JPH0335308B2 - - Google Patents

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JPH0335308B2
JPH0335308B2 JP18398785A JP18398785A JPH0335308B2 JP H0335308 B2 JPH0335308 B2 JP H0335308B2 JP 18398785 A JP18398785 A JP 18398785A JP 18398785 A JP18398785 A JP 18398785A JP H0335308 B2 JPH0335308 B2 JP H0335308B2
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JP
Japan
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hydroxybiphenyl
carbon dioxide
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pressure
carboxylic acid
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JP18398785A
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JPS6245559A (ja
Inventor
Hiroharu Inoe
Shuichi Mitamura
Koichi Fujishiro
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Nippon Steel Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明は式()で表わされる2−ヒドロキシ
フエニル−3−カルボン酸の製造方法に関する。
2−ヒドロキシビフエニル−3−カルボン酸は、
近年感圧、感熱紙用顕色剤として着目されている
化合物である(特開昭50−20807号公報)。 従来の技術 従来、2−ヒドロキシビフエニル−3−カルボ
ン酸の工業的製造方法として次の方法が報告され
ている。 (1) 2−ヒドロキシビフエニルを過剰の炭酸カリ
ウムとともに、炭酸ガス圧力下160〜180℃に加
熱する方法[J.Gen.Chem.(U.S.S.R)、、424
(1938)]。 (2) 2−ヒドロキシフエニルのナトリリウム塩を
炭酸ガス加圧下100〜220℃に加熱する方法(ド
イツ国特許61125号)。 前記の従来の方法は工業的観点から次のような
問題点を含んでいる。すなわち方法(1)では過剰量
の炭酸カリウムが必要であり、かつ約60気圧の高
圧炭酸ガス下で反応を行なうため、原料面や設備
面でコスト高となる。 一方、方法(2)を提唱した前記ドイツ国特許に
は、目的とする2−ヒドロキシビフエニル−3−
カルボン酸を選択的かつ経済的に与える反応条件
等が特定されていない。例えば本発明者等の検討
に依れば、前記ドイツ国特許に示された反応条件
範囲には2−ヒドロキシビフエニル−5−カルボ
ン酸()や2−ヒドロキシビフエニル−3−、
5−ジカルボン酸()が副生し、目的とする2
−ヒドロキシビフエニル−3−カルボン酸の収率
が低下する場合もあることが明らかとなつた。 発明が解決しようとする問題点 本発明者らは、前述のような従来法の問題点を
解決すべく鋭意検討を行ない、2−ヒドロキシビ
フエニル()から相当するナトリウム塩()
を生成させ、これと炭酸ガスとを反応させて2−
ヒドロキシビフエニル−3−カルボン酸()を
製造する方法を用い、選択的かつ経済的に目的物
を得ることができる製造方法を完成させたもので
ある。 問題点を解決するための手段 本発明では、まず2−ヒドロキシビフエニルと
水酸化ナトリウムとをメタノールやエタノールの
如き低級アルコール類を溶媒に用いて反応させ、
しかる後に溶媒および生成した水を加熱留去して
2−ヒドロキシビフエニルのナトリウム塩を分離
する。溶媒の低級アルコール類としてはメタノー
ルが安価な点で好ましく使用できる。このような
場合、水を溶媒に用いるのが一般的な方法である
が、以下に示すように低級アルコールを溶媒に用
いる利点をいくつか見いだした。 すなわち2−ヒドロキシビフエニルのナトリウ
ム塩は吸湿性であるが、水を含有すると、これと
