JPH0317403Y2

JPH0317403Y2 -

Info

Publication number: JPH0317403Y2
Application number: JP1985174889U
Authority: JP
Priority date: 1985-11-15
Filing date: 1985-11-15
Publication date: 1991-04-12
Also published as: US4747793A; JPS6284162U

Description

【考案の詳細な説明】産業上の利用分野本考案は、バツテリ端子とケーブルなどの端子
とを接続するための接続装置に関するものであ
る。

従来の技術従来、バツテリ端子用接続具として例えば第５
〜６図のようなものが知られている。この接続具
は、金具本体ａの一端部に載頭円錐状のバツテリ
ポストＡに締め付けて固定するためのポスト取付
部ｂを設け、他端部にケーブル接続用端子Ｂを固
定するためのスタツドボルトｃを設けて構成され
ている。かかる接続具は１枚の金属板体を打抜い
てプレス成形されたものであつて、そのポスト取
付部ｂは端部において開口し、相対する開口縁に
はボルト取付け片ｄ，ｄが互に対向するように突
設されていて、これらに設けたボルト孔ｅ，ｅに
挿通したボルトｆとナツトｇとを螺合することに
よつて、ポスト取付部ｂをバツテリポストＡに固
定するようにしている。

しかし、このような構造のポスト取付部を有す
る接続具に於ては、ボルト取付片ｄ，ｄ自体が充
分な強度を持つ必要があり、大きなものとなるの
で、近傍に突起物Ｃなどがある場合には取付作業
が困難であるという欠点があつた。

これに対して、本出願人はそのような欠点がな
く、外形が小さくて強度のある蓄電池用端子金具
を考案し、実願昭60−115071号として出願してい
る。この考案に係る端子金具は、第８図に示すよ
うな板材ｋを折り返し加工して第７図に示すよう
な二枚板構造の金具本体ｌを形成し、その一端部
ｍにバツテリポストＡに締め付け固定されるポス
ト取付け口部ｏを設け、他端部ｎに端子固定部ｐ
を設けてある。端子固定部ｐにはスタツドボルト
ｑが取付けられ、ケーブル接続用端子Ｂなどが締
結できるようになつたものである。

そして、ポスト取付け口部ｏの側方には、バツ
テリポストＡにポスト取付け口部ｏを締め付け固
定するためのボルトｒを挿通する筒状のボルト取
付け部ｔが設けられている。このボルト取付け部
ｔには、ポスト取付け口部ｏの上下を連通するス
リツトｕが設けられていて、ボルト取付け部ｔに
ボルトｒを挿通してナツトｓを螺合緊締すること
によりスリツトｕの開口幅が狭められ、ポスト取
付け口部ｏがバツテリポストＡに締め付けられ固
定できるようになつている。

この先願考案の蓄電池用端子金具を組み立てる
には、第８図に示すような形状の板材ｋを折り返
して金具本体ｌとするときに下板l₂と上板l₁との
裏面が向かい合うように下板l₂を上板l₁の下側に
重ねるとともに、上板l₁のボルト孔ｖの左右に形
成された翼片ｘ，ｘを互いに向かい合うようにし
て下向きに直角に折り曲げ、これらの翼片ｘ，ｘ
の下向きの部分と平行となるように下板l₂の左右
の翼片ｙ，ｙを付け根部分ｚ，ｚで捻じると同時
に、翼片ｘ，ｘの内側に翼片ｙ，ｙが重なるよう
な形状に形成される。その後に頭角のスタツドボ
ルトｑを下板側からボルト孔ｖに挿通し、該スタ
ツドボルトｑの頭を両側から抱えるように翼片ｘ
およびｙをともに内向きに直角に折り曲げて、第
９図ハに示すようにスタツドボルトｑを固定す
る。

しかしながら、金具本体ｌをこのように成形す
ると、翼片ｘと翼片ｙとを重ねたまま同時に折り
曲げなければならないので、折り曲げ形状の精度
が出にくいという問題がり、また下板l₂の翼片ｙ
の付け根ｚの部分が成形時に捻られているので、
端子金具の使用時にスタツドボルトｑに荷重がか
かり、また繰返し振動などが加わつたりして応力
が集中に、付け根ｚが破断し易いという欠点があ
つた。

解決しようとする問題点本考案は、先行技術である上下２枚板構造のバ
ツテリポスト接続装置における上記のような端子
固定部の弱点を除去し、スタツドボルトを高精度
でかつ高強度で固定することができるように改良
することを目的とするものである。

