JPH0319299Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、化粧用のコンパクト容器に関する。

「従来の技術」 化粧用コンパクト容器の本体内には、単数或い
は複数の化粧品充填用凹部を有する化粧品充填皿
が嵌着されていた。

「考案が解決しようとする問題点」 上記従来のコンパクト容器は、化粧品充填皿と
該皿を除いた容器体とが一体化されており、よつ
て例えば色などを異にする化粧品を使用したい場
合は、希望する化粧品入りのコンパクト容器を容
器体共新たに購入しなければならず、化粧品に掛
ける費用が嵩むという問題があつた。

本考案は、このような問題点に着目して案出さ
れたもので、化粧品を充填させた皿と該皿を除く
容器体とを別部材として把え、化粧品充填皿を容
器体に対して着脱自在に構成して、容器体への化
粧品充填皿の詰換えで、単数の容器体で多種の化
粧品の使い分けが出来る化粧用コンパクト容器を
提供することを目的とする。

「問題点を解決するための手段」 上記目的を達成するため、本考案容器は、コン
パクト本体１と、摺動部材５、とフツク部材９
と、枠状体１０と、化粧品充填皿１３と、コンパ
クト蓋体１５とを主要部材としている。

コンパクト本体１は上面が開放されると共にそ
の周壁２前壁部に切欠き３を穿設させている。

摺動部材５は上記本体の第１底壁４上面に、第
２底壁６を前後方向への移動が自在に載置させ、
該底壁後縁から後壁部７を起立させると共に該後
壁部外面から、上記コンパクト本体の後壁部を摺
動自在に貫通する水平板部８を突出させている。

フツク部材９は、上記切欠き内に、前後方向へ
の移動が自在にかつ常時前方へ付勢して装着され
ると共に後面部を上記第２底壁前端面に小間隙を
有して対峙させている。

枠状体１０は、上記コンパクト本体周壁及び摺
動部材後壁部上端面に額縁形の押え枠１１下面を
載置させると共に該押え枠の前辺を形成する押え
枠部分内縁から垂直板部１２を垂下させている。

化粧品充填皿１３は、上記枠状体内に、前部が
上記枠状体垂直板部１２内面に、また後部が上記
摺動部材後壁部７内面にそれぞれ凹凸条の係合手
段１４により係合して収納されている。

コンパクト蓋体１５は、上記コンパクト本体上
面を頂壁１６で閉塞すると共に該頂壁後縁から垂
設した軸受部１７をコンパクト本体の後壁部外面
に枢着させている。

そして、上記フツク部材前面に付設された係合
子１８に、コンパクト蓋体頂壁前縁から垂設した
係合片１９を係合させると共に上記摺動部材水平
板部８後端面を上記軸受部１７前面に係合させ、
かつ該軸受部の前面から下面に亘つた部分を、蓋
体閉塞時には水平板部後端面に接して摺動部材を
前方へ移動させ、蓋体開放時にはフツク部材押込
みによる摺動部材の後方移動が可能なカム面２０
に形成させている。

「作用」 第３図が示す状態からフツク部材９を若干後方
へ押込むと、係合子１８と、係合片１９との係合
が解かれ、コンパクト蓋体１５の開放が可能とな
る。

蓋体開放後にフツク部材９をさらに押込むと、
第４図が示すように該フツク部材９を介して摺動
部材５が後方へ移動する。

これにより、摺動部材と化粧品充填皿１３とに
おける係合手段１４の係合が解かれ、化粧品充填
皿のコンパクト本体１からの離脱が可能となる。

新しい化粧品充填皿の詰換え後に、コンパクト
蓋体を閉塞すると、該蓋体カム面２０と摺動部材
水平板部８後端面との係合により摺動部材が今度
は前方へ移動する。

これにより、化粧品充填皿と摺動部材及び枠状
体とにおける係合手段がそれぞれ係合し、当該化
粧品充填皿がコンパクト本体に装着される。

実施例 第１図乃至第５図が示す実施例は、既述「問題
点を解決するための手段」で述べたところと同様
であり、重複を避けるために該既述部分について
の説明は省略し、既述しない事項についてだけ説
明を加える。

コンパクト本体底壁４の上面には、前後方向へ
二分するようにして係合手段付きの短壁部２１が
起立されると共に後部に位置して突条２２が左右
方向に横設される。またコンパクト本体周壁２の
後壁部外面には上面及び後面開放の凹部２９が形
成され、該凹部内にコンパクト蓋体軸受部１７が
ピン３０を介して枢着されている。

