JP3664585B2 - 熱線放射性に優れる繊維 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は熱線の吸収・蓄積特性、再放射特性、および保温性に優れる熱線放射性繊維に関する。本発明の熱線放射性繊維は、その優れた熱線の吸収・蓄積特性、再放射特性、保温性を活かして、保温性が要求される防寒衣料、スポーツ衣料、レジャー用衣料、下着、寝具類、室内着、靴下、サポーターなどの種々の用途に有効に使用することができる。
【0002】
【従来の技術】
可視光線よりも波長が長く、マイクロ波よりも波長の短い電磁波である赤外線は、加熱作用を有することから熱線とも言われ、その波長の長さによって近赤外線、(普通)赤外線、遠赤外線に分けて取り扱われることが多い。遠赤外線などの熱線を用いて加熱すると、被加熱体の表面だけではなく内部まで直接かつ速やかに加熱されること、また遠赤外線などの熱線は有機ポリマーなどの有機物に対する加熱効率が高く、人体に対しても温和な加熱が可能であることが知られている。そのため、遠赤外線などの熱線のそのような特性を活かして、熱線の吸収・蓄積特性、再放射特性を有する物質を用いた製品の開発が、暖房、衣料、医療器具などの種々の分野で試みられている。
【0003】
遠赤外線などの熱線の放射特性を有する繊維としては、遠赤外線などの熱線放射特性を有する無機微粒子を含有させた繊維が従来から提案されており、そのような従来技術としては、(i)アルミナ、ジルコニア、マグネシアなどの無機化合物を芯部に有する遠赤外線放射性芯鞘型複合繊維(特開昭63−92720号公報)、( ii )遠赤外線放射特性を有するセラミック微粒子を含有した繊維(特開平1−314715号公報)、( iii )遠赤外線放射特性を有するセラミックス酸化物を含有するポリマーを鞘成分とし、ポリエステルを芯成分とする芯鞘型複合繊維であって繊維表面にシリコン成分を主体とする平滑性処理剤が付着している遠赤外線放射性複合繊維(特開平3−174071号公報)などを挙げることができる。
【0004】
熱線放射特性を有する無機微粒子を含有する繊維では、繊維中に含まれる該無機微粒子が、人体や他の熱源から放射される熱線を吸収・蓄積し、それを再度光エネルギーとして放射することにより保温が行われる。しかしながら、前記した従来の熱線放射性繊維(遠赤外線放射性繊維)では、その熱線放射特性が十分ではなく、そのため保温効果が低く、保温性を高めるためには熱線放射特性を有する無機粒子を多量に添加する必要があり、繊維強度などの繊維物性が低下するという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、人体や他の熱源から放射される熱線を効率良く吸収・蓄積することができ、しかも吸収・蓄積した熱線を効率良く再放射することができ、それによって人体などの被加熱体が効率良く加熱されると共に繊維中に含まれている空気も効率良く加熱されて、全体として高い加熱、保温効果を達成することのできる繊維を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成すべく本発明者らは色々検討を重ねてきた。その結果、表面を銀でメ ッキしたシリカ微粒子を用いると、人体や他の熱源から放射された熱線が、表面を銀でメッキしたシリカ微粒子によって一層効率よく吸収・蓄積されると共に、該吸収・蓄積された熱線が一層効率よく再放射され、人体などの被加熱体が効率良く加熱されると共に繊維中に含まれている空気も効率良く加熱されて、全体として高い加熱、保温効果を有する熱線放射性繊維が得られることを見出して本発明を完成した。
【0007】
したがって、本発明は、表面を銀でメッキしたシリカ微粒子(すなわち表面を銀でメッキしたSiO 2 微粒子)を繊維中に含有させるか又は繊維表面に付着させたことを特徴とする熱線放射性繊維である。