問題点を解決するための手段前述のような本考案の目的は、１枚の板材を折
り返し加工してなる上下２枚板構造の金具本体の
一端部にバツテリポストに固定するためのポスト
取付部を設け、他端部に端子固定用の角頭スタツ
ドボルトを取付けてなる端子接続装置において、
該スタツドボルトは頭部を該上板と該下板とに挾
まれて該上板の透孔に挿通してあり、該下板には
該スタツドボルトの頂面と接する位置を挾んで対
称的に２個の翼片を設けるとともに該両翼片は該
スタツドボルト頭部のそれぞれ反対側の側面にそ
れぞれ接するよう直角に折り曲げてあり、該上板
には該透孔を挾んで対称的に２個の翼片を設ける
とともに該両翼片はそれぞれ該下板の翼片の外側
面にそれぞれ接するように直角に折り曲げたうえ
該下板の下面の一部にも接するように更に直角に
折曲げてなることにより達成される。

実施例以下、本考案の実施例について図によつて説明
する。

第１図ないし第３図は本考案の一つの実施例で
あり、金具本体１は第２図のような形状の板材２
から第１図のような形状に折り曲げて形成されて
いる。金具本体１のポスト取付部１ａは、第７図
の先行技術におけるポスト取付け口部ｏと同様に
構成してあり、本考案の特徴点ではない。

本考案の特徴点は、スタツドボルトの取付構造
が特異な構成を有していることにある。すなわ
ち、かかる特異な構成を備える金具本体１を形成
するための板材２は、第２図に示すような形状に
打抜き加工されたものであり、上板部２ａは第８
図の先行技術の板材ｋの上板l₁と同じ形状であ
る。そして下板部２ｂが先行技術の下板l₂とは異
つた形状となつており、スタツドボルト３の頭部
３ａを支える翼片２ｇ，２ｇが下板部２ｂの両側
縁からそれぞれ外方に向かつて延長して形成され
ている。

このような形状の板材２から本考案のバツテリ
ポスト接続装置を組み立てるに当つては、先ず板
材２の縁部をプレス成形によつて上方または下方
にそれぞれ折り曲げたのち、折り返し部分２ｃを
表面側が山形となるように筒状に丸めて折り返す
とともに、下板部２ｂと上板部２ａとの裏面が向
かい合つて下板部２ｂが上板部２ａの下側にある
ようにし、折り返し部分２ｃで締め付けボルト取
付部１ｂを形成する。この際、板材２に形成され
た孔部分２ｄおよび２ｅは、それぞれ向い合つて
バツテリポスト取付部１ａを構成し、またボルト
孔２ｆが形成された上板２ａと下板２ｂとは向い
合つてスタツドボルト取付部１ｃを構成する。

板材２は、あらかじめプレス成形することによ
つて、下板２ｂの両側縁に形成された翼片２ｇ，
２ｇが上方すなわち上板２ａに向つて直角に折曲
げらて、スタツドボルト３の角頭部３ａの反対側
の側面にそれぞれ接するように、また上板２ａの
両側縁に形成された翼片２ｈ，２ｈが下方すなわ
ち下板２ｂへ向つて直角に折り曲げられて、下板
２ｂの翼片２ｇ，２ｇの外側面に接するように形
成されている。

このように予備成形された板材２のボルト孔２
ｆに、角頭のスタツドボルト３を上板２ａの裏側
から挿通したのち、前記のように折り返し部分２
ｃで折り返し、スタツドボルト３の角頭部３ａを
上板２ａと下板２ｂとで挾み込むように組み合わ
せる。こうしてスタツドボルト３の角頭部３ａの
座面は上板２ａの内側面（すなわち組立てられた
後の下面）に接し、また角頭部３ａの頂面は下板
２ｂの内側面（すなわち組立てられた後の上面）
に接するように組合わされると同時に、角頭部３
ａの反対側の側面にはそれぞれ下板２ｂの翼片２
ｇ，２ｇが接し、また下板２ｂの翼片２ｇ，２ｇ
の外側面にはそれぞれ上板２ａの翼片２ｈ，２ｈ
の内側面が接するように組合わされる。その後、
翼片２ｈ，２ｈを翼片２ｇ，２ｇの外側から下板
２ｂの下面までを抱囲するように直角に折り曲げ
て、ボルト３の取付固定が完成する。

このように構成されたバツテリポスト接続装置
の端子固定部分の構造は、その底面が第３図イに
示すように、またその縦断面が同図ロに示すよう
に、更に同図イ，ロのハ−ハ線にそつた横断面が
同図ハに示したようになつている。

