JPH03193611A - 複合窒化ケイ素粉末の製造方法 - Google Patents

複合窒化ケイ素粉末の製造方法

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JPH03193611A
JPH03193611A JP1332135A JP33213589A JPH03193611A JP H03193611 A JPH03193611 A JP H03193611A JP 1332135 A JP1332135 A JP 1332135A JP 33213589 A JP33213589 A JP 33213589A JP H03193611 A JPH03193611 A JP H03193611A
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powder
silicon nitride
chromium carbide
weight
nitriding
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JP1332135A
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English (en)
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Hideki Hirotsuru
秀樹 広津留
Yoshiyuki Nakamura
中村 美幸
Masahiko Nakajima
征彦 中島
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Denka Co Ltd
Original Assignee
Denki Kagaku Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、高温強度と破壊靭性に優れた焼結体を得るこ
とができる易焼結性の複合窒化ケイ素粉末の製造方法に
関する。
〔従来の技術〕
窒化ケイ素焼結体は、耐熱性と耐食性に優れているので
各種タービンブレードや高温に曝されるノズル等にその
用途が拓けつつある。しかしながら、高温強度と靭性が
まだ十分でなかったのでその改善が強く要望されていた
そこで、高温強度の難点を補うべく例えば焼結条件を種
々制御したり、焼結助剤を種々変えたり等の検討が行わ
れてきたが十分に満足し得るまでには改善されていない
一方、靭性の改善については、炭化ケイ素ウィカー等を
添加するウィスカー強化、分散粒子を添加する粒子分散
強化等が行われている。例えば特開閉64−33076
号公報では、炭化ケイ素等のセラミックスウィスカーを
混入させ焼結体の靭性を向上させている。また特開昭6
0−200812号公報では、炭化ケイ素と窒化ケイ素
の複合粉末を気相法にて合成している。しかし、ウィス
カー強化の場合、分散性と配向等の問題があり、大型形
状の焼結体を製造することが難しく、またコスト的にも
不利であった。しかも炭化ケイ素ウィスカーは近年発ガ
ン性の問題も指摘されている。一方、複合粉末の合成に
ついては、気相法、アルコキシド法による合成が主であ
り、コストが非常に高価である。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明者らは、窒化ケイ素粉末に、第2成分として種々
の分散粒子をその量を変えて添加し製造された焼結体の
組織と第2成分の複合形態について検討を行った結果、
第2成分として炭化クロムが最もよく、その複合量と複
合化の手法を制御すれば、焼結性と焼結体特性を著しく
向上させることができること、すなわち高温強度と破壊
靭性に優れた窒化ケイ素焼結体を得ることができること
を見い出し、本発明を完成したものである。
〔課題を解決するための手段〕
すなわち、本発明は、以下を要旨とするものである。
1、金属ケイ素粉末100重量部に対し平均粒径が3.
0μm以下で1.0μm以下の粒子の含有割合が20体
積%以上である炭化クロム粉末0.5〜10重量部を含
んでなり、しかもカサ密度が1.0g/c+fl以下で
ある成形体を、NH3及び/又はH2を含み02分圧1
0−jatm以下の窒化性雰囲気下で窒化した後、粉砕
することを特徴とする複合窒化ケイ素粉末の製造方法。
2、窒化性雰囲気は、アルカリ金属ハロゲン化物及びア
ルカリ土類金属ハロゲン化物よりなる群から選ばれた1
種又は2種以上をさらに含んでなるものであることを特
徴とする請求項1記載の複合窒化ケイ素粉末の製造方法
3、成形体は、金属ケイ素粉末100重量部に対し1〜
5重量部の二酸化ケイ素粉末をさらに含んでなるもので
あることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の複合
窒化ケイ素粉末の製造方法。
以下、これらの発明について、順に詳しく説明する。
(請求項1記載の発明) 本発明で使用する金属ケイ素粉末の粒度は、88μm程
度の比較的大きなものでも用いることができる。その理
由は、金属ケイ素と窒素源との反応のすべてが固・気反
応ではなく、表面の若干の固・気反応後は気・気反応で
窒化が進むことに大きく関与し、88μm程度の金属ケ
イ素であっても、表面部が固・気反応により窒化が起こ
れば、金属ケイ素とα−窒化ケイ素の密度差により金属
ケイ素の破壊現象が生じ微細な金属ケイ素となるからで
ある。しかし、88μmを著しく越えるものを用いると
、同様な現象が生じるが表面の固・気反応の生じる温度
が高くなり、通常の窒化条件では遊離の金属ケイ素が残
り易くなるので望ましくはない。
金属ケイ素粉末の粒度の下限については、特に制限する
必要はなく、平均粒子径の小さな金属ケイ素粉末を用い
れば用いる程、気・気反応が促進される。
添加する炭化クロムの粒度については、平均粒径が3.
