JPH03174071A - 低摩耗性遠赤外線放射性複合繊維 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野〉 本発明は遠赤外線を効率よく放射する合成繊維に関する
ものである。さらに詳しくは、摩擦係数が低く、低摩耗
性の遠赤外線放射性複合ＩＩＮに関する。

〈従来の技術〉 従来より、アルミナ系、ジルコニア系、マグネシア系或
いはこれらの複合体よりなる酸化物系セラミックスは、
遠赤外線を効率よく放射することが知られている。また
、遠赤外線を用いて物体を加熱する場合、被加熱物体は
直接輻射加熱され、表面と内部との熱伝達時間の差が少
なく、全体がほとんど同時に加熱されること、および有
機高分子化合物に対する加熱効率も高く、人体に対する
暖房感覚もやわらかであることも知られている。

近年、上記遠赤外線効果を有する繊維製品をつくるため
に、上記遠赤外線放射能を有する酸化物系セラミックス
を合成繊維に付与する方法が多数提案されている。しか
しながら、セラミックスを含有する処理剤を繊維に付着
せしめる方法は、接着性が乏しく摩擦等による脱落があ
り耐久性に欠ける。また、特開昭６３−１９６７１０号
公報にて提案されているセラミックスを合成繊維内部に
含有せしめる方法は、十分な遠赤外線効果を得るために
は、セラミックスを含有率を高める必要があるが、その
場合紡糸性が悪くなり、また繊維表面にセラミックスが
露出するため、後加工工程（紡績、力一ド工程等）で繊
維が接触する各種糸導等の装置の摩耗・損傷が著しく工
業生産上問題がある。

かかる後工程での問題を解消するために、セラミックス
を含有するポリマーを芯部に配置する芯鞘型複合繊維が
特開昭６３−９２７２０号公報に提案されているが、鞘
部のポリマーが遠赤外線を吸収するために十分な遠赤外
線効果が得られない。また、時開０（（６３−１２６９
７１Ｍ公報には、セラミックスを含有するポリマーを芯
部に配置する芯鞘型複合繊維を使用して！！雑構造物と
した後、該被覆層の少なくとも一部を除去する方法が提
案されているが、製造方法が複雑であり常用には適さな
いといった欠点があった。

（発明の目的） 本発明は、上記従来技術の有する問題点を背頻になされ
たもので、その目的は、紡糸性が良好であり、取り扱う
際の設備の摩耗・損傷がなく、かつ遠赤外線放射能に優
れた複合ｍｕを提供することにある。

（発明の構成） 本発明者等は、上記目的−を達成するため鋭意検討した
結果、驚くべきことに、鞘部に遠赤外線放射能を有する
セラミックスを含有する芯鞘複合繊維の表面に特定の処
理剤を付与することによって、遠赤外線放射能を維持し
ながら設備の摩耗を極めて減少させ得ることを見出し本
発明に到達した。

すなわち、本発明によれば、遠赤外線放射能を有するセ
ラミックス酸化物を３〜３０重量％含有するポリマーを
鞘成分とし、ポリエステルを芯成分とする芯鞘型複合１
！維であって、該複合繊維の表面にはシリコン成分を主
体とする平滑性処理剤が有効成分として４１１１重量に
対して０．２〜５重量％付着していることを特徴とする
低摩耗性遠赤外線放射性複合繊維が提供される。

本発明において使用される酸化物セラくツクスとしては
、例えば、アルミナ（Ａｕｚ　Ｏａ　）系。

マグネシア（ＩｖｌｏＯ）系、ジルコニア（Ｚｒ　０２
　）系、チタニア（Ｔ！　０２　）系の外、二酸化ケイ
素（ＳｆＯｚ）、酸化クロム（Ｃｒ　２０２　）、　７
エライト（「ｅＯｚ　・Ｆｅ　ａ　０４　）　、　スピ
ネル（ＭｇＯ−Ａ１２０３〉、セリア（Ｃｅ　０２　）
　。

