JPH0326287Y2 - - Google Patents

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JPH0326287Y2
JPH0326287Y2 JP1984180338U JP18033884U JPH0326287Y2 JP H0326287 Y2 JPH0326287 Y2 JP H0326287Y2 JP 1984180338 U JP1984180338 U JP 1984180338U JP 18033884 U JP18033884 U JP 18033884U JP H0326287 Y2 JPH0326287 Y2 JP H0326287Y2
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piston
strut
cast
molten metal
ribs
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Description

【考案の詳細な説明】 〓産業上の利用分野〓 本考案は内燃機関用ピストンに係り、とくにア
ルミニウム合金等の軽合金によつて加圧鋳造され
るピストンであつて、バイメタル効果を生ずる鋼
板から成るストラツトをスカート部に鋳込むよう
にした内燃機関用ピストンに関する。
〓背景技術とその問題点〓 内燃機関用のピストンの重量を軽くするため
に、アルミニウム合金を用いてピストンを鋳造す
るようにしている。ところがアルミニウム合金は
熱膨張係数が大きく、熱膨張係数の小さい鋳鉄製
のシリンダボア内で焼付かないで摺動するように
するために、冷間時のクリアランスを大きくし
て、エンジンの運転中にピストンが高温になつて
も、シリンダボアと干渉しないようにしている。
従つてピストンがあまり高温にならない部分負荷
運転や低速回転時にクリアランスが大きくなり、
ピストンがシリンダボアに衝突するときのスラツ
プ騒音が大きくなる。従つて熱膨張を抑制し、冷
時間のクリアランスをあまり大きくしないよう
に、鋼板から成るストラツトをピストンに鋳込む
ことが一般に行なわれている。
従来のこのようなピストンは例えば第8図およ
び第9図に示されており、ピストン1のピンボス
2の部分に鋼板製のストラツト3を鋳込むように
したものであつて、その中央の湾曲する部分をピ
ンボス2内に鋳込むとともに、円周方向の両側の
端部をピストン1の内表面に露出させるようにし
ている。このように鋼板製のストラツト4の両端
をピストン1の内部に露出させるのは、バイメタ
ル効果を最大限に発揮させるとともに、鋳造時に
このストラツト4を金型に密着させて正しい位置
でこのストラツト4をピストン1に鋳込むためで
ある。
なおここでバイメタル効果とは、鋼板製のスト
ラツト3とアルミニウム合金製のピストン1のス
カート部とのバイメタル作用によつて、第9図に
おいて点線で示すようにY方向へ意図的に湾曲す
るように変形させることにより、同図において鎖
線で示すX方向への変形を防止することを言う。
ところでアルミニウム合金によつてピストンを
鋳造する場合には、従来より一般に金型鋳造によ
つて製造されていた。そして鋳造されたピストン
の品質を向上するとともに、材質を改質するため
に、溶湯鍛造あるいは加圧鋳造の方法によつてピ
ストンを製造することが行なわれるようになつて
いる。溶湯鍛造で鋳造する場合には、溶湯に70〜
2000Kg/cm2の圧力を付加するようにしているため
に、溶湯が非常に狭い隙間にも侵入し得るように
なる。
従つてこのような溶湯鍛造あるいは加圧鋳造法
で成形されるピストンに上記の鋼板製のストラツ
ト3を鋳込むようにすると、金型とストラツトと
の間に溶湯が侵入し、第8図および第9図におい
て4で示すようなバリが発生する。このバリ4は
その厚みが0.5mm以下の非常に薄いものであるた
めに、ピストンがエンジンの中で運転中にはがれ
落ちる可能性がある。そこでこのようなバリ4は
エンジンに組込む前に予め除去する必要がある。
ところがこのバリ4はストラツト3と密着するた
めに非常に除去し難く、バリ4の除去に大きな工
数を要し、ピストン1のコストを上昇させる原因
になつている。
〓考案の目的〓 本考案はこのような問題点に鑑みてなされたも
のであつて、金型と鋼板製のストラツトとの間に
侵入する溶湯によつて生ずるバリが発生しても、
ピストンの運転中にこのバリが脱落しないように