0μm以下であることが必要である。3.0μmを越え
ると、後述する窒化反応において、窒化ケイ素が生成す
る際にそれが核として作用するため、得られる窒化ケイ
素インゴットの結晶は粗大なものになってしまい、その
後の粉砕工程において、窒化ケイ素と炭化クロムは個別
の粒子に粉砕されてしまうからである。
また、本発明においては、炭化クロム粉末の1.0μm
以下の微粉量は20体積%以上でなければならない。2
0体積%未満では、窒化ケイ素生成時に核として作用す
る炭化クロムの数が減少し、炭化クロムが十分に分散し
た窒化ケイ素を得ることができない。すなわち添加する
炭化クロムの平均粒径が3.0μ鋼以下であっても1.
0μm以下の微粉量が20体積%未満であったりあるい
は1.0μm以下の微粉量が20体積%以上であっても
平均粒径が3.0μmを越えたりすると、炭化クロムが
十分に分散した複合窒化ケイ素は得られず、焼結性と焼
結体特性の十分な向上は望めない。
金属ケイ素粉末と炭化クロム粉末の混合にあたっては、
ボールミル、■型混合機等を用い、炭化クロムの分散性
と凝集に十分留意して混合する。
次いで、該混合粉末を窒化させるが、その際にカサ密度
1.0g/an!以下の成形体に成形してから窒化する
。カサ密度は、均一な窒化反応、詳しくは後述する気・
気反応に非常に重要である。カサ密度力筒、Og/cd
を越えると窒化前に金属ケイ素粉末同士の焼結が進み気
・気反応が生じなくなり、しかも窒素源の拡散が十分で
なくなって未窒化の金属ケイ素が残留するおそれがある
。成形体の形状については何ら制限はない。何故なら、
本発明の反応は気・気反応であり、従来考えられていた
固・気反応ではないからである。
次に、この成形体を0□分圧が10−3atm以下でN
H3及び/又はN2を含む窒素雰囲気下で窒化を行う。
雰囲気中に02を含ませる理由は、窒化ケイ素が生成す
るミクロ的結晶場でSiOガスを発生させ濃縮させる必
要があるからであり、その上限を10−”atomに限
定した理由は10−”atmを越えるとSi自身の酸化
が生じ生成した複合窒化ケイ素中に含まれる酸素の量が
多くなり、それを焼結体にした場合、高温強度等の劣下
が認められるからである。一方、0□分圧の下限につい
ては、式(1)、(2)にみられるように、ミクロ的結
晶場で02が循環されるので制限する必要はないが、装
置設計も考慮するならば10−3atm程度である。
雰囲気中にNH,及び/又はN2を含ませる理由につい
ても0□と同様に、下記に示す反応が生じていると判断
したからである。実際、N2雰囲気下で窒化した場合、
気・気反応で生成したと考えられる自形晶の数が極端に
少なくなり、下記の気・気反応の促進にはNH3は不可
欠であると考えたからである。しかし、この反応は熱力
学的には、1200℃程度から生じるものであるから、
N2であってもNll3と同様な効果は予想され、事実
、11□雰囲気でも同様な効果が認められた。
5i(s)+KOz(G)  −5iO(G)    
         (1)3SiO(G)+4Nfls
(G)  →5i3N4(S)  + 3/20□(G
) +6H2(G)    (2)なお、(2)式の窒
化ケイ素生成時の気・気反応において、混合添加された
炭化クロム粉末は、気・気反応で生成する窒化ケイ素の
核となりそこから窒化ケイ素が成長していくものと考え
られる。このため前述したように、用いる炭化クロム粉
末の粒度は、細かい方が種としての効果が大きくなる。
次に、窒化時の昇温速度とNZ分圧について説明すると
、得られる複合窒化ケイ素のα分率を考慮し、1150
°Cから1450°Cの温度範囲においては昇温速度1
0°C/h以下、N2分圧を0.8atm以下にして行
うのが望ましい。昇温速度、N2分圧と得られた窒化ケ
イ素粉末のα分率との関係については、特願昭63−1
98987号明細書に記載した。すなわち、本発明によ
って得られた複合窒化ケイ素粉末のα分率は80%以上
であることが好ましく、80%未満であると高温強度等
が低下するおそれがある。
窒化炉としては、バッチ炉、連続プッシャー類等のいず
れをも採用することができる。
以上のようにして得られた本発明の複合窒化ケイ素イン
ゴットは、常法により、例えば、粗砕・中砕後、ボール
ミル、振動ミル、ジェットミル、アトライターミル等で
乾式又は湿式粉砕し、比表面積が7〜15n(/gの複
合窒化ケイ素粉末とする。