ここで、本発明で用いる「表面を銀でメッキしたシリカ微粒子」とは、シリカ微粒子の表面に銀メッキが直接施されていて且つ銀メッキ層が他の物質によって更に被覆されておらず表面に露出している銀メッキシリカ微粒子を意味する(以下、本発明で用いる「表面を銀でメッキしたシリカ微粒子」を「銀メッキシリカ微粒子」ということがある)。
なお、本明細書における“熱線”は、可視光線よりも波長が長くマイクロ波よりも波長の短い電磁波である広義の赤外線を意味し、近赤外線、普通赤外線および遠赤外線を包含する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に本発明について詳細に説明する。
上述のように、本発明では、繊維に含有または付着させる熱線放射性特性を有する無機微粒子として、銀メッキシリカ微粒子を用いることが必要である。
【0009】
本発明では、表面に銀メッキ層が薄い層状で付着したシリカ微粒子を用いることによって、銀メッキシリカ微粒子の優れた熱線の吸収・蓄積特性および再放射特性によって、被加熱体および/または繊維に含まれる空気を暖める効果が高くなり、しかも銀メッキシリカ微粒子の少量の使用量で済むためコストの点でも優れている。
【0010】
銀メッキシリカ微粒子では、シリカ微粒子の表面全体が銀メッキ層で覆われていても、または表面の一部が銀メッキ層で覆われていてもよいが、表面全体が覆われていることが好ましい。
【0011】
銀メッキシリカ微粒子における銀の含有量は、熱線の吸収・蓄積特性、再放射特性および保温特性、経済性、製糸性などの点から、銀を含有させる前のシリカ微粒子の重量に基づいて、1〜10重量%であることが好ましく、2〜8重量%であることがより好ましい。
【0012】
本発明で用いる、熱線の吸収・蓄積特性、再放射特性、ひいては保温特性に優れる銀メッキシリカ微粒子は、一般に7〜10μの波長域に吸収ピークを有している。
【0013】
銀メッキシリカ微粒子の粒径は、紡糸、延伸などの繊維化工程時に支障を来さず、また繊維から脱落しにくい大きさであることが必要であり、一般的にはその平均粒径が10μ以下であることが好ましく、0.2〜5μであることがより好ましく、0.5〜2μであることがさらに好ましい。銀メッキシリカ微粒子の平均粒径が10μよりも大きいと、紡糸時にフィルターの目詰まりや断糸を生じて紡糸時の繊維化工程性が不良になり易い。一方、銀メッキシリカ微粒子の平均粒径があまりに小さ過ぎる場合(通常0.2μm未満の場合)も、粒子が二次凝集を起こして紡糸時のフィルターの目詰りや、繊維の延伸工程時の毛羽の発生などが生じ易くなり、しかも紡糸原料中に粒子が均一に混合、分散しにくくなる。
【0014】
本発明の繊維では、銀メッキシリカ微粒子を、繊維中に含有していてもまたは繊維表面に脱落しないようにして結合剤などを用いて付着させておいてもよい。銀メッキシリカ微粒子を含有させようとする繊維が、木綿、麻、羊毛、絹などのような天然繊維である場合は、結合剤を用いて繊維の表面に付着させる方法を用いるとよい。また、銀メッキシリカ微粒子を含有させようとする繊維が、合成繊維、半合成繊維または再生繊維である場合は、繊維形成性重合体からなる紡糸原料に銀メッキシリカ微粒子を添加して紡糸を行うことによって、銀メッキシリカ微粒子を繊維中に含有する繊維を製造することができる。しかしながら、合成繊維、半合成繊維または再生繊維の場合にも、紡糸して得られた繊維の表面に結合剤などを用いて銀メッキシリカ微粒子を付着させてもよい。銀メッキシリカ微粒子を繊維表面に結合剤などを用いて付着させる場合は、繊維の風合、耐久性などが損なわれないように注意する必要がある。
【0015】
そのうちでも、本発明の繊維は、銀メッキシリカ微粒子を紡糸原料(紡糸原液や紡糸に用いるポリマーなど)に添加し、それを用いて紡糸を行って得られる合成繊維、半合成繊維または再生繊維、特に合成繊維であることが好ましい。これらの繊維では、銀メッキシリカ微粒子が、繊維中に強固に保持されていて脱落しないので、その優れた熱線の吸収・蓄積特性、再放射特性、それに伴う保温特性を長期に亙って安定して維持することができる。
【0016】
