JPH0330378B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は電動型スロツトマシンに関する。さら
に詳しくは、リールの回転駆動を各リールごとに
独立したスタートスイツチによつて行なう電動型
スロツトマシンに関する。

従来のすべての電動型スロツトマシンは、１個
のスタートスイツチまたはレバーによつてすべて
のリールを同時に回転させ、リールの停止を停止
スイツチによつて順次リールを停止させるもので
ある。

本発明者は、かかる従来の電動型スロツトマシ
ンの作動方式とはまつたく異なる方式の電動型ス
ロツトマシンを開発するべく鋭意研究を重ねた結
果、リールの回転をそれぞれ独立して開始させ、
リールの停止を停止スイツチの作動または自動的
に行なわせしめるという新たな方式によるとき
は、従来の電動型スロツトマシンとはまつたく異
なつたゲーム性を有する電動型スロツトマシンを
提供することができることを見出し、本発明を完
成するに至つた。

つぎに本発明の電動型スロツトマシンを第１図
に示す機能実現手段の概略ブロツク図により説明
する。

a₁，a₂，a₃はいずれもリールであり、その周囲
に絵柄が表示されている。b₁，b₂，b₃はいずれも
ステツピングモータであり、それぞれ対応するリ
ールa₁，a₂，a₃を回転駆動する。

本発明の特徴の１つはかかるリールa₁，a₂，a₃
をそれぞれ独立してスタートスイツチc₁，c₂，c₃
で回転せしめる点にある。すなわちスタートスイ
ツチc₁の作動により対応するドライバー手段d₁か
らステツピングモータb₁にそれを励磁するための
励磁パルスを送り、リールa₁を回転駆動する。同
様にスタートスイツチc₂，c₃の作動によりドライ
バー手段d₂，d₃でステツピングモータb₂，b₃を励
磁し、それぞれリールa₂，a₃を回転駆動する。そ
の際、リールの作動順序は任意である。ドライバ
ー手段d₁，d₂，d₃からの励磁パルス（基本クロツ
クパルスでもよい）は、表示絵柄検出手段ｆへも
送られる。

各リールの表示絵柄の位置の検出は、従来公知
の方式によつて行なわれる。たとえば、絵柄の１
つに対応した位置に突起（図示されていない）を
リールに設け、フオトセンサe₁，e₂，e₃で該突起
の通過を検出し、その検出信号（基準絵柄位置信
号）を表示絵柄検出手段ｆに送る。表示絵柄検出
手段ｆはリールカウンタ（図示されていない）を
有しており、基準絵柄位置信号の入力によりリー
ルカウンタの内容をゼロにする。リールカウンタ
の内容はドライバー手段からの絵柄１コマ分の励
磁パルス（通常数パルス）入力により１ずつ加算
される。したがつて、リールカウンタの内容は基
準絵柄からのコマ数に対応しており、その内容と
別途記憶されている絵柄の配列とを比較すれば、
表示絵柄を検出することができる。

本発明のもう１つの特徴はリールの停止機構、
すなわちドライバー手段の出力を停止させる手段
ｇにある。該停止手段ｇとしては、１個の停止ス
イツチであつてもよいし、最後のリールが回転し
はじめてから一定時間後に自動的に停止させる手
段であつてもよい。また停止の方式も、全リール
を同時に停止させる方式でもよいし、リールをあ
らかじめ決められた順序あるいはスタートスイツ
チの作動順序で順次停止させる方式であつてもよ
い。１個の停止スイツチを用いるばあいでも自動
的に停止させる手段を用いるばあいでも、全リー
ルが回転したのちでなければ作動しない。

本発明の電動型スロツトマシンは、以上のごと
く、リールの回転を遊戯者の意思によつて各個独
立に行なうことができ、全リールの停止を１個の
停止スイツチの作動または自動的に同時あるいは
順次行なう点に特徴があり、従来の電動型スロツ
トマシンとはまつたくリールの始動および停止方
式が異なるものである。

なお、リールの停止からメダルなどの払出しま
では従来の方式がそのまま使用できる。すなわ
ち、表示絵柄検出手段ｆで検出された全リールの
停止時の表示絵柄情報を絵柄組合せ判定手段ｈに
送り、そこで該表示絵柄の組合せがあらかじめ決
められた絵柄の組合せ（以下、アタリの組合せ）
であるかどうかを比較判定し、アタリの組合せで
あるばあいはそのアタリの組合せに相当する払出
個数を払出個数決定手段ｆで決定し、その払出個
数情報に従つて払出手段ｊによりメダルなどを払
出す。なお、本発明の電動型スロツトマシンは、
従来どおりのメダルのほかパチンコ玉のような球
体を用いることができる。