し、バリを除去する工程を不要とするようにした
内燃機関用ピストンを提供することを目的とする
ものである。
〓考案の概要〓 本考案は、軽合金によつて加圧鋳造で成形され
るピストンであつて、スカート部に鋼板から成る
ストラツトを鋳込むとともに、このストラツトの
円周方向側の端部をこのピストンの内表面に露出
させるようにしたピストンにおいて、前記ストラ
ツトの表面の少なくとも一部を覆うようにピスト
ン母材によつてリブを形成するとともに、加圧鋳
造時に鋳型とストラツトとの間に侵入した溶湯に
よつて生ずるバリを前記リブと連結させるように
したことを特徴とする内燃機関用ピストンに関す
るものであつて、上記リブによつてストラツトの
表面に発生するバリが脱落しないようにしたもの
である。
〓実施例〓 以下本考案を図示の一実施例につき説明する。
第1図および第2図は本考案の一実施例に係るピ
ストンを鋳造するための金型10を示すものであ
つて、この金型10は円筒状に構成されるととも
に、その底部開口は底板11によつて閉塞される
ようになつている。そしてこの金型11と一緒に
用いられるパンチ型12には、その側面にピンボ
スを形成するために凹部13が形成されており、
この凹部13を横切るように鋼板製のストラツト
14が保持されるようになつている。そしてスト
ラツト14を保持したパンチ型12は、予めアル
ミニウム合金から成る溶湯15が注入された円筒
状の金型10内に挿入され、この溶湯15を加圧
するようにしている。このときに溶湯15には、
パンチ型によつて700〜2000Kg/cm2の圧力が加え
られるようになつている。
上記パンチ型12による鋼板製のストラツト1
4の保持は、保持用マグネツト16によつて達成
されるようになつている。マグネツト16は第2
図に示すように、パンチ型12内に埋込まれてお
り、しかもその先端側の両側には切込みから成る
段部17が形成されるようになつている。この段
部17によつて、後述するリブがピストンの内周
面に形成されるようになつている。
つぎにこのような金型によつて加圧鋳造された
ピストンについて説明すると、第3図〜第5図に
示すように、アルミニウム合金によつて加圧鋳造
あるいは溶湯鍛造の方法によつて成形されたピス
トンは、そのピンボス19の部分にバイメタル効
果を生ずる鋼板製のストラツト14が鋳込まれる
ようになつており、しかもこのストラツト14の
円周方向の両側はピストン18の内表面に露出さ
れている。
そしてこのストラツト14の露出された部分を
幅方向に横切るようにリブ20がピストン18と
一体に形成されている。すなわち上記マグネツト
16の先端側の切込みから成る段部17の部分に
溶湯が廻込むことによつて、ストラツト14の表
面にリブ20がピストン18と一体に形成されて
いる。従つてこのピストン18を鋳造する際にス
トラツト14とパンチ型12との間に侵入する溶
湯15によつて生ずるバリ21はリブ20と連結
されるようになる。そしてこのようにバリ21が
リブ20と連結されるために、ピストン18をエ
ンジンに組込んで運転する際に、バリ21が脱落
することが防止される。
またこのピストン18においては、ピストン1
8を形成する母材によつて作られているリブ20
はピストン18の高さ方向に延びるようになつて
いるために、ピストン18が凝固した後に金型1
0,12から容易に分離することができるように
なる。またこのリブ20の数については、バリ2
1の発生傾向により、適宜変更可能である。また
ストラツト14の全面をリブ20で覆わずに、部
分的に覆うようにしているために、このストラツ
ト14によるバイメタル効果が損われない。さら
にストラツト14をパンチ型12に保持する際
に、マグネツト16とストラツト14との間に隙
間が形成されることがなく、このストラツト14
を確実に保持することが可能になる。
以上のように本実施例に係るアルミニウム合金
によつて加圧鋳造されたピストン18は、そのス
トラツト14のピストン18の内表面に露出する
部分が、局部的にリブ20によつて覆われるよう
になつており、このリブ20によつてバリ21が
連結されて保持されるようになつている。従つて
このようなピストンによれば、運転中にこのバリ
21が脱落することが防止されるようになり、予
めバリ21を除去する必要がなくなる。従つてバ
リ取りの工数を不要とし、ピストン18のコスト
ダウンを行なうことが可能になる。
つぎに上記実施例の変形例を第6図につき説明
する。なおこの変形例および以降の変形例におい
