JPH03153335A - 偏平状中空容器の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、偏平状中空容器の製造方法に関する。

更に詳しくは、偏肉精度の優れた中空容器の製造方法に
関する。

［従来の技術及び発明が解決しようとする課題］従来の
ブロー成形法により、容器部が偏平状の容器を成形する
場合、容器部中央部の肉厚が厚くなり、側方周縁綿に近
ずく程薄くなる傾向を示す事から、偏肉精度の優れた容
器を得る事は非常にむずかしいとされている。

特に注出口の中心軸に対して垂直な平面で切断した容器
部の断面における長径方向の長さと短径方向の長さの比
（以下偏平比と称す）が大きい場合は、この傾向が著し
い。

この原因は、溶融したパリソンが金型キャビティー内で
ブローされる時、短径方向と長径方向ではパリソンの伸
び方が異なる為である。すなわち、前者の方が伸び率が
小さく又、金型キャビティー面により早く接触する為、
冷却固化が進み伸び率が更に制約される事に起因する。

これ等を改良する方法としてパリソンの横断面形状を楕
円状とする方法や、あらかじめパリソンをブリブローし
て後、ブロー成形する事により金型キャビティー内のパ
リソンの伸び率を出来るだけ均一化させる事により容器
部肉厚の均一化を計る事が成されている。しかしこれ等
の方法で改良出来るものは偏平比が比較的小さい容、器
であり偏平比が大きい容器では限界がある。

この為、所定形状を有する注出口とそれに続く、薄肉で
肉厚精度の優れた偏平状容器部から成る容器を得ようと
する場合、インフレーション成形又はキャスト成形等に
より得られたフィルムをヒートシール等により部分的に
熱融心して袋状とした後、あらかじめ射出成形等により
成形された所定形状の注出口を前述の袋状容器部に取付
は熱融着して接合させる方法がとられる。

この方法では工程が繁雑でかつ、袋状容器部と注出口の
接合がむずかしく、内容物のもれによる不具合を完全に
防止する事が困難である事から注出口と容器部が一体成
形されたものが望まれているのが現状である。

［課題を解決するための手段］ 本発明者等はこれ等の問題点を解決すべく鋭意検討した
結果、溶融したパリソンの下端部の開口部より一対の棒
状パリソン拡張装置を挿入し、得ようとする容器に適し
た位置でパリソンを横方向に延伸拡張する事により厚み
が均一で薄膜化した容器部を構成するパリソンと、所定
の肉厚を持った注出口を構成する未拡張のパリソン部分
を、所定の形状を有する金型キャビティー内でブロー成
形する事により、注出口とそれに続く偏平状の容器部が
一体成形され、かつ容器部の偏肉精度の極めて優れた中
空容器を得る事を見い出し本発明に至った。

即ち、本発明は上端部に注出口、及びそれに続く偏平な
容器部から成る偏平状中空容器の製造方法において、ダ
イスより鉛直接方向に押出された、溶融状パリソン下端
部開口部へパリソンの押出方向に対して直角方向に延伸
、拡張出来る構造を有する一対の棒状物を、容器部を構
成するパリソン部位まで挿入後、該棒状物を左右に摺動
させて、パリソンを延伸、拡張した後、金型内で成形す
る事を特徴とする偏平状中空容器の製造方法に関する。

本発明はパリソン形状を、偏平比の大きい偏平容器の成
形に適した形状に拡張、延伸させる事を特徴とするもの
であるから、金型キャビティー内のパリソンに圧縮エア
ー等を吹き込む一般的なブロー成形以外に、金型キャビ
ティー内を陰正にコントロールする事により、パリソン
をキャビティー内面に密着させ、目的とする形状の容器
を得る事も可能である。

尚、本発明の方法に用いられるポリマーは特に限定され
るものではないが直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポ
リエチレン、高密度ポリエチレン。

