JPH03200561A - 易開封性密封容器の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、フランジ部を有するプラスチック製のカップ
体と蓋材とから構成された容器において、蓋をイージー
オープンすることができる易開封性密封容器の製造方法
に関する。

［従来の技術］ 各種の食品類を包装するための容器として、蓋が容易に
開封できるイージーオープン構造のプラスチック製密封
容器が汎用されている。

従来から実用されている最も一般的なイージーオープン
式の構造は、蓋材のシール層を構成する樹脂の組成を変
えることによって容器フランジ部とのシール強度を適度
の範囲（通常、５００〜１５００ｇ／１５ｍｍ）に調整
し、シール界面をビールして開封する形態のものである
（界面剥離タイプ）。

ところが、この界面剥離タイプでは、付与するシール強
度がシール時の条件、環境温度、内容物の付着等の影響
を受は易いために目的範囲の制御が難しく、往々にして
強弱のバラツキを発生させる欠点がある。このバラツキ
は、弱い方に偏るとシール漏れを生し、逆に強い方に偏
るとビール性を阻害して易開封性を損ねる結果を招く。

とくにシール漏れは密封容器としての致命的な欠陥とな
るため、通常、ビール性を犠牲にしてもシールの熱圧条
件を高めに設定する方策が採られている。

このような問題点を改善するため、例えば特公昭５０−
３７５９７号に記載されているように容器側のシール層
とこれに隣接する層との間をデラ稟ネーションすること
によって開封する方法（層間剥離タイプ）が知られてい
る。しかし、通常のシール方式でこの構造を採ろうとす
るとシール層部分が円滑に破断せず、内容物が取り出し
にくいという難点がある。この場合、剥離層と隣接層と
の切り離しを容易にするため、フランジ部に切り込みを
設ける構造（特開昭６ｉ２５１３６３号公報、同６３−
７８号公報、同６３−２５０３７号公報等）、フランジ
部に剥離開始用切り欠さと剥離停止用の切り欠きを設置
した構造（特開昭６３−９６０６０号公報）ばか多数の
改良提案がなされているが、これら構造においては耐圧
性の点に問題が残されている。

上記の界面剥離タイプ、眉間剥離タイプのほかに、開封
時に容器−蓋間の樹脂組織を破壊させながら剥がすこと
により開封する凝集剥離タイプのイージーオープン方式
が知られている。

［発明が解決しようとする課題］ しかしながら、凝集剥離タイプの場合には容器フランジ
部と蓋材間における凝集力と接着力とをバランスよく調
整させないと円滑な易開封性が得られない問題点があり
、活用度は多くない。

発明者らは、凝集剥離タイプによるイージーオープン構
造について鋭意研究を重ねた結果、上面に無数の微小凹
部を形成した容器のフランジ部と接着性および非接着性
の成分が混在したシーラント層を備える蓋材とをヒート
シールすると十分な耐圧性を有しながら容易に凝集剥離
し得るシール構造が形成できることを確認して本発明に
至ったものである。

したがって、本発明の目的は、安定した高耐圧密封性を
保持しながら円滑な凝集剥離作用を介して容易に開封す
ることができる密封容器の製造方法を提供するところに
ある。

〔課題を解決するための手段〕

上記の目的を達成するための本発明による易開封性密封
容器の製造方法は、フランジ部の上面に無数の微小凹部
を形成した容器本体と、前記フランジ部と接着性を有す
る成分および非接着性を有する成分とからなる混合組成
のシーラント層を備えた蓋材とをヒートシールすること
をｔｉｔｃ上の特徴としている。

以下、本発明を図面に沿って詳細に説明する。

第１図は、本発明の製造対象となる密封容器を示した断
面図で、ｌは例えば真空成形によって所定の形状に成形
したフランジ部２を備える容器本体、３は蓋材である。

容器本体ｌは、ポリプロピレン、ポリスチレン等の単体
樹脂、あるいはこれら樹脂層にエチレン酢酸ビニル共重
合体けん化物またはポリ塩化ビニリデン系樹脂のバリア
層などを組み合わせた多層シートにより構成される。ま
た、場合によっては多層シートの外層や中間層に金属、
紙、セラ稟ツクス等の材料を積層することも可能である
が、本発明においてはフランジ部接着面をポリプロピレ
ンとした容器材質が好適に使用される。

フランジ部２の上面には、第２図に示すように予め無敗
の微小四部４を形成する。該微小凹部４の形成は、超音
波処理、加熱もしくは冷間によるプレス、高周波を利用
した加圧など適宜な方法でおこなうことができる。この
うち、凸形状の超音波ホーンを用いて超音波処理する方
法はフランジ全面に均等で微細な凹状パターンを形成で
きる点で最も有効である。形成される微小凹部４の数は
、ｌｃ−当たり５０〜５００個の範囲とすることが望ま
しい。５０個／ｃ１未満では開封性が低下し、５００個
／ｃ１を越える加工は困難となるからである。

蓋材３は、少なくとも前記した容器本体ｌのフランジ部
２に対して接着性および非接着性の両成分を含む混合組
成のシーラント層５を備えた材料で構成する。したがっ
て、前記のシーラント層５を備えるものであれば単層で
も、またバリア性のよいアルミ箔やプラスチックなどの
材質を組み合わせた多層構成であってもよい。

