JPH0326942Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は噴霧装置の減圧弁に関し、特に噴霧
終了後の液垂れを防止するために配管内部を急速
に減圧する減圧弁に関するものである。

〔従来技術〕

農作物等の温室等に設けられる噴霧装置におい
ては、噴霧を自動的に制御するために、ポンプと
噴霧配管の間に電磁弁を介在した制御装置が従来
から使用されている。

〔考案によつて解決しようとする問題点〕

上記のごとき噴霧装置において、電磁弁を閉弁
した際に、噴霧配管内の残圧によりノズルの液切
れが悪く、液垂れを生ずることがある。液垂れが
生じると、水滴が農作物に当たるため、植物の若
芽を痛めるなどの問題を生じる。

そこで、この考案は上記のごとき液垂れを無く
するために噴霧装置に使用する減圧弁を提供する
ことを目的とするものである。

〔問題点を解決するための手段〕 この考案は、上記の問題を解決するための減圧
弁として、シリンダーの一端に弁孔によつて連通
した弁室を設け、弁室内の弁体とシリンダー内の
ピストンを弁棒により連結し、上記ピストンに関
弁方向の付勢力を付与するとともに、弁孔とピス
トン間のシリンダーの一部に噴霧配管の接続口を
設け、かつ弁室にタンクとの接続口を設けた構成
としたものである。

〔作用〕

噴霧配管の圧力が高い場合は、ピストンがその
付勢力に反抗して押込まれ、弁体が弁孔を閉塞す
る。上記配管の圧力が下げるとピストンがその付
勢力によつて押出されるため、弁体が弁孔を開放
し、配管内の圧力を低下させる。

〔実施例〕

第１図に示すように、この考案の減圧弁は、シ
リンダー１の一方の端部近くにおいて、その内壁
を突出させて弁孔２を形成し、その弁孔２を通じ
てシリンダー１と連通した弁室３を設けている。
弁室３内には弁体４が挿入され、またシリンダー
１内にはピストン５が挿入されており、両者は弁
孔２を貫通する弁棒６によつて連結されている。

上記シリンダー１の他端の内部にはコイルスプ
リング７が挿入され、これによつてピストン５に
対し開弁方向の付勢力を付与している。また、弁
孔２とピストン５との間において、シリンダー１
の周壁を貫通する高圧側接続筒８が連結され、そ
の接続筒８は噴霧配管９と適宜な継手１０を介し
て接続される。

また、弁室３には低圧側接続筒１１が連結され
ている。

第３図は上記の減圧弁１２を使用した噴霧装置
の一例であり、減圧弁１２の高圧側接続筒８は噴
霧配管９の電磁弁１３とノズル１４との間に接続
される。各噴霧配管９は電磁弁１３を介してポン
プ１５に接続され、また減圧弁１２の低圧側接続
筒１１は、タンク１６へ通じた配管１７に接続さ
れる。

いま、電磁弁１３の一つを開放し、ポンプ１５
によつて加圧された液を１本の噴霧配管９に圧送
し、ノズル１４から噴霧せしめる。このとき噴霧
配管９内の圧力が高いので、ピストン５をスプリ
ング７の付勢力に対抗して後退せしめ、ピストン
５と一体の弁体４によつて弁孔２を閉塞する。弁
体４は噴霧中弁孔２の閉塞状態を保持する。

また、電磁弁１３を閉弁すると、噴霧配管９内
の圧力が低下するので、スプリング７の付勢力が
その圧力による押圧力を上回るとピストン５を押
出し、第２図に示すように弁体４を後退せしめて
弁孔２を開放する。弁孔２の開放により、噴霧配
管９内に残つた圧力液はタンク１６側へ抜け、そ
の結果、同配管１７内の圧力は急速に低下する。

〔考案の効果〕

以上のとおり、この考案の減圧弁は、噴霧配管
内の残圧を迅速に抜いて管内圧力を低下させるた
め、ノズルの液垂れを無くする効果を発揮するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は実施例の減圧弁の使用状態における断
面図、第２図は同上の一部省略断面図、第３図は
噴霧装置の配管図である。 １……シリンダー、２……弁孔、３……弁室、
４……弁体、５……ピストン、６……弁棒、７…
…コイルスプリング、８，１１……接続筒。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シリンダーの一端に弁孔によつて連通した弁室
   を設け、弁室内の弁体とシリンダー内のピストン
   を弁棒により連結し、上記ピストンに開弁方向の
   付勢力を付与するとともに、弁孔とピストン間の
   シリンダーの一部に噴霧配管の接続口を設け、か
   つ弁室にタンクとの接続口を設けてなる噴霧装置
   の減圧弁。