て、上記実施例と対応する部分には同一の符号を
付すとともに、同一の構成の部分についてはその
説明を省略する。この変形例の特徴は、リブ20
をストラツト14の幅方向のほぼ中央部にまでし
か伸ばさないようにしたものであつて、下側の部
分にはリブ20を形成しないようにしたものであ
る。これは、ピストン18の鋳造方法によつて
は、バリ21の出る傾向が変り、例えばピストン
18の頭部を下にして鋳込む場合には、バリ21
はピストン18の上部側にのみ発生する傾向があ
る。従つてこのような場合には、ストラツト14
の幅方向の上側の部分にのみリブ20を形成する
だけで、このバリ21を連結して保持することが
可能になる。
つぎに別の変形例を第7図につき説明する。こ
の変形例の特徴は、リブ20をストラツト14の
約2分の1の幅で、このストラツト14の円周方
向側に連続して形成するようにしたものである。
これはストラツト14が直接金型に接する部分が
十分残つていれば、リブ20を連続的に形成して
もよいからであつて、ストラツト14の2分の1
の幅の部分をその長さ方向に全面的に覆うように
してもよく、これによつても上記実施例とほぼ同
一の目的が達せられるようになる。
〓考案の効果〓 以上のように本考案は、ストラツトの表面の少
なくとも一部を覆うようにピストン母材によつて
リブを形成するとともに、加圧鋳造時に鋳型とス
トラツトとの間に侵入した溶湯によつて生ずるバ
リを前記リブと連結させるようにしたものであ
る。従つて本考案によれば、加圧鋳造によつてピ
ストンを鋳造する際に、このリブによつてストラ
ツトと鋳型との間に侵入した溶湯によるバリを連
結して支持することが可能となり、エンジンの運
転中にこのバリが脱落することを防止できる。従
つてピストンの鋳造後に上記バリを除去する工程
が不要になる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例に係る内燃機関用ピ
ストンの加圧鋳造のための装置を示す縦断面図、
第2図は第1図における〜線断面図、第3図
はこの装置によつて鋳造されたピストンを示す縦
断面図、第4図は第3図における〜線断面
図、第5図は第3図における〜線断面図、第
6図は変形例に係るピストンの縦断面図、第7図
は別の変形例に係るピストンの縦断面図、第8図
は従来のピストンを示す縦断面図、第9図は第8
図における〜線断面図である。 なお図面に用いた符号において、10……円筒
状の金型、12……パンチ型、14……鋼板製の
ストラツト、15……溶湯(アルミニウム合金)、
16……保持用マグネツト、17……段部(切込
み)、18……ピストン、19……ピンボス、2
0……リブ、21……バリである。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 軽合金によつて加圧鋳造で成形されるピストン
    であつて、スカート部に鋼板から成るストラツト
    を鋳込むとともに、このストラツトの円周方向側
    の端部をこのピストンの内表面に露出させるよう
    にしたピストンにおいて、前記ストラツトの表面
    の少なくとも一部を覆うようにピストン母材によ
    つてリブを形成するとともに、加圧鋳造時に鋳型
    とストラツトとの間に侵入した溶湯によつて生ず
    るバリを前記リブと連結させるようにしたことを
    特徴とする内燃機関用ピストン。
JP1984180338U 1984-11-27 1984-11-27 Expired JPH0326287Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1984180338U JPH0326287Y2 (ja) 1984-11-27 1984-11-27

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JP1984180338U JPH0326287Y2 (ja) 1984-11-27 1984-11-27

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JPS6194264U JPS6194264U (ja) 1986-06-18
JPH0326287Y2 true JPH0326287Y2 (ja) 1991-06-06

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