銀メッキシリカ微粒子を繊維中に含有する上記した合成繊維、半合成繊維または再生繊維では、繊維中における銀メッキシリカ微粒子の存在形態は特に制限されず、種々の形態で存在させることができる。
例えば、(1)銀メッキシリカ微粒子を繊維全体に均一に分散させておいてもよいし;(2)繊維断面の中央部または表面部とで銀メッキシリカ微粒子の含有量(分布)が異なっていてもよいし(例えば芯鞘型複合繊維の芯または鞘の一方のみに銀メッキシリカ微粒子を含有させるか又は芯と鞘とで銀メッキシリカ微粒子の含有量を異ならせておく);(3)銀メッキシリカ微粒子を海島状で繊維中に分布させてもよいし(例えば海島型複合繊維の海または島の一方のみに銀メッキシリカ微粒子を含有させるか又は海と島とで銀メッキシリカ微粒子の含有量を異ならせておく);(4)銀メッキシリカ微粒子をサイドバイサイド状に繊維中に分布させてもよいし(例えばサイドバイサイド型複合繊維の一方の成分のみに銀メッキシリカ微粒子を含有させるか又は一方の成分と他方の成分とで銀メッキシリカ微粒子の含有量を異ならせておく);或いは(5)銀メッキシリカ微粒子を繊維断面中にランダムに含有させてもよい。
【0017】
銀メッキシリカ微粒子を含有する繊維の製造する際の紡糸原料(紡糸原液や紡糸に用いるポリマーなど)への銀メッキシリカ微粒子の添加方法は特に制限されず、繊維の種類などに応じて適当な方法を採用することができる。何ら限定されるものではないが、例えば、(i)繊維形成性重合体の重合時または重合直後に銀メッキシリカ微粒子を添加する方法;(ii)既に製造されている繊維形成性重合体に銀メッキシリカ微粒子を高濃度で添加してマスターバッチをつくり、そのマスターバッチと繊維形成性重合体を混合して紡糸原液を調製する方法;(iii)繊維形成性重合体が紡糸口金から紡出されるまでの任意の段階(例えば重合体のペレットを製造する段階、紡糸段階など)で銀メッキシリカ微粒子を重合体に添加する方法などを挙げることができる。
【0018】
銀メッキシリカ微粒子の繊維での含有量(付着量)は、繊維の種類や用途などに応じて調節することができるが、一般には、銀メッキシリカ微粒子を含有させる前の繊維の重量に基づいて2〜10重量%であることが好ましく、3〜7重量%であることがより好ましい。銀メッキシリカ微粒子の含有量が2重量%未満であると、繊維に十分な熱線の吸収・蓄積特性および再放射特性を付与しにくくなる。一方、銀メッキシリカ微粒子の含有量が10重量%を超えると紡糸を行う際のフィルターの目詰まりや紡糸時や延伸時の単糸切れなどのトラブルを生じて、繊維製造時の工程性が不良になったり、繊維強度の低下などの繊維物性の低下が生じ易くなる。
【0019】
本発明では、繊維の種類は何ら制限されず、合成繊維、半合成繊維、再生繊維、天然繊維、無機繊維などのいずれであってもよく、そのうちでも合成繊維であることが、銀メッキシリカ微粒子を容易に繊維内に含有させることができ、しかも保温耐久性に優れる繊維とすることができるので好ましい。
【0020】
本発明の繊維が合成繊維である場合は、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、その他のポリエステルからなるポリエステル繊維;ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン610、ナイロン612などのような脂肪族ポリアミド繊維;脂環族ポリアミド繊維;芳香族ジアミンおよび/または芳香族ジカルボン酸またはこれらの誘導体を用いて形成された芳香族ポリアミド繊維(例えばポリフェニレンイソフタルアミド繊維、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド繊維、p−フェニレンテレフタルアミド繊維など);ポリエチレンやポリプロピレンなどのようなポリオレフィン繊維;ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−アクリロニトリル共重合体などのような塩化ビニル系重合体からなる繊維;ポリ塩化ビニデン、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン−酢酸ビニル共重合体などのような塩化ビニリデン系重合体からなる繊維;ポリウレタン繊維;ポリアクリロニトリル、アクリロニトリル−塩化ビニル共重合体などのようなアクリル系繊維;ポリビニルアルコール系繊維;エチレン−ビニルアルコール系共重合体繊維;ポリクラール繊維;フッ素含有重合体系繊維;蛋白−アクリロニトリル共重合体繊維;ポリグリコール繊維;ポリフェノール樹脂繊維などを挙げることができる。