炭酸ガスとの反応において目的の2−ヒドロキシ
ビフエニル−3−カルボン酸の収率が著しく低下
する。このため水は完全に留去しておくことが必
要である。しかし水を溶媒に用いた場合、水の蒸
発潜熱が大きいため、その加熱留去には多大なエ
ネルギーを消費する。また、水を完全に除去する
ために最終的に130〜160℃で真空乾燥を行なう必
要があるが、この際残存する水と2−ヒドロキシ
ビフエニルのナトリウム塩とが可逆的に反応して
2−ヒドロキシビフエニルが一部生成し、これに
留出するため2−ヒドロキシビフエニルのナトリ
ウム塩の収率が低下する。 これに対して低級アルコール類、とりわけメタ
ノールを溶媒に用いた場合には、蒸発潜熱が小さ
いため溶媒留去が容易であり、かつ上述の如き真
空乾燥の際の2−ヒドロキシビフエニルの生成留
出は殆んど観測されない。 2−ヒドロキシビフエニルのナトリウム塩製造
の際に用いる溶媒は、経済的観点からその使用量
を必要最小限に抑えるため、加熱して用いること
が望ましい。すなわち水酸化ナトリウムの低級ア
ルコール溶液を加熱還流させながら撹拌し、これ
にほぼ等モル量の2−ヒドロキシビフエニルを加
える。この場合2−ヒドロキシビフエニル、水酸
化ナトリウムのいずれかを過剰量用いても以下の
反応は支障なく進行する。しかし過剰分は反応に
関与せず最終的に回収する必要があるので、経済
的観点からは両者は等モル量付近の量比で用いる
のが好ましい。 2−ヒドロキシビフエニルと水酸化ナトリウム
とは前記の条件ですみやかに反応し、2−ヒドロ
キシビフエニルのナトリウム塩が生じる。これは
この溶媒系でほぼ飽和している。この溶液を常圧
あるいは減圧で濃縮し、最終的に120〜140℃で真
空乾燥を行ない、2−ヒドロキシビフエニルのナ
トリウム塩を無色固体として得る。ついで2−ヒ
ドロキシビフエニルのナトリウム塩をボールミル
等で20メツシユ以下、好ましくは100メツシユ以
下に粉砕して炭酸ガスとの反応に供する。 炭酸ガスとの反応は、反応温度と炭酸ガスの圧
力に大きく依存する。反応温度が140℃未満もし
くは炭酸ガス圧力が7Kg/cm2・G未満の場合に
は、反応転化率が低く、原料の2−ヒドロキシビ
フエニルを大量に回収する必要が生ずることにな
り経済的でない。一方反応温度が高温になると2
−ヒドロキシビフエニル−3,5−ジカルボン酸
の副生が次第に多くなる。これは目的とする2−
ヒドロキシビフエニル−3−カルボン酸がさらに
炭酸ガスと反応するためであり、190℃を越える
とこの副反応により2−ヒドロキシビフエニル−
3−カルボン酸の生成収率は低下する。 また反応温度が190℃以下の場合であつても、
160℃〜190℃の範囲では炭酸ガスが高圧になると
2−ヒドロキシビフエニル−3,5−ジカルボン
酸の副生が多くなる。これは反応温度が高いほど
顕著である。副生成物2−ヒドロキシビフエニル
−3,5−ジカルボン酸は各種の溶媒に難溶であ
り、かつ不揮発性なので、再結晶や蒸留等の通常
の分離、精製方法では除去することが困難である
したがつて2−ヒドロキシビフエニル−3,5−
ジカルボン酸が殆んど副生しない反応条件で反応
を遂行することが望ましく、この観点から反応温
度160℃〜190℃の範囲では、炭酸ガス圧力は次式 P=(220−T)/1.5 [式中、Tは反応温度(℃)である] で表わされるPの値(Kg/cm2・G)以下が好まし
い。一方反応温度が160℃以下の場合には、炭酸
ガス圧力が高い場合にも2−ヒドロキシビフエニ
ル−3,5−ジカルボン酸の副生はさぼど顕著で
はない。また炭酸ガス圧力が高い方が目的とする
2−ヒドロキシビフエニル−3−カルボン酸の生
成収率は高い。しかし炭酸ガス圧力をあまり高く
しても2−ヒドロキシビフエニル−3−カルボン
酸の生成収率はさほど改善されず、40Kg/cm2超で
は生成収率は実質的に殆んど向上しない。したが
つて40Kg/cm2を超える炭酸ガス圧力下で反応を行
なうことは経済的観点からは好ましくない。 以上述べたように2−ヒドロキシビフエニルの
ナトリウム塩と炭酸ガスとの反応は、反応温度と
炭酸ガス圧力とに大きく依存し、これらは相互に
関連する。選択的かつ経済的に目的とする2−ヒ
ドロキシビフエニル−3−カルボン酸を得る反応
温度と炭酸ガス圧力は、反応温度が140〜190℃、
炭酸ガス圧力が7〜40Kg/cm2・Gの範囲で、かつ
炭酸ガス圧力の上限P(Kg/cm2・G)は次式 P=(220−T)/1.5 [式中、Tは反応温度(℃)である] の値を越えない範囲である。 2−ヒドロキシビフエニルのナトリウム塩を前