ベリリア（Ｂｅ　Ｏ）等があげられる。かかるセラミッ
クスのうち、３０℃における遠赤外線放射率が４．５〜
３０μ卯の領域で６５％以上を有することが好ましく、
特に７５％以上が望ましい。また、酸化物セラミックス
は微粉砕して粒径５μ卯以下、好ましくは１μ班以下に
して使用するのが望ましい。

酸化物セラミックスを繊維形成性ポリマー中に含有せし
める方法としては、該ポリマーの重合工程で加える方法
、マスターチップとして紡糸工程にてペースチップと混
練する方法等いずれの方法を採用してもよいが、酸化物
セラミックスの分散状態が均一となって紡糸性が向上す
る点から、２軸ルーダ−を用いマスターチップとペース
チップとを混合溶融紡糸するのが好ましい。

本発明の複合Ｉ維製造に用いられる鞘成分用のポリマー
は特に限定する必要はないが、熱可塑性ポリマー、例え
ばポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、
ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレ
ート等のポリエステル、ナイロン−６、ナイロン−６，
６等のポリアミド等が好ましく用いられる。

一方、芯成分用のポリマーとしては、Ｉｌ維形成能が優
れている必要があるので、例えばポリエチレンテレフタ
ート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステルが
用いられる。すなわち本発明においては、鞘成分として
セラくツクス酸化物を含有するポリマーを使用するため
、鞘成分のみでは曳糸性が悪くかつＩｌｌ動物性劣った
ものしか得られないので、芯成分により紡糸性を良好に
すると共に！ＩＩＩ物性を優れたものとする必要がある
のである。

鞘成分中のセラミックス酸化物の含有量は３〜３０重量
％、好ましくは５〜１５重量％とする必要がある。含有
量が３重量％未満では遠赤外線放射性能が不十分で満足
すべき性能は得られない。一方３０重量％を超えると、
複合繊維の紡糸性が低下して繊維化が困難になるだけで
なく、繊維物性も劣ったものとなるため好ましくない。

鞘成分と芯成分の比率（重量）は７０／　３０〜４０／
６０の範囲であることが好ましい。芯成分の比率が少な
くなると、紡糸性が悪くなり、−５鞘成分の比率が少な
くなると、十分な遠赤外線放射性能を得るためには、鞘
成分中のセラミックス酸化物の含有量を多くする必要が
あり、紡糸性が悪くなる。

本発明においては、以上に述べた酸化物セラミックスを
含有する複合繊維の表面に、シリコン成分を主体とする
平滑性処理剤を０．２〜５重量％（ｍ維重量に対して）
付与することが肝要である。

なおここでいう「主体とする」とは、処理剤中のシリコ
ン成分の含有量が６０重量％以上であることを言い、シ
リコン成分の含有量がこれ未満にあっては、得られる繊
維のＩｌｉｗＡを低下せしめる効果が小さくなる傾向が
ある。

シリコン成分としては、ジメチルポリシロキサン、ジフ
ェニルポリシロキサン等非反応性ポリシロキサンを単独
で使用しても良いが、ｍ粒表面で反応硬化した皮膜を形
成する成分、例えば、メチルハイドロジエンポリシロキ
サン、エポキシ基含有ポリシロキサン、アミノ基含有ポ
リシロキサン。

オキシアルキレン基含有ポリシロキサン、メチルごニル
ポリシロキサン、アルコキシポリシロキサン等の反応性
ポリシロキサンを、単独もしくは混合して用いる、ある
いは前記非反応性ポリシロキサンと混合して用いること
は、処理剤自体の機械的特性が向上して摩擦を低下せし
める効果の耐久性が向上するとともに、遠赤外線放射能
を低減せしめることがないため特に好ましい。さらには
、アミノシラン等の低分子架橋剤を添加して架橋性を改
善せしめた処理剤であってもよい。なお、シリコン成分
は一般に帯電防止性が小さいので、少量の帯電防止剤を
併用するのが好ましい。カチオン系、アニオン系いずれ
の系統の帯電防止剤でもよいが、通常用いられているも
のをそのまま利用すればよい。