【0021】
本発明の繊維が半合成繊維である場合は、例えばアセテート繊維などを挙げることができ、また再生繊維である場合は、例えばレーヨン、キュプラ、リヨセルなどを挙げることができる。また、本発明の繊維が天然繊維である場合は、例えば、木綿、麻、羊毛、絹などを挙げることができる。
【0022】
上記したうちでも、本発明の繊維は、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリウレタン繊維、アクリル繊維などの合成繊維であることが好ましい。
【0023】
本発明の繊維の断面形状や構造は何ら制限されない。本発明の繊維の断面形状は、例えば、丸型、中空状、偏平状、楕円形、3〜14葉型、T字型、V字型、3〜6角形、ドッグボーン型などのようないずれの形状であってもよい。また、本発明の繊維は複合繊維、混合繊維などであってもよく、複合繊維である場合は、例えば芯鞘型複合繊維、海島型複合繊維、サイドバイサイド型複合繊維、それらの混在型複合繊維、ランダム複合型繊維などであることができる。
【0024】
本発明の繊維の太さは特に制限されないが、一般的にはその単繊維繊度が0.5〜50 デニール程度であることが好ましい。また、本発明の繊維は、長さ方向にほぼ同じ直径を有する繊維であっても、長さ方向に異なる直径を有する太細繊維であっても、またはそれ以外の繊維であってもよい。さらに、本発明の繊維は、短繊維であっても、または長繊維であってもであってもいずれでもよい。
また、本発明の繊維を用いて、紡績糸、フィラメント糸、短繊維と長繊維との複合糸、仮撚加工糸、エアー交絡糸、捲縮加工糸などのような種々の糸を形成することができる。
【0025】
本発明の繊維は、銀メッキシリカ微粒子とともに、必要に応じて、例えば、酸化防止剤、難燃剤、帯電防止剤、着色剤、滑剤、抗菌剤、防虫剤、防ダニ剤、消臭剤、紫外線吸収剤、つや消し剤、蓄熱剤などの添加剤の1種または2種以上を含有していてもよい。
【0026】
本発明の繊維は、強度や伸度などの基本的な繊維物性が銀メッキシリカ微粒子を含有していない通常の繊維と殆ど同じであって力学的特性において何ら遜色がなく、しかも銀メッキシリカ微粒子を含有していることによって熱線の吸収・蓄積特性、再放射特性、ひいては保温特性に優れ、しかもそれらの特性を長期に亙って維持することができる。そのため、本発明の繊維は、そのような優れた特性を活かして、保温性が要求される防寒用衣料、スポーツ用の中衣や下着、靴下、ストッキング、各種レジャー用外衣や内衣、サポーター、各種下着類、寝具類(パジャマ、毛布、シーツ、布団綿、布団側)、室内着、キルティング中綿、不織布などの種々の用途に有効に使用することができる。
【0027】
【実施例】
以下に本発明を実施例などにより具体的に説明するが、本発明はそれにより何ら限定されない。また、以下の例における各種物性[ヤーン(マルチフィラメント糸)の引張強度と引張伸度、繊維製品(メリヤス編地)における平均表面温度差(△T)、および保温率]は次のようにして求めた。
【0028】
(1)ヤーン(マルチフィラメント糸)の引張強度および引張伸度:
(a) JIS−L1013に準じて、ヤーン(マルチフィラメント糸)に予め80回/mの撚りをかけ、20℃、65%RHの条件下に24時間放置した後、20℃、65%RHの標準状態で試料長さ20cm、引張速度10cm/分、初荷重1/20g/dの条件下にインストロン4301型エアー式コード用グリップを用いて、切断強力および切断伸度を測定した。
