JPH0327901A - 複合化粧板の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は、基板の表面側に化粧単板を接着する一方、
上記基板の裏面側に防音性等を付与する複合材を接着さ
せた複合化粧板を製造する複合化粧板の製造方法に係り
、特に、製造された複合化粧板が、その中央部より周縁
部に向って弓型状に反り上がったいわゆる谷反り状態に
なるということがない複合化粧板の製造方法に関するも
のである。

〔従来技術及びその問題点］ 従来、床材や壁材等として使用されている化粧板を製造
するにあたっては、一般に、基板となる合板の表面側に
化粧単板を湿った状態で接着させて製造するようにして
いた。

しかし、このように合板の表面側に化粧単板を湿った状
態で接着させた場合、この化粧単板が乾燥すると、化粧
単板が収縮してしまい、化粧板の中央部から周縁部に向
って弓型状に反り上がったいわゆる谷反りが生じた。

このため、上記のような化粧板にさね加工等を施して化
粧板相互を接合させることが非常に困難になった。

また、このような化粧板をコンクリート面等に直接貼り
付ける場合には、上記化粧板における谷反りによって、
この化粧板の周縁部がコンクリート面等から浮き上がっ
てしまい、化粧板の周縁部を押さえ付けながらコンクリ
ート面等に接着させなければならず、施工が非常に困難
であり、また仮に接着できたとしても、使用している間
に化粧板の周縁部がコンクリート面等から剥離して浮き
上がってしまうという問題があった。

そこで、本出願人は、このような化粧板における谷反り
を抑制するため、上記合板の裏面側にも表面側と同様に
化粧単板を湿った状態で接着させるようにし、これらが
乾燥した場合において、表面側の化粧単板の収縮による
化粧板の谷反りを、裏面側の化粧単板の収縮による反り
によって相殺させ、化粧板における上記のような谷反り
を抑制するようにした。

一方、近年においては、上記のような化粧板に防音性等
の特性を付与するため、上記化粧板の裏面側に、防音性
等を付与する複合材を接着させた複合化粧板の製造が行
われるようになった。

ここで、上記化粧板の裏面側に複合材を接着させるにあ
たっては、一般に水溶性エマルジョン接着剤を使用し、
この水溶性エマルジョン接着剤を上記化粧板の裏面側に
塗布して複合材を接着させるようにしていた。

しかし、このように水溶性エマルジョン接着剤を上記の
ような化粧板の裏面測に塗布した場合、この水溶性エマ
ルジョン接着剤が合板の裏面側に接着された上記化粧単
板に浸透し、この水溶性エマルジョン接着剤に含まれて
いる水分によって、合板の裏面側に接着された上記化粧
単板が膨張し、上記化粧板に再び谷反りが発生した。

そして、このように化粧板が谷反りした状態で、上記水
溶性エマルジョン接着剤が硬化してしまい、製造される
複合化粧板が谷反り状態になり、上記化粧板の場合と同
様に、複合化粧板相互を接合させたり、複合化粧板をコ
ンクリート面等に直接貼り付けたりすることが非常に困
難になるという問題が生じた。

またこのため、従来においては、合板の裏面側に接着さ
れた上記化粧単板の裏面側に防水性の塗装を行う等によ
り、水溶性エマルジョン接着剤がこの化粧単板に浸透す
るのを抑制し、製造される複合化粧板に谷反りが発生す
るのを防止するようにしていた。

しかし、このように化粧単板の裏面側に防水性の塗装を
行う等の作業は非常に面倒であり、複合化粧板の生産効
率が悪くなると共に、そのコストも高く付くという問題
があった。

［発明が解決しようとする課題］ この発明は、上記のように表面側に化粧単板が接着され
た基板の裏面側に、防音性等を付与する複合材を接着さ
せて複合化粧板を製造する場合において、製造された複
合化粧板に上記のような谷反りが発生するのを簡単に防
止できる複合化粧板の製造方法を提供することを課題と
するものである。

［課題を解決するための手段及び作用］この発明は、上
記のような課題を解決するため、基板（１）の表面側に
化粧単板（２〉を接着する一方、上記基板（１）の裏面
側に防音性等を付与する複合材（３〉を接着して複合化
粧板を製造するにあたり、上記基板（１）の裏面側に、
浸透性がよくかつ硬化後に防水性を有する接着剤によっ
て木質系の紙材（４）を接着させた後、この紙材（４）
の裏面側に上記複合材（３）を接着させるようにしたの
である。