かかる本考案のバツテリポスト接続装置は、ポ
スト取付部１ａをバツテリポストに嵌め込み、締
め付けボルト４をボルト取付部１ｂに挿通し、ワ
ツシヤ５及びナツト６をボルトに取りつけ、バツ
テリポストを締め付けるという手順によつて固定
することができるが、この作業は先行技術の場合
と全く同様である。なお締め付けボルト４やナツ
ト６は、いずれか一方が自由に回転できないよう
な形状のものであれば（たとええば角頭ボルト
等）作業が一層容易となることは言うまでもな
い。

このような本考案のバツテリポスト接続装置に
おいては、スタツドボルト３の角頭部３ａを固定
する下板２ｂが１枚構造となつているので強度が
大であり、スタツドボルト３に取付けたケーブル
の端子などに強い外力が掛かることがあつても充
分に耐える強さを有している。

また、第４図には、同様な端子固定部分の構造
を有するバツテリポスト接続装置の他の実施例を
示す。この例においては、金具本体７に形成され
たバツテリポスト締め付けボルト取付部７ｂは、
バツテリポスト取付部７ａに対してスタツドボル
ト取付部７ｃの反対側端部に設けられている点が
異るだけで、スタツドボルト８の取付構造は全く
同様である。

なお、本考案のバツテリポスト接続装置をバツ
テリポストに取付けるに当たつては、前述のよう
に締付けボルト４とナツト６を用いてバツテリポ
ストに締付ける方法をとる代わりに、たとえばＣ
クランプ式やターンバツクル式などの従来公知の
締付手段を採用してもよい。あるいはバツテリポ
スト取付部１ａを構成する孔部分２ｄおよび２ｅ
の径をバツテリポストの対応部分の径よりも小さ
目に形成しておき、治具などを用いて前記の孔部
分２ｄと２ｅとを連絡するスリツト部分を押し拡
げるようにしてバツテリポストに嵌着した後治具
を取り外し、金具本体１自身の弾性によつてバツ
テリポストに締付け固定するようにしてもよい。

考案の効果本考案のバツテリポスト接続装置は、以上説明
したように端子固定用のスタツドボルトの角頭部
が下板の翼片に挾まれ、更に上板の翼片に抱え込
まれるように支持される構造を取つているので、
組立時には下板で仮固定したのちに上板の翼片で
精度の高い本固定が容易にできるから、作業性が
良いのみならず精度がよく確実な固定ができ、ま
た強い力が掛つても変形や破壊が容易に起ること
のないように頑丈にスタツドボルトを取り付け固
定することができるようになつたものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のバツテリポスト接続装置の一
実施例の斜視図であり、第２図はその金具本体を
形成する板材の平面形状図であり、第３図はその
スタツドボルト取付部の構造を示し、イはその底
面図、ロはその縦断面図、ハはイにおけるハ−ハ
線にそつた横断面図、第４図は本考案のバツテリ
ポスト接続構造の他の実施例の斜視図、第５図は
従来のバツテリ端子用接続具の例の斜視図、第６
図はそのバツテリポストへ取付ける様子を示す側
面図、第７図は本考案の基礎となつた先行技術に
よる蓄電池用端子金具の例の斜視図であり、第８
図はその金具本体形成用板材の形状を示す図であ
り、第９図はそのスタツドボルト取付部の構造を
示し、イはその底面図、ロはその縦断面図、ハは
イにおけるハ−ハ線にそつた横断面図、第１０図
はそのスタツドボルト挿入時の状態を示す断面図
である。１……金具本体、１ａ……ポスト取付部、２…
…板材、２ａ……上板、２ｂ……下板、２ｄ，２
ｅ，２ｆ……透孔、２ｇ，２ｈ……翼片、３……
角頭ボルト。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

１枚の板材２を折返し加工してなる上下２枚板
構造の金具本体１の一端部にバツテリポストに固
定するためのポスト取付部１ａを設け、他端部に
端子固定用の角頭ボルト３を取付けてなるバツテ
リポスト接続装置において、該ボルト３は座面が
該上板２ａの下面に接するよう該上板の透孔２ｆ
に挿通してあり、該下板２ｂはその上面を該ボル
ト３の頂面に接しかつその両側翼片２ｇ，２ｇを
該ボルト３の頭３ａの側面にそつて上方へ折曲げ
て形成してあり、また該上板２ａの両側翼片２
ｈ，２ｈは該下板２ｂの両側翼片２ｇ，２ｇ外側
から下面までを包囲するように折曲げてなること
を特徴とするバツテリポスト接続装置。