蓋材のシーラントＩＩ５の具体的な構成材料は、例えば
容器本体のフランジ部２がポリプロピレン材質である場
合に、接着性のある同質のポリプロピレンと非接着性の
ポリエチレンをブレンドしたものを例示することができ
るが、本発明において最も好適なフランジ部と蓋材シー
ラント層との材質組合せは、フランジ材質をポリプロピ
レンで構成し、蓋材シーラント層の材質をポリエチレン
４０〜７８重量％、エチレン−プロピレンランダム共重
合体２０〜４０重量％、エチレン−αオレフイン共重合
体２〜４０重量％からなる組成で構成するＬ！ｉ様であ
り、シール性と易開封性とを良条件で両立させることが
できる。

このようにして上面に無数の微小凹部を形成した容器本
体１のフランジ部２と特定された接着能力を備える蓋材
３のシーラントＮ５を、第３図の状態に重ね合わせてヒ
ートシールすることにより密封容器が製造される。

（作　用〕 上記した本発明のプロセスで製造されたシール構造は、
第４図に示したように蓋材３のシーラント層５がフラン
ジ部２の上面に形成された微小凹部内に完全に充填して
いる。したがって、構造的に強固で、外圧、内圧に対す
る耐圧性も極めて安定する。この場合の接着性は、蓋材
シーラント層５を構成する接着性・非接着性の成分混合
＆ｌ威の材質作用により適度に調整されるとともに、シ
ール圧力が高くかかるＡ位置の接着力に比べて四部の底
に当たるＢ点の接着力は相対的に弱くなる。

開封時の剥離は、蓋材３を上方に引っ張り上げると第５
図のように接着力の強い部位ではＡ位置の上部のシーラ
ント層を破壊し、相対的に接着力が弱い凹部ではその形
態に沿って剥離する２態様の分離パターンが連続的に進
行する。この過程で本発明による特有の強弱接着機構が
巧みに作用して抵抗感のない凝集剥離による開封が可能
となる。

〔実施例〕

メルトインデックス（Ｍ＋）０．５ｇ／ｗｉｎ、のポリ
プロピレン（ＰＰ）がフランジ部の接着面になるように
構成された多層シートを真空成形して内径６５−一、フ
ランジ部外径７５ｍｍ、高さ２５■の容器本体を作製し
た。ついで、フランジ部の上面に突起数が２５６個／Ｃ
−の凹形状超音波ホーンを当てて超音波処理をおこない
、全域に無数の微小凹部を形成した。

この場合の超音波処理の条件は、出力２ＫＭ（使用エネ
ルギー２２５Ｊ）　、加圧力３３８にＰａ　、時間０．
３秒とした。

蓋材として、高密度ポリエチレン（）ＩＤＰＥ）　５５
重量％、エチレン−プロピレンランダム共重合体４０重
量％およびエチレン−αオレフイン共重合体１０重量％
からなる配合組成のシーラント層（厚み５０μ）を６−
６ナイロン（厚さ２５μ）とドライラミネートしたもの
を用いた。

容器のフランジ部の上面に蓋材のシーラント層を重ね、
面圧２　ｋｇ／ｃｍ”　、温度１７０℃、時間１．５秒
の条件で２回に亘ってヒートシールした。

このようにして製造した２０個の密封容器につき蓋を開
封したところ、全ての容器が軽快なビール感で最後まで
円滑に蓋が開口分離し、開封面の状態も良好であった。

また、蓋材の中央に粘着性のゴム仮（厚さ１．５−ｍ）
を貼りつけ、注射針を差込んで２ｃｃ／秒の速度で空気
を圧入した際のバンク圧を測定したところ、平均バンク
圧は０．８ｋｇ／ｃｍ”　、バラツキ中０．２ｋｇ／ｃ
ｍ”で安定した耐圧密封性を示した。

比較のために、フランジ部に超音波処理による微小凹部
を形成しないほかは上記と同一条件で作製した密封容器
（２０個）について蓋を開封したところ、開封不能なも
のが６個発生した。また、パンク圧の測定では、平均パ
ンク圧はマｋｇ／ｃ＠”であったが、バラツキ中は０．
５ｋｇ／ｃｓ”と極めて大きいことが確認された。

〔発明の効果〕

以上のとおり、本発明によれば上面に無数の微小凹部を
形成したフランジ部と接着性を調整した蓋材のシーラン
ト層をシールすることにより、常に安定した高耐圧密封
性を保持しながら円滑なビール感で容易に蓋を開封する
ことができる凝集剥＊ａ横によるシール構造の形成化が
可能となる。

したがって、あらゆる種類の食品類を包装するために有
効な高品質の易開封性密封容器が能率よく製造すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の製造対象となる密封容器を示した断面
図、第２図は蓋を半開封した状態を示した容器の平面図
、第３図およびだお４図は蓋材をシールする過程を示し
たフランジ部分の拡大断面図、第５図は蓋を開封する状
態を示したフランジ部分の拡大断面図である。 ｌ・・・容器本体　　　　２・・・フランジ部３・・・
蓋材　　　　　　４・・・微小凹部５・・・シーラント
層 第２図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、フランジ部の上面に無数の微小凹部を形成した容器
   本体と、前記フランジ部と接着性を有する成分および非
   接着性を有する成分とからなる混合組成のシーラント層
   を備えた蓋材とをヒートシールすることを特徴とする易
   開封性密封容器の製造方法。