かかる処理剤をｍｒ４に付与するには、溶液状態。

エマルジョン状態、いずれの状態で付与してもよいが、
その付着量を有効成分として０．２〜５重量％（繊維重
量に対して〉、好ましくは０．５〜３重置％とする必要
がある。０．２重量％未満の場合には、平滑性が不十分
となって酸化物セラミックスによる設備の摩耗を解消す
ることはできなくなる。

一方、５重量％を越えると平滑性が高くなりすぎて、カ
ード工程等でのｌｌｌＩ間格合性が低下し均一なウェブ
及び紡績糸が得られなくなる。

なお、処理剤をエマルジョンとして使用する場合には、
通常用いられる乳化剤を併用するのがよい。

（発明の効果） 本発明の遠赤外線放射性複合ＩＩＩは、表面にポリシロ
キサン処理剤が付与せしめられているので、従来多発し
ていた設備の摩耗・損傷がなく、かつ良好な遠赤外線放
射能を有する品質に優れた紡績系、不織布等を効率よく
生産することが可能となる。

（実施例） 以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。

実施例１〜４．比較例１〜３ 波長４．５〜３０μ風の範囲内の放射率が、３０℃にお
いて７０％以上で平均放射率が７５％、平均粒径０．９
μ卯のセラミックス酸化物（ｚｒＯｚ／Ｓ！Ｏｚ　／　
Ｆｅ　２０３−６４／３５／　１）と、２３０℃におけ
るメルトインデックス５０のポリプロピレン微粉末とを
混合した後、溶融してセラミックス酸化物を４０重量％
含有したマスターチップを作成した。

次いでこのマスターチップと２３０℃におけるメルトイ
ンデックス５０のポリプロピレンを１：３の割合でチッ
プブレンドし、２軸ルーダ−を用いて、２３０℃で溶融
し鞘成分とし、極限粘度０．６４のポリエチレンテレフ
タレートを芯成分とし吐出重量比５０：５０になるよう
に芯鞘型複合紡糸装置に供給し、孔径０．５Ｍφの口金
より紡出して紡速７００ｍ／　ｗｉｎで捲取った。

得られた未延伸糸を集束して４００万デニールとし、温
水中７０℃で３倍に延伸し、表１記載の処理剤を種々の
有効成分付着量となるよう付与し、次いで捲縮を付与し
た後１４０℃で熱処理して繊維長５１、にカットした。

得られた繊維は単繊度６デニールで酸化物セラミックス
の複合ＩＩ雑鞘層内の分散は均一であった（　３０００
倍の電子顕微鏡でＩｌ察）。

得られた繊維をローラーカードに通して１００ｇ／ＴＩ
ｔのウェブを作成した後、繊維間交絡性向上のためフエ
ラー社製ニードルパンチ機にてバーブ＃３６レギユラー
パンチ密度３０Ｆ／ｃｄ両面打ち、ｎ入深１９ｍ＋の条
件にてニードルリングした。

カード工程及びニードルパンチ工程での設備の摩耗、針
落ち等の結果を表−１に示す。

また、得られた不織布を腕に付着させ、皮膚温の変化を
測定した。結果を表−１にあわせて示す。

実施例５〜８．比較例４〜５ 酸化物セラミックスの種類及び配合量を表２に記載の如
く変更した外は全て実施例１と同様にして不織布を得た
。この結果を表−２に示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　遠赤外線放射能を有するセラミツクス酸化物を３〜３
   ０重量％含有するポリマーを鞘成分とし、ポリエステル
   を芯成分とする芯鞘型複合繊維であって、該複合繊維の
   表面にはシリコン成分を主体とする平滑性処理剤が有効
   成分として、繊維重量に対して０．２〜５重量％付着し
   ていることを特徴とする低摩耗性遠赤外線放射性複合繊
   維。