JPH0327735Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ サブマージドアーク溶接に於ける角継手溶接時
のフラツクス散布装置に関するものである。

＜従来の方法＞ サブマージドアーヒク溶接に於ける角継手の溶
接は、板厚等によりフラツクスの散布量、巾も異
なるが、通常角のためフラツクス散布の際、フラ
ツクスが片側より脱落し、潜弧溶接が不可能にな
るため、第４図に示すようにフラツクスが落下せ
ぬようガイドプレート１８をワーク２０に仮付１
９、又はマグネツト等により固定し溶接を行つて
いた。

＜考案が解決しようとする問題点＞ フラツクス散布保持のため、ガイド板等で溶接
線を囲うため、その取付けに極めて時間がかかつ
た。又、溶接後取り外しの場合も仮付等がしてあ
る時は、後仕上げも行わねばならず一層の時間が
かかつた。又、溶接長は物によつてまちまちのた
め合わせガイド板をいくつもの種類を必要として
いた。

＜問題点を解決するための手段＞ 溶接装置のフラツクス散布から回収までの必要
に応じた長さのガイドプレート２枚を設け、その
先端部には溶接開先の断面をガイドとする案内車
輪と溶接台車に当接索引せしめる爪を設け、ガイ
ドプレート片側、側面外側にガイドローラを付
け、後端部ガイドプレート板側面よりアーム式後
車輪を付けたものをフラツクス落下防止具とし
た。

＜作用＞ 溶接台車よりの索引アーム板に爪が当接する
と、フラツクス落下防止具は案内車輪、ガイドロ
ーラ、後車輪により角継手側板に沿い、溶接台車
と共に移行する。

溶接部開先端部を過ぎると案内車輪が脱落する
と共に爪も下方に落ちるので、フラツクス落下防
止具は停止する。

＜実施例＞ 本実施例を第１図のフラツクス落下防止具を使
用した溶接中のサブマージドアーク溶接斜視図、
及び第２図のフラツクス落下防止具の始動配置図
で説明すると、図のフラツクス落下防止具１は角
継手溶接物の始点にセツトしたもので、ガイドプ
レート２_-1及びガイドローラ３は溶接側板４に接
し、案内車輪５は溶接開先溝６に挿入、アーム１
０に取付けられた後車輪７はピン９で落下防止さ
れているので、溶接上板８よりわずか下に位置し
ている。

尚、案内車輪５は軸にビス止めになつているの
で、左右に調整可能な構造としている。溶接台車
１１よりの索引アーム板１２が爪１３に当接する
と溶接台車１１によりフラツクス落下防止具１は
溶接開先溝６に添つて移動し、後車輪７も溶接上
板８に乗り移行を始める。この間溶接台車１１は
溶接装置のフラツクス散布１４、潜弧溶接１５、
フラツクス吸入１６等を行いながら移行する。

角継手溶接終端に於けるフラツクス落下防止具
の動作を第３図により説明すると、案内車輪５が
溶接開先溝６より脱落すると爪１３を支えていた
ストツパー１７が下方に落ちるので、爪１３も脱
落しフラツクス落下防止具１は停止するが、溶接
台車１１の溶接動作はセンサーによりフラツクス
の供給は停止するが溶接動作は続行する。

尚、本フラツクス落下防止具のガイドローラ３
を上面にも付ければ、本具を上下転倒して使用す
ることにより左、右の角継手溶接にも使用可能と
なる。

＜効果＞ 角継手溶接部に本フラツクス落下防止具をセツ
トするのみで、溶接長に関係なく溶接可能とな
り、従来のようなフラツクス落下防止のためのガ
イドプレート取付け、取外しの手間がなくなり、
大幅に作業効率が上昇した。又、２枚のプレート
の間隔は車軸を交換することにより幅も簡単に調
整できるので、必要最小限のフラツクス散布が行
われ、フラツクスのロスが大幅に減少するメリツ
トを生じた。

【図面の簡単な説明】

第１図：本考案のフラツクス落下防止具使用の
斜視図、第２図：本考案のフラツクス落下防止具
セツト時の斜視図。第３図：本考案のフラツクス
落下防止具終了時の斜視図、第４図：従来のフラ
ツクス落下防止具。 ２_-1，２_-2……ガイドプレート、３……ガイド
ローラ、５……案内車輪、６……溶接開先溝、７
……後車輪、１３……爪、１７……ストツパー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. サブマージドアーク溶接装置に於ける角継手溶
   接の際、２枚のガイドプレートの片側側面にガイ
   ドローラ３を配し、先端には爪１３がストツパー
   １７と連動する案内車輪５を有し、後端にスイン
   グ式アーム１０に支えられた後車輪７を有するフ
   ラツクス落下防止具。