このように基板（１）の表面側に化粧単板〈２〉を接着
する一方、上記基板（１）の裏面側に浸透性が良くかつ
硬化後に防水性を有する接着剤によって木質系の紙材（
４）を接着させると、これらが乾燥した場合において、
上記基板（１〉の表面側に接着された化粧単板〈２）の
収縮による基板（１〉の谷反りが、基板（１）の裏面Ｉ
ｌｌ目こ接着された上記紙材（４）の収縮による反りに
よって相殺され、上記基板（１）における谷反りが防止
されるようになる。

また、このように基板（１〉の裏面側に浸透性が良くか
つ硬化後に防水性を有する接着剤によって木質系の紙材
〈４）を接着させた後、この紙材（４）の裏面側に、従
来のように水溶性エマルジョン接着剤で複合材（３〉を
接着させるようにすると、水溶性エマルジョン接着剤が
紙材（４）を通して上記基板（１）の裏面側に浸透する
のを、この紙材（４）中に浸透して硬化した上記接着剤
が抑制し、水溶性エマルジョン接着剤によって上記基板
（１〉の裏面側が膨張して複合化粧板に谷反りが生じる
ということもなくなる。

ここで、基板（１〉の裏面側に接着させる紙材〈４）と
して、上記のように木質系のものを用いるようにしたの
は、合成樹脂製シート等では基板（１〉との接着性が悪
くなるためである。

また、この木質系の紙材（４）にレーヨン，ビニロン等
の合成繊維を混入させると、上記接着剤の浸透性がさら
に向上するため、合成繊維を混入させた紙材（４）を用
いることが好ましく、合或繊維を混入させる量は、基板
（１）に接着させるのに使用する上記接着剤の種類等に
よって異なるが、一般には２０重量％程度混入させたも
のを用いるようにしている。

また、上記紙材ク４）としては、一般にその厚みが２０
〜５　０　ｇ　／　ｍ２のものを用いるようにし、好ま
しくは、この紙材（４）に接着剤が十分に含浸するよう
、その厚みが４　０　ｇ　／　ｍ２前後の紙材（４）を
用いるようにする。

さらに、複合化粧板における谷反りを、より十分に抑制
するため、上記のような紙材（４）を２枚以上重ねて接
着させるようにするこども可能である。

一方、上記紙材（４）を基板（１）の裏面側に接着させ
る接着剤は、上記のように紙材〈４）に対ずる浸透性が
良くかつ硬化後に防水性を有するものであれば良く、特
に、ユリア樹脂系の接着剤を使用することが好ましい。

また、このような接着剤によって紙材（４）を基板（１
）の裏面側に接着させるにあたっては、上記接着剤が紙
材（４）に十分に含浸されるようにするため、接着剤の
塗布量を１　０　０　ｇ　／　ｍ”以上にすることが好
ましい。

［実施例コ 以下、この発明の一実施例を添付図面に基づいて具体的
に説明する。

この実施例のものにおいては、基板（１）として、第１
図（Ａ）〜（Ｃ）に示すように、中心の心板（１１）が
その表裏面に接着される表板（１２）や裏板（ｌ３）よ
り厚く、繊維方向が交互に直交するようにして表板（１
２）と心板（１１）と裏板（１３〉とが重ね合わされた
３プライの合板（１）を用いるようにした。しかし、基
板（１〉は上記のような３ブライの合板（１）に限られ
ず、５プライの合板等の様々な板材を使用することがで
きる。

そして、同図（Ａ）に示すように、上記基板（１）の表
面側に薄い化粧単板（２〉を湿った状態で接着させる一
方、この基板（ｌ冫の裏面側に、レーヨン　ビニロン等
の合成繊維が約２０重量％混入された木質系の紙材（４
）を、浸透性が良くかつ硬化後に防水性を有する接着剤
であるところのユリア樹脂系の接着剤で接着させるよう
にした。

このように基板（１）の表面側に化粧単板（２）を湿っ
た状態で接着させる一方、基板（１）の裏面側に上記の
ような紙材（４）を接着させると、これらが乾燥した際
には、上記化粧単板（２）の収縮によって生じる基板（
１）の谷反りが、上記紙材（４）の収縮による反りによ
って相殺されて、基板（１〉に谷反りが発生するという
ことがなかった。なお、この実施例のものにおいては、
基板（１）の裏面１則に上記のような紙材ク４）を１枚
接着させているだけであるが、必要に応じて、上記紙材
（４）を２枚以上重ねて接着させるようにすることも可
能である。

次いで、上記のようにして基板〈１〉の裏面側に接着さ
れた上記紙材（４）の裏面側に、従来と同様に水溶性エ
マルジョン接着剤を塗布し、この水溶性エマルジョン接
着剤によって、防音性等を付与する複合材（３）を上記
紙材（４）の裏面側に接着させ、同図（Ｃ）に示すよう
な複合化粧板を製造するようにした。