(b) 上記(a)で用いたのと同じ80回/mの撚りをかけたヤーン(マルチフィラメント糸)を使用して、1/20g/dの張力下で90m長のかせ巻をつくり、重量測定によりヤーンデニールを算出し、上記(a)で得られた切断強力を前記で得られたヤーンデニールで除して、ヤーン(マルチフィラメント糸)の引張強度(g/d)を求めた。いずれも、同じ実験を10回行って平均値を採った。
【0029】
(2)繊維製品(メリヤス編地)の平均表面温度差(△T):
本発明者らの開発した特開平9−5170号公報に記載されている方法によって平均表面温度差(△T)測定した。
すなわち、雰囲気温度20±1.0℃および湿度50±10%RHに保たれている実験室内に試料台を配置し、その試料台の試料載置部を10度に傾斜させ、その上面に測定試料[熱線放射性無機微粒子を含有する繊維製の紡績糸または混紡糸を用いて製造したメリヤス編地;寸法=30cm×30cm]と、対照試料[銀メッキシリカ微粒子等の無機微粒子を含有しない繊維製の紡績糸または混紡糸を用いて製造したメリヤス編地;寸法=30cm×30cm]を載置した。該試料台の上部に該試料台とほぼ平行にヒーター(90℃±1℃)を配置し、該ヒーターで測定試料と対照試料の両方を加熱して、サーモグラフィカメラと画像BOX処理装置からなるサーモビュアー装置(日本電子株式会社製「JTG−5200型」、検出波長8〜13μ)により、加熱15秒、30秒、60秒、180秒および600秒後の両試料の平均表面温度を求め、各経過時間毎で両試料間の温度差を算出した。さらに、試料の左右位置を変更して同様の操作を繰り返し、全データ(温度差)の平均値を採って、平均表面温度差(△T)(℃)とした。
【0030】
(3)保温率:
JIS−L1096A法(恒温法、ASTM法)に準じて、雰囲気温度20±1.0℃、湿度65±2%RHおよび風速0.1m/秒以下に保たれている実験室内に試料載置台を配置した。試料載置台上に試料(寸法=30cm×30cmのメリヤス編地)を載置して、試料載置台の上部からヒーター(10W;寸法=20cm×20cm)で加熱し、2時間の加熱時間中に該ヒーターが試料載置台に載置した試料の表面を36℃の温度に保つのに要した電力量(W1)(ワット)を測定した。また、試料載置台上に試料を載置せずに同様の加熱試験を行って、2時間の加熱時間中に該ヒーターが試料載置台の載置面の表面温度を36℃の温度に保つのに要した電力量(W0)(ワット)を測定した。そして前記で測定された電力量(W1)と(W0)の値から、下記の数式にしたがって保温率(%)を求めた。
【0031】
【数1】
保温率(%)=(1−W1/W0)×100
【0032】
《実施例1〜3》
(1) 表面を銀でメッキしたシリカ微粒子(シリカの平均粒径0.9μm;銀の含有量=シリカ重量の2.5重量%;銀メッキしたシリカの吸収ピーク波長=7〜10μ)を、ポリエチレンテレフタレート(極限粘度=0.63)に20重量%の割合で添加し、2軸混練機により混合分散させた後、押出し、ペレット化してマスターバッチペレットを製造した。
(2) 上記(1)で得られたマスターバッチペレットと、銀メッキシリカ微粒子等の無機微粒子無添加の上記と同じポリエチレンテレフタレートよりなるペレットを、銀メッキシリカ微粒子の含有量がそれぞれ3重量%(実施例1)、5重量%(実施例2)および8重量%(実施例3)になるようにして混合し、それを用いて常法にしたがって紡糸・延伸を行って、150d/48fのポリエステルマルチフィラメント糸を製造した。これにより得られたポリエステルマルチフィラメント糸(ヤーン)の引張強度および引張伸度を上記した方法で測定したところ、下記の表1に示すとおりであった。
(3) 上記(2)で得られたポリエステルマルチフィラメント糸を繊維長51mmに切断してポリエステル短繊維をつくり、このポリエステル短繊維を単独で用いて常法にしたがって紡績糸(30番手)を製造した。この紡績糸を用いて常法にしたがって下着用のメリヤス編地(目付170g/m2、厚さ0.57mm)を製造した。