ポリプロピレン等があげられる。

以下、本発明を図面に基づいて具体的に説明する。

第１図〜第４図は本発明による一対のパリソン拡張棒状
物及びパリソンの動作を順に示したものである。

第１図はパリソンを成形するダイス（１）及び溶融パリ
ソンを横方向に延伸、拡張する為の一対のパリソン拡張
棒状物（２）を示す。ダイスと棒状物の位置は最初なる
べく接近させ、パリソン下端部開孔部への挿入を容易に
する必要がある。パリソン拡張棒状物の形状は特に限定
されるものでないが、一対の少なくともパリソンに接す
る部分が円柱状のものが好ましく、シたがって、円柱状
、半円柱状が好適で、上端部に適当なアールを施す事が
望ましい。又、２本の棒状物はかならずしも同一な長さ
とは限らず容器の形状によっては故意に長さをかえる事
も可能である。

又、該棒状物は溶融ポリマーが接触し、蓄熱される為徐
々にポリマーに対して粘着性を帯びて、連続的な成形加
工性を低下されせる原因となるので内部に水又は空気等
による冷却孔を設ける必要があり、更には表面にテフロ
ンコート加工、粗面仕上げ加工を施したり、棒状物自体
にテーパーをつける事により、より改善出来る。

第２図はダイスより鉛直方向に押出された溶融パリソン
（３）に挿入された一対のパリソン拡張棒状物が容器部
を構成するパリソン位置まで挿入された状態を示す。

第３図はパリソン拡張棒状物により、横方向に延伸、拡
張されたパリソン（４）を示す。

通常、パリソンは左右対象に拡張する事が好ましいが、
左右の拡張距離をかえた後、所定のキャビティー形状を
有する金型内で成形する事により、第１２図の如く、注
出口（１４）の位置をずらせた容器の製造が可能である
。

但し、極端に左右の拡張距離をかえる事は肉厚の偏肉精
度を低下させる原因となる。

拡張されたパリソンは直ちに所定キャビティー形状を有
する金型内にはさみ込まれた後、カッターにより切りは
なされ、直ちに圧縮エアー等が吹き込まれ成形される。

第４図は金型内のパリソンの状態を示したもので、注出
口を除く側方周縁部全面にわたりパリを形成させる例を
示したものである。

第４図中、（５）は、容器部を構成する成形されたパリ
ソン、（８）はブロービン、（９）はブロービンにより
成形された注出口、（７）は食い切り面、（６）はパリ
を示す。

又、第５図の如く、パリソン拡張棒状物を金型キャビテ
ィー内にとどめた後、ブロー成形する事により容器下端
周縁部のみパリ（１０）を形成せしめる事も可能である
。この方法では第６図の如く必然的にパリソン拡張棒状
物による、２本の管状体（１１）が形成される。この管
状体は容器の内容物を充填、排出する為の注出口として
利用が可能であるが、ヒートシール等により融着させ密
封させて使用する事も出来る。又、第６図のｅ−ｆ断面
図である第７図の如く容器部側面の内面にパリソン拡張
棒状物とパリソンが接触する為に生ずる接触跡（１２）
が残るが容器中央部附近（１３）は均一な肉厚ををする
容器が得られる。

第８図は本発明の第４図に示した方法により得られた容
器、第９図はそのａ−ｂ断面図を示す。

第１０図は、パリソンを拡張せず、通常のブロー成形法
により得られた容器、第１１図はそのＣ−ｄ断面図を示
す。

〔実施例］ 次に実施例をあげて、本発明を具体的に説明する。

実施例１ 直鎖状低密度ポリエチレン（商品名工ポロンＬ東ソー■
製　密度０．　９１９　ｇ／ａｄ、メルトフローレート
０．８ｇ／１０分）を、本発明によるパリソン拡張装置
と、ダイ内系２０ｍｍφ、コア外形１８ｓ＋ｍφのダイ
スを有する５０−■ブロー成形機と所定キャビティー形
状を有する金型を用いて成形し、注出口とそれに続く偏
平な容器部を有する中空容器を得た。