複合窒化ケイ素粉末の酵素量としては焼結体特性向上の
点から1.5重量%以下であることが望ましい。
本発明は、従来の混合法による複合粉末に比べ、窒化時
に炭化クロムを種として添加するため、得られた複合窒
化ケイ素粉末の炭化クロムの分散性は非常に優れている
。このため、焼結性高温強度、破壊靭性等の焼結体特性
が著しく向上するものである。以下、これについて考察
を加えながら更に詳しく説明する。
炭化クロムを窒化ケイ素粉末に単に配合し混合する場合
、その条件をどのように制御しても炭化クロムの分散性
は向上できても炭化クロムと窒化ケイ素の化学的な結合
はないので、焼結時にまず炭化クロムが焼結助剤と反応
し、次いで、この液相に窒化ケイ素が溶融析出するので
、炭化クロムの偏析が起こり、炭化クロムが均一に分散
した焼結体組織を得ることができない。これに対して、
本発明によって得られた複合窒化ケイ素粉末は、炭化ク
ロム粉末を種的に添加し、窒化時に複合化させることに
より炭化クロムと窒化ケイ素を均−且つ化学的に複合化
させたものであるから、焼結時に炭化クロムと窒化ケイ
素が同時に且つ均一に溶解析出し、炭化クロムが均一・
に分散した焼結体組織を得ることができる。しかも“、
本発明の方法によって得られた複合窒化ケイ素粉末は、
従来の混合粉末に比べ、焼結時の液相への炭化クロムの
溶解量が均一であり、同時に起こる液相への窒化ケイ素
の溶解及び析出する窒化ケイ素の形態を均一に制御でき
るため、焼結体組織において、十分に成長したアスペク
ト比の高いβ−柱状晶と微細なβ−柱状晶が均一に混在
した焼結体を得ることができる。これらのことが高温強
度と破壊靭性の向上に著しく寄与しているものと考えて
いる。
なお、以上のような焼結体特性と高温強度の関係につい
ては特願昭64−43079号明細書に記載した。
(請求項2記載の発明) 次に、請求項2の発明について説明する。この発明は、
請求項1の発明において、窒化性雰囲気にアルカリ金属
ハロゲン化物及びアルカリ土類金属ハロゲン化物よりな
る群より選択したハロゲン化物の1種又は2種以上をさ
らに含ませることを特徴とするものであって、その目的
は、複合窒化ケイ素粉末の低酸素化にある。
以下、更に詳しく説明すると、本発明において、窒化ケ
イ素が生成する反応式は(2)式ではな((3)式とな
ると考えられる。
3Si(G)+4Nlb(G)→Si:+N4(S) 
+6Hz (G)      (3)また窒化性雰囲気
にさらに含ませるハロゲン化物としてCaPz(G)を
例にとり、5i(G)が生じるまでの推定反応並びにそ
のミクロ的結晶場における循環反応を式(4)〜(7)
に示す。
5i(S)+%0z(G)−3iO(G)      
         (4)SiO(G)+CaFz(G
)+Hz(G)−5i (G) +CaO(S) +2
)IF (G)     (513Si(G)+4NH
+(G)→5iJ4(S)+6Hz(G)      
  (6)(CaO(S) +28F (G) −Ca
Fz (G) +lIz (G) + ’A Oz (
G) )    (7)これからも明らかなように、ハ
ロゲン化物の気体はミクロ的結晶場において循環してい
る可能性も考えられる。
このような気・気反応による固体生成における形態につ
いては、反応の過飽和度すなわちlogkpに大きく影
響される。つまり、(2)式の1300℃での1ogk
pは1.6程度であるのに対しく3)式は46程度とな
る。従って、(3)式で生成される窒化ケイ素の形態は
粒状を程するためか粉砕が容易であるので、粉砕時に酸
素を取り込むことがないか又は極めて少なくなるので低
酸素の複合窒化ケイ素粉末を容易に得ることができると
いう利点がある。しかも、(3)式の反応それ自体は反
応中に酸素を含まないため得られる複合窒化ケイ素イン
ゴットの酸素量も少ないものである。
アルカリ金属及びアルカリ土類金属のハロゲン化物の濃
度については、例えば前述した推定反応式からもわかる
ように、Si (S)  1 molに対し、アルカリ
土類金属のハロゲン化物の気体であれば1mo1以上、
また、アルカリ金属のハロゲン化物であれば2mo1以
上あれば十分である。実際には、窒化は一度に行われな
いのでそれ以下で良い。これらのハロゲン化物の窒化性
雰囲気に含ませる方法すなわち供給方法については、例
えば別な炉にアルカリ金属及びアルカリ土類金属のハロ
ゲン化物を装入し、加熱昇華し、金属ケイ素粉末が装入