(4) 上記(3)で得られたメリヤス編地から所定寸法の試験片(試料)を切り出し、それを用いて上記した方法で平均表面温度差(△T)および保温率を求めたところ、下記の表1に示すとおりであった。
【0033】
《比較例1(対照)》
(1) 実施例1で用いたのと同じポリエチレンテレフタレートペレットのみを用いて、実施例1と同様にしてポリエステルマルチフィラメント糸(ヤーン)を製造し、その引張強度および引張伸度を上記した方法で測定したところ、下記の表1に示すとおりであった。
(2) 上記(1)で得られたポリエステルマルチフィラメント糸を切断して繊維長51mmの短繊維をつくり、以下実施例1と同様にして紡績糸、次いでメリヤス編地を製造し、それにより得られたメリヤス編地から所定寸法の試験片(試料)を切り出して、上記した方法で保温率を求めたところ、下記の表1に示すとおりであった。
なお、上述のように、上記した実施例1〜3および下記の比較例2〜3における試験片(メリヤス編地)の平均表面温度差(△T)の測定は、この比較例1で得られた試験片(メリヤス編地)を対照として測定した。
【0034】
《比較例2》
(1) 表面を金属(銀)で被覆してないシリカ微粒子(平均粒径0.9μm;シリカの吸収ピーク=7〜10μ)を、ポリエチレンテレフタレート(極限粘度=0.63)に20重量%の割合で添加し、2軸混練機により混合分散させた後、押出し、ペレット化してマスターバッチペレットを製造した。
(2) 上記(1)で得られたマスターバッチペレットと、無機微粒子無添加の上記と同じポリエチレンテレフタレートよりなるペレットを、シリカの含有量が5重量%になるようにして混合し、それを用いて常法にしたがって紡糸・延伸を行って、150d/48fのポリエステルマルチフィラメント糸(ヤーン)を製造した。これにより得られたポリエステルマルチフィラメント糸(ヤーン)の引張強度および引張伸度を上記した方法で測定したところ、下記の表1に示すとおりであった。
(3) 上記(2)で得られたポリエステルマルチフィラメント糸を切断して繊維長51mmの短繊維をつくり、以下実施例1と同様にして紡績糸、およびメリヤス編地を順次製造し、それにより得られたメリヤス編地から所定寸法の試験片(試料)を切り出して、それを用いて上記した方法で平均表面温度差(△T)および保温率を求めたところ、下記の表1に示すとおりであった。
【0035】
《比較例3》
(1) 表面を亜鉛でメッキしたシリカ微粒子(シリカの平均粒径0.9μm;亜鉛の含有量=シリカ重量の2.5重量%;亜鉛メッキしたシリカの吸収ピーク波長=7〜10μ)を、ポリエチレンテレフタレート(極限粘度=0.63)に20重量%の割合で添加し、2軸混練機により混合分散させた後、押出し、ペレット化してマスターバッチペレットを製造した。
(2) 上記(1)で得られたマスターバッチペレットと、微粒子無添加の上記と同じポリエチレンテレフタレートよりなるペレットを、亜鉛メッキしたシリカの含有量が5重量%になるようにして混合し、それを用いて常法にしたがって紡糸・延伸して、150d/48fのポリエステルマルチフィラメント糸(ヤーン)を製造した。これにより得られたポリエステルマルチフィラメント糸(ヤーン)の引張強度および引張伸度を上記した方法で測定したところ、下記の表1に示すとおりであった。
(3) 上記(2)で得られたポリエステルマルチフィラメント糸を切断して繊維長51mmの短繊維をつくり、以下実施例1と同様にして紡績糸、およびメリヤス編地を順次製造し、それにより得られたメリヤス編地から所定寸法の試験片(試料)を切り出して、それを用いて上記した方法で平均表面温度差(△T)および保温率を求めたところ、下記の表1に示すとおりであった。
【0036】
【表1】
【0037】
上記の表1における実施例1〜3および比較例1(対照)の結果を対比すると、銀メッキシリカ微粒子を含有する実施例1〜3のポリエステル繊維は、熱線の吸収・蓄積特性および再放射特性に優れており、実施例1〜3のポリエステル繊維から製造したメリヤス編地は、銀メッキシリカ微粒子を含有しないポリエステル繊維から製造した比較例1(対照)のメリヤス編地に比べて、その表面温度が平均で0.4℃以上も高くなり、保温性に優れることがわかる。
