JPH0320980Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、使用しないキートツプ取付部分を
盲蓋にて目隠しする際に適用される盲蓋取付装置
に関するものである。

〔考案の技術的背景〕

キーボードはパソナルコンピユータやECR等
の入力機器として幅広く使用されているが、その
適用機種よつては不要となるキーが出てくる。こ
のような場合、その不要キーをそのままにしてお
いたのでは誤操作を招くおそれがあるため、キー
トツプを取り去りその代わりに盲蓋を取付けるよ
うにしている。

ところで、最近では操作性を考慮して特定のフ
アンクシヨンキーを他のキーよりも高くしたり、
あるいは上位機種用と下位機種用とではそのキー
トツプの高さを異ならせてキーボードの多様化を
図る動きがある。

ここで、同一のキーボード中においてキートツ
プの高さを異ならせる場合の一例を第６図および
第７図を参照して説明する。すなわち、キーパネ
ル１に深さの異なるキー取付凹部２ａ，２ｂを形
成する。この場合、凹部２ｂを凹部２ａよりも例
えば２mm浅くする。各凹部２ａ，２ｂの底面中央
にそれぞれ突設されている案内筒３ａ，３ｂにキ
ートツプ４の１対の脚片４ａ，４ａを挿通し、そ
の下端の爪４ｂ，４ｂを案内筒下部の溝に係合す
る。これにより、各キートツプ４が凹部２ａ，２
ｂに取り付けられ、かく、その各々は図示しない
例えばスイツチのバネ作用にて上方に押し上げら
れた状態、すなわち凹部２ａにおいては例えば７
mmの高さに保持され、凹部２ｂにおいては例えば
９mmの高さに保持される。

このようなキーボードにおいて、使用しないキ
ートツプを外してその部分に盲蓋を取り付けるに
は、上記のように凹部２ａと２ｂとの深さがそれ
ぞれ異なるため、２種類の盲蓋を用意する必要が
生ずるがこれは不経済であるとともに、部品管理
上面倒でもある。もつとも、凹部２ａ，２ｂを同
一深さとすれば、盲蓋は一つでよいことになる
が、その場合には高低２種類のキートツプが必要
となり、結果的には同じである。

〔考案の目的〕

この考案は上記した従来の事情に鑑みなされた
もので、その目的は、キー取付凹部の深さを変え
て特定のキートツプを他のものより例えば高くす
るようにしたキーボードにおいて、いずれの凹部
に対しても盲蓋を共用し得るようにした盲蓋取付
装置を提供することにある。

〔実施例〕

以下、この考案を第１図ないし第５図に示され
ている実施例を参照しながら詳細に説明する。な
お、これらの図においてさきに説明した部分と同
一もしくは同一とみなされる部分には同一の参照
符号を付し、その詳細な説明は省略する。

第１図に示されているように、この取付装置に
よると、盲蓋１０の裏面には、各々が案内筒３
ａ，３ｂに挿通可能でかつ長さの異なる２種類の
係止片１１，１２が設けられている。すなわち、
一方の係止片１１は上記凹部２ａの深さに対応す
る長さを有し、他方の係止片１２は上記凹部２ｂ
に対応する長さに形成されている。この実施例に
よると、係止片１１および１２はそれぞれ１対用
意され、その各対は90度ずらして配置されてい
る。また、各係止片１１，１２の端部には、爪１
１ａ，１２ａがそれぞれ設けられている。

一方、第２図および第３図に示されているよう
に、案内筒３ａ，３ｂには、それぞれ４つの案内
溝、すなわち係止片１１，１１に対応する長さを
有する案内溝１３，１３と、係止片１２，１２に
対応する長さを有する案内溝１４，１４とが形成
されている。各案内溝の下端には、係止片の各爪
１１ａ，１２ａと係合する係止溝１３ａ，１４ａ
が設けられているが、この場合、係止溝１４ａは
係止溝１３ａよりも２mm程度高い位置にある。な
お、案内筒３ａ，３ｂの各軸長は凹部２ａ，２ｂ
の深さに比例した長さ、すなわち案内筒３ａの方
が案内筒３ｂよりも長いが、それらの上端面は同
一平面内に位置されている。換言すれば、各案内
筒３ａ，３ｂの上端面とキーパネル１の表面との
間隔は盲蓋１０の板厚とほぼ等しく設定されてい
る。