されている炉の中へ濃度を調節しながら供給することに
よって行うことができる。その際のキャリヤーガスとし
ては例えば、窒素やアルゴンが用いられる。あるいは金
属ケイ素粉末が装入されている炉の中にハロゲン化物を
金属ケイ素粉末の近傍に規定置方いておき、金属ケイ素
粉末の窒化とハロゲン化物の昇華を併行して行う形で供
給することもできる。供給方法についてはこれらに限ら
れたものではない。また、2種以上のハロゲン化物を用
いるときは、それらは別々に導入してもよいし混合して
導入してもよい。
ハロゲン化物の供給時期としては、窒化が行われている
温度、すなわち、1150°Cから1450°Cの温度
範囲において、連続的、間欠的又は−時的に供給する。
この−時的供給については、例えば前述した昇華を行う
炉と窒化を行う炉への導入配管の開閉を組合せ操作する
ことにより達成することができる。
この−時的な供給の裏付けについては、ミクロ的結晶場
において、前述したように、導入された気体のハロゲン
化物が系内に循環されているからと理解している。実際
、1350°Cの温度まではハロゲン化物を導入し、そ
の後供給を止めても生成する窒化ケイ素の形態は145
0°Cまで導入し続けたものと変らなかった。
アルカリ金属及びアルカリ土類金属のハロゲン化物とし
ては、例えばLi 、 Na、 K 、 Mg、 Ca
、 Sr。
Ba元素のフッ化物、塩化物、臭化物をあげることがで
きる。これらの中、特にCa 、 Mg、 Liのフッ
化物が好ましい。その理由は、酸化物生成の標準生成エ
ネルギーと温度の関係においてSiより酸素との親和性
が強いからであり、その結果として前述した粒状化が一
層促進されるからである。これらのハロゲン化物は単独
で用いてもよいし、2種以上を併用しても差支えはない
以上のようにして得られた小さな粒状晶を有する本発明
の複合窒化ケイ素は、粉砕する際に微粉が生じ難くなる
ので低酸素含有のものとなる。酸素含有量としては、0
.6重量%以下であることが好ましい。通常、このよう
な低酸素の粉末は難焼結性であるが、本発明による複合
窒化ケイ素粉末は、炭化クロムと均一に複合化されてい
ることにより焼結性が改善され十分に高温強度と破壊靭
性を向上させた焼結体となる。
(請求項3記載の発明) 次に、請求項3の発明について説明する。この発明は請
求項1又は請求項2の発明において、成形体にさらに二
酸化ケイ素粉末を金属ケイ素粉末100重量部に対し1
〜5重量部含ませることを特徴とするものであり、その
目的は、前述した気・気反応を促進させるためである。
さらに詳しく説明すると、金属ケイ素粒子の大きい窒化
初期においては(1)式の反応が起こり難いので、本発
明では次の(8)式の反応を起こさせ、気・気反応を促
進させようとするものである。
SiO□(S)+H2(G)  →5iO(G)+l1
zO(G)     (8)本発明において、二酸化ケ
イ素の使用量が金属ケイ素粉末100重量部に対し1重
量部未満では易粉砕性の複合窒化ケイ素を製造すること
ができず、一方5重量部を越えると5izON2が生成
したり酸素が多大にとり込まれたりする恐れがある。二
酸化ケイ素の粒度については、アエロジルのような比表
面積が大きいものの方が効果は大きい傾向にある。なお
、二酸化ケイ素の添加と得られる窒化ケイ素の形態及び
粉砕性の関係については、特願昭63−198979号
明細書に詳細に記載した。本発明は、そこの反応機構の
応用にある。
本発明によって得られた複合窒化ケイ素は、径が0.5
μm以下という細いウィスカー又は針状晶を含んでなる
ものであり、このようなウィスカー又は針状晶を含んだ
ものは、粉砕性が極めて良好であるので、比表面積が1
5rrr/g以上の複合窒化ケイ素粉末を容易に製造す
ることができる。従って、本発明によって得られたもの
は、従来の窒化ケイ素粉末に比べ、焼結温度を下げても
十分に緻密化した焼結体を得ることができるか、又は同
一焼結温度においては、焼結助剤を低減させても十分に
緻密化した焼結体を得ることができ、しかも高温強度と
破壊靭性等の焼結体特性に優れたものとなる。
〔実施例〕
以下実施例と比較例をあげて更に具体的に本発明を説明
する。
= 11〜12.”1〜8 Si純度99.9重量%の金属ケイ素粉末100重量部
と第1表に示す炭化クロムCr=Cz粉末の所定量とを
内容積201の■型混合機で1時間混合し、それの0.