摺動部材底壁６には、前後方向中間部に位置し
て前記短壁部２１が遊嵌する第１長孔２３が、ま
た後部に位置して前記突条２２が、当該摺動部材
の後方への最大移動時に嵌合する第２長孔２４が
それぞれ穿設されると共に、前縁から前壁部２５
が起立されている。

フツク部材９は、角筒状に形成されると共にそ
の筒壁の後壁部前面上部に係合子１８が付設され
ている。該後壁部後面下部に係合板２６が突設さ
れ、該係合板後端面が前記摺動部材底壁６の前端
面に、該摺動部材前壁部２５の下端に穿設した切
欠き凹部２７内に位置して対峙される。また、上
記筒壁の左、右両壁部には板ばね２８が一体形成
されると共に、該板ばねはコンパクト本体周壁２
の前壁部と摺動部材前壁部２５との間隙内に嵌合
されている。

このように構成される本実施例は、第３図及び
第４図が示すように、摺動部材後壁部７と枠状体
垂直板部１２との間で大形の化粧品充填皿１３が
着脱自在に装着可能であるばかりでなく、第５図
が示すように、上記後壁部７とコンパクト本体短
壁部２１との間で小形の化粧品充填皿１３が着脱
自在に装着可能である。尚、この際大形の化粧品
充填皿１３の底壁下面には、上記短壁部２１の上
端部が嵌合可能な凹部３１が形成される。

上記実施例にて、各部は合成樹脂樹脂材で成形
製作される。

「考案の効果」 以上説明したように本考案によれば、化粧品充
填皿をコンパクト容器本体に対して着脱自在に構
成したので、複数色の化粧品をそれぞれ充填させ
た複数の充填皿を単数の容器本体に交換使用出
来、携帯時には嵩張らず便利であると共に化粧品
に掛る費用も削減出来るという効果が得られる。
また、本考案ではフツク部材の押込みと蓋体の開
閉という簡単な操作で充填皿の交換が可能に構成
したので、交換作業が容易に行えるという利点が
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案容器の一実施例を示す斜視図、
第２図はその要部拡大斜視図、第３図は同じく縦
断面図、第４図は作用状態を示す縦断面図、第５
図は異なつた使用例を示す縦断面図である。 １……コンパクト本体、５……摺動部材、９…
…フツク部材、１０……枠状体、１３……化粧品
充填皿、１５……コンパクト蓋体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 周壁２前壁部に切欠き３を穿設させた上面開放
   のコンパクト本体１と、該本体の第１底壁４上面
   に、第２底壁６を前後方向への移動が自在に載置
   させ、該底壁後縁から後壁部７を起立させると共
   に該後壁部外面から、上記コンパクト本体の後壁
   部を摺動自在に貫通する水平板部８を突出させた
   摺動部材５と、上記切欠き内に、前後方向への移
   動が自在にかつ常時前方へ付勢して装着されると
   共に後面部を上記第２底壁前端面に小間隙を有し
   てて対峙させたフツク部材９と、上記コンパクト
   本体周壁及び摺動部材後壁部上端面に額縁形の押
   え枠１１下面を載置させると共に該押え枠の前辺
   を形成する押え枠部分内縁から垂直板部１２を垂
   下させた枠状体１０と、該枠状体内に、前部が上
   記枠状体垂直板部１２内面に、また後部が上記摺
   動部材後壁部７内面にそれぞれ凹凸条の係合手段
   １４により係合して収納された化粧品充填皿１３
   と、上記コンパクト本体上面を頂壁１６で閉塞す
   ると共に該頂壁後縁から垂設した軸受部１７をコ
   ンパクト本体の後壁部外面に枢着させたコンパク
   ト蓋体１５とからなり、上記フツク部材前面に付
   設された係合子１８に、コンパクト蓋体頂壁前縁
   から垂設した係合片１９を係合させると共に上記
   摺動部材水平板部８後端面を上記軸受部１７前面
   に係合させ、かつ該軸受部の前面から下面に亘つ
   た部分を、蓋体閉塞時には水平板部後端面に接し
   て摺動部材を前方へ移動させ、蓋体開放時にはフ
   ツク部材押込みによる摺動部材の後方移動が可能
   なカム面２０に形成させたことを特徴とする化粧
   用コンパクト容器。