JPH0334877Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は交流電源によつて充電される電池を
動作電源とする高周波インバータを利用し、交流
電源が断たれたとき前記高周波インバータによつ
て放電灯を点灯する放電灯点灯装置に関する。

（従来の技術） 商用の交流電源によつて常時電池を充電してお
き、交流電源が断たれたときその電池を利用して
高周波インバータを駆動して、その出力をもつて
放電灯を点灯するようにしたものは既に知られて
いる。

通常は前記電池は交流電源電圧を整流する全波
整流装置の出力によつて充電されるようになつて
おり、その充電中は充電電流に応じて表示灯たと
えば発光ダイオードを点灯するようにしている。
そして非常時には充電電流が流れないようになる
ことにより、前記発光ダイオードはその点灯が停
止されるようになつている。

ところでこの種の構成では、前記発光ダイオー
ドの逆耐圧保護のために、この発光ダイオードに
逆並列にダイオードを接続するようにしている。
そのためこのダイオードと発光ダイオードとは閉
回路が構成されることになる。

一方この種点灯装置では、非常時において高周
波インバータによつて放電灯を点灯させたとき、
高周波インバータのノイズが発光ダイオードに印
加されることがある。ところが前記したようにこ
の発光ダイオードはダイオードと閉回路を構成し
ているため、前記ノイズによつて発光ダイオード
が点灯してしまうことがある。

本来この種発光ダイオードは電池を充電してい
るときに点灯すべきものであるのは、前記のよう
に高周波インバータが動作したときに点灯するこ
とは使用者に対して不信の念を与えるので、あま
り好ましくない。

（考案が解決しようとする問題点） この考案は高周波インバータが動作したときで
も、発光ダイオードがノイズによつて点灯しない
ようにすることを目的とする。

（問題点を解決するための手段） この考案は、電池が充電されているときに点灯
される発光ダイオードと、この発光ダイオードの
逆耐圧保護用のダイオードとを逆並列接続する構
成において、その並列回路に更に並列に抵抗を接
続したことを特徴とする。このようにすれば高周
波インバータからのノイズが発光ダイオードに印
加されるようなことがあつても、この抵抗によつ
てノイズは低下されるため、発光ダイオードが点
灯するようなことはない。

（実施例） この考案の実施例を図によつて説明すると、１
は商用の交流電源、２は点検スイツチ、３は降圧
トランス、４は全波整流装置、５は全波整流装置
４の出力によつて充電される電池、６は放電灯、
７は交流電源１によつて放電灯６を点灯させるた
めの安定器装置、８は電池５を電源として放電灯
６を高周波点灯させるための高周波インバータで
ある。

９は交流電源１によつて駆動されるリレーで、
９ａ，９ｂはその接点である。接点９ａは電池５
と高周波インバータ８との間に接続されてある。
接点９ｂはリレー９が駆動されたとき、放電灯６
を安定器装置７側に切換接続する。なお、リレー
９に代えて半導体スイツチを使用してもよい。

１０は電池５が前記のように充電されている状
態を表示する発光ダイオードである。これは抵抗
１１と、スイツチ素子たとえばトランジスタ１２
とに直列接続され、その直列回路は全波整流装置
４の出力端間に接続されてある。１３はベース抵
抗で、これはトランジスタ１２のベース、エミツ
タを介して、電池充電用の充電抵抗１４に並列に
接続されている。１５は発光ダイオード１０に並
列接続されてある、発光ダイオード１０の逆耐圧
保護用のダイオードである。

以上の構成は通常のこの種装置と特に相違する
ところはない。この構成の動作を簡単に説明する
と、まず点検スイツチ２が投入されてある状態に
おいて電源スイツチＳが投入されると、リレー９
が動作してまず接点９ｂの常閉接点のオンによつ
て安定器装置７を介して放電灯６が点灯される。
また電池５は全波整流装置４からの整流出力によ
つて充電されるとともに、接点９ａの常閉接点が
オフとされることによつて、電池５は高周波イン
バータから切り離される。

この場合電池５に充電電流が流れると、充電抵
抗１４の両端で電圧降下を生じ、この電圧によつ
てベース抵抗１３を介してトランジスタ１２にベ
ース電流が流れる。このためトランジスタ１２は
オンとされ、発光ダイオード１０は点灯する。こ
の点灯によつて電池５が充電されていることが表
示されるようになる。

交流電源が断たれると、リレー９が復帰するの
で、接点９ｂの切換によつて放電灯６は高周波イ
ンバータ８の出力端に接続され、また接点９ａの
常閉接点側がオンとされて電池５が高周波インバ
ータ８に接続される。これによつて高周波インバ
ータ８は動作し、その高周波出力によつて放電灯
６が点灯するようになる。

ところでこの構成において高周波インバータ８
が動作したとき、これからのノイズが発光ダイオ
ード１０に印加されて、これが点灯することは既
に述べたとおりである。そのためこの考案では発
光ダイオード１０と逆耐圧保護用のダイオード１
５との逆並列回路に並列に抵抗１６を接続する。

このように抵抗１６を接続すると、発光ダイオ
ード１０に印加されるノイズはこの抵抗１６によ
つて減少され、したがつて前記ノイズによる発光
ダイオード１０の点灯は、これをもつて確実に阻
止されるようになる。

（考案の効果） 以上詳述したようにこの考案によれば、放電灯
を高周波点灯するための電源として使用する電池
の充電状態を、発光ダイオードの点灯によつて表
示するようにしてある場合、高周波インバータが
動作したときのノイズによつても前記発光ダイオ
ードが点灯するようなことはこれをもつて簡単に
防止できるし、しかも使用者に不信の念を与える
ようなことは確実に回避できるといつた効果を奏
する。

【図面の簡単な説明】

図はこの考案の実施例を示す回路図である。 １……商用交流電源、４……全波整流装置、５
……電池、６……放電灯、７……安定器装置、８
……高周波インバータ、１０……発光ダイオー
ド、１４……充電抵抗、１５……逆耐圧保護用ダ
イオード、１６……抵抗。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 交流電源の電圧を全波整流する全波整流装置
   と、前記全波整流装置の出力によつて充電される
   電池と、前記電池を電源として動作する高周波イ
   ンバータと、常時は前記交流電源によつて安定器
   装置を介して点灯され、前記交流電源が断たれた
   ときに前記高周波インバータの出力によつて点灯
   される放電灯と、前記電池が前記全波整流装置に
   よつて充電されているときに前記全波整流装置の
   出力によつて点灯される、電池充電中であること
   を表示する発光ダイオードと、前記発光ダイオー
   ドに逆並列接続されてある、逆耐圧保護用のダイ
   オードと、前記発光ダイオードと逆耐圧保護用の
   ダイオードとの逆並列回路に並列に接続されてあ
   つて、前記高周波インバータが動作したときのノ
   イズによつて前記発光ダイオードが点灯するのを
   防止するための抵抗とからなる放電灯点灯装置。