5kgを用いて第1表に示すカサ密度を有する150 
X 150 X 30を程度の成形体を成形し、それを
電気炉に装填して第1表に示す条件で窒化した。
得られた複合窒化ケイ素インゴットは、粗砕・中砕(シ
ョークラッシャー及びトップグラインダー)で0.2m
m下に粉砕し、更に、内容積21のボールミルに、0.
2mm下の粉砕品100g、4φのFeボール1r、水
200 gを入れ、20時間粉砕後、塩酸とフッ酸で酸
処理し、濾過・乾燥・解砕を行い、焼結原料用複合窒化
ケイ素粉末を製造した。得られた複合窒化ケイ素粉末に
ついて酸素量、比表面積、α分率及び残留Siiを測定
した。それらの結果を第2表に示す。
また、実施例1で得られた複合窒化ケイ素粉末に含まれ
ているクロムの分散形状図を第1図に示す。
次に、この複合窒化ケイ素粉末の焼結性と焼結体特性を
評価するため、複合窒化ケイ素粉末93重量部に平均粒
子径1.3μmのYzOa 5重量部と平均粒子径1.
4μmのA#zOt2重量部を添加し、更に、1.1.
1− )リクロロエタンを加えて4時間ボールミルで湿
式混合し、乾燥後、100 kg/cIAの成形圧で6
X10X60m形状に金型成形した後、2700 kg
 / cIaの成形圧でCIP成形した。これらの成形
体をカーボンルツボにセントし、N2ガス雰囲気中、1
750℃の温度で4時間焼成して焼結体を得た。
得られた焼結体は、研削後、相対密度、破壊靭性値、室
温及び1200℃における3点曲げ強度を測定した。そ
れらの結果を第2表に示す。
此lJトし二U 本例は、本発明のように製造された複合窒化ケイ素粉末
ではなく、窒化ケイ素粉末と炭化クロム粉末との単なる
混合粉末を用いた例である。
比較例1の窒化ケイ素粉末100重量部に対し第3表に
示す炭化クロム粉末を種々配合し、内容積21のボール
ミルに該混合粉末100gと15φの5iJ4ボール1
1を入れ、2時間乾式混合して窒化ケイ素と炭化クロム
の混合粉末を得、以下、実施例1と同様にしてその焼結
評価を行った。それらの結果を第3表に示す。
また、比較例1Oで得られた窒化ケイ素と炭化クロムの
混合粉末に含まれているクロムの分散形状図を第2図に
示す。
13〜17.’14 Si純度99.9重量%の金属ケイ素粉末100重量部
と第4表に示す炭化クロム粉末の所定量とを内容積20
ffiのV型混合機で1時間混合し、それの0.5に、
を用いてカサ密度0.8g/−の150 x 150 
x 30を程度の成形体を成形し、それを電気炉に装填
し窒化した。窒化条件を第4表に示したが、その際、固
体のCaF、が充填され、且つ1200℃に保持されテ
ィる別の電気炉より、CaFz(G)を201 /h 
(25℃)程度になるように窒素ガスで同伴させながら
窒化した。
得られた複合窒化ケイ素インゴットは、実施例1の条件
で粉砕を行い複合窒化ケイ素粉末とした。
それの粉末特性を測定し、さらに実施例1と同様の焼結
評価を行った。それらの結果を第5表に示す。
ス1側l二銭 Si純度99.9重量%の金属ケイ素粉末100重量部
と第6表に示す炭化クロム粉末の所定量と比表面積30
rd/g程度の二酸化ケイ素粉末の所定量とを内容積2
0I!のV型混合機で1時間混合し、それの0、5 k
gを用いてカサ密度0.8g/cdの150 x 15
0×30を程度の成形体を成形し、それを電気炉に装填
して第6表に示す条件で窒化した。
得られた複合窒化ケイ素インゴットは、実施例1の条件
で粉砕を行い複合窒化ケイ素粉末とした。
それの粉末特性を第7表に示す。
第 7 表 次に、得られた粉末について、焼結温度を1700°C
としたこと以外は実施例1と同様にして焼結評価を行っ
た。それらの結果を第8表に示す。また、複合窒化ケイ
素粉末94.7重量部、’1t033.8重量部、A 
