JPH0327002Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は車両用吊り天井におけるヘツドライニ
ングの取付構造に関し、更に詳細に説明すると、
ヘツドライニングの前後方向に適宜の間隔を置い
て幅方向に延びる吊り部材を形成し、該吊り部材
にワイヤを挿通し、該ワイヤをルーフパネルの側
部に形成されたサイドルーフレイルの上部に係止
させ、ヘツドライニングをルーフパネルに沿つて
吊り下げるようになされた車両用吊り天井におけ
るヘツドライニングの取付構造に関する。

〔従来の技術〕

従来の車両用吊り天井のヘツドライニングは、
第３図に示す如く、袋状の吊り部材２がヘツドラ
イニング１の幅方向に延びて形成され、この吊り
部材２にワイヤ４が挿通され、このワイヤ４がル
ーフパネルの側部に形成されたサイドルーフレイ
ル５の上部に係止され、ヘツドライニング１の側
部端末１ｂをサイドルーフレイル５の下端方向に
引張つた状態でサイドウエルト６によりサイドル
ーフレイル５の下端に係止させている。このサイ
ドウエルト６によりヘツドライニング１の側部端
末１ｂを係止させる場合に、第４図に示す如く、
予めサイドルーフレイル５の下端裏面側に両面接
着テープ８を接着し、ヘツドライニング１の側部
端末１ｂを十分に引張つた状態で両面接着テープ
８に接合し、この状態でサイドウエルト６を取付
け、あるいは第５図に示す如く、ヘツドライニン
グ１の側部端末１ｂにフツク部材９を縫製または
ウエルダー処理により接合させ、このフツク部材
９をサイドルーフレイル５の下端に係止するよう
になされている。次いでサイドウエルト６または
フツク部材９等を被覆するサイドガーニツシユ１
０が取付けられるようになされている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

然し乍ら、ヘツドライニング１の側部端末１ｂ
を引張る場合に引張力にばらつきが発生し、均一
な引張状態を得るのが困難であり、且つ作業性が
悪く作業能率を向上させる事が出来ない欠点を有
し、またサイドガーニツシユ１０とヘツドライニ
ング１の側部端末１ｂとは固着状態にないため、
サイドガーニツシユ１０の上端とヘツドライニン
グ１の側部との間に隙間Ｐが発生し、外観を損な
う虞れを有していた。

本考案の目的はヘツドライニングの側部端末を
均一に張つた状態で取付ける事が出来、作業性も
優れ、且つヘツドライニングの側部とサイドガー
ニツシユとの間に隙間が発生する虞れがなく、ま
た確実強固に取付けることができる外観が優れた
車両用吊り天井におけるヘツドライニングの取付
構造を提供するものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は上述せる問題点に鑑みてなされたもの
で、ヘツドライニングの前後方向に適宜の間隔を
置いて幅方向に延びる吊り部材を形成し、該吊り
部材にワイヤを挿通し、該ワイヤをルーフパネル
の側部に形成されたサイドルーフレイルの上部に
係止させ、ヘツドライニングをルーフパネルに沿
つて吊り下げるようになされた車両用吊り天井に
おけるヘツドライニングの取付構造において、前
記ヘツドライニングの側部端末にトリムワイヤを
取付け、該トリムワイヤをサイドガーニツシユの
裏面側に設けた係止部材に係止し、該サイドガー
ニツシユを前記サイドルーフレイルの下部に取付
けた事を特徴とする。

〔作用〕

本考案に依れば、サイドガーニツシユの裏面側
に係止部材を設け、該係止部材にヘツドライニン
グの側部端末に形成したトリムワイヤを係止し、
このサイドガーニツシユをサイドルーフレイルの
下部に取付けたので、ヘツドライニングの側部端
末が均一に引張られ、取付作業も容易であり、ま
たヘツドライニングの側部端末がサイドガーニツ
シユの裏面側に引き込まれた状態であるので、ヘ
ツドライニングの側部がサイドガーニツシユによ
り押圧され、サイドガーニツシユの上端とヘツド
ライニングの側部との間に隙間が発生しないもの
である。