また、上記の表1における実施例2の結果を、比較例2および比較例3の結果と対比すると、銀メッキシリカ微粒子を5重量%の割合で含有する実施例2のポリエステル繊維から得られたメリヤス編地は、比較例2のポリエステル繊維(銀メッキをしていないシリカを同じ5重量%の割合で含有するポリエステル繊維)から得られたメリヤス編地、および比較例3のポリエステル繊維(亜鉛でメッキしたシリカ微粒子を同じ5重量%の割合で含有するポリエステル繊維)から得られたメリヤス編地に比べて、試験片(メリヤス編地)の平均表面温度差△Tの値が高く且つ保温率の値も高く、熱線の吸収・蓄積特性、再放射特性に優れていて良好な保温性を有していることがわかる。
【0038】
《実施例4》
(1) 実施例2の(1)〜(2)と同じ工程を行って、銀メッキシリカ微粒子を5重量%の割合で含有するポリエステルマルチフィラメント糸を製造した。
(2) 上記(1)で得られたポリエステルマルチフィラメント糸を繊維長51mmに切断してポリエステル短繊維をつくり、このポリエステル短繊維と綿を50/50の割合で混紡して常法にしたがって混紡糸(25番手)を製造した。この混紡糸を用いて常法にしたがって下着用のメリヤス編地(目付210g/m2、厚さ0.71mm)を製造した。
(3) 上記(3)で得られたメリヤス編地から所定寸法の試験片(試料)を切り出し、それを用いて上記した方法で平均表面温度差(△T)および保温率を求めたところ、下記の表2に示すとおりであった。
【0039】
《比較例4(対照)》
(1) 比較例1の(1)と同様の工程を行って、シリカ微粒子を含有していないポリエステルマルチフィラメント糸を製造した。
(2) 上記(1)で得られたポリエステルマルチフィラメント糸を繊維長51mmに切断してポリエステル短繊維をつくり、このポリエステル短繊維と綿を50/50の割合で混紡して常法にしたがって混紡糸(25番手)を製造した。この混紡糸を用いて常法にしたがって下着用のメリヤス編地(目付210g/m2、厚さ0.71mm)を製造した。
(3) 上記(3)で得られたメリヤス編地から所定寸法の試験片(試料)を切り出し、それを用いて上記した方法で平均表面温度差(△T)および保温率を求めたところ、下記の表2に示すとおりであった。
【0040】
【表2】
【0041】
上記の表2の結果から、銀メッキシリカ微粒子を含有するポリエステル繊維と綿との混紡糸を用いて製造した実施例4の試験片(メリヤス編地)は、熱線の吸収・蓄積特性および再放射特性に優れており、該無機微粒子を含有しないポリエステル繊維と綿との混紡糸を用いて製造した比較例4の試験片(メリヤス編地)に比べて、熱線を照射したときにその平均表面温度が高く、且つ保温率の値が高く、保温性に優れていることがわかる。
【0042】
【発明の効果】
銀メッキシリカ微粒子を含有する本発明の繊維は、人体や他の熱源から放射される熱線を効率良く吸収・蓄積することができ、しかも吸収・蓄積した熱線を効率良く再放射することができ、それによって人体などの被加熱体を効率良く加熱すると共に繊維中に含まれている空気をも効率良く加熱するので、全体として高い加熱、保温効果を達成することができる。
そのため、本発明の繊維は前記した優れた特性を活かして、保温性が要求される種々の用途、例えば、防寒衣料、スポーツ衣料、レジャー用衣料、下着、寝具類、室内着、靴下、サポーターなどの種々の用途に有効に使用することができる。
Claims (2)
- 表面を銀でメッキしたシリカ微粒子を繊維中に含有させるか又は繊維表面に付着させたことを特徴とする熱線放射性繊維。
- 表面を銀でメッキしたシリカ微粒子を合成繊維中に含有させてなる請求項1に記載の熱線放射性繊維。
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