本容器は注出口周縁部を除く容器部層縁部にパリを形成
したもので、パリを取りのぞいた容器の注出口の厚みは
１．３ｍｍで、注出口の中心軸に対して垂直方向の平面
で切断した時の容器即断面における長径長さは１５４　
＋ｕで短径長さのそれは１４、龍であった。容器部の長
い径方向について、その末端から１１關間隔ごとにそれ
ぞれａ−Ｏの寸法測定ポイントを設け、肉厚を測定した
結果、下表１の如く極めて偏肉精度の秀れたものであっ
た。

表１ 比較例１ 本発明のパリソン拡張装置を除いた実施例と同じ成形機
と実施例と同じ金型、レジンを用いた通常のブロー成形
法により、実施例とほぼ同じ形状の容器を得た。このも
のは容器下端周縁部のみにパリを形成させたものである
。

実施例と同様に容器部長径方向の肉厚を測定した結果は
下表２の如く中央部が最も厚く、側方周縁部に近づく程
薄くなる傾向を示し、最大肉厚部は最少肉厚部の約２．
９倍となり、極めて肉厚精度の悪いものであった。

ける時の融着強度のバラツキを押える事が出来る。

この様な中空容器はフレキシブルな医療用輸液容器、蓄
熱剤等を内容物とする水まくら等に有用である。

［発明の効果］ 本発明によれば所定形状を有する注出口と容器本体が一
体成形された、偏肉精度に優れた中空容器を容易に製造
することが可能となる。更に偏肉精度が向上する事によ
り下記の利点が生ずる。

（１）容器側方周縁部の極端な薄肉化が防止出来るので
耐圧性等の強度が改善される。

（２）容器中央部と側方周縁部の厚みの違いによる剛性
、透明性の不均一化を防ぐことができる。

（３）注出口の中心軸に対して直角方向にヒートシール
等の融着加工を施し、内容物の止切りを設

【図面の簡単な説明】

第１図はパリソンを成形するダイス（１）、及び一対の
パリソンを拡張する為の棒状物（２）の位置を示す説明
図、 第２図はダイスより鉛直方向に押出された溶融パリソン
（３）に挿入されたパリソン拡張棒状物の状態図、 第３図はパリソン拡張棒状物により延伸、拡張されたパ
リソン（４）の状態図、 第４図は拡張されたパリソンの金型内での状態の説明図
であり、（５）は容器を構成する成形されたパリソン、
（８）はビローピン、（９）はブロービンにより成形さ
れた注出口、（７）は食い切り部、（６）はパリを示す
。 第５図はパリソン拡張棒状物を金型キャビティー内にと
どめた時のパリソンの状態の説明図であり、（１０）は
パリを示す。 第６図は第５図の方法により得られた容器の断面図、第
７図は第６図に示す容器のｅ−ｆ断面図、第８図は第４
図の方法により得られた容器の断面図、 第９図は第８図に示す容器のａ−ｂ断面図、第１０図は
従来の方法により１７３られた容器の断面図、 第１１図は第１０図に示す容器のｃ−ｄ断面図、第１２
図はパリソンの拡張方法を左右均等とせず、右側方向の
み拡張距離を長くする事により得られる容器の断面図を
示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）上端部に注出口、及びそれに続く偏平な容器部か
   ら成る偏平状中空容器の製造方法において、ダイスより
   鉛直方向に押出された、溶融状パリソン下端部開口部へ
   、パリソンの押出方向に対して直角方向に延伸、拡張出
   来る構造を有する一対の棒状物を、容器部を構成するパ
   リソン部位まで挿入後、該棒状物を左右に摺動させて、
   パリソンを延伸、拡張した後、金型内で成形する事を特
   徴とする偏平状中空容器の製造方法。