上記した構成において、この盲蓋１０を凹部２
ａと２ｂとに取付ける場合について説明する。ま
ず、盲蓋１０を凹部２ａに取付けるには、長い方
の係止片１１，１１を案内筒３ａの案内溝１３，
１３に合わせるとともに、短かい方の係止片１
２，１２を案内溝１４，１４に合致させてそれら
を押込み、各爪１１ａ，１２ａをそれぞれ係止溝
１３ａ，１４ａに係止させる。これにより、盲蓋
１０は第４図に示されているように、キーパネル
１に対して同一平面となるように取付けられる。

他方、この盲蓋１０を凹部２ｂに取付けるに
は、短かい方の係止片１２，１２を案内筒３ｂの
案内溝１３，１３に合わせるとともに、長い方の
係止片１１，１１を案内溝１４，１４に合致させ
てそれを押込む。これにより、盲蓋１０は第５図
に示されているように、キーパネル１の表面と面
一になるように取付けられる。もつともこの場
合、長い方の係止片１１，１１は案内筒３ｂの下
方に若干突出することになるが、その突出量は
嵩々２mm程度であるため、図示しないスイツチに
影響を与えるおそれはない。

〔効果〕

上記した実施例の説明から明らかなように、こ
の考案によれば、盲蓋１０の裏面側に、深さの異
なるキー取付凹部２ａ，２ｂに対応する長さの異
なる２種類の係止片１１，１２を設け、適用箇所
に応じてそれらのうちのいずれかを選択すること
により盲蓋１０をキー取付け凹部２ａ，２ｂのい
ずれに対してもキーパネル１に対して同一平面と
なるように取付けることができる。したがつて、
盲蓋１０を２種類用意する必要がなく、きわめて
合理的である。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第５図はこの考案の実施例に関す
るもので、第１図は盲蓋を逆様にして示す斜視
図、第２図は盲蓋の係止片を受入れる案内筒の斜
視図、第３図は同案内筒の断面図、第４図および
第５図は盲蓋を異なる深さのキー取付凹部に取付
けた状態を示す断面図、第６図および第７図はこ
の考案の前提となるキーボードの要部断面図であ
る。 図中、１はキーパネル、２ａ，２ｂはキー取付
凹部、３ａ，３ｂは案内筒、４はキートツプ、１
０は盲蓋、１１，１２は係止片、１１ａ，１２ａ
は爪、１３，１４は案内溝、１３ａ，１４ａは係
止溝である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 キーパネル１に深さの異なる２種類のキー取付
   け凹部２ａ，２ｂを形成するとともに、該キー取
   付け凹部２ａ，２ｂの各底面中央に案内筒３ａ，
   ３ｂを突設し、該案内筒３ａ，３ｂにキートツプ
   の脚片を差し込むことにより、特定のキートツプ
   を他のキートツプに対して異なる高さ位置に設定
   し得るようにしたキーボードにおける不使用凹部
   に盲蓋を取付けるための盲蓋取付装置において、 上記盲蓋１０に、各々が上記案内筒３ａ，３ｂ
   に挿通可能であつて、かつ、上記キー取付け凹部
   ２ａ，２ｂの深さに対応する長さの異なる第１お
   よび第２の係止片１１，１２を形成するととも
   に、上記案内筒３ａ，３ｂ側には上記各係止片１
   １，１２に対応する高さ位置に形成された第１お
   よび第２の係止溝１３ａ，１４ａを設け、上記係
   止片１１，１２のいずれかを使用することによ
   り、上記盲蓋１０を上記キー取付け凹部２ａ，２
   ｂのいずれに対してもキーパネル１と同一面とな
   るように取付け可能としたことを特徴とするキー
   ボードの盲蓋取付装置。