l 203 1.5重量にしたこと以外は実施例1と同
様にして焼結評価を行った。それらの結果を第9表に示
す。
第 表 第 表 第8表かられかるように、二酸化ケイ素粉末をさらに添
加して得られた複合窒化ケイ素粉末は、それを用いない
ものに比べて、同一の焼結助剤量においては焼結温度を
1750℃から1700℃に下げることができる。また
、第9表かられかるように、同一の焼結温度においては
焼結助剤量を7重量部から5.3重量部に低減させるこ
とができる。
なお、各側に示した測定値は次の方法によった。
(11平均粒径(μm):粒度分布計(レーザー回折法
、 NlL社製 マイクロト ラック5PA)による。
(2) 1.0μm下(体積): 同上(3)酸素量(
重量%)  :LECO社製TC−136型0/N同時
分析計による。
(4)比表面積(n?/g)  :湯浅アイオニクス社
製 カンタ−ソープ、Ir BET 1点 法による。
(5)α分率(χ)   :理学電機社製、ガイガーフ
ランクスRAD−IIB型のX 線回折による。
(6)残留Si量(重量%): 同上 (7)相対密度(χ)  :アルキメデス法による。
(8)3点曲げ強度(MPa) :島津製作所社製 オ
ートグラフAG−2000A型による。
(9)破壊靭性値(Mpa−m””)  s  IF法
による。
〔発明の効果〕
本発明により製造された複合窒化ケイ素粉末は、易焼結
性であり、しかも、高温強度、破壊靭性に優れた焼結体
を容易に得ることができる。これは、焼結体組織中に炭
化クロムを均一に分散させ、窒化ケイ素のβ−柱状晶の
発生とその成長に関係する粉末特性を制御した結果によ
名ものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例1で得られた複合窒化ケイ素粉末に含
まれているクロムの分散形状を示す図であり、第2図は
、比較例10で得られた窒化ケイ素と炭化クロムの混合
粉末に含まれているクロムの分散形状を示す図である。 そして第1図と第2図は、いずれも分析電子顕微鏡によ
る倍率1000倍のクロムのX線像写真である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.金属ケイ素粉末100重量部に対し平均粒径が3.
    0μm以下で1.0μm以下の粒子の含有割合が20体
    積%以上である炭化クロム粉末0.5〜10重量部を含
    んでなり、しかもカサ密度が1.0g/cm^3以下で
    ある成形体を、NH_3及び/又はH_2を含みO_2
    分圧10^−^3atm以下の窒化性雰囲気下で窒化し
    た後、粉砕することを特徴とする複合窒化ケイ素粉末の
    製造方法。
  2. 2.窒化性雰囲気は、アルカリ金属ハロゲン化物及びア
    ルカリ土類金属ハロゲン化物よりなる群から選ばれた1
    種又は2種以上をさらに含んでなるものであることを特
    徴とする請求項1記載の複合窒化ケイ素粉末の製造方法
  3. 3.成形体は、金属ケイ素粉末100重量部に対し1〜
    5重量部の二酸化ケイ素粉末をさらに含んでなるもので
    あることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の複合
    窒化ケイ素粉末の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6679925B1 (en) * 1999-11-22 2004-01-20 Sony Corporation Methods of manufacturing negative material and secondary battery

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