第２図に第１図に示す機能実現手段に対応した
ハードウエアの概略ブロツク図を示す。

１０は入力ポートであり、スタートスイツチ
c₁，c₂，c₃、フオトセンサe₁，e₂，e₃、メダル投
入検出器１１などからの出力が送られてくる。停
止スイツチ１２を用いるばあいは、それからの出
力も入力される。１３，１４および１５はそれぞ
れOPU，ROMおよびRAMであり、前記各判断、
処理を行なう。１６は出力ポートであり、ステツ
ピングモータb₁，b₂，b₃や払出ホツパーモータ１
７、その他各種表示装置などに出力を送る。

スタートスイツチc₁，c₂，c₃はそれぞれステツ
ピングモータb₁，b₂，b₃に独立して対応してお
り、停止スイツチ１２はすべてのステツピングモ
ータと対応している。なお停止スイツチ１２を設
けないときは、ROM１４またはRAM１５内に
タイマを設け、最後のスタートスイツチが作動し
たときにタイマを始動し、一定時間後にステツピ
ングモータを同時にまたは順次停止せしめればよ
い。

つぎに第２図に示すハードウエアを作動させる
ためのプログラムの実施例のフローチヤートを第
３〜５図に示す。なおリールは、第１，第２およ
び第３リールの３本である。

第３〜４図に示す一連のフローチヤートは、停
止スイツチを設け、３個の励磁パルスで絵柄が１
コマ進み、停止スイツチの作動によりスタートス
イツチの作動順序で停止するように設定されてい
るものである。

第３〜４図中の各符号は、それぞれつぎの処理
および判断を示す。

１００：入出力ポートの初期設定 １０１：メダルは投入されたか？ １０２：第１リールのスタートスイツチONか？ １０３：第１リールが作動した順序を記憶 １０４：第１リールのステツピングモータを励磁 １０５：励磁パルスが３個出力されたか？ １０６：リールカウンタの内容＋１ １０７：ホオトセンサからの入力あるか？ １０８：リールカウンタの内容→ゼロ １０９：第２リールのスタートスイツチONか？ １１０：第２リールが作動した順序を記憶 １１１：第２リールのステツピングモータを励磁 １１２：励磁パルスが３個出力されたか？ １１３：リールカウンタの内容＋１ １１４：フオトセンサからの入力あるか？ １１５：リールカウンタの内容→ゼロ １１６：第３リールのスタートスイツチONか？ １１７：第３リールが作動した順序を記憶 １１８：第３リールのステツピングモータを励磁 １１９：励磁パルスが３個出力されたか？ １２０：リールカウンタの内容＋１ １２１：フオトセンサからの入力あるか？ １２２：リールカウンタの内容→ゼロ １２３：リールは３本とも回転しているか？ １２４：停止スイツチONか？ １２５：リールの作動順序を読取る。

１２６：最初に作動したリールのステツピングモ
ータの励磁停止 １２７：該リールの表示絵柄を記憶 １２８：２番目に作動したリールのステツピング
モータの励磁停止 １２９：該リールの表示絵柄を記憶 １３０：最後に作動したリールのステツピングモ
ータの励磁停止 １３１：該リールの表示絵柄を記憶 １３２：停止時の表示絵柄の組合せはアタリの組
合せか？ １３３：払出個数を決定 １３４：メダルの払出し なお、あらかじめ決められた順序でリールを停
止させるときは、１０３，１１０，１１７のスタ
ートスイツチの作動順序の記憶という処理および
１２５の作動順序の記憶の読取りという処理が不
要となり、１２６，１２８および１３０の各処理
をそれぞれ第１リール、第２リールおよび第３リ
ールのステツピングモータの励磁停止という処理
にすればよい。

また同時に全リールを停止させるばあいは、処
理１０３，１１０，１１７が不要となり、さらに
停止スイツチのONのうち全リールのステツピン
グモータの励磁を停止し、全リールの表示絵柄を
記憶すればよい。

