに圧
下装置を設けること、該ビンチロールの曲りを検出する
こと、該ビンチロールの曲りの向きおよび曲り量にもと
づいて前記圧下装置を調節することからなる手段によっ
て、上記課題を解決している。

本発明の方法はまたビンチロールの曲りを検出するとと
もに１、ビンチロールのロールチックの変位を検出して
パスラインの変動量を求め、該ビンチロールの曲りの向
きおよび曲り量ならびに前記パスラインの変動量にもと
づいて前記圧下装置を調節することからなる手段によっ
ても、上記課題を解決することができる。

（ホ）作用 連鋳用ビンチロールの鋳込中の挙動調査を実施したとこ
ろ、鋳造速度の変化に伴い、ロールに偏熱現象が起って
、熱変形による曲りが発生することがわかった。また、
長時間使用により永久曲りが発生することも判明した。

さらに、セグメント剛性やフレームたわみによるパスラ
インの不整が存在し、これとビンチロールの曲りとが重
畳して、組合せによっては過圧下による内部割れ発生が
認められ、肉質劣下の大きな要因と判明した。さらに、
ビンチロールの押付は圧力を変化させると曲りによって
発生する周期的に変動するロールの変動量が変化するこ
とが確認された。

したがって、ビンチロールの押付は圧力をＭ御すると、
ロールが曲っていても見かけのロールの変動は小さくす
ることが可能になる。

（へ）実施例 第１図から第５図までを参照して、本発明の連続鋳造に
おける鋳片の内部割れ防止方法の実施例について説明す
る。

本発明の第１の方法は、第１図に示すように、連続鋳造
ラインに設置されている１対のピンチロール１に圧下装
置２を設け、ビンチロール１の曲りを変位計３で検出し
、ピンチロールｌの曲りの向きおよび曲り量にもとづい
て圧下装置２を調節することからなっている。

ビンチロール１は上下同一のものであり、これらの圧下
装置２等もすべて上下同一のものである。

したがっ°ζ、説明の便宜上、以下、上方のビンチロー
ル１についてのみ記載する。

本発明の第２の方法は、第１図に示すように、ビンチロ
ール１の曲りを変位計３で検出するとともに、ビンチロ
・・−ル１の０−・ルチョック２２の変位を光学式変位
計測器８（第３図）によって検出してパスラインの変動
量を求め、ピンチロール１の曲りの向きおよび曲り量な
らびにパスラインの変動量にもとづいて圧下装置２を調
節する。ごとからなっている。

本発明の方法にもεづてピンチ９−ル押付は圧力制御の
システムを第１図に示す、鋳込中のロール油り祉を外部
フレーム４から変位計３を用いて監視する。このたき、
外部フレーム４は水冷構造とし、熱変形を受けなトシよ
うにすることが必要である。変位計３は鋳片５の幅ｈ！
′＆Ｊに少なくとも３点計測し、演算器６によりロール
曲０が発生したものと判断する。

一方、パスラインについては、第３図に示すように、ビ
ンチロール１．のロールチック２２の変位を光学式変位
計測器８を用いて測定し、演算器６でパスラインの変動
量を求める。

演算器６では、ビンチロール１の曲り、パスラインの曲
り、およびこれらの合成油りが演算される。演算器６で
ロール曲りまたは合成油りが求められた後に、ロール１
の凸部が鋳片表面に対向した時（第２図）は、演算器６
からビンチロール１の押付は圧力を減少させるように指
令を出し、鋳片中央部の変位計３からの測定値が設定の
パスラインおよび鋳片厚になるように圧力を制御する。

このとき、鋳片厚は間接測定となるため、ロール温度計
測から、ロール膨張量を演算して補正する必要がある。

逆に、５０−ル１の四部が鋳片表面に対向した場合は、
上記とは逆にピンチロールの押付は圧力を増加させるよ
うに指令を出し、上記と同様に鋳片厚が設定値になるよ
うビンチロール押付は圧力を制御する。