〔実施例〕

以下本考案に係る車両用吊り天井におけるヘツ
ドライニングの取付構造の一実施例を図面を参照
して詳述する。

第１図及び第２図には、本考案の一実施例の概
略が夫々示されており、吊り天井のヘツドライニ
ング１１には袋状の吊り部材１２がヘツドライニ
ング１１の幅方向に延びて形成され、この吊り部
材１２にワイヤ１４が挿通され、このワイヤ１４
の両端がルーフパネルの側部に形成されたサイド
ルーフレイル１５の上部に係止され、ヘツドライ
ニング１１がルーフパネルに沿つて吊り下げられ
ている。

そして、ヘツドライニング１１の側部端末１３
がサイドガーニツシユ１６の裏面側に係止されて
いる。ヘツドライニング１１の側部端末１３は第
２図に示す如く、トリムワイヤ１７を挿通し得る
ように袋状に形成され、この袋状部１８よりトリ
ムワイヤ１７が露出するように適宜の間隔で切欠
部１９が形成され、この切欠部１９に露出するト
リムワイヤ１７がサイドガーニツシユ１６の裏面
側に形成された係止部材２１に係止されるように
なされている。尚係止部材２１は本実施例では断
面半円弧状の受部２２と、サイドガーニツシユ１
６の裏面側の板体２５に固着するための固着部２
３とから形成され、袋状部１８に形成された切欠
部１９より露出するトリムワイヤ１７を前記受部
２２に係合させたが、袋状部１８に切欠部１９を
設けずに袋状部１８とトリムワイヤ１７とを受部
２２に全体的に係止させてもよく、その他クリツ
プ止め等により係止させてもよいものである。

サイドガーニツシユ１６の係止部材２１にヘツ
ドライニング１１の側部端末１３を係止させた
後、サイドガーニツシユ１６をサイドルーフレイ
ルの下部に取付ける事により、ヘツドライニング
１１の側部端末１３側がサイドガーニツシユ１６
の上端によりサイドルーフレイル１５側に押圧さ
れた状態となり、サイドガーニツシユ１６とヘツ
ドライニング１１の側部との間に隙間を発生させ
る事なくヘツドライニング１１を取付ける事が出
来る。

〔考案の効果〕

以上が本考案に係る車両用吊り天井におけるヘ
ツドライニングの取付構造の一実施例の構成であ
るが、斯る構成に依れば、サイドガーニツシユの
裏面側に設けた係止部にヘツドライニングの側部
端末に取付けたトリムワイヤが係止されているの
で、サイドガーニツシユをサイドルーフレイルに
取付ける事によりヘツドライニングの側部端末が
均一に引張られた状態で取付けられ、作業能率を
向上させる事が出来、且つヘツドライニングの側
部とサイドガーニツシユとの間に隙間が発生する
虞れがなく、ヘツドライニングの側部を確実強固
に取付ける事が出来、外観の優れた車両用吊り天
井におけるヘツドライニングの取付構造を得る事
が出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本考案に係る車両用吊り天
井のヘツドライニングの取付構造の一実施例の概
略を夫々示すもので、第１図は側断面説明図、第
２図はヘツドライニングの側部端末の取付状態を
示す一部斜視図、第３図は従来の吊り天井のヘツ
ドライニングの取付構造を示す一部拡大側断面説
明図、第４図及び第５図は従来のヘツドライニン
グの側部端末の取付状態を夫々示す断面説明図で
ある。 図中、１１……ヘツドライニング、１２……吊
り部材、１３……側部端末、１４……ワイヤ、１
５……サイドルーフレイル、１６……サイドガー
ニツシユ、１７……トリムワイヤ、１８……袋状
部、１９……切欠部、２１……係止部材、２２…
…受部、２３……固着部、２５……板体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ヘツドライニングの前後方向に適宜の間隔を置
   いて幅方向に延びる吊り部材を形成し、該吊り部
   材にワイヤを挿通し、該ワイヤをルーフパネルの
   側部に形成されたサイドルーフレイルの上部に係
   止させ、ヘツドライニングをルーフパネルに沿つ
   て吊り下げるようになされた車両用吊り天井にお
   けるヘツドライニングの取付構造において、前記
   ヘツドライニングの側部端末にトリムワイヤを取
   付け、該トリムワイヤをサイドガーニツシユの裏
   面側に設けた係止部材に係止し、該サイドガーニ
   ツシユを前記サイドルーフレイルの下部に取付け
   た事を特徴とする車両用吊り天井におけるヘツド
   ライニングの取付構造。