記の反応温度、炭酸ガス圧力下で撹拌することに
より反応を完施することができ、反応時間は通常
30分〜6時間の範囲である。 反応終了後、反応混合物を水に溶かし、塩酸あ
るいは硫酸等の鉱酸を加えて酸析させ、必要に応
じて溶剤洗浄あるいは再結晶等の精製操作を行な
い、2−ヒドロキシビフエニル−3−カルボン酸
を単離することができる。 以下実施例および比較例により本発明の内容を
さらに詳細に説明する。 実施例 1 環流冷却器のついた1ナス型フラスコ中で、
水酸化ナトリウム40gをメタノール200mlに加熱
溶解させた。これに2−ヒドロキシビフエニル
170gを加え、加熱環流して均一な溶液を得た。
この溶液を減圧濃縮し、析出した結晶をさらに
130℃/5〜10Torrで2時間真空乾燥して2−ヒ
ドロキシビフエニルのナトリウム塩(無色固体)
190gを得た。この間、2−ヒドロキシビフエニ
ルの留出は殆んど見られなかつた。 得られた2−ヒドロキシビフエニルのナトリウ
ム塩をボールミルで20メツシユ以下に粉砕した。
これを25g採取し、内容積200mlの撹拌機付きオ
ートクレーブに入れ、オートクレーブ内を炭酸ガ
スで置換後、炭酸ガスを圧力10Kg/cm2に導入設定
し、170℃で4時間加熱撹拌した。反応が進行す
るにしたがい炭酸ガスが消費され圧力が低下する
が、外部から炭酸ガスを補い、常に圧力が10Kg/
cm2に保つようにした。反応混合物を温水200mlに
溶かし、希塩酸を加えてPH7〜8に調整し、ジク
ロロメタン洗浄を施した。尚、このジクロロメタ
ン洗浄液を減圧濃縮して、2−ヒドロキシビフエ
ニル11.7gを回収した。 水層に濃塩酸を加えてPH1以下とし、析出した
結晶を濾取し、真空乾燥して無色固体11.8gを得
た。このものは、その一部をジアゾメタンにより
メチル化したのちガスクロマトグラフイーで分析
したところ、2−ヒドロキシビフエニル−3−カ
ルボン酸、2−ヒドロキシビフエニル−5−カル
ボン酸酸、2−ヒドロキシビフエニル−3,5−
ジカルボン酸の混合物であり、その混合比は94:
3:3(モル比)であることを判明した。 従つて、それぞれ収率は35.5%、1.3%、1.2%
と算出された。結果は、他の実施例並びに比較例
の結果を合せて表1に示した。 前記無色固体11.4gを採取し、水−メタノール
から再結晶させて2−ヒドロキシビフエニル−3
−カルボン酸8.1gを純品として得た。このもの
はmp.188〜189℃であつた。 比較例 1 実施例においてメタノール200mlの代りに水200
mlを用いて同様な操作を行ない、2−ヒドロキシ
ビフエニルのナトリウム塩175gを得た。この場
合真空乾燥の際、2−ヒドロキシビフエニル10.5
gが留出した。 実施例2〜5および比較例2〜6 実施例1における反応温度と炭酸ガス圧力を変
化させて同様の反応を行なつた。反応混合物を温
水200mlに溶かし、濃塩酸を加えてPH1以下とし
たのち酢酸エチル200mlで抽出した。抽出液の一
部をジアゾメタン処理したのちガスクロマトグラ
フイーで定量分析を行ない表1の結果を得た。
【表】 発明の効果 本発明により感熱紙顕色剤等の用途が見込まれ
る2−ヒドロキシビフエニル−3−カルボン酸を
選択的かつ経済的に製造し、当該業界に供給する
ことが可能となつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 2−ヒドロキシビフエニルと水酸化ナトリウ
    ムを低級アルコール溶媒中で反応させ、生成する
    2−ヒドロキシビフエニルのナトリウム塩を分離
    し、前記の2−ヒドロキシビフエニルのナトリウ
    ム塩を炭酸ガス加圧下、加熱反応させるにあた
    り、反応温度が140〜190℃、炭酸ガス圧力が7〜
    40Kg/cm2・Gの範囲で、かつ炭酸ガス圧力の上限
    P(Kg/cm2・G)が次式 P=(220−T)/1.5 〔式中、Tは反応温度(℃)である〕 の値を越えない範囲で反応を行なうことを特徴と
    する2−ヒドロキシビフエニル−3−カルボン酸
    の製造方法。
JP18398785A 1985-08-23 1985-08-23 2−ヒドロキシビフエニル−3−カルボン酸の製造方法 Granted JPS6245559A (ja)

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