鋳込中に発生する熱変形による一時的な経時変動に追従
して圧力を変更することにより、鋳片厚を常に一定に保
つことが可能となり、内部割れが防止できる。また、長
時間使用により永久曲りが生じたときに対しても、各ビ
ンチロール１の曲りの程度により、ピンチロール押付は
圧力を加減するこヒにより鋳片厚を一定に保ち、内部割
れを防止できる。

なお、対象とするビンチロール１は圧下装置ｆ２を持つ
支持ロールぐあるが、鋳片５が完全凝固する鋳造速度ヲ
４二お（・ｌては必ずしｆ）本発明の４Ｊ、うな圧力制
御をする必要はない６したがって、伝熱解析から推定さ
れる未凝固鋳片が通過する場合に本発明の方法を実施す
るように、伝熱解析から指令を出すことも必要で烏るい 圧下装置２はフレーム７に固定した油圧シリンダ２１に
よりロール１の口・−ルナミック３を上下移動させるも
のぐある。

次に、本発明の方法を実陥に適用り、た例を説明する。

湾曲半径が１０ｍの１点矯正連続鋳造機において、サイ
ズが２００謹厚、２０００５ｗ幅のスラグを鋳造速度２
．０＋ｅ／分で鋳造した。鋼種は第１表に示す中炭素鋼
を用いた。Ｎ０１ストランドには本発明法によるピンチ
ロール圧力制御システムを用いＮｏ２ストランドは従来
法を用いて比較した。

第１表 第４図にＮｏｔストランドで計測したロール曲りとビン
チロール圧力制御状況を示す、同様に、ロール曲りとパ
スライン曲りとの合成油りとビンチロール圧力制御状況
を第５図に示す。

鋳造速度が定常の２．０ｍ／分から０．５＋ａ／分まで
急変したが、その際、ピンチロールは約２Ｗｍ程度の周
期的変動が現われ、ロール曲りが認められ妃やピンチロ
ール圧力もロール曲り周期と同期して加減することによ
り、鋳片中央部の鋳片厚は設定厚とほぼ変わらない値と
なっている。Ｎｏ、２ストランドでも同様にロール曲り
が発生したが、ビンチロール押付は圧力は設定値一定で
ある。

両ストランドのスラグの内部割れ発生状況を第６図に示
す１本発明法によれば、内部割れはほとんど発生してい
ないのに対して、第７図に示すように比較ストランドで
は、鋳片５に周期的に内部割れ５１が発生した。したが
って本発明法により内部割れ発生防止が図られたことが
明らかとなった。

（ト）効果 本発明によれば、連続鋳造中にピンチロールの曲りまた
はパスラインの曲りを検知し、即時適切な処置を講する
ことができるので、鋳片の内部割れを防止でき、品質の
大幅向上を図ることができる６

【図面の簡単な説明】

第】図は本発明の方法を適用したビンチロールの概略説
明図。第２図は本発明の方法の作用説明図。第３図は本
発明の方法に用いる光学式変位計測器の使用説明図６第
４図および第５図は本発明の第１および第２方法を実總
したときのピンチロール圧力制御状況を示すグラフ。第
す図は本発明の効果を示すグラフい第７図は鋳片の内部
割れ発生状況を扇す説明図。 ｌ：ビンチロール　　２・圧−Ｆ装置 ３：変位計　　　　　４：外部フレーム５：鋳片　　　
　　　６：演算器

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、連続鋳造ラインに設置されているピンチロールに圧
   下装置を設けること、該ピンチロールの曲りを検出する
   こと、該ピンチロールの曲りの向きおよび曲り量にもと
   づいて前記圧下装置を調節することからなる連続鋳造に
   おける鋳片の内部割れ防止方法。 ２、連続鋳造ラインに設置されているピンチロールに圧
   下装置を設けること、該ピンチロールの曲りを検出する
   こと、該ピンチロールのロールチックの変位を検出して
   パスラインの変動量を求めること、該ピンチロールの曲
   りの向きおよび曲り量ならびに前記パスラインの変動量
   にもとづいて前記圧下装置を調節することからなる連続
   鋳造における鋳片の内部割れ防止方法。