ここで、上記のように紙材（４）の裏面側に水溶性エマ
ルジョン接着剤を塗布した場合、紙材（４）の裏面側に
塗布された水溶性エマルジョン接着剤は、上記紙材（４
）内に含浸されて硬化した防水性の上記の接着剤により
、この紙材（４）を通して基板（１）の裏面側に浸透す
るのが抑制され、従来のように、水溶性エマルジョン接
着剤が基板（１）の裏面側に浸透して基板（１〉の裏面
側が膨張し、製造された複合化粧板に谷反りが発生する
ということがながった。

なお、この実施例のものにおいては、複合化粧板に防音
性を付与するため、第１図（Ｂ）に示すように、上記複
合材（３）として、発泡ゴム製の制振シ一ト（３１）、
表板（３２ａ）と心板（３２ｂ）と裏板（３２ｃ）とが
同一厚さになった３プライの合板〈３２〉及びＭ衝材（
３３〉を、上記の順で紙材（４）の裏面側に接着させる
ようにしたが、複合材（３）は上記のような構成からな
るものに限られず、製造する複合化粧板の目的に応じて
、その構成を自由に変更させることは可能である。

［発明の効果］ 以上詳述したように、この発明においては、基板の表面
側に化粧単板を接着する一方、基板の裏面側に防音性等
を付与する複合材を接着させて複合化粧板を製造するに
あたり、上記基板の裏面側に、浸透性が良くかつ硬化後
に防水性を有する接着剤によって木質系の紙材を接着さ
せた後、この紙材の裏面側に複合材を接着させるように
したため、基板の表面側に接着された上記化粧単板の収
縮による基板の谷反りが、この紙材の収縮による反りに
よって相殺され、基板に谷反りが発生するということが
なくなると共に、この紙材に含浸されて上記接着剤が硬
化することにより、複合材を接着させる接着剤がこの紙
材を通して基板の裏面側に浸透するのが抑制され、基板
の裏面側が膨張して製造された複合化粧板に谷反りが発
生するということもなくなった。

この結果、この発明に係る方法で製造された複合化粧板
においては、従来のような谷反りがないため、さね加工
等を施して複合化粧板相互を結合させることが容易に行
えるようになると共に、コンクリート面等に直接複合化
粧板を貼り付ける場合にも、この複合化粧板の周縁部が
浮き上がったりすることがなく、その施工が著しく容易
に行えるようになった。

また、この発明に係る方法においては、複合化粧板にお
ける谷反りを抑制するために、従来のように、基板の裏
面側に接着させた化粧単板に防水性の塗装を行う等の面
倒な作業を必要とせず、谷反りのない複合化粧板を簡単
に製造でき、その生産効率が向上すると共に、生産コス
トも低減できようになった。

加えて、基板の裏面側に接着させる上記木質系の紙材に
合成繊維を混入させたものを用いると、この紙材を上記
のような接着剤によって基板の裏面側に接着させる際に
、この紙材に対する上記接着剤の浸透性が向上し、接着
剤がこの紙材中に万遍なく浸透して硬化するようになり
、上記のように複合材を接着させるのに使用する接着剤
が、基板の裏面側に浸透するのをより一層確実に抑制で
き、複合化粧板における谷反りをより一層確実に防止で
きるようになった。

【図面の簡単な説明】

第１図（Ａ）〜（Ｃ）はこの発明の一実施例に係る複合
化粧板の製造方法の手順を示す工程図であり、同図（Ａ
）は合板の表面側と裏面側に化粧単板と紙材とを接着さ
せる状態を示す図、同図（Ｂ）は合板の裏面側に接着さ
れた紙材の裏面側に複合材を接着させる状態を示す図、
同図（Ｃ）は製造された複合化粧板の状態を示す図であ
る。 符号の説明 （２）・・・化粧単板 （４）・・・紙材 協同ベニヤ株式会社

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、基板（１）の表面側に化粧単板（２）を接着する一
   方、上記基板（１）の裏面側に防音性等を付与する複合
   材（３）を接着して複合化粧板を製造するにあたり、上
   記基板（１）の裏面側に、浸透性がよくかつ硬化後に防
   水性を有する接着剤によって木質系の紙材（４）を接着
   させた後、この紙材（４）の裏面側に上記複合材（３）
   を接着させるようにしたことを特徴とする複合化粧板の
   製造方法。 ２、請求項第１項に記載の複合化粧板の製造方法におい
   て、前記木質系の紙材（４）に合成繊維を混入させたも
   のを用いたことを特徴とする複合化粧板の製造方法。