つぎに第５図に、停止スイツチを設けずに自動
的に停止せしめるばあいのプログラムのフローチ
ヤート（ただし、第３図の結合子から第５図の
A′につづく）を示す。

なお、第３図および第５図のフローチヤート
は、最後のリールが回転しはじめてから３秒後に
１秒間隔で作動順にリールを停止せしめるばあい
のフローチヤートである。

第５図に示す各符号は、それぞれつぎの処理お
よび判断を示す。

２００：タイマを３秒にセツト ２０１：リールの作動順序を読取る。

２０２：３秒経過したか？ ２０３：最初に作動したリールのステツピングモ
ータの励磁停止 ２０４：該リールの表示絵柄を記憶 ２０５：タイマを１秒にセツト ２０６：１秒経過したか？ ２０７：２番目に作動したリールのステツピング
モータの励磁停止 ２０８：該リールの表示絵柄を記憶 ２０９：タイマを１秒にセツト ２１０：１秒経過したか？ ２１１：最後に作動したリールのステツピングモ
ータの励磁停止 ２１２：該リールの表示絵柄を記憶 ２１３：停止時の表示絵柄の組合せはアタリの組
合せか？ ２１４：払出個数を決定 ２１５：メダルの払出し なお、あらかじめ決められた順序でリールを停
止させるときは、スタートスイツチの作動順序の
記憶（第３図の１０３，１１０，１１７）および
該記憶の読取り２０１という処理が不要となり、
さらに同時に全リールを停止させるばあいには前
記処理１０３，１１０，１１７および２０１が不
要なうえ、第２および第３リールの停止時間間隔
の設定などの処理も不要となる。

このように、本発明の電動型スロツトマシン
は、１つのスタートスイツチによる全リールの同
時スタートで各リールごとの任意な停止という従
来の電動型スロツトマシンの作動方式とはまつた
く異なる方式に基づいたものであり、リールの回
転をそれぞれ独立にスタートできるようにし、そ
のスタートのタイミングでリールの停止時の組合
せを楽しむものであつて、従来の電動型スロツト
マシンにない新たなゲーム性を有するものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の電動型スロツトマシンの機能
実現手段の概略ブロツク図、第２図は第１図に示
す機能実現手段を達成するために用いる電子回路
の一実施例の概略ブロツク図、第３〜５図は本発
明の電動型スロツトマシンを作動せしめるための
プログラムの実施例のフローチヤートである。 （図面の主要符号） １０：入力ポート、１
２：停止スイツチ、１３：CPU、１４：ROM、
１５：RAM、１６：出力ポート、１７：払出ホ
ツパーモータ、a₁，a₂，a₃：リール、b₁，b₂，
b₃：ステツピングモータ、c₁，c₂，c₃：スタート
スイツチ、d₁，d₂，d₃：ドライバー手段、e₁，
e₂，e₃：フオトセンサ、ｆ：表示絵柄検出手段、
ｇ：停止手段、ｈ：絵柄組合せ判定手段、ｉ：払
出個数決定手段、ｊ：払出手段。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ (a) それぞれに複数の絵柄が周囲に表示され
   ている複数本のリール、 (b) 各リールをそれぞれ回転駆動するステツピン
   グモータ、 (c) 各リールごとに設けられているスタートスイ
   ツチ、 (d) スタートスイツチの作動により対応するステ
   ツピングモータに励磁パルスを送るドライバー
   手段、 (e) リールの基準絵柄位置を検出する基準絵柄位
   置検出手段、 (f) ドライバー手段からの励磁パルスと基準絵柄
   検出手段からの基準絵柄位置信号とからリール
   の表示絵柄を検出する手段、 (g) ドライバー手段の出力を停止させる手段、 (h) 前記表示絵柄から送られてくるすべてのリー
   ルの停止時の表示絵柄の組合せを判定する手
   段、 (i) 停止時の表示絵柄の組合せに応じた払出個数
   を決定する手段、 (j) 払出個数決定手段の出力により所定個数のメ
   ダルなどを払出す手段 を有してなる電動型スロツトマシン。 ２ 前記ドライバー手段の出力を停止させる手段
   が１個の停止スイツチである特許請求の範囲第１
   項記載のスロツトマシン。 ３ 前記ドライバー手段の出力を停止させる手段
   が、全リールが回転駆動された一定時間後に自動
   的に作動する手段である特許請求の範囲第１